機動戦士ガンダム Mirrors   作:ウルトラゼロNEO

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絶叫を響かせ

 遂に始まったコロニ-カップの予選。アスガルドで我こそはと出場したチーム達によるモノリスデモリッション形式によるバトルが行われていた。

 フィールド上に出現するモノリスを破壊することで得点を得ることができ、またモノリスを破壊して得点を貯めたチームを撃破することでもポイントを得られるなど予選を突破するためには単純な撃破だけではなく、漁夫の利を狙うなどの効率の良いポイント獲得の為の戦法が必要となってくる。

 希空達ニュージェネレーションブレイカーズもバトルフィールドである山岳地帯で敵チームを相手取りつつ、モノリスを着実に破壊したりと巧みに立ち回っていた。

 

 《算出したところ、我々のポイントならば余裕で予選を通過出来ることでしょう》

 

 たった今、モノリスを破壊したことでポイントが加算されるなか、周囲の警戒を行いつつロボ助は希空と奏に報告する。一定のポイントに到達したことは喜ぶべきだが……。

 

「……でもその分、狙われる」

「ああ。寧ろここから更に警戒を強めねばなるまい」

 

 ポイントを得るということは、それだけ逆転を狙うチーム達から標的にされるということだ。であれば寧ろここからが本番と考えるべきであろう。話もそこそこにニュージェネレーションブレイカーズは予断の許さぬバトルフィールドを駆けるのであった。

 

 ・・・

 

「お疲れ様です。無事に予選を通過することが出来ましたよ。お見事です」

 

 その後、予選は終了し、希空達が一息 ついていると結果を確認して戻ってきたラグナが彼女達にニュージェネレーションブレイカーズの予選突破の報告と労いの言葉をかける。無事に予選を通過したこともあり、奏は飛び跳ねて喜び、その勢いで希空に抱きつこうとするが無言で避けられる。

 

「本選までインターバルが設けられていますので食事を取ったりと十分に休憩をしてくださいね」

 

 腕時計で時刻を確認しながら、ラグナは予選での疲労を少しでも回復させるように促すと、希空達はコクリと頷く。

 

「あぁ、そうだ。模型部の皆が応援に来てくれていますので、食事をとるなら、そちらにも顔を出してあげてください。彼らもこれからランチタイムでしょうしね」

 

 では早速、休憩にしようかと動き出そうとしたところ、何か思い出したラグナは希空達を引きとめ、彼女達にコロニーカップの応援のために模型部も駆けつけていることを教えると、希空と奏は顔を見合わせるのであった。

 

 ・・・

 

「悪いな、皆。わざわざ応援しに来てくれて」

 

 模型部と合流した希空達はコロニーカップの開催と共に開かれた出店で買い物を済ませ、近くの人工芝に模型部員達が用意したランチマットの上で食事をとっていた。その中で奏は自分達の応援の為に会場まで足を運んでくれた模型部員達に感謝の言葉を口にしていた。

 

「いやいや、それよりも奏先輩、凄かったですねっ!!」

「さっすがガンダムブレイカー! 部長がいれば、グランドカップも夢じゃないすよ!」

 

 すると模型部員達は予選を見ていた為、興奮気味に奏に押しかけてきており、予選を振り返って彼女を褒め称えている。

 

「おいおい、予選を通過出来たのは私だけの力ではないぞ。ウッディ大尉も言っているだろう、ガンダム一機の働きで、と。私一人でどうこう出来るほどコロニーカップは甘いものではないさ」

 

 最初こそあまりの勢いに面食らった奏ではあるが、訂正すべきことは訂正しようと模型部員達を嗜めようとする。ガンダムブレイカーの名を継いだ奏ではあるが、それで自分の実力を過信したりはしていないのだ。

 

「希空やロボ助がいてこその予選通過だ。私だけが褒められる謂れはない。だから皆も希空達に──」

 

 そのまま希空達にも彼らの目を向けさせようと希空が食事をとっていた場所に視線を移す。だが希空もロボ助もその場にはおらず、忽然と姿を消していた。

 

 ・・・

 

(あぁなることなんて分かりきってる)

 

 そんな希空は先程まで奏達といた人工芝から離れたベンチに座って俯いていた。ロボ助も希空の傍に控えており、彼女を見やれば俯いた表情の下は暗かった。

 

