まぁ、言い訳ここまでにして第6話をどうぞご覧になってください。
「始まったな」
「肝属くん、どうしてんでしょうか・・・・・・」
「あいつ周りの席のせいで全く集中できてないみたいだな」
「はぁ・・・・・・あいつは全く」
上から箒、真耶、一夏、千冬の順なのだが今の会話の通り秋磨は全くと言っていいほど集中できていない。ただ、被弾しているかと言えばそうではなく、なりふり構わず懸命に、紙一重で避けている、という状態だ。
「予想していたとはいえ、もう少し何とかしてもらいたいものだな」
今のまま行けば秋磨の方がジリ貧になってしまう。まぁ、こればかりはは本人の気持ちの持ち様次第なのだが、確かに何かきっかけがないとどうしようもないだろう。
「ま、あいつなら最終的にはなんとかなるんだろうな」
「そうだな」
うわわわわわ!やややややばいって!ひ、ひひひ人が沢山いる!み、見ないで!
そんなことを思ったところで無駄なのだが、彼としては(胃の)命に関わることなのでそんなこと扱いはできない。
「くっ、当たりませんわね!」
「あわ、あわわわわわわ・・・・・・」
「動きはハチャメチャなのに当たらないなんて余計に腹が立ちますわね・・・・・・このような勝負においてまで逃げ回るのですか!?」
「うわ、うわわわ!」
勝負が始まって10分。決定的な当たりが無いセシリアは苛立ちを募らせる。動きは初心者特有のハチャメチャな動きのくせに全く当たらない。セシリアは勝負を決めるために、その場に
「もう、いいですわ。貴方には失望しましたわ・・・・・・行きなさい!『ブルー・ティアーズ』!」
「!?」
この時、秋磨の頭の中では「カンコーン!」と大きく音が響いたのだが誰も知る由はない。
あれはなんだ!?も、もももしもしかして、不明アームズフォートの撃破任務にあったような変態装備か!?あちこち動き回りながらコジマ粒子を放ちまくってくるのか!?に、に逃げなきゃ!
もう既に逃げの状態にある秋磨はテンパった頭の中では逃げることに関しては思考が冴えている状態だった。しかし、彼女の機体と同名の『ブルー・ティアーズ』がそうはさせない。秋磨の周囲を張り付いているかのように動く。どこに行っても同じで左に逃げようが、右に逃げようが配置が若干変わるだけ。出されてから先程よりも必死になって逃げてはいるがセシリアの攻撃が掠りはじめたのだ。
秋磨の頭の中ではダメージ、シールドエネルギー、実体ダメージ等の情報がひっきりなしに鳴り響く。
「(何これ何これ何これ何これ!?無理だって!完全に避けるとか無理!)」
この時、秋磨は既に勝負する心持ちではない。そんな秋磨にセシリアはその場から《
「うわ!何だあれ!?無理だろおい!あんなのいいのかよ!」
「当たり前だ。あれは反則ではないぞ。私が教えたではないか」
「織斑、お前は勉強が足りていないようだが?」
「ヒィッ!」
一夏がセシリアのビットに対して反則ではないのかと疑問を口にすると、箒が教えたと言う。真耶は千冬に対し恐怖を感じて悲鳴を上げる。
「ちょっと待ってって!箒の説明擬音ばっかで───」
「ん?」
何故だろう、綺麗な笑顔のはずなのだが他の、なんて言うのだろうか。威圧、と称したものがぴったりと当てはまるような笑顔を向けてきた。これに対し、一夏は黙ることしか出来ないわけだが。
「当たるなー!避けろー!そっちはダメだー!」
一夏は現実逃避のために秋磨の応援に集中するようだった。その隣で思考を完全に把握した千冬がため息をついているのだがそれに気づいていない。
「ふん、『見せてみな、お前の本当の力をさ』、と言ったところか?」
千冬は秋磨がACシリーズで一番好きなキャラクターのセリフを聞こえない程度の声で口にするのだった。
「そんな状態でよく25分も持ちましたわね。そこだけは認めますわ。逃げるのがお上手なのだと」
そう、試合開始から既に25分近く経っている。秋磨にとっては、もっと長く感じているだろう。なにせ躱した目先にレーザーが通り、避けたと思ったら直撃したり。結局、シールドエネルギーは200を切っている。
