とある魔術の天地繋ぎ   作:なまゆっけ

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感想も指摘も全部受け止められる人間でありたい(UA数が増えるだけで嬉しいです。Mなのでガンガンきてください)。


夢の続き

上終とケセドの戦いから時を遡る。

腹いせの意味も含めた風の砲弾で、上終を吹き飛ばした後のことだ。

「『物質変換:鋼体錬成』」

ネツァクの筋肉に鋼色が広がっていく。

金属特有の光沢を持ち、街の街灯の光を返言葉通りの鋼の肉体だ。

そこから繰り出される鉄拳は、あらゆる物質をバターのように砕いてしまうだろう。

加えて、マークの最大火力の魔術を真っ向から喰らうものの、無傷で受け流す完全無欠の防御力。

彼は小学生が絵に描いたような最強の魔術師だった。

(『黄金の夜明け団』の錬金術―――)

鎧めいた風貌に変質していたネツァクの姿を見て、錬金術と断定する。

黄金の夜明け団は錬金術とのたまいつつも、その実態は単に物質を別の物質に造り換えるというモノだ。

黄金を錬成するという思想は廃れており、最近では『物質をエネルギーに換える』までに進化していると聞き及んでいた。

「我が魔法名は『世界の全ては我が勝利のために(Victoria726)』!!未だかつて我を打ち破った者はいない!!」

「じゃあ、今まで相手に恵まれてたってことだ。復習はあの世でしとけ」

マークは敬語をかなぐり捨てて、言葉を吐く。

「ほう!ならば貴様もあの世で我が勝利し続ける様を眺めていろ!」

彼がとる戦法は実にシンプル。

『近づいて殴る』。

これはネツァクだけに許された特権だ。

相手を一撃で粉砕する拳と攻撃を寄せ付けない絶対防御があるからこそ、成せる業である。

そもそも、回避とは受け止めきれないからこそ行う行動であり、根本的に弱者がとる『逃げ』の選択。

対するマークは何もしない。

ただ両手をポケットに突っ込み、ネツァクの到来を待つだけ。

「敗北を認めたか」

そこは既に拳の間合いだ。

鉄腕がゆっくりと振り上げられる。

「ぬんッ!!」

そこから振り下ろされる手刀は、もはや小さな隕石に近い威力が秘められていた。

人間なんて跡形もなく吹き飛ばしてしまうような剛撃が、マークの頭目掛けて飛来する。

振り下ろしきった。

叩き潰す打撃は、確実に命中した。

だというのに、そこにヤツの姿は無い。

あるのは、宙を舞う一枚のタロットカード。

「――!?」

カードが黒い何かが飛び出す。

それはネツァクの懐に入り、新しく両手に一枚ずつカードを握り締めていた。

――マーク!!

認識するが早いか、ネツァクは全身を捻りつつ右腕全体を振り回す。

進行方向上の障害物を、障子を裂くかのよに破断する鉈のような一撃はまさに避けようがない。

「『風の十四枚(ソード)』」

が、しかし。

避けようがないのなら、相手の方を崩してしまえば良いのだ。

マークが得意とする魔術『風の十四枚』には、十四枚のカードひとつひとつに違う効果が込められている。

それらは単純に攻撃用であったり、身を隠すモノであったりと様々だ。

言うなれば、全てが切り札で必殺技。

そのうちの一枚を、マークは思い切り下方向に振り抜いた。

「ぬ…ぐっ!」

魔術自体は今までのような風の刃。だが、無闇やたらに発射するのではなく、『斬る』軌道を描いていた。

それが吸い込まれていく先は、全身を捻ったために剥き出しになった膝裏。

(無駄だ!我が肉体は鋼で覆われている!関節であろうとも!!)

ネツァクの鋼鉄の鎧。本来の鎧ならば、関節は武装者の動作を邪魔しないために、柔らかい素材で造られる。そこが鎧の弱点ともなるのだが、彼の肉体は違う。

金属とは固体になれば最も硬く、液体になれば最も柔らかい。つまり、身体を動かす部位の関節だけを液体にすれば、人間の範疇を超えた挙動も可能である。

これこそがネツァクの魔術の正体。

筋肉と金属を置き換え、金属の身体を操る――『物質変換:鋼体錬成』!!

