舞姫   作:匿名コメは手加減って悪口言われるの前提?

19 / 32
火の精霊の巫女の目覚めにより慌ただしさをます水の精霊の巫女のの周辺…


風が舞う⑤

側に居た命やりん、瑞穂やマキと言ったか?彼女の姿も見えないし気配も感じられない

いや、上下の違いすらも失われて漠然とした不安を感じていると

「力を求めし者よ、汝の覚悟を我に示せ」

そう言ってチサの手を取る人物の顔が命に似ている事に気付き

「貴女は…みこちゃん?」

そう言われたその者は

「そうだ…だが我はお前の知るみこ…命ではないがお前が真に力を欲するならば力を貸すのもやぶさかではない」

そう言って自らの胸にチサの左手を添えると

「我に続きフレアの目覚めを促す呪文を詠唱せよ」

そう言って

ー我は願う、闇夜を照らし魔を焼き払う火の精霊フレアよ

我命、我魂を糧に貴女の聖なる炎を我が身に宿したまえー

そう言い終えるとチサの左手を添えた胸に火が点りその身体を燃やし始めた

「このフレアの聖なる炎がお前の身体に巣くう我を燃やし尽くした時お前は火の精霊の巫女として目覚めの時を迎える」

無表情に話す相手に

「私が力を求めるのはみこちゃんの力になりたいから

なのにみこちゃんを犠牲にしなきゃ力が得られないなんて…」

そう言い涙するチサに

「我は覚悟を問うたはずだ?だが案ずるが

良い、我は勾玉に残りし過去の記憶…残存思念に過ぎぬのだから…だからその優しさはお前達のみこに向けてくれればそれで良い…」

そう言われても目の前で燃えていく命の姿を見ている事実は辛く

「でも何故なんですか?何故貴女を燃やし尽くさなきゃいけないんですか?」

そのチサの問い掛けに

「我が闇に親い黒き血と魂を持つ魔女、フレアの忌み嫌う魔の者だから…

それ故に我が魔力をその身に宿せしお前は火の精霊の巫女として目覚める事が出来ぬのだ

さぁフレアの聖なる炎で穢れ(我)を焼き払うが良い」

その言葉が最後になり今まさに燃え尽きようとした瞬間チサが叫んだ

「いやぁーっ!みこちゃんが死んじゃうっ!消えないでっ!

どこにも逝かないでぇーっ!…」

チサの絶叫が木霊し涙を流しながら伸ばす手を優しく握る者が

「チサちゃん、みこはここに居るから…どこにも行かないから安心して?」

そう微笑みながら話し掛け

「りんちゃん、みこのリュック取って…」

そう言われてクローゼットから取り出されたリュックを受け取ると中から無地の玉石の数珠を取り出し

「はい、チサちゃん…」

そう言ってチサの首にネックレスを掛け手首にはブレスレット、足首にアンクレットを着け

「さぁチサちゃん…フレア様に祈って…」

命の声を遠くに聞きながらチサがフレアに祈ると一気に高まったチサの霊気が身体から溢れ出し勾玉を朱く染め…

十個の朱い霊玉にその姿を変えた

みこちゃん?あのみこちゃんはどうなっちゃったの?燃え尽きちゃってもう会えないの?」

そう言われて

「みこにはわからない…でもチサちゃんが願ったからほら…」

そう言って自分の右手を見せられ

「わかるでしょ?勾玉から感じたのと同じ魔力を感じるでしょ?

姿形は変わったけどこれからもチサちゃんが力を必要とする時は力を貸してくれるからね…だから今はもう少し休んでね」

そう言って阿に目配せして寝かせ直し

「鬼百合(陰)、霊玉は明日チサちゃんが起きたらチサちゃん本人から貰って」

そう言われて

「全く心配させやがって…みこの悪いところは見習わなくても良いのによ…」

そう呟くと

「鬼百合、みこは無茶なんかしたこと無いよ?」

と頬を膨らませて言う命に

「今度真琴とレムに会ったらそう言っておいてやる」

と言われて

「二人は鬼百合みたく意地悪くないもんねっ!」

と言うのを聞いてどうにも頭の痛い観月だった

 