「貴方はあの時に『見限って欲しくない』、なんて言ってましたけど、結果どうなんでしょうか。本当に迷惑に感じていないのですか?見限って欲しくないのにいつもその人物の後ろに隠れる。普通、このような人間を鬱陶しく思わないですか?」
この言葉に秋磨はひどく頭の中に響き、行動が止まる。その瞬間を国家代表候補生であるセシリアが見逃すはずもなく、レーザーを放つ。もちろん直撃だ。シールドエネルギーが削られたことにより警告音が響く。しかし、そんな音は耳に入ってこない。
「(・・・・・・セシリアさんの言った通りだ。こんな自分を一夏たちが見限らないはずがない。
けれど、それと同時に一夏がドイツに千冬の試合を見に行った時のことを思い出す。あの時、秋磨は対象外と判断され、一夏が攫われた時にどうにか千冬に連絡を入れることができ、救出された時のことだ。あの後、千冬に『ありがとう。本当にありがとう。お前がいてくれて助かった』、と涙を流しながら言われたのだ。
「(・・・・・・それでも、それでもまだ、一夏たちは見限らないでいてくれるかもしれない・・・・・・!自分が、一夏の友だちとしてまだ許してもらえるのなら、やれる!やれるんだ自分は!)」
秋磨が一夏や他の人物に抱いているのは、確かに『友だち』という感情だろう。しかし、彼の場合の『友情』や『親愛』といった、他人とつながるためには必要不可欠なものは全て『執着』や『依存』なのだ。
一夏たちもこのことは理解しているだろう。自分たちに向けられているものは本当の意味での『友情』などといった綺麗なものではなく、『執着』などといったおよそ人に向けるものではないことを。けれど、『今は』これでいい。秋磨がそのことを全て理解できるまでそのままにしておこうという考えだ。
「・・・・・・一夏、みんな。自分、頑張るから」
セシリアの耳に小さくだがはっきりとした意思の籠った呟きが届く。閉じていた目を開くと同時に聞こえてきたのだ。
「(さっきとは目が違いますわね・・・・・・ここからが本番ですわね。さて、肝属秋磨。このセシリアに対してどのように攻撃を仕掛けるのですか?)」
そう、心の中で問いかけると秋磨は答えるように『後ろに下がりながら下降』し始めたのだ。
「・・・・・・は?」
セシリアは思わず空いた口が塞がらないといったような表情を───いや、本当に空いた口がふさがっていないようだ。それもそうだろう。なにせ、あんなことを言った傍からその行動なのだから。
しかし、秋磨は───
「(まずはこれでいい。ビットからの攻撃方向を少なくすればいい・・・・・・問題はそこからだけどね)」
そう、まずはひっきりなしにあちこちから向かっくるレーザーに行動範囲の制限を掛けることにより自分の動きを最小限にすることと思考する時間の延長を謀る。
「(よく考えよう。試合開始から今に至るまでの流れを。『ブルー・ティアーズ』は第三世代機であることは周知の事実。・・・・・・じゃあ、あの『ブルー・ティアーズ』は思考制御型だろう。まだまだ研究段階だからどこかに欠点が存在してるはず・・・・・・)」
目線はセシリアに固定しながらビットの攻撃を躱し続ける。それが可能なのはハイパーセンサーによるアシストのおかげだろう。
「(・・・・・・あれ?セシリアさんは何故ビットを出してからあまり動いてないんだろう?あそこから撃つよりは近づいて撃った方が100倍当たりやすいはず・・・・・・思考制御?)」
その言葉が浮かんで来た。すると、思考がぐんぐんと加速し始める。考えていたことがぴったりとピースがはまっていき、ある結論にたどり着いた。
「(自分だって、やれば出来ることを見せてやる!)」
「くっ、まさかそう動くとは・・・・・・けれど、そこにいらしてもこちらには攻撃できませんわよ・・・・・・!」
完全にやられましたわ・・・・・・まさか、ビットで攻撃する方向を2ヶ所無くすなんて今まで誰もしてきませんでしたわ。それでも、攻めているのは私の方です。さぁ、削り切れれば私の勝ちですわ。まぁ、初見相手に25分。よく頑張った方でしょう。けれど、そこまでです。
しかし、持久戦に持ち込もうとした瞬間、秋磨の動きが急に変わった。片手に《
直前まではビットを目標に撃つのかと思ったが、こちらに向けて来たことでとっさにその場から
ボカンッ!!ドカンッ!!
