FAIRY TAIL~世界を見通す瞳~ 作:星の王子(笑)。
大量のチャクラを消費して出したのは、俺の契約したなかでも一際大きな存在である、古龍種だ。
『グゥゥゥゥ……』
四つん這いになっていてもニルヴァーナと遜色のない大きさだが、ゆっくりと身体を起こす。其の大きさは正に老山龍《ラオシャンロン》だ。
「急に呼び出して済まないな。見れば分かると思うが、お前にアレを止めて欲しい」
『…よかろう……この老山龍に任せておくが良い』
ラオシャンロンはその家をも丸呑みできるほど大きな口を開き、力を溜め始める。
魔力が徐々に溜まり、先程のニルヴァーナの砲撃が可愛く見えるほどになった。
もしこのままニルヴァーナの中心部に撃てば、ナツたちが間違いなく死ぬ。
咄嗟にラオシャンロンへと命令する。
「…っ……足元に撃て!奴のバランスを崩しにかかれ!」
『ゴァアアアッ!』
黒く禍々しい色の魔力が発射され、足の一本に直撃する。
「…やり過ぎだ」
足に当たった魔力の勢いが留まらず、ワース樹海に大きな穴が空く。
先程撃った俺の塵遁と含め、ワース樹海にこれで大きな穴が二つも空いた。
「……ここまでやれば、後はあいつらが終わらせるだろう……っ!」
ラオシャンロンが消え、一足先にローバウルのところへ行こうとするが、またもや謎のチャクラを感知した。
「今度こそ奴らのではないな…あの小娘のところか!」
先程助けた時に、既にマーキング済みだ。
俺はすぐに跳んだ。
*****
「成る程…こんな小娘でもやはり英雄カイトの血族か」
右手にチャクラメスを纏い、徐々にウェンディの首元に近づけていく。触れるだけで首の気道などを簡単に壊せるのがチャクラメスだ。このまま首に触れれば、簡単に死ぬだろう。さらに、ウェンディは恐怖で一歩も動けないようだ。
「一緒に来てもらおう…天空の巫女よ」
「い…嫌っ……」
どんどん近づくコートの男に、何かが飛びつく。
「アンタ!ウェンディから離れなさいよっ!」
「猫風情が…邪魔をするな!」
噛みつくシャルルを振り払い、魔法を行使する。
それをもろに食らったシャルルは吹き飛び、木にぶつかる。
「シャルル!?…もうやめて!私が一緒にいけばいいんでしょ!行くから…これ以上シャルルを傷つけないで…」
「だ、駄目よウェンディ!コイツはアンタを殺すつもりだわ!!」
「それでも!…シャルルが傷つくなら私は……」
顔を俯かせて立ち上がる。そしてコートの男にゆっくりと近付いていく。
「そうだ、それでいい。悪いようにはせんから安心しろ」
気絶させるために、チャクラを込めた右手で頭に触れようとする。
「ウェンディ!?」
頭に当たる瞬間、一つの存在が乱入した。
そして雷を纏った左手で、コートの男の右手を貫く。
「おいおい…何をしているんだ?」
それは、怒りを露にしたレンだった。