一夜明けチサと命の見送りを受け一路大公領に戻る旗艦

そして王宮に戻るとチサはりんと午前の勉強会

やる気の無い命は無理に勉強させず楽士達と過ごさせ命にはマイが、チサとりんにはマキが付き添い

ミナは本格的にユカの助手になりドレス以外の新作の手伝いを始めていた

その様子を見に来た観月にユカがそっと

「危ないところでしたデザインを任せるほどかは未だわかりませんが…

私の意思を汲み取り漠然としたアイデアを上手く形にしてくれるあのセンスの良さ…危うく優秀なパターナーを見過ごすとこでした」

と言うとユウも

「時々で良いから私の方の仕事も手伝わせてよねっ!」

と言うのを聞いて

「そんなに優秀なのですか?」

そう二人に聞くと

「性格のままに真面目で丁寧な仕事をしてくれますから安心して任せられます」

ユカが言うと

「ファッションに関しては説明不足で打ち合わせにいつも苦労するユカの相手をしてもユカが切れたこと有りませんから…

多分ミナのファッションに関するセンスはかなりなものだと思います」

チサとミナがそれぞれの運命をさらに進みマイに続きマキも人生の岐路を迎えていた

 

 

そして夜明け前…命、チサの見送りを受け一路大公領に戻る旗艦の後ろ姿は寂しげだった…

しかし帆風がチサから預かったビスケットを皆に配りほぼとんぼ返りで本国に戻る事を伝えると一同に笑顔が戻りその様子を見た提督が

「現金な奴等だ…」と苦笑いした

その翌日の午前中には無事大公領の港に入港し預かった手紙を大公と美月のスタッフに渡すと久し振りに大公領での半暇を楽しむ帆風だった

 

美月の事務所では観月からの手紙を読んだユマがユキとユミ、ユズとユナにユリを集め話し合っていた

「ユイ、ユウ、ユカが不在の原状でユキとユミが呼び出しを受けたけどこの好景気で正直かつかつの状態だよね?」

ユマが言うと

「私は今こそ次の世代の成長を促す時だと思うよ?」

と、ユリが言い

「ユイも寿退社だからユマもそろそろ後進を育てないといつまでも留守番になるよ?」

そう言われて

「サエ、サキは私が見るからサコ、サチはゆりが…

サナ、サホをユズがサナ、サラはユナが見てあげて

その八人でも抜けた五人の穴は埋まらないだろうけどそれ以上増やしたら逆に私達まで身動き取れなくなるから当面この体制で頑張りましょう」

ユマが言うと

「今日中に公女宮侍女八人の抜けた穴を…せめて半分だけでも埋めないと…」

ユリがそう言うと

「大公邸の侍女達の様子を見に行きその結果次第で大公様にご相談しましょう」

とユズが纏め

「まぁ不安は口にしても仕方無いですからユキはその旨を観月様にはその様に報告しておいてください」

「ならユミは観月様の指示の有った物を八人を指揮して用意して、私は受注と納品の確認を急ぎます」

そうユキが言うと

「それが八人にとって美月正スタッフとしての初仕事って訳ね?」

そう言って一人頷くユリに向かって

「それが妥当なところでしょうね」

と、皆の意見が一致した

 

久し振の大公領で過ごす休暇なので取り敢えず真琴と翼に鬼百合からの預かり物を渡すのと命達の様子を土産話をしに訪ねることにした

 

「と、まぁそんな感じで二人とも毎日を楽しんで過ごしているよ」

勿論あくまでも帆風が見てきた範囲内の話に過ぎないがそれでも会えずに過ごした日々の事を多少なりとも知れて嬉しくもありホッとしている真琴と翼

そんな二人の様子を見ながら

「土産…とはちょっと違うが鬼百合殿と柳水殿、それと俺の二人の部下の四人からのプレゼントでみこやチサ、観月様に美月のスタッフ達とお揃いだから遠慮なく受け取ってくれたら皆喜んでくれると思うよっ♪」

そうあくまでお気楽な調子で言われたけどやはり気にしないではいられない真琴が翼を見ると自分を見て頷いてくれたので各々受け取ると

「有難うございます、何かお礼を考えないとですね?」

笑顔でそう言う真琴に

「鬼百合殿達はともかく俺の部下達になら気を遣わなくて良い

「ならユミは観月様の指示の有った物を八人を指揮して用意して、私は受注と納品の確認を急ぎます」

そうユキが言うと

「それが八人にとって美月正スタッフとしての初仕事って訳ね?」

そう言って一人頷くユリに向かって

「それが妥当なところでしょうね」

と、皆の意見が一致した

 