「勝った」

マークの呟きが、聞こえた気がした。

「は――?」

直後のこと。

ネツァクの膝がガクリと折れ曲がり、右腕の一撃が明後日の方向へ逸れる。

彼には何が起きたのか想像もつかなかっただろう。

マークの風の刃が膝裏を断つモノだと確信していたネツァクには。

「敗因を教えてあげましょう」

この場に上終がいたら、ゾッとしていたことだろう。

悪魔の笑み。見る者の精神を不安定にする邪悪な笑顔を、ネツァクに差し向けていた。

マークの狙いは、攻撃ではなかった。いわゆる『膝カックン』というモノ。

自分の膝で相手の膝裏を押すだけの簡単な遊びだ。マークは自分の膝を風の刃に置き換えてしただけのこと。

その考えに至らなかったのは、イギリスに膝カックンが存在しないからか。

左手のカードを鋼鉄の胸に押し当てる。

「戦いをナメてたことだ。その魔術があっても、使い手がバカじゃ意味がない」

通常攻撃はネツァクには通用しない。

しかし、左手のカードに秘められた魔術は、以前上終にも使用した意識を剥奪する魔術。

「おやすみなさい、っと」

完全に崩れ落ちたネツァクを尻目に、マークは思考する。

レイヴィニアの援護に行くか、否か。

(普通に考えれば行くべき。しかし一対一を望んでいる……か)

数秒考え、結論を出した。

「ピンチになったら助けよう」

そんなマークを見送る人影があったことは、知る由もないだろう。

 

 

イギリス清教に所属する魔術師、赤髪バーコードことステイル=マグヌスは困惑していた。

右手の力。そういうモノもあるだろう。理解できない力は理解する必要もない。本当に目を向けるべきは、その力の有用性だ。

では、何に困惑していたかというと。

『レプリシア=インデックスを探知する術式』。

ステイルはその魔術が指し示す方向だけを辿って、この場所に着いた。

そう、『上終のところに』。

……頭痛がして、額を押さえる。

(まったく……ここに送り込んだのは『レプリシア=インデックス』と引き合わせるためじゃなく、『上終 神理』に遭遇させるためって訳か)

下手人の顔が脳裏に浮ぶ。

イギリス清教最大主教・ローラ=スチュアート。

彼女が望んでいた状況はステイル=マグヌスと上終 神理を遭遇させること。

それがどんな目的のためにした出来事なのかは、見当もつかない。

が、とりあえず、

「上終、左腕をみせろ。火傷の治癒ならできる」

「ああ、助かる。熔けてる部分もあるが、それは治せないのか?」

腕の部分は全面が焼け爛れているくらいだが、手は最悪といっても差し支えない。

特に手の平は焼けるというより、熔けているような有り様だ。

「無理だ。…が、僕は天才だからな。状態は良くしてやれる。それに、目の毒だから全力で治してやろう」

「そうか、すまない」

確かにこの左腕は、大人でも大声を出して逃げ去るようなシロモノだ。

ステイルの作業を見守りながら、上終は今もなお戦っているであろうレイヴィニアたちに思いを馳せる。

彼女らは自分よりも何倍も強い。

だが、恐ろしいのはレプリシアだ。

アレは未だに全力を出していない。その状態でレイヴィニアと拮抗する実力ならば――――――

 

 

――そこは、地獄。

幼い少女たちが作り出した戦場。

舞い上がる炎に瓦礫の海。

槍戟が飛び、純白の光が破壊を生み出す。

「はは!もうへばっちゃったのかなーん?」

「ほざけ!私はまだバリバリの全力全開だ!!」

有り余る膂力で以って、槍の振り下ろしを叩きつける。

レイヴィニアはかろうじてそれを回避し、杖をバトンのように回して炎の壁を発射。

「ふっ!」

短く息を吐き、槍を操る。

真紅の光を纏った聖槍による連続突きは、幾重にも分裂したような神速で炎の壁を打ち払う。

そこに襲いかかるのは、スーパーボールめいたバウンドをする球雷だ。

追尾する三つの球雷の網を潜り抜けるレプリシア。

音速で動く彼女を追従するかのように、純白の光による爆発が巻き起こる。

再びレイヴィニアに接近したレプリシアは、直線的な刺突を放つ!

