夢を馳せる少年   作:主任大好き

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タグに亀更新を付けるのを忘れていました。すいません。

(プロローグと設定を抜いて)1話目を投稿しました。初の小説投稿です。完結させることを目標としこれを決意するのをここに近い前書きを終了しとさせていただきます。

礼ッ!


1話 自己紹介はコミュニケーション能力を上げる最初のステップ

「うっ・・・・・・ぐぅ・・・・・・」

 

これはまずい。非常にまずい事態である。右隣にいる助けを求めようにも、自分ほどではないにしても、好奇の視線にやられているようである。『好奇心は猫を殺す』というイギリスの諺があるが意味は違うにしても人を殺しそうな勢いでこっちを見てきている。あっ・・・・・・今、フラッとした。胃も痛い。さっきから『ゴキュキュキュ!』や、『バキボキベキボカッ!』などという胃が出してはいけないような音を出している。胃薬はどこに仕舞ったっけ?

そんなことを考えながらカバンの中を探すが焦っているのかなかなか見つからない。すると、先ほど助けを求めた一夏から要請を受理され声をかけられる。

 

「おい、大丈夫か?」

 

「だい、じょう・・・・・・ぶ。問題、ない。しんぱ・・・・・・しない、で」

 

「お、おう・・・・・・いや、どう見ても大丈夫じゃないだろ。胃薬か?」

 

「うん・・・・・・あっ、あった」

 

どんっ、と机の上に置かれたかなりの数の白く、割と大きめな球状の粒が入ったビンをとりだす。ビンの蓋を開け十数個を取り出し、口に放り込み水で流し込む。即効性はないが、それでも効き目は抜群で隣の一夏は慣れた様子でその光景を見ているが、他の人からの視線は好奇か不審げなものに変わる。しかも、今の行動のせいで視線は自分に集まっている。

ぐおぉぉぉぉ・・・・・・胃薬を飲んだ意味が無いよぉ。あとどれだけこの地獄を耐えればいいのかなぁ・・・・・・

 

 

 

 

「全員揃ってますねー。それじゃSHR始めますよー」

 

前方のドアが開き一人の女性が入って来た。

今なら分かる。失っていた目のハイライトを取り戻し、目が(涙で)輝いているのが。あぁ、やっと救いの手が差し伸べられ────────

 

「それでは皆さん、1年間よろしくお願いしますね」

 

「「「「「・・・・・・・・・・・・」」」」」

 

なかったよ・・・・・・現実は非常だった。反応がないのは自分と一夏以外は全員女子でみんな自分たちを見ているからだ。流石に可愛そうだと思ったのか、一夏は返事をするが残念ながら自分はできない。

 

「じゃ、じゃあ、一人ずつ自己紹介をお願いします。えっと、出席番号順で」

 

先生のその言葉とともに自己紹介が始まっていく。

どうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしよう、と頭の中は平仮名5文字の単語で埋め尽くされる。

一夏はそんな自分の様子みかねたのか声を掛けてきた。

 

「おい、汗がひどいぞ・・・・・・そんなに自己紹介が嫌か?」

 

「う、うん、うん?で、でできな、できないことはないと思うよ・・・・・・」

 

震えている上にかみまくりの状態。本当にどうしよう・・・・・・

 

「・・・・・・くん。織斑一夏くんっ」

 

「は、はいっ!?」

 

ごめんね一夏。自分に気を使ってくれて。そのせいで声をかけられて。俺のせいだよね?今度なにか奢るから赦して。

 

「あっ、あの、お、大声出しちゃってごめんなさい。お、怒ってる?怒ってるかな?ごめんね、ごめんね!でもね、あのね、自己紹介、『あ』から始まって、今『お』の織斑くんなんだよね。だからね、自己紹介してくれるかな?」

 

ぺこぺこと頭を下げる担任の先生と思しき女性に対しても罪悪感も出てきた。

 

「いや、謝らなくても自己紹介しますから、その、落ち着いてください」

 

そう言い、一夏は立って『後ろ』に振り向く。そう、自分たちが今座っているのは、『1番前』の席である。しかも、自分は1番前の『ど真ん中』。これで名前順というのだから偶然というものには恐怖すら感じさせる。

 

「えー・・・・・・織斑一夏です。よろしくお願いします」

 

流石一夏、自分にはできないことを平然とやってのける。そこに痺れる憧れるぅ!