久し振の大公領で過ごす休暇なので取り敢えず真琴と翼に鬼百合からの預かり物を渡すのと命達の様子を土産話をしに訪ねることにした

 

「と、まぁそんな感じで二人とも毎日を楽しんで過ごしているよ」

勿論あくまでも帆風が見てきた範囲内の話に過ぎないがそれでも会えずに過ごした日々の事を多少なりとも知れて嬉しくもありホッとしている真琴と翼

そんな二人の様子を見ながら

「土産…とはちょっと違うが鬼百合殿と柳水殿、それと俺の二人の部下の四人からのプレゼントでみこやチサ、観月様に美月のスタッフ達とお揃いだから遠慮なく受け取ってくれたら皆喜んでくれると思うよっ♪」

そうあくまでお気楽な調子で言われたけどやはり気にしないではいられない真琴が翼を見ると自分を見て頷いてくれたので各々受け取ると

「有難うございます、何かお礼を考えないとですね?」

笑顔でそう言う真琴に

「鬼百合殿達はともかく俺の部下達になら気を遣わなくて良い

みこやチサ、観月様達と楽しい船旅を経験したし鬼百合殿と酌み交わした楽しい酒宴

何より出港の際にチサが持たせてくれた手作りのクッキーは皆で大喜びで食べたものさっ♪」

その話を聞いた真琴が

「焼いたのはチサ…だよね?みこがそうゆーのをするのは想像できないんだけど…」

そう聞くと

「ユウ様に習って焼きましたって言ってたよ、ユカ様とミナさんの二人は最近美月のお仕事が忙しくて不参加でしたと聞いてるよ」

と、真琴が感じてるだろう疑問を先回りして答えると

 

「翼様、真琴…明日のお菓子作りのお題ですがパウンドケーキ作りにしようと思いますがそれで宜しいですか?

宜しければ支度は私達がしておきますからお任せくださいませ」

そう言われて初めてのお菓子作りに期待と不安の二人が中々寝付けない夜を過ごした

 

ユキとユミの指導の元始まったパウンドケーキ作りだけど真琴に翼、非番の大公邸と公女宮の侍女が六人と公女宮の侍女四人集まって始まった

しかしさすがに初心者ばかりの12人をユキとユミだけでは面倒を見きれず手間取っていると心配顔で調理場を覗いていた公女宮の下働きの女達がその事態を見兼ねて助け舟を出してくれた

そのお陰で当初の予定より多くのケーキが焼け命達に手土産を持っていってもらえるほどだった

そしてケーキの仕上がり具合と現状を鑑みて公女宮の侍女達を美月の見習いスタッフに、大公邸の侍女達を公女宮の調理補助と言う名目での移動を観月に推薦する事を決め…

それが承認され次第大公邸の侍女の人事変更を要請してもらえるよう進言も併せてする事にした

天候にも恵まれた出港の朝、ユキとユミにも千浪から預かった刀子を護身用に持たせ護衛役の千浪と共に船に乗り込んでいき

帆風に差し入れ用と命達への土産用のパウンドケーキと吽から預かった鉤爪と千浪から預かった鬼百合から譲り受けた一対の短剣を帆風に預けた

因みに鉤爪は突撃隊隊長に預け短剣は自らが預かる事にして自分が持っていた二本のカットラスと突撃隊隊長が持っていた手斧と青竜刀を真琴に手渡し真琴もそれを受け取った

船の出港を見送った真琴は今回直接孤児院に向かいシスターの伴奏で歌の稽古をする事になった

二度目の訪問となる真琴への質問は主に未だ会った事の無い命に対するものが多く命について説明する事にした

「普段のみこ…僕や一部の人達は命の事をみこって呼んでるんだけどみこはね、かな…かなの目から見てもみこちゃんって言ってお姉さんになった気になって面倒を見たくなる子なんだよ

