魔法先生の弟ってそれどんな苦行?   作:アドゥラ

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苦行の一

「あー……喉乾いた」

 

 こんにちは、ナベ・スプリングフィールドと申します。

 現在6歳。世界を旅している小さな冒険家です。

 名前で気がついた方もいらっしゃいますよね? ええ、そうなんです。自分、スプリングフィールド家、つまり魔法先生ネギま! の主人公であるネギ君の弟として生まれました。

 え、小さすぎるのに冒険家するなよ、魔法学校に大人しく通っておけって? ははは、いえ……魔力少ないんですよ。おまけに適性が光属性と回復系、共に中級が精一杯。

 これでどうしろと? 死ねるぞ。悪魔襲撃の時はガチで死ぬかと思ったぞ。襲撃自体は知っていたから石化したみんなが壊れないように(壊れたら一生治せない)保護の魔法をかけてまわっていたんだぞ。

 ええ、そうです。襲撃知っていた時点で分かりますよね。

 実は自分…………転生者ってやつです。

 

「オアシスだヒャッホー!!」

 

 ちなみに、今はエジプトの砂漠越えにチャレンジ。いやいや、無理すんなって話ですけどね。追手から逃れるにはこれくらい……まあ、その話は後で。

 まずは、転生のことでしたね。

 まあ、神様のミスでも気まぐれでも何でもいいんですけど、転生するなら何処がいいって話になってネギま世界を頼みました。

 いえ、別に原作ブレイクとかそういうのには興味ないんですよ。ネギ君たちに任せればハッピーエンドだし、別に自分はアンチじゃないんで。

 仮におかしくなったら、黒幕とかのヒントをあげた方がいいのかなぁってぐらいにしか考えていませんでした。

 自分としては、気とか使いたいよね。麻帆良に関してアンチする人多いけど、俺……ああいうカオスな学園に通いたかったの。

 絶対に退屈させてくれないぜ! まったく楽しみだった。だったのに……

 生まれる家とか、完全ランダムなんだけどなぁ…………

 

「ホント、どうしてこうなった」

 

 めでたく主人公の弟ですよ、ええ……こういうときに限って大当たりを引く自分の引きの強さが恨めしい。っていうか、名前もネタだろこれ!!

 モブその6とかそんな微妙なのでいいんだよ! 気なら死ぬ気で頑張れば取得できるだろ! だからさ、こういうあからさまなフラグとかいいんだよ!

 おまけに金髪オッドアイとか何処の中二だ!!

 

「……」

 

 ああ、そうさ……見事に母親に似ていますね。もう…………ここまでテンプレだと泣きたくなる。

 おまけに、魔法への適性の低さで少し腫れ物扱いでした。兄であるネギやネカネさん、アーニャやスタン爺さんとの関係は良好ですよ。

 早々に魔法への見切りをつけて気の習得を頑張っていたので魔法学校には入れませんでしたけどね。後ろ盾考えとけよ俺……

 結局、死ぬ気で覚えた保護魔法と光の魔法の射手、あとは少々の治療魔法が使えるだけです。

 気だって肉体強化しか出来てないよ。しかも魔法使ったほうが効率よかったかもってレベル…………

 

「そうだ、京都行こう」

 

 詠春さんなら父親と知り合いだし、話せば気の使い方ぐらいは教えてもらえそう。

 ちなみに、こんな見た目だし、資料見つけちゃったから父親と母親については魔法学校の校長(つまり祖父)から教えてもらっています。あと、仲間のこととか、ある程度ね。

 だって、この見た目だよ。魔法世界から狙われるよ。王家の魔力目当てに。

 むしろ今まさに狙われているよ。うん。

 

「げ、骨っぽい……魔族」

「怨みは無いけど、これも仕事だからねぇ。君、その歳でなにやらかしたの?」

「……自分ってより父親と母親が、ね」

「あー……同情はするけど手加減はしないよ」

「ははは……やっぱりっすか」

 

 結局、保護魔法と治療魔法で怪我はしないけど、ものすごいダメージと消耗でした。

 え、戦闘シーンはどうしたって? そりゃぁ……ねぇ。

 

「ええい! なんですかこの化け物!!」

「坊主、大丈夫かえ?」

「は、はい……あ、吹っ飛んだ」

 

 骨の方が。っていうか、アレって原作にでていた骨魔族じゃなかった? あれ、地球にいてもいいのか? あ、魔法世界人じゃなくて魔族だからいいのか。

 それよりも、今目の前に居る二人の方が問題です。

 

「……助けてくれてありがとうございます。ナベ・スプリングフィールドと申します」

「変わった名前じゃのう。ワシは浦島ひなたじゃ。今は孫の可奈子と二人で旅をしておるえ」

 

 …………これ、なんてラブひな?

 

 ◇◇◇

 

 なんやかんやで、帰るところも無い(魔法適性殆ど無いのにウェールズに引きこもるのもアレだった。あと性に合わない)ので二人に同行することになりました。

 ホント、どうしてこうなったんでしょうねぇ……

 

「いいですか、浦島流地獄極楽カメ縛りとは」

「子供に何教えようとしているんですか師匠」

 

 現在、浦島可奈子(ラブひな主人公の浦島景太郎の義妹)さんに浦島流柔術を教えてもらっているのです。

 なんか、筋がいいって褒められちった。

 じゃなくて……この人、まだひなた荘に行く前なんだけど、いいのかそれで!?