 奏はガンダムブレイカーの使い手であり太陽のような存在だ。

 奏に注目がいき、自分はその影に追いやられることは分かっていた。分かっていたが、それでも奏に劣等感を抱えている以上、何も思わないわけではないし、彼女のことだ。下手に持て囃されれば自分にも意識を向けさせようとするだろう。

 

「……っ」

 

 そんな希空の隣にドシリとわざと音を立てるように座り込んだ人物がいた。驚いた希空が顔をあげて隣を見やれば、そこにはベンチに深々と座り込んでツンとした表情でコロニーの人工の空を見上げるヨワイがいた。彼女もまた模型部員の一人として応援に来ていたのだ。

 

「……予選は通過、か」

 

 無言の時間が流れるなか、沈黙を静かに破ったのはヨワイであった。希空が再びヨワイを見やれば相変わらず空を見上げていた彼女ははぁっ、ため息をつく。

 

「けど、そんな辛気臭い顔してたらこっちまで気が滅入るっつーの。まるで予選落ちのチームみたい」

 

 希空の表情を見て、鬱陶しそうにげんなりとした様子でまたため息交じりに話すヨワイに希空も言い返す言葉もなく俯いてしまう。するとそんな希空の頭にポンと手が乗せられたのはヨワイの手だ。

 

「な、なんですか……!?」

「……良いから撫でられろっつーの」

 

 そのまま目を逸らし、再び空を見上げながら優しく希空の頭を撫でる。

 しかし突然の行動に希空は戸惑い、ヨワイの手を振り払おうとするが、頭を撫でるヨワイは照れ臭そうに叫びながら力を強める。

 

 最初こそ抵抗しようとしていた希空だが、どんどんしおらしくなっていく。ヨワイのその行動は奏を賞賛していた模型部員達のように、彼女なりに希空を褒めているのだ。

 

「良ーい? アタシはまだアンタを認めてないわ。身内なら兎も角、大会に出る以上、相手に集中すること。自分を蹴落として勝ち進んでいる相手が暗い顔してるなんて、失礼もいい所だわ」

「……分かりました」

「ホントに分かってんだか」

 

 ヨワイは希空に大会に臨む上での姿勢を説く。

 そんなヨワイの言葉に少し考えるように間を置いて頷くも、ヨワイは少なからず希空の内面に抱えているものを察しているのか、どこか面倒くさそうに答えていた。

 

「……そろそろ本選が始まるので行きますね」

「……アンタ、大きな大会は初めてなんだから緊張と集中のし過ぎで気分が悪くなったら、VRから離脱してちゃんと係りの人に言いなよ」

「分かってますよ、それくらい」

 

 ヨワイとのやり取りをしながら時間を確認する。

 そろそろ本選が始まる時間だ。

 ベンチを立ち上がる希空になんだかんだで彼女を気遣うヨワイに言われるまでもないと煩わしそうに答えながら、ロボ助と共に本選に臨む。

 

 ・・・

 

「ふむ、ここまでは一応、順調ではありますね」

 

 コロニーカップ本選も始まり、ニュージェネレーションブレイカーズは順調に勝ち進んでいた。バトルの様子を見ながらラグナは表情こそ緩めないものの、口角を僅かに上げていた。

 

「さて、次はいよいよアスガルドの代表を決める決勝ですが、相手チームは……チーム・ダイナミック……ですか」

 

 いよいよ次はアスガルドの代表を決める試合だ。

 これを勝利したチームはパライソの代表チームとの試合に臨み、コロニーカップを制することが出来る。ラグナは相手チームの情報を確認する。しかし彼も覚えはないのか、僅かに首を傾げていたが、バトルの時は訪れた。

 

 ・・・

 

「チーム・ダイナミック……。自分達の試合に集中していたせいで、このチームの情報は少ないです」

「なに、ラグナとの特訓の成果を発揮すれば大丈夫さ」

 

 バトルフィールドは市街地が選ばれた。その上空を飛行しながら希空は相手チームであるチーム・ダイナミックについて調べるも情報不足のため眉間に皺を寄せてしまっている。そんな希空に奏は情報がないのは惜しいがそれでも気にする必要はないと励ます。

 

