あと、話によっては義肢がない場合もあります。それはそれで……楽しめるでしょう?←
1話
「チーフ、敵基地に突入成功。内部の敵を無力化するわ」
『了解。救助者の安否が心配だ、手早く片付けろ』
「言われなくても!」
軍にテロリストが日本の要人を誘拐したと連絡が入って1時間。私ーーナターシャ・ファイルスは、ラファール・リヴァイブでテロリストの潜伏先に突入し、テロリストの殲滅と、誘拐された日本の要人の救助に当たっていた。
情報によると、日本の要人というのは3人家族のようで、両親の方がISのすごい技術者だとか。
まったく、迷惑な話ね。おかげで非番なのに呼び出されてお仕事よ。テロリストもそうだけど、護衛もつけずにアメリカ旅行なんて……。
とやかく言っても仕方ないか。さっさと助け出しちゃいましょう。
すでに廃棄された基地を再利用しているみたいだけど、そこまで頑丈な作りでもないし、構造も単純なもの。敵のほとんどは外で殲滅したし、中にいるのはせいぜい……
「このぉ!!」
ISに対して脅威とならない武器を持った残存兵だけ。
「お遊びはそこまでよ。大人しく寝てなさい」
ISの腕で、テロリストを弾き飛ばす。意識を奪うならこれで十分。あとはチーフ達に任せましょう。ISのレーダーに反応はないし、もう大丈夫だと思うし。
さて、救助者がいるならこの辺りの部屋だと……
「え、何……?」
目の前の部屋の扉の下から血が……まさかっ!
扉を開けて中を見ると、そこには悲惨な光景が広がっていた。
「酷い……」
部屋には、2人の男女が血だらけで倒れていた。部屋はひどく荒れていて、おそらく手榴弾のようなもので……。
間に合わなかった……。
「……ぅ……」
声!?まだ息が?
……違う、この2人の下に……
「ごめんなさい」
すでに息のない2人の体をどかすと、そこには1人の男の子が倒れていた。まだ息がある……でも手足が爆発に巻き込まれたのか、酷い怪我……。
「急いで手当てしないと……」
2人の遺体は……申し訳ないけど、チーフ達に任せる。今はこの子をっ!
「チーフ!救助者発見!両親の方は、すでに息がありません。もう1人、子供の方はすぐに手当が必要よ!」
『わかった、すぐに医療班を』
「それじゃ間に合わない!私がISで直接病院に連れて行くわ!」
『……了解だ。あとは任せろ』
通信を切り、そのまま基地の壁を突き破って、まっすぐに病院へと向かった。
「お願い、間に合って……」
ーーーーーー
ーーーー
ーー
「ん……」
ここは……どこだろう……病院かな?全体的に白いし、カーテンで囲われてるし。なんか、身体中痛いな……手足なんて、感覚がないみたいだ。ピクリとも動かない。
えっと確か……アメリカに旅行に来てたら、突然男の人に囲まれて、車に乗せられて……
「そうだ……父さんと母さんが!」
体を起こそうとするけど、手足が動かない。こんなところで寝てる場合じゃ……
その時、シャっとカーテンが開きブロンドの女の人が入ってきた。
『目が覚めたのね!よかった、1週間も眠ったままだったから……具合はどう?』
「えっ、と……」
早口の英語でまくしたてられてもわからないんだけど……。
「……っ!」
何も答えない僕を見て、はっと何かに気づいたようだ。
「ごめんなさい。英語で言われてもわからないわよね?」
日本語話せるんだ……。
「いえ……えっと、あなたは……」
「ナターシャよ。ナターシャ・ファイルス。あなたをテロリストから助けたものよ」
「そうだったんですか。有難うございます。僕は……」
「ショウゴ、でしょう?あなたのことは、日本の政府から色々と聞いてるわ」
政府って……まぁ、父さんも母さんもすごい研究者だったし、当然なのかな……。
「それで、ショウゴ。あなたに話さなきゃいけないことがあるの。かなりショックが大きくなるかもしれないけど、あなたは聞かなきゃいけないわ」
「……」
「あなたのご両親は……」
と、いうわけで、最初はナタルさんです。おそらくそこまで長々とはやりません。他のヒロインもいますからね……。