「……!」

槍という武器の基本戦術は間合いを保ちながらの攻撃。

レプリシアの音速の刺突は脅威だが、軌跡が『点』を描く分躱すことは容易い。だが、槍の真価は突きに非ず。

聖槍の軌道が変化する。

一度回避された点の軌道が、線の軌道に――薙ぎ払いへと。

その切っ先に当たれば真っ二つ。柄の部分に当たれば、容赦なく肉を潰し骨を砕くだろう。

数秒先の生を得るために、レイヴィニアは杖を横に構えて薙ぎ払いを受け止めるものの、豪快に叩き飛ばされる。

空中で姿勢を制御。

杖が形状を変えていき、短剣へ新生する。

彼女がそれを振るえば、一瞬にして巨大な風の剣が出現し、ムチのようにレプリシアを襲う。

「『伝承変更・完全治癒』」

風の刃がレプリシアの上半身と下半身を分ける。が、その間から無数の肉のロープが盛り上がり、完全に繋ぎ止めた。

聖槍の恐ろしいのは、すべてを貫く攻撃力よりも致命傷をいくら与えても治癒する回復力だ。

レプリシアもそれを理解しているため、自らを厭わぬ攻撃を敢行してくる。

例え、回避できるモノであったとしても。

   「『伝承変更・世界支配』」

瞬間。

世界が掠め取られた。

地鳴りがして、地面が揺れる。

分厚い黒雲が集まり、雷鳴を轟かせる。

空気が重くなり、息が詰まる。

「さて、戦いを愉しもうか」

言うのと同時に、少女の周りで旋風とコンクリートの槍が伸びた。

天空よりの雷鳴はこの地に降り立ち、数億ボルトの電撃はレプリシアの支配下に置かれる。

「クソが……!!」

悪態をついて、短剣を杖に変えた。

そして、レイヴィニアは全力で走る。

その後ろから、石製の針の山が突き出していく。上から降り注ぐのは雷撃。

身の回りにある全ての物質と環境が敵となり、矮小な人間を押し潰さんと迫り来る。

「ほら!もっと速く走れ!!死んでしまうぞ!!」

雷撃の壁と針の山。

その僅かな間隙を埋める空気の鉄槌。

杖を振るい、どうにかして隙をこじ開け、疾走する。

反撃をする暇すらなく、この身体の動きを刹那にも鈍くすれば殺される。

「おおおおおァァァァッッ!!!!」

叫ぶ。

その絶望を払うために。

振るう。

その先の道を拓くために。

アナスタシアを取り戻すまで死ぬわけには、敗けるわけにはいかない――!!!

「……終わりだな」

横殴りの空気の鉄槌。

それがレイヴィニアを「ああくそ、やっぱり痛いんでしょうねえ……」――マークが、空気の鉄槌を引き受けた。

これが魔術なら、マークの魔術の腕もあって干渉することもできた。

しかし、空気の鉄槌は『自然』だ。

世界支配によって生み出された自然。作り物であったとしてもそれは変わらない。

魔術で自然現象を止めるには多大な労力と長い時間が必要。

故に、マークは己が身を盾にするしかなかった。

「ほう。あの男…潜んでいたのか」

感心するレプリシア。

彼方へ飛んでいったマークから視線を外し、真の標的であるレイヴィニアに移した。

彼女は最大限の殺気を込めて、白髪の少女を睨みつける。

「――レプリシア!!」

杖が動く。

放たれた雷電の矢は総てレプリシアの周囲で上空へ逸れる。

「無駄だ」

槍が動く。

その槍が差し向けた先の瓦礫が飛び上がり、レイヴィニアの全身を打つ。

思考が飛ぶ。

意識を拭い去る。

脳が機能をシャットアウトする。

背中から崩れ落ちる永遠の刹那、彼女は過去の映像を幻視した。

それは、あの夢の続き。

 