と連続して大きな音を立てて何かが破壊される音を聞いた。急いでそちらに目を向けるとしたに落ちる2つ破壊された『ブルー・ティアーズ』。咄嗟のことで無駄に大きく動いてしまったため、『ブルー・ティアーズ』が制御できなくなり停止してしまったところを狙われたのだ。1つは近接ブレードで、もう1つはアサルトカノンで。
しかし、それだけではなかった。初めて秋磨は前に出たのだ。避けるためではなく、何らかの意図により、だ。セシリアにとっては不気味で仕方ないだろう。なぜなら、明らかに片方のビットを狙っているのだから。セシリアが思考しているあいだも秋磨は上に上ってくる。ビット同じ高さになったところで急に地面とできるだけ並行にした状態で追いかけ始めたのだ。セシリアは急いでもう片方のビットを後ろにつかせる。既に秋磨は追いかけているビットに対して連射しているのだから。
「無駄なことを!削りきってやりますわ!」
そう叫んだところで気づいた。
セシリアは急いで後ろのビットで秋磨を狙い撃つのだが、何故か横にずれるのだ。何回狙って撃とうが結果は同じ。ただ只管に外側にずれる。秋磨は今、『
そこで気づいたのだ。いつしか聞いたことだ。まだ、第二次世界大戦中に空戦で実際に行われた飛行法で、滑るように円を描きながら機体を若干斜めに傾けることにより、機体をスライドさせることがあり、後ろからの攻撃を躱す手段として用いられたことを。
それをISで行ったのだ。なぜあの時に、葉の行動をやめなかったのか。いや、やめられなかった。秋磨にとっても、最初のビットを2つ破壊できたのは大きかったのだ。あれにより、セシリアは1つのビットが追いかけられた時にもう1つも動かさないとまた、破壊される
結局、ビットは1つになり、セシリアは急いで自分の元に戻す。
「まさか、ここまでやれるなんて思いませんでしたわ・・・・・・」
「見限られたくないから・・・・・・ここで
悲痛で、強くて、意思の固い顔でそう悲鳴のような叫びを上げ───
ヴンッ!!
いきなり目の前に現れた、ように見えた。
破壊されたのは『ブルー・ティアーズ』の
残りの1機。しかし、それだけでは終わらないのか、切り抜けた瞬間セシリアの後ろで素早く振り返り、《
「(『ブルー・ティアーズ』。エネルギー武器ばかり・・・・・・対策を練られた際に対応できなくなるようには普通は作っていないはず・・・・・・実弾の武器もあるはず)」
秋磨は尚も考える。エネルギーばかりだとは思えない。なら、またビットでその可能性が出てくる。となると合理的なのは───
「(───ミサイルかグレネードか!)」
しかし、もうここまで来てはあとはもう、倒すだけ。あと、ビットが幾つあるのかなんてわからないが出てもいないのに突っ込んでいかないのは怪しまれる。結局は突っ込むしかない。
「セシリアさん。最後だよ」
「ええ、そうですわね」
お互いに口の端を上げそう口にする。
横から強い浜風が吹き、アリーナの下の砂が巻き起こる。
風が止み、周りが静かになった瞬間───
「インターセプター!それと、ビットはまだありましてよ!」
ヴンッ!
