やはり、俺がもう一人の天災なのは間違ってる(凍結中、リメイク版を作成中) 作:形右
いろはすの能力を決めるのにかなり悩みましたが、とりあえずこれをチョイスしてみました。
前回、また見知らぬ少女とエンカウントしてしまった比企谷八幡。
まさかの妹の友人という人種に会ってしまうとは思わなかった彼は、今までに経験したことが無い不利な状況に戸惑ってばかりだが、まさか妹まで呼ばれる羽目になるとは思っていなかった。
こうしてどんどん逃げ道を塞がれていく状況に、彼はただ流れに身を任せるしかないのだった……。
***
「いやぁ~まさか本当に小町ちゃんのお兄さんだったなんて~、びっくりしましたよぉ」
「小町もまさかお兄ちゃんがいろはさんと出会うなんてびっくりですよ~」
何だか楽し気に話している妹とその友人二人と、そしてその輪から外れて妹の隣でコーヒーをすすってる兄一人。
「それにしてもお兄ちゃんが人助け、かぁ~……小町嬉しいよ?お兄ちゃんが少しでも丸くなってくれて」
「別に助けたんじゃない。(……そうだ、助けたんじゃない……はずだ。ただ、なんとなく
八幡がぶっきらぼうにつぶやき、一人所自問自答していると一色いろはが八幡に話しかけてくる。
「せ~んぱい?」
「……んだよ、後先輩いうな」
「えぇ~いいじゃないですかぁ。だってぇ、私は小町ちゃんの〝先輩〟なわけですし?つまり〝私の〟後輩ちゃんのお兄さんならぁ、私の先輩でもあるわけじゃないですかぁ?」
――――一応筋が通ってる分、反論しづらい。それにしても本当にあざといというか、うざったいしゃべり方だな……。
「……勝手にしろ」
すると、この反応が予想外だったのかいろはは一瞬きょとん、として小町の耳元に歩み寄るとこそこそと話し出す。
(……大方『反応悪いですねぇ~』とかなんとか言ってんだろ。そもそも、どいつもこいつも俺にどんなキャラを期待してやがるんだ……)
「(……小町ちゃん、いまのってデレ?デレなの?)」
「(ハイ、お兄ちゃん捻デレなので。あ、もちろん小町には甘いですけど~まぁそこは最愛の妹な感じで♪)」
「……(ブラコン?)」
「(そうですが何か?)」
「(随分はっきりと言いますね……)」
「(兄妹の絆は揺るぎませんから!)」ドヤァ
「(この兄にしてこの妹有り……ですか)」
「(でもでも~お義姉ちゃん候補はいつでも募集中ですよ~?いろはさんもどうです~?)」
「(なっ!?///そ、そんなわけないじゃないですか!?わ、私がそんな簡単に攻略されるとかあり得ませんから!そもそもいきなりあざといとかうざいとか散々初対面の人間に言ってくるような人のことなんて……あ、あるハズないじゃないですかぁ~!!)」
(あれぇ~、なんだろこの人。もしかして、意外と……いやもうかなりちょろい?)
そうですね、ちょろはすですね。
何やらこそこそと喋ってやがる二人だが、そろそろ本格的にめんどくさくなってきた。
妹置いて帰るのは少々不安が残るが、案外一緒に帰ると乗ってくるかもしれない。そんな風に考えた八幡は「俺もう帰ってもいい?というか帰りたいからもういいよね?」といった。
「何言ってるのお兄ちゃん……その発言、小町的にポイント低いよ?」
「……(いつからだろうか、なんだか妹が俺に対する評価をポイントで表すことが多くなった気がする)」
いつ始まったのかすでに覚えていないこのポイント制について考えていると、いろはも八幡に文句を言ってくる。
「せんぱ~い、こんな可愛い子たちおいて帰るとか人としてどうなんですかぁ?」
「あいにくだな、俺には常識どころかルールなんてものが存在しないんだ。あと、付け加えるなら小町が可愛いのは認めよう。だが、べつに俺はお前がそんなにかわいいとは思わなねぇな」
「ぐぬぬぬっ、まだ言いやがりますかこの人は……」
「何とでも言え」
そのまま領収者をもってレジへ向かう八幡を見て、いろはは驚いたように八幡にこういった。
「アレ?…ここって私のおごりだったんじゃ……?」
「最初に言っただろうが。俺は礼なんてほしくねぇ。そもそもこの程度の代金なんて、いちいち割り勘する方が面倒だろうが」
「……もしかしてカッコつけてます?」
「何の話だ?」
(うわー、この人素だ。女性に料金払わせないのが素とか……先輩の方がよっぽどあざといですよ)
「何だってんだ、気持ちわりぃもんでも見るみてぇにして人の事見やがって……」
「せんぱいはあれですね。もう少しご自身へのご自覚とオンナゴコロってやつを学んだ方がいいです」
「だから何の話だってんだよ……?」
意味が分からん、と愚痴りながら料金を払いに行く八幡を見ながらいろはは小町に苦労するでしょ?、と聞いた。