実際に八歳のチサと居るみこを見れば誰だってチサの方がお姉さんにしか見えないんだからさっ♪」

そう言って笑う真琴だった

その一方で翼は

「シスター、お久しぶりですがお元気そうで何よりです」

そう言って抱き付いてくるサエを嬉しそうに見ていると遅れて入ってきた翼の顔を見て驚いていると

 

「はい、和泉の女神の依り代である観月様の代理人で水の精霊の巫女である命様の姉の一人の翼様です

私は観月様不在の美月を預かるユマ様から翼様の御世話を任され今朝は翼様をこちらに案内する役目を任されました」

そう言われ更に驚くシスターに

「翼って言います、味に自信無いですけど昨日焼いたパウンドケーキを味見して頂けたら嬉しいです」

そう言って差し出すと

「親と死に別れた私達も又こちらにお邪魔させて貰って良いでしようか?」

そう言われ中の様子を覗き見てた子供逹が翼に群がり

「じゃあ私達翼様逹の事をお姉さんって呼んで良いですか?」

そう聞かれて

「私や真琴は良いけどチサは未だ八歳ですし真琴の双子の妹のみこちゃんは…」

と言い淀むと

「水の精霊の巫女の命様は許してくれないんですか?」

と悲しそうに聞かれて翼に代わりき

「会えば分かるけど真琴ちゃんと双子って信じられない位に幼く見える命様は皆から見てもみこちゃん…

なんですよ…つまりお姉さんって言うより命様の方が妹の様にしか見えませんから皆がお姉さんって呼ぶのはちょっと違うと思いますよ?」

 

そうサぇ言われ驚く子供逹に

「水の精霊の巫女の命様とみこちゃんは別人にしか見えないし…命様って言われるよりみこやみこちゃんって呼ばれるのが好きな子なんですからね」

翼がそう言うと

「じゃあ私達もみこちゃんって呼んで良いですか?」

翼にもそう言われてそう聞くと

「みこちゃんはそう呼ばれるのが好きですよ?

自分の事をみこって呼んでる娘なんですからね」

そう言われ歓声をあげる子供逹だった

チサが覚醒を始めた翌朝命には勾玉を六個、鬼百合に四個ずつ渡すと受け取った鬼百合が早速隠し腕に埋め込んでもらうと四人の戦士を呼び出した

深紅甲冑を身に纏った剣士の両刃の剣を装備した修羅にいかにも喧嘩屋っぽいその名も喧火

拳闘士の闘炎(ブラスナックルを装備)に海賊風の出で立ちのコロナはカットラスの二刀流の使い手だ

 

 

チサ達の連休初日は前回同様に留美菜達の居る岬に行き鬼百合は柳水とモリオンを誘って漁の手伝いに回った

前回の事を海兵隊の友人から酒を酌み交わしながら聞いた本国海軍の下士官逹

その内の運良く非番の者逹が同行したので岬は今回も賑わって居る

勿論前回以上に画家逹も増えていて待望の人魚姫の姿をスケッチした

沖に出た命を出迎えてくれたのは岬の少女達のリーダーの留美菜の母親で勿論皆喜んで迎えてくれたた

二度目の漁の手伝いである命は前回以上に上手にこなし魚も良型を仕留め前回以上に早めに漁を切り上げる事になった

今回は足が早く競りに出してる間に味が落ちてしまう貝を命に持たせ海女逹は漁港に向かい命も岸に戻り少女逹と過ごした

 

翌日命はいつもの様に楽士と過ごしチサ逹は明日訪れる帆風逹海兵隊の為のお菓子作りをする事になり今回はアップルパイに決まった

前回のビスケットが好評で興味を持った侍女逹が休日返上で詰めかけ厨房の下働きの女逹も

「アップルパイか…うちの子供逹にも食わしてやりたいよ…」

そう呟くのを聞いたユウが

「それなら侍女の娘逹には料理に不馴れな娘も居ますからその娘逹の手伝ってあげていただき一緒に作りませんか?」

そう言われ

「え、ほ…ホントに良いのかい?」

と、躊躇う相手に笑顔で頷くユウに向かい厨房以外の下働きの女逹もどっと流れ込みその手を握ると

 

「あたしらに出来ることはなんでも言っとくれよっ♪」

そう笑顔で答えた

アップルパイが焼き上がり下働きの女逹は子供逹のおやつに…

チサは国王夫妻に十四夜と十六夜にユイ

それと直前に国王と面談していた海軍の将軍も招かれた午後のお茶に出すと喜ばれ

「宜しければお持ち帰り下さい」

 