 

〝わたしはアナスタシア=フランキッティ!!アナタは?〟

〝……レイヴィニア=バードウェイ〟

〝そう!素敵な名前ね!〟

〝お前はヘンなヤツだな〟

とある昼下がり。

私がアナスタシアと出逢ったのは、喧騒の少ない午後だった。

ヘンなヤツだと思ったし、綺麗だとも思った。

自我を持ったときから支配者となるべく育て上げられ、カリスマだのとつまらない人生を送ってきた私より、アナスタシアはずっと眩く輝いていた。

人より強く、魔術が使える。

所詮、それはその人間の『強さ』にはならない。私がそのことを体現した人間だからだ。

大人たちに埋め込まれる知識と立ち振る舞い。簡潔に言えば、あの頃の私は支配者として教育された身でありながら、大人たちに支配されていた。

そうして作り上げられた『支配者』としての自分に逃げていた。

『支配者に友はいない。いるのは手下と敵だけだ』。

ああ。全く正しい正論だ。

なぜなら、支配者とはこの世の全てを掌握する者。友がいるというのは、対等な立場の人間がいることと同義。

その言葉を信じて、私はアナスタシアを突き放した。

〝レイヴィニア!遊ぼう!〟

〝断る〟

何度も。

〝捕まえた!一生逃さないからね!〟

〝放せ〟

何度も何度も。

〝暇だからどこか行こう!〟

〝行かん〟

何度も何度も何度も、アナスタシアは私に擦り寄ってきた。その分何度も拒絶したはずなのに、性懲りもなく。

その度に少しずつ支配者の外套が剥がされていく。

その度に少しずつ私の本心が証明されていく。

〝レ~イヴィ~ニア~?〟

〝……一度だけだぞ〟

〝やったああああああああ!!!〟

アナスタシアの笑顔は、何よりも光り輝いてみえた。

その光が支配者の影を照らし、『レイヴィニア=バードウェイ』がここにある。

〝じゃあね〟

〝……また来てもいいぞ〟

初めて手に入れた友達だった。

初めて『自分』を教えても良いと思った。

初めて好意を持った人間だった。

――――だから。

アナスタシアが失踪したとき、初めて涙を流した。

前兆はいくつもあった。

記憶に齟齬があり、顔色も青褪めていて、黒い髪に白が混じっていた。それでも、私は何もできなかった。

後で調べて判ったことは『黄金の夜明け団』の仕業であるということ。

その頃の私は知る由もなかったことだ。

結局、弱いままだった。

人心掌握を学んでも。

魔術の腕を上げても。

弱くてもいい。

弱くても、その人を救えれば。

本当に必要なのは、困っている人間に言葉をかけてやれる勇気だ。

それが本当の強さ。

私には『強さ』がなかった。異常に気づいても対応しないのでは、気づいていないのと同じだ。

〝久しぶりね、レイヴィニア!わたし決めたの!この世の魔術師を全員殺そうって!!〟

『レプリシア=インデックス』はそう言った。

〝不思議ね!だってあれだけ好きだったレイヴィニアのことが憎くて憎くてたまらないもの!〟

やめろ。

アナスタシアの口で喋るな。

〝でも、とっても良い気分よ!『強さ』を手に入れたから!今のわたしは世界で一番『強い』かも!!〟

これを、アナスタシアだと認めろというのか。

認めない。

『レプリシア=インデックス』が『アナスタシア=フランキッティ』だとして。

『アナスタシア=フランキッティ』が『レプリシア=インデックス』だなんて絶対に認めない。

〝ねえ――大嫌いよ、レイヴィニア〟

アナスタシアはただの幻想だったというのか。

 