それに対して小町は全くその通りです、と答えた。
「そもそも、お兄ちゃん自分でも無自覚ですけど何気に人助けしてますし。あとたま~に小町がけしかけたり…」
それも原因の一つじゃない?、といろはは呆れたように言った。
その空気を一切理解できない八幡は、もう次からは面倒ごとに巻き込まれないようにすぐに逃げることにしようと心に決めるという間違った方向の学習を終え店を出ようとすると何故か〝二人共〟が付いて来た。
「おい、なんで付いて来た?俺もう帰るっつたよな?」
「あ、ハイ。それはわかってますけど、帰る前に連絡先教えてもらおうと思って」
「断る」
「即答ですか!?」
「俺はもうあんな面倒なのは御免だ」
「〝あんな〟?」
「お兄ちゃん、前に誰かと連絡先交換したの?」
しまった……、と思った時には時すでに遅し。
結局小町といろはに押されるままにケータイを取り上げられ連絡先の交換(強制)をさせられた。
「ん?お兄ちゃんこの☆★ゆい☆★って人誰?」
「……そいつがこないだ絡まれた奴だよ」
「その人女の人、だよね?」
「ああ」
「ふ~ん(お兄ちゃんのモテ期がついに動き出し始めたのか!?)」
「へぇ~……(面白くないですね……)」
その時いろはが何か思いついたようにやたらケータイを操作していたかと思うと、次に返された瞬間八幡は絶句した。
――――♡イロハ♡―――――
一言:アナタの可愛い後輩、一色いろはですよ~♡
誕生日:04/16
能力:レベル4
学園都市のケータイには友人同士に能力を知らせるための欄が入っているらしく、そこにこんな感じに書かれていた。
それにしても何なんだこの♡やら何やらの装飾の多さは……。スパムにしか見えねぇ、まぁそれだけに関してはこないだあった由比ヶ浜も同類だが。
うん、とりあえず言おうか?兎に角うっとおしい。
「『水流操作』……ねぇ」
「はい♪」
「ってかこれなんだよ……こんな情報要らねぇだろが」
「えぇ~?せんぱ~いこんな美少女中学生の個人情報なんてぇ~そうそう手に入りませんよぉ?すごい値打ちものじゃないですかぁ~」
「……どこがだよ」
むしろ逆にマイナス値になるまである(内部容量的な意味でも)。というか要らない、むしろ今すぐ削除しようとするまである。
そんなこと思いつつケータイから削除しようと操作しようとしたとき……。
覗き込んできた影が一人。
「あれ~?何してるんですかぁ~?まさかぁ~……削除しようとか思ってたりしますぅ~?」
何だろうか……否定しないとまずい気がする。こんなガキンチョ一人如き怖くなどない、というか少し本気を出しただけで命を刈り取れるのに―――――――――――どうしてこんなに怖いのだ?
おかしい。俺にとって恐怖は、〝誰か〟に与える……いや、〝感じさせる〟もののはずなのに―――――――――――
「どうしたんです?もしかしてぇ~……図星、ですかぁ~?(黒笑)」
―――――――――――――なんでこんなに〝怖い〟などと感じるのだ?
汗だらだらになり、得体のしれないものを感じている八幡は、そっと…… 削除しますか?――――――YES のボタンから指を放した。
そして、少し青ざめた顔をしていたのを見て満足した……あるいは目的を達したことを確認したいろははうんうん、とうなずくと覗き込んでいた顔を放す。
「それじゃ、またお会いしましょうね?せ~んぱい♪」
そう言って手を振りながら立ち去っていくいろはを見ながら、八幡は誰ともなしにつぶやいた。
「嵐……いや、どっちかっていうと津波みたいなやつだったな……」
「たははは……」
全てを飲み込んでいくような感覚にさらされていた八幡はそうつぶやき、脇にいた妹は苦笑した。
そのあと兄妹仲良く帰宅したわけなのだが……彼はこのとき知らなかった―――――――――
――――――――――――得体のしれないものを飼っているのは彼女だけではないことを。
彼女の究極形態とでも呼ぶべき『魔王』の存在を……。
この
この先、
間違った物語は、さらに加速していく。
次なるヒロインを誰にするのか絶賛悩み中です。
魔王様降臨フラグは経ちましたが……どうせなら『裏側』でのエンカウントの方がおもしろいかなぁなんて思ってたりもするのでいったい誰にするべきか……。
そこで、ヒロインの希望アンケートを取ってみようと思います。
活動報告の方を出しておくので、そこにもし希望があったら載せていただけると嬉しいです。
一応締め切りは4/2のAM10:00くらいでお願いします。それ以上遅くなると最悪投稿がかなり遅れる可能性があるので……。
希望が無い場合はこちらで決めたヒロインで話を作ることにします。