───秋磨が《
本来、ラファールが出せる機体速度を超えるスピードで突っ込んできた秋磨の進行予測の射線上にミサイルのビットを置き発射。
「だと思ったよ!」
しかし、秋磨はセシリアの上に現れ、近接ブレードでセシリアの頭上から振り下ろした。
「秋磨やったじゃん!」
「うむ、さすがだな。最終的には全て上手くいくのはお前の凄いところだ」
箒さん。漠然としていて褒められている気がしません。
「知っていたか?会話は全て聞こえるんだぞ」
「えっ?」
千冬さんからそれを聞いて自分の顔はすごく青ざめている。見ていた人たちに聞かれていたら、と思うと胃が・・・・・・
「しかし、久しぶりにあれを見たな」
「えっ?」
「あれ、秋磨の本気モードなんですよ」
言ってる意味がわからなかった山田先生に一夏がそう説明。あまりにも漠然としているが意外にもこの説明をされたらみんな納得するのだ。秋磨は常にこのことに疑問を感じている。
「が、頑張ってね一夏」
頑張ったから、一夏も頑張って!
「おう!親友と、箒、千冬姉も見てるからな!負けられねーぜ!」
「織斑先生と・・・・・・はぁ、バカは死んでも治らんかもな」
「ひでぇ・・・・・・」
一夏が出る前にけっこう辛辣な言葉をかけられ萎えている。まぁ、自業自得・・・・・・ということにしておこう!
「よくもまあ、持ち上げてくれたものだ。それでこの結果か?ん?この大馬鹿者が」
「はい・・・・・・」
一夏はしょぼんと肩を落としている。まぁ、馬鹿者から大馬鹿者にグレードアップしたのだから。
「武器の特性を考えずに使うこらああなるのだ。暇があればISを起動しろ。いいな」
「・・・・・・はい」
かなり落ち込んでいるようだ。千冬さん、厳しすぎませんか?
「違うぞ秋磨。これが当たり前なのだ」
「!?」
何で考えていることが分かったの!?エスパー?千冬さんはエスパーかなにかですか!?
サァァァァァァ・・・・・・
シャワーノズルから熱めのお湯が出て、水滴は肌に当たっては弾け、ボディラインを流れる。歳不相応な程に艶かしいその均整のとれた身体はセシリア自慢でもある。
「(今日の試合───)」
完敗だった。最初はただ避けるだけで、何で試験官に勝てたのかがよく分からなかった。きっと織斑先生か織斑一夏
けれど、今回本気にさせたのは試合中だったわたくし自身。あの時、わたくしは秋磨
「(あの2人は他の男性とは違うようですね。一夏さんも、手ごわかったですし。まさか最初から《瞬間加速》なんて、驚きましたわ)」
最後は自滅というかなんというか、『雪片弐型』でシールドエネルギーを転化して攻撃しているので突っ込んできたところで負けたのだ。
けれど、それでもわたくしは強く感じました。一夏さん、それに、秋磨さん。謝らなければなりませんね。
そう言えば、この間の問いをもう1度してみましょう。彼ならわたくしに答えてくれるかも知れません。何の根拠も有りませんが。
「肝属秋磨・・・・・・」
シャワールームにはその言葉が体を流れるお湯に溶け込むのだった。
ただ、今まで感じたことのない感情が沸き上がり、切なくも、この不思議な暖かさが嬉しく感じるのだ。
「ふふっ、秋磨さん」
次の日の早朝、ちょうど1週間前と同じで秋磨の日課を見ていた。やはり、終わると視線に気づき木に隠れる。
「あの、その先日は申し訳ありませんでした!」
「っ!?」
秋磨さんはいきなり過ぎて驚いているようです。もしかして、声が大きかったりとか?
「えっと、あの、その、何のこと、でしょうか?」
「失礼なことを何度も言ってしまい本当に申し訳ありませんでした」
「えっ?いや、あの、ひっく、ち、ちがい、ます、から、うっ、ひっく」
「えっ!?」
何故か秋磨さんが泣きて出してしまわれました。わたしくが悪いに違いありません!