そう言って残りの分を包むと将軍に持ち帰ってもらった

後日将軍に

「孫逹も喜んでましたよ、チサちゃん」

そう言われ照れながらも嬉しそうに笑うチサだったがそれまでには無かった明るい笑い声が広がる王宮だった

 

 

 

⑤時代の変わり目

 

「困りましたね…」

そう呟くのを聞いたユウが

「如何なさいましたか?」

そう聞くと

「ユキとユミを私が出迎える予定が例の案件がこちらの思惑通りにならず私が応対せねばならなくなってしまって…」

そう言って難しい表情をする観月に

「マイ、お前ならそのユキとユミっての識別出来るな?

ユウとユカにミナ、チサはしなきゃならんお勤めがあるがみこなら融通が利くからアタイが身辺警護に立ちゃ問題ないと思うが?」

そう言って観月の反応を伺うと溜め息を吐いた観月が

「そう言う事ですからマイ、みこの事を頼みますよ」

そう言われて港で入港を待つ三人は騒ぎにならぬよう馬車で待つ事になり

船の到着を確かめ命を肩に乗せ三人を出迎え代わりにチサから預かったアップルパイを帆風に渡し上陸準備に勤しむ彼等の茶菓となり一同を喜ばせた

ユキとユミに千波が国王に入国の挨拶を済ませる間に鬼百合が二人の手荷物を部屋に運び入れておき

二人は引き続きマイが観月の臨時の執務室に案内し二人が座る頃あいを計った様にマナと言う侍女がお茶を持ってきた

それを見たユキとユミが腰を浮かして仕度を変わろうとするのを観月が目でせいし様子を見守る事に

マナがお茶の仕度を終えて出て行くのを見送り見送り暫くすると執務室のとを叩く音がしミナとマキを従えた王妃が部屋に入ってきて

「二人に来てもらった理由…きづきましたね?