しかし、一夏の顔には冷や汗が浮かんでいる。何故だろうか。

 

すると、一夏は窓の方向へ顔を向けるがすぐに『ガーン!』という効果音が聞こえてくるような、悲壮感を感じさせる。

 

「以上です」

 

耐えきれなかったようだが、一夏、と声をだそうとしたところで止めた。どうせ間に合わない。今から『志村後ろ!』を使用にも無駄なのだ。

直後に『パァンッ!』という何とも痛そうな破裂音が教室を支配する。

 

「いっ────────!」

 

『痛い』って言いたかったんだろうな・・・・・・

しかし、これで誰なのかを悟ったようで、錆び付いた機械を動かした時に出るような音を出しながら振り向いた一夏はあろう事かその人物に命知らずなことを口走ってしまう。

 

「げぇっ、関羽!?」

 

どこからともなく『バーン!』という大きな音が聴こえてきそうだな、なんて考えていると、その人物が自分に目を向けてきた。

 

「す、す、すいま、すいません!」

 

何故考えていることが分かったのだろうか・・・・・・

 

「あ、織斑先生。もう会議は終わられたんですか?」

 

「あぁ。生徒たちへの挨拶を押し付けて済まなかった」

 

さすが、千冬さん。同性の先生ですら尊敬の目で見られている。

 

「諸君、私が織斑千冬だ。君たち新人を1年で使い物になる操縦者に育てるのが仕事だ。私の言うことはよく聞き、よく理解しろ。出来ないものには出来るまで指導してやる。逆らってもいいが私の言うことは聞け。いいな」

 

・・・・・・凄い横暴な発言だぁ。逆らってもいいけど聞けって逆らっちゃダメじゃないですか・・・・・・

隣へ目を向けると一夏も自分と同じような微妙な顔をしている。多分、似たようなことを考えているのだろう。

だがしかし・・・・・・いや、別にマンガとかのじゃなくて接続詞のだよ?甘いものが好きなだけで、ホタルさんがエロいとかサヤちゃんがかわいいとかではないからね!?・・・・・・誰に言い訳してるんだろう。話を戻そう。

だがしかし、一夏と自分と他の2人以外から黄色い声が響いたのだ。

 

「キャ────────!千冬様、本物の千冬様!」

 

「ずっとファンでした!」

 

「私、お姉様に憧れてこの学園に来たんです!レゾナンスの近くから!」

 

2人目のずっとファン発言に中学2年生の時までいたセカンド幼なじみを思い出し笑いそうになる。視線から外れて少し余裕が出てきたようだ。

3人目の言ったレゾナンスとは基本、何でも揃っているショッピングモールである。ぶっちゃけ学園からそんなに遠くない。というより、かなり近い。口に出す必要は無いのだが・・・・・・

そんな中、千冬さんは面倒くさそうな顔で・・・・・・いや、本当に面倒だと思っているのだろう。顔に出ている。

 

「・・・・・・毎年、よくもまぁ、これだけの馬鹿者が集まるものだ。感心させられる。それとも何か?私のクラスだけ馬鹿者を集中させているのか?」

 

そんな事はないだろう。もしそれが本当なら、この学園のほぼ全員が馬鹿者になってしまうからだ。

しかし、そう思った矢先に予想に反した言葉が出てくる。

 

「きゃあああああっ!お姉様!もっと叱って!罵って!」

 

「でも時には優しくして!」

 

「そして付け上がらないように躾をして〜!」

 

どこぞのテレポートを使うツインテールのHENTAIを思い浮かべてしまった。本当に馬鹿者がいたのだ。もう彼女らはダメなかもしれない。

そう言えば隣が随分と大人しいな、と思い一夏の方を見ると困った様な、落ち着いた様な、さっきとは別の意味で微妙な顔をしている。

 

「で?挨拶もろくにできんのか、お前は」

 

「いや、千冬ね────────」

 

パアンッ!