「その、えと、すみません」
と、秋磨さんは泣きながら、わたくしは半泣きになりながらお互いに落ち着くまで謝り続けました。
落ち着いてから例の質問をしてみました。
「その、前にここで聞いたことの続きなんですが、1つ私の話を聞いていただけませんか?」
秋磨さんは少し驚く顔を見せた後小さくですが頷いてくれました。
そこからわたくしの過去のことを話しました。母のこと、父のことその2人が亡くなり、これまでその莫大な遺産をお金の亡者から守るために頑張ったことを。
秋磨さんは静かに聞いて、こう口にしてくれました。
「その、セシリアさんはお父様のことが理解出来ないということだけど、自分から言わせてもらうと、君のお父様はとても強いお方ですね」
「えっ?」
「自分以外の男の人は、他の人に簡単に頭は下げませんよ。けれど、家族や自分の大切なものを守るために頭を下げなければならないことも存在します。でなければ頭を下げようなんて思いません。きっと、セシリアさんのお父様はセシリアさんに嫌われていることを知っていながらも守るために頭を下げ続けたのでしょう。強くて、優しくて、家族思いのとてもいいお父様です。だからではないでしょうか?セシリアさんのお母様は、セシリアさんのお父様と一緒にいた正確な理由というのは、やはり当人たちしかわからないことですが、話を聞いていて自分はきっとそうだ、というように感じました」
わたくしはなんてことを思い続けていたのでしょうか。あまりにもお父様が不幸ではないですか。わたくしたちのために必死に守ってくれていたのにその御恩に気付くことなく、逆に嫌悪感を抱いていたなんて。
いつの間にか、わたくしは口を抑え目から涙を零していました。
すると、彼は急に立ち上がりいつの間にか書いていた、置き手紙を1枚落としてどこかに行ってしまいました。
置き手紙には『ここには誰もいません。』なんて書いてありました。その言葉が何を指すのか把握すると、また、目に映っていた置き手紙が、視界によってにじんでしまいました。
泣き止んだ頃に静かに、近づいてける音の方向に目を向けると、飲み物を2つ持って来た秋磨さんがいました。
「ありがとうございます」
「な、ななな何ことでしょうか?」
「ふふっ」
「うっ、ぐうぅ」
きっと、秋磨さんは『慣れないことはするもよじゃないなぁ』なんて思っているかもしれません。まさか、そんなことは・・・・・・
「それより、秋磨さん。このままでは代表者になってしまいますよ?」
「だ、だだいじょう、ぶです。ここ断りました。じ、自分は、その、えっと、ま、まき、巻き込まれただけなので」
「ふふっ、そうでしたわね」
お父様、申し訳ありません。今年は、しっかりとお墓参りに行きますから。お父様がしてくれていたことを教えて貰いました。お父様、ありがとうございました。
あぁ、きっとこれが『恋』というものなんですね。
お母様、わたくしはお母様と一緒で優しくて、強い方に惹かれてしまいました。応援してください。また、話を聞いてください。
わたくしは頑張ります。おふたりもわたくしを見守っていただけませんか?
「では、1年1組代表者は織斑一夏くんに決定です。あ、一繋がりでいい感じですね!」
するとすかさず一夏が手を上げる。
「せんせー、何で俺なんですか?昨日試合に負けたのに」
「それは───」
「それは秋磨
「さすがセシリアー!わかってるねぃ!」
「少なくとも世界で2人しかいないIS搭乗者の内1人はしないとね」
な、何で自分の名前を出したんですか!?
「とにかく、クラス代表は織斑一夏で異存はないな?」
はーい、と一夏以外の───正確には人前で秋磨は声が出せないので一夏と秋磨───のクラス全員が一丸となって返事をした。一夏は「不幸だー!」とばかりに叫びだしそうな顔をしながらブツブツ呟いているのだった。
例により感想や批評、これからの作品の質の向上のためにみなさん、どうかお力添えをしていて抱けないでしょうか。