 なんかそっちの原作ブレイクしそうで怖いよ僕(絶賛混乱中)

 

「な、なんですかその面白い顔は」

「すいません少し混乱していまして……」

 

 えっと、いま丁度世紀末だから、2000年。たしかネギまが2003年の3月くらいからだよな……あーもうすぐ誕生日だよな俺。なんだかんだで一年近くこの人らと旅を…………じゃなくて、ラブひなのタイムスケジュールを思い出せ。いつだ、いつから可奈子師匠はひなた荘を襲撃するんだったっけ?

 

「おばあさま……その、お願いがあるのですが」

「わかっとるわかっとる。まだ色々やることもあるえ、来年じゃな」

「はい。ナベはどうします?」

「あー連れて行って喫茶店の方にでも放り込んどけばええじゃろ」

「俺の扱いぞんざい!? っていうかひなた荘って女子寮!!」

「お前より全員年上じゃから問題ないえ」

「それに私が旅館として再生させます」

 

 っていうか、なんでそっちの原作に介入フラグ立つんですかー!? ネギまじゃないの!?

 いや、当初の目的の気を使うって浦島流教えてもらった段階で達成できているんだけどね。正当な後継者じゃないから5つぐらいしか技、教えてもらっていないけど。

 

「あと一年……お兄ちゃんに会えるまで、あと一年」

「師匠師匠、よだれ垂れてる」

 

 もういいや、嫌でも王位継承とか関わるんだろうし、ひなた荘行きってことはあの面白おかしい出来事を後半だけでも堪能できるってことだから。

 ……なにそれワクワクする。

 

「まあ、師匠……諦めるつもりないんだね」

「誰に似たのかのぉ」

「絶対婆ちゃんだよ。だって、旅の目的がそもそも新しい恋を探すって……本気?」

「ワシはいつだって本気じゃ」

「うん、血はつながっていなくても婆ちゃんの孫だよ」

 

 まあ、師匠だって兄と妹という関係も内心では捨てがたいと思っているし平気かな。

 この時の俺は気がついていなかったが、後にその関係を捨て、兄を一人の男として見ると可奈子は言い出すのである。

 

「っていうか旅館にしてもいいの?」

「まあなるようになるじゃろ」

「案外、みんな婆ちゃんの手のひらの上だよねー」

 

 この人、絶対に遊んでいるよ。楽しんでいるよ。孫を巡った愛憎模様を楽しみに眺めていやがる。

 ちなみに、スプリングフィールドと聞いて、アイツはいい男じゃった……嫁さんと新婚旅行中だったんじゃがなの。とか言い出したときは噴いた。

 なんで父さんと母さんと会ったことがあるんだよ婆ちゃん!!

 もしかしてこのご老人、魔法について知っているのか? 政府の高官とかは知っているらしいし……

 

「いいよ、最後辺りに自分の予想を上回ることになってしまえばいい」

 

 そのセリフが精一杯の反抗だった。

 

 ◇◇◇

 

「ついにこの日がやってきましたね」

「そーですね師匠……モツとシチミも疲れて寝たんで、俺もホテルで寝ますね」

「いいから手伝いなさい」

「アーッ」

 

 4月上旬。一月後には8歳ですよ。既に時代は21世紀ですよ。師匠たちと出会って既に2年とか笑えない。

 ネギまが始まるまであと2年。その前に何故か放り込まれたカオス。その名もラブひな11巻からの話。

 ちなみに、ネギたちにはちょくちょく手紙を送っています。来年にはネギも卒業できそうなんで卒業祝いに帰省する予定。

 半年もあればラブひなも片付くし、間の暇な時間で何をしようか考え中。

 あと、この一年で何故か式神っぽい精霊のような何かと契約して、使い魔として使役しています。

 そう、ネギま!? のモツとシチミ。なんか混ざっているね(笑)。

 いや笑っている場合じゃないけど……あと、本気用のオリジナル使い魔もいます。あれだよ、ラブひなって四神に対応した動物がいるから、それにあわせて中央の麒麟的なの作りました。

 ……自分、飛行魔法使えないので飛行手段として作ったら、中々の攻撃力だったってだけですけどね。あ、でも虚空瞬動だってネギまの後期からでているし、別にいいのか。

 

「ここが、お婆ちゃんのひなた荘……」

「師匠って本人がいないところだと、そういう砕けた呼び方に変わるよね」

「……」

 

 無言のまま振り下ろされる、気のこもった一撃を脳天にサービス!

 

「れぽっ!?」

「くだらない事言っていないで入りますよ」

「……はい」

 

 英雄の息子ですが、師匠には一生勝てない気がします。

 そんな、俺……ナベ・スプリングフィールド。またの名を、浦島鍋の物語です。

 あースプリングフィールドだと色々マズイときもあるから一応、別の名前で旅をしていたんです。

 どっちにしてもナベって名前だけどな。

 




いきなり始まりましたが、いかがでしたか?
こんな感じで、時間を飛ばし飛ばしに適当にやっていくのが本小説のスタンスです。
ネタを思いつき次第書いていくのでメチャクチャ不定期更新ですが。

ナベ君は、内心では色々考えていても魔法学校に落ちた後、旅に出たり、色々破天荒だと認識されていたり、周りの人から見た目は母親似だろうけど中身は父親似。というか中退以前の問題って悪化しとる。
そんな評価です。

というわけで、原作はネギまですが、序盤はラブひなをやります。
あくまで序盤なので、すぐにネギま行きですけど。主人公の参加できるイベント限られていますし。
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