 《熱源反応を確認! 来ます!》

 

 するとストライダー形態のNEXに乗っていた騎士ユニコーンは相手チームを発見し、希空達に注意を促す。希空はそのままセンサーが反応した方向を見ると……。

 

「「なっ……!?」」

 

 こちらに向かう機体達を見て、希空と奏は驚愕のあまり絶句するのであった。

 

「あ、あれは……っ!?」

 

 否、希空達だけではない。

 ラグナもだ。

 先程までの厳然とした態度が崩れ、口を開いてしまっている。

 

 ・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「──パイルダアアアァァァァァーーーーーーーァァァアッッッオオオォォォォーーーーーーーンンッッッッ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 熱く、そして勇ましく選ばれし者は叫ぶ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そこにいたのは(くろがね)の城

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ……っぽい何かだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ちょっと待てえええええええぇぇぇぇぇぇぇぇーーーーーーーーーーーーーーーーっっっ!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 次の瞬間、会場に響き渡らんばかりの奏の叫びが響き渡った。

 

 

 

 

 

「何を待つって言うんだ! 俺はぐずぐずしているのは苦手なんだ!」

 

 

 

「貴様らにも味あわせてやる、ゲ○ターの恐ろしさをな!!」

 

 

 

 更にもっと言うと、偉大なる勇者……っぽい機体と三心の進化……っぽい機体もいた。

 

 

 

 

 

「……あぁ、ダイナミックってそういう……」

「ふざけるなぁあっ! サン○イズじゃないじゃないか! トミノじゃなくて、ナガイやイシカワじゃないかァッ!」

 

 チームの・ダイナミックの機体を見て、何やら遠い目で納得している希空を他所にわなわなと震え、指を指しながら奏は叫ぶ。

 

「何を言ってるんだ、これはガンプラだ。怒られる真似なんてしてないぜ!」

「なら、カスタマイズしたガンプラ名を言ってみろォッ!!」

 

 奏の叫びを理不尽だとばかりに鉄の城っぽい機体を操る青年が反論するが奏はすぐさま言い返すとチーム・ダイナミックは仕方ないとばかりにガンプラ名を明かし始める。

 

「魔神我・絶斗!」

「昏徒・魔神我!!」

「下駄一!!」

「アウトオオオオオォォォォォォォーーーーーーーーーーォォォッッッッ!!!!!!!?」

 

 それぞれ誇らしげに己のガンプラ?名を口にする。

 確かに当人達がガンプラと主張するだけあって、ガンプラのパーツは使われているが見た目と名前でアウトである。

 

「行くぞ、マジイイィィィィィィィィーーーーーーンンッッゴオォォォオオッッッ!!!!!!!!!!」

「だぁからっ!! いい加減にしろおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉっっっ!!!!!!」

 

 もはやツッコミを放棄している希空の代わりに奏が叫ぶ中、最早、バトルも始まっていることもあり、チーム・ダイナミックが仕掛ける。やむなくニュージェネレーションブレイカーズも戦闘を開始するのであった。




魔神我・絶斗

WEAPON 格闘用MSハンド
HEAD 百式J
BODY ジンクスⅢ
ARMS ガンキャノン
LEGS ユニコーンガンダム
BACKPACK ビルドバーニングガンダム
拡張装備 センサーカバー
     大型マニピュレーター×2
     チークガード
     アメイジングレヴA
     Gファンネルロング×2


昏徒・魔神我


WEAPON ヒート・サーベル(グフカスタム)
HEAD 百式J
BODY ガンダムAGE-2 ノーマル
ARMS ガンキャノン
LEGS ユニコーンガンダム
BACKPACK ビルドバーニングガンダム
拡張装備 センサーカバー
     ニーアーマー×2
     ifsユニット
     ブーメラン型ブレードアンテナ
     Gファンネルロング×2
下駄一

WEAPON GNビームライフル(GNアーチャー)
WEAPON 大型ヒート・ホーク
HEAD マスターガンダム
BODY ガンダムヴァサーゴ チェストブレイク
ARMS ガンキャノン
LEGS ガンダムキマリス
BACKPACK ガンダムバルバトス
SHIELD ABCマント

一応、はい…例によって活動報告にURLがあります…。

えーっと、はい、色々とごめんなさい。
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