貴女達の正直な感想を聞かせてください」

そう言われても正直に言って良いものか迷っていると

「公女宮からお呼びの掛からなかった私の目から見ても…」

そう遠慮がちに言うと

「私達も彼女と変わりませんが命様やチサちゃんのお側に居る事を許され皆様から沢山の事を学ばせてもらって居る事を他の皆もその機会が頂けたら…そう思います」

マイが答えマキが頷くと

「先程の娘も変われますか?」

そう王妃が聞くと

「切っ掛けがあれば…さっきミナが言いましたがミナを変えたのは命様との出会いで貴女達もそうじゃないですか?」

三人が頷くのを見て

「私達にとってのその方は観月様

幼くしてお母様である大公妃様に先立たれても人前では涙を流さず…

自室で一人声を殺して泣いてる観月様を見て私達がこの方の側でお守りしたい

お力になれるようになりたいそう思いましたからね」

そう言われて珍しく顔を赤らめ

「その様な事を人前で言うものではありません」

と動揺は隠せなかったけど咳払いをして

「私達が侍女が変えるのではなく学びの機会を与え切っ掛けを模索する時を与えるだけです

最終的に変わる変わらぬは本人達次第ですが貴女達三人が特別な訳ではありませんね?」

そう言われて再び頷く三人を見たユウが

「私からの提案ですが今夜の晩餐はユキとユミの歓迎の席ですから二人は明日の朝からで…

今夜はマイとマキは私達の席に着き食事をしなさい

それにより給仕を受ける側の視点とテーブルマナーを学びなさい

その経験から自分に足りないものが気付けるはず…」

と言うとミナが

「私にもお手伝いせてはもらえませんか?」

と言うと

「貴女は未だ大公邸所属の侍女ですから私の判断で決めるのは…」

と答えると王妃が

「それならば私が代わりに…ミナも手伝ってくれますね?」

と微笑みながら言うと

「勿論喜んでお手伝い致します」

と答え更に

「私達には未だ早いでしょうか?」

いつの間に来ていたのかりんを連れたチサが観月に聞くと

「そうですね…貴女達の席には見習いの侍女が座りミナ、貴女はりんの指導と見習いの子達に気を配ってください

りんは命の専属に付きミナはりんの指導も任せますがそれで宜しいでしょうか?」

観月にそう言われて

「そう言う事ならりんには申し訳無いですが王宮の見習いの子達にもその機会を与えてもらえませんか?」

そう王妃に言われた観月は

「わかりました、ならばいっそのこと見習い侍女の教育その物を任せてもらえませんか?」

観月がそう聞くと

「観月に任せます」

そう返事をもらい

「承知しました、お任せください」

そう答えて

「ユカは引き続きチサとりんの午前の勉強を見なさい

ユウは王宮の侍女逹の礼儀作法

ユキは見習い侍女逹の勉強を、ユミは礼儀作法とダンスを見なさい」

そう指示を与えると頷く一同に微笑み返し

「マイ、マキ…先ずは貴女逹が変わりなさい

貴女逹の成長が他の者逹の成長を促します

貴女逹が好きなみこの為、何より貴女逹自身の為にも…」

そう言って一人椅子に腰掛け微睡む命を見詰める一同だった

夕刻の入浴で初めて人魚姫との対面を果たしたユキとユミが弾ける一時を過ごした

そして時を同じくして鬼百合は仲間の戦士と嵐以外の女神の騎士団を誘い海兵隊との宴を繰り広げた

そして…事情を全く聞かされていないマナ、見習い侍女のスー、スエ、スズに

「水の精霊の巫女を迎えた我が国はこれから未曾有の状況を迎えますですがそれを乗り切る為には貴女逹の成長が不可欠です

今夜より貴女逹の教育を引き受けてもらう美月のスタッフユキとユミの歓迎の宴からそれは始まります

この晩餐で気持ち良く給仕を受ける事を体験し受ける側の視点から見て学びテーブルマナーも学びなさい」

そう言われ驚く四人

事前に知らされていたけど緊張しまくりのマイとマキ

二人には選択権は一切無かった…

それでも観月に言われた命の為に…その言葉を噛み締めた二人に諦めると言う選択肢はあり得ず背後のユウとユカの指導を真摯に受け止める二人だったた

晩餐を終えた五人と席に着いて居た侍女と見習いの侍女逹が今度は侍女逹相手に給仕の稽古勿論晩餐で出されたご馳走には程遠いけど食事する侍女逹もマナーの勉強の時間でもある

それはりんと共に給仕に回った見習いの少女にとっても同じでしきりに話しかけていた

勿論マイ、マキ、マナも負けず劣らず食事のマナー、今の給仕についての採点を聞き悪かった点についてのアドバイスを求めていた

その様子を見て呆気にとられる侍女逹にユウが

「何を他人事の様な顔をしているのですか?

明日朝の食事からは私達五人に代わり順番で食卓に着き今夜席に着いた三人同様に学んで貰うのですよ?」

その言葉を継ぎ

「国王様と王妃様が命様逹を養女に迎えたがっているのはご存知ですね?

その四人を王女に迎え入れた時現状のままでは人手不足に陥るのはわかりますね?

ですが残念な事に今のままの貴女達では後から来た者にバカにされかねないのも理解できますね?

勿論りんはそんな失礼な子ではありませんが貴女逹がその気ならば貴女達の指導、私達も手間は惜しみませんしその為に呼ばれたのですからね

王妃様は貴女逹自身が成長を望み四人に仕えてくれる事をお望みです」

ユウがそう言い 

「私は見習いの子逹に学問を教える様に言われてますが…」

そう言って侍女逹を見て

「貴女逹からの質問にも応じますから気になる事はなんでも聞いてください」

とユキも言った

 

食事を終えマナと三人の見習い侍女逹も命逹の部屋に呼ばれる事を言われ荷物を纏めるように指示された

それによりユキとユミ、ミナとりん、マイとマキにマナ、見習いのスー、スエ、スズにあきの十人が侍女の部屋で同室

鬼百合、阿、千波、ユウ、ユカが騎士の部屋と割り振られた

王妃の望む王宮の改革それは今始まったばかりでもきっと望む形に育ってくれる…

そう願う王妃だった

翌日からは三人を含む侍女見習いの侍女達も午前中はチサとりんと同じ部屋で学ぶ事になり




新たに連載スタートした闇と影とも関わりの深い人物が登場しました
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。