 

「織斑先生と呼べ」

 

「・・・・・・はい、織斑先生」

 

あれ、とても痛いんだよなぁ・・・・・・え?どのくらい痛いかって?コンクリートレンガの塊に自分から全速力で走りヘッドスライディングで頭をぶつけに行くより痛い。あの、出席簿は何製なのだろう。

そんなことを考えているのをよそに教室内は騒然としだす。一夏と千冬さんが姉弟というのがバレたようだ。

 

「織斑くんって、あの千冬様の弟・・・・・・?」

 

「『IS』を使えるのも千冬様が関係して・・・・・・?」

 

「いいなぁ、織斑くん変わってよぉ」

 

最後は関係ないので放っておこう。ただ、2人目の人が言った千冬さんとの関係とあるが、実際は未だに原因不明らしい。それは開発元の人に直接聞いた。というか、押しかけられて説明された。まず、関係があるなら自分はこの場にいないのだ。

 

「あら?じゃあ、一夏くんの隣ももしかして・・・・・・」

 

つ、つつ、遂に自分の番が来てしまった・・・・・・

 

「いや、違う。ちょうどいい。秋磨、お前────────」

 

そこまで声が来た時にはもう既に『アレ』が出てしまった。顔の血色がだんだんと悪くなり、全身から汗が吹き出し、手足が痺れ、震えだし、吐き気、眩暈がする。また、呼吸が荒くなってくる。次第に症状が悪化していくのが分かる。そして、最後に保っていたここが『ポキン』と折れた音が教室内に響いた。さすがの千冬さんもこれはまずいと思い言い直す。

 

「────────はしなくていい。」

 

ため息混じりにそう言われて安堵する。少しずつ症状が治まっていくのが自覚できる。

 

「コイツは肝属秋磨だ。こいつが嫌がることは絶対にするな。じゃないと私が疲労で死ぬ」

 

一見、自分を擁護してくれたセリフに見えるが実際は割とひどいことを言われた。だが、現実として千冬さんには割と冗談抜きでそういう苦労をかけてしまったこともある。

 

「そう言えばお姉様っ!肝属くんとはどういったご関係で!?」

 

「織斑先生と呼べ。この馬鹿者が」

 

一夏同様、容赦の無い出席簿アタックを受ける。喰らった瞬間、嬉しそうな顔をしていたらしい(一夏談)。

 

「肝属とは前からの知り合いで、一夏の幼なじみだ」

 

あぁ、やばい。好奇の視線が射抜いて来るのが分かる。・・・・・・また胃が痛くなってきた。胃薬はどこにやったっけ?

 

「あまりコイツにストレスを掛けさせるなよ。じゃないと血を見ることになるぞ」

 

何とも誤解を招く言い方だ・・・・・・この言葉を、やはりそっちの意味で捉えた者がいたようで、遠くの方から『あの千冬様が怒るほどのお気に入り』などという言葉が聞こえてきた。気がする・・・・・・気がするだけであって欲しい。

しかも、満更ではないような千冬さん。

止めてくれ・・・・・・このままでは胃が潰れてしまう。

 

「(これから先、どうなるんだろう・・・・・・)」

 

やばい、そろそろ胃薬飲まなきゃ。




うーん、なかなか5000字を超えません・・・・・・これでもルーズリーフを表裏1枚と表側半分を埋めたんですよ?ホントですよ?なのにこれって・・・・・・

不安だ・・・・・・

「(これから先、どうなるんだろう・・・・・・)」
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