 

崩れ落ちるレイヴィニアの身体を支える。レプリシアに対応するために左腕で受け止め、いつでも右手を動かせるようにする。

左腕から伝わってくる彼女の身体は、その強さに反してとても軽い。

こんな女の子を戦わせていたのか―――たとえそれが本人の意思であっても、上終には納得できない事実だ。

「………上終か」

「どうして残念そうな顔をするんだ」

「お前の顔を見て、そんな表情をしないヤツがどこにいる」

負けじと上終も言い返そうとするが、ステイルに睨まれて中断した。

突然の乱入者たちに、レプリシアは全身に喜色を広げて笑顔を向けた。笑んでいるものの、瞳の奥には明確な殺意と濃密な闇が詰め込まれている。

「これはまた珍妙な……あの時の男もいるではないか。相変わらずボロボロのようだな」

「俺にはそれくらいしか能がないからな。だが、以前の俺とは違うぞ」

レプリシアは上終の右手を見て、左側の眉を吊り上げた。

「右手か。それならば確かめてやろう。―――『伝承変更・絶対貫通』」

聖槍が真紅の光を取り戻す。

そこから放たれるのは神速の刺突。

真紅の光線は直線上の物質を削り取る絶対貫通。

上終には知覚できない速度の領域。

真紅の刺突は過たず心臓を貫くだろう。

「……ぐううっ!!」

だが、右手はそれを受け止めていた。

せめぎ合う刺突と右手。

その光景に、レプリシアは薄く微笑んだ。

「『止める』……効果範囲は右手だけじゃないな?途中の空間で、わたしの刺突は一瞬止まっていた」

非常に短い円。

およそ三メートルに渡る円の中なら、上終の右手は止めることができる。しかし、それは右手で直接触れるよりも効果は薄いのか、完全に止めきることはできない。

「止められない――!?」

そこに込められているエネルギーは、あまりにも極大。

天地繋ぎ(ヘヴンズティアー)』が処理落ちを起こしているのか、ゆっくりとだが真紅の刺突に押し返されている。

「そしてもうひとつ判明したな。ある一定を越えた威力の攻撃は止められない」

手の平に鋭い痛みが走る。

『天地繋ぎ』を貫通し始めているのだ。

跳ね返される――右手が貫かれることを確信した上終。

「『魔女狩りの王(イノケンティウス)』!!!」

横から巨大な炎の手が伸びてきて、真紅の刺突の方向を捻じ曲げた。

炎の手が伸びてきた方向には、まさしく炎の巨神がいた。黒くドロドロとした重油状の人型を芯に、炎が勢い良く燃え盛る。

「時間稼ぎご苦労。コイツは準備に時間がかかるからな。……覚悟しろ、『白の禁書目録』」

「その名前で呼ぶということは……イギリス清教か。黄金の夜明け団でお前のような不良神父は見かけなかった」

「……僕はただのタバコを愛する神父なだけだ」

そこはかとなく拗ねたような言い方をするステイル。

レイヴィニアは小さな手で上終の左腕を叩く。闘志の炎が灯ったその瞳で、上終をしっかりと見据える。

彼女の表情に吸い込まれそうになった上終だが、即座にやましい思考を振り払う。

「離せ。私も戦う」

「しかしだな」

止めようと口を開いた直後、力を込めて左腕を殴られた。

悶絶する上終を尻目に、レイヴィニアは音が鳴るほど杖を強く握り、レプリシアに向ける。

「アナスタシア。お前がどうなろうと私は救ける」

「アナスタシアなど存在しない。ここにあるのはただの『レプリシア=インデックス』だ」

明らかに見下す視線を送る。

そこにはアナスタシア=フランキッティの面影は無く、優しさの光も消え果てていた。

だから。

彼女は宣言する。

「――そうだな。なら、レプリシア、お前が死ね」

「―――殺す」

直後、三人の人間と一人の聖人が激突した。

 

 




上終くんに足りないのは決め台詞。
次回もまたお会いしましょう
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