遊戯王OUAT   作:たこめがね

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春編
OUAT第1話『第七デュエル部』


デュエルアカデミア東京校

第七デュエル部 部室

 

春、放課後の部室棟は、入学したての新入生とその周りの喧騒とは縁遠く、静まり返っていた。

しかし、ここ『第七デュエル部 部室』は、これから少しだけ騒がしくなるだろう。

「「デュエル!!」」

長机2つを挟んで向かい合うふたりは

 

第七デュエル部 部員 葛葉海人(くずは かいと)(2年男子)

第七デュエル部 部長 江端千夏(えばた ちなつ)(3年女子)

 

ふたりの宣言により今、デュエルが始まる!!

 

「俺のターン。《ジェネクス・ニュートロン》召喚。

 カードを1枚伏せて、エンドフェイズ。ニュートロンの効果発動。

 機械族チューナー、《ニトロ・シンクロン》をサーチ。ターンエンド。」

 

 

 

《ジェネクス・ニュートロン》ATK1800

効果モンスター/星4/光/機械/攻撃力1800/守備力1200

(1):このカードを召喚したターンのエンドフェイズに発動できる。

デッキから機械族チューナー1体を手札に加える。

 

 

 

先攻は海人。下級モンスターと伏せカードで場を固める。無難な一手。

対する部長、江端は・・・。

「私のターン、ドロー!ドローフェイズに《サイクロン》!セットカードを割る!」

「《サイクロン》が破壊されます。」

 

 

 

《サイクロン》速攻魔法

(1):フィールドの魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。

そのカードを破壊する。

 

 

 

《サイクロン》 破壊!

 

伏せカードを警戒したプレイング。破壊したのは、妨害カードではなかった。

だが、妨害が無いであろうことが分かっただけで十分。

「メイン、《剣闘獣(グラディアルビースト)ダリウス》召喚。そのままバトル!」

 

《剣闘獣ダリウス》ATK1700

 

モンスターを召喚し、淀みなくバトルフェイズへ。

しかし、ダリウスの攻撃力はニュートロンのそれより低い!

「ダリウスでニュートロンに攻撃!」

「コンバットトリックですか?」

「当然!ダメージステップに手札の《収縮》を発動!対象はニュートロン!」

 

 

 

《収縮》速攻魔法

(1):フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの元々の攻撃力はターン終了時まで半分になる。

 

 

 

江端の発動した速攻魔法によって、2体の力関係が逆転する!

 

《ジェネクス・ニュートロン》ATK1800→900

ダリウス ATK1700 VS ニュートロン ATK900

《ジェネクス・ニュートロン》 戦闘破壊!

海人ライフ8000→7200

 

「そして、エンドステップ。ダリウスをデッキに戻して、ベストロウリィを特殊召喚。」

 

《剣闘獣ダリウス》 デッキ戻し!

 

 

 

《剣闘獣ダリウス》

効果モンスター/星4/地/獣戦士/攻撃力1700/守備力300

このカードが「剣闘獣」と名のついたモンスターの効果によって特殊召喚に成功した時、

自分の墓地の「剣闘獣」と名のついたモンスター1体を選択して特殊召喚できる。

この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化され、

このカードがフィールド上から離れた時、デッキに戻す。

このカードが戦闘を行ったバトルフェイズ終了時にこのカードをデッキに戻す事で、

デッキから《剣闘獣ダリウス》以外の「剣闘獣」と名のついたモンスター1体を特殊召喚する。

 

《剣闘獣ベストロウリィ》ATK1500

効果モンスター/星4/風/鳥獣/攻撃力1500/守備力800

このカードが「剣闘獣」と名のついたモンスターの効果によって特殊召喚に成功した時、

フィールド上の魔法・罠カード1枚を選択して破壊する。

このカードが戦闘を行ったバトルフェイズ終了時にこのカードをデッキに戻す事で、

デッキから《剣闘獣ベストロウリィ》以外の「剣闘獣」と名のついたモンスター1体を特殊召喚する。

 

 

 

これが江端の使う【剣闘獣】の特徴。

戦闘を行った後、デッキの中の別種の「剣闘獣」と交代する。

この際、交代先の「剣闘獣」は新たな効果を得るのだが・・・

「フィールドに魔法・罠カードが無いため、ベストロウリィの効果は不発。

 これでターンエンド。」

ベストロウリィの効果は、フィールド上の魔法・罠を破壊するというもの。

破壊対象が存在しない今は、意味がない。

そして、海人のターン・・・

 

「俺のターン、ドロー。メイン。

 相手フィールド上にのみモンスターが存在するため《サイバー・ドラゴン》を特殊召喚。」

 

 

 

《サイバー・ドラゴン》ATK2100

効果モンスター/星5/光/機械/攻撃力2100/守備力1600

(1):相手フィールドにモンスターが存在し、

自分フィールドにモンスターが存在しない場合、

このカードは手札から特殊召喚できる。

 

 

 

何の変哲もない普通のプレイ。しかし、その瞬間・・・

『了解。フィールドに出る。』

机の上を覗き込むような体勢で《サイバー・ドラゴン》が出た。

世界人口の1割にしか見えない特殊な存在、「精霊」である。

「続いて《ニトロ・シンクロン》を召喚。」

『オレ、参上!』

 

《ニトロ・シンクロン》ATK300

 

机の上に30~40cmの《ニトロ・シンクロン》が出てくる。

これも「精霊」。2体は限られた人間にしか、知覚できないのだが・・・

「ニトロ、プレイマット踏むな。」

「あっ、ニトロ。久しぶりー。」

『おっす部長。』

このふたりには見えている。見える人には見えるものである。

「・・・では気を取り直して。

 レベル5《サイバー・ドラゴン》にレベル2《ニトロ・シンクロン》をチューニング!

 集いし力が未来を拓く拳となる!すべてを砕く炎となれ!

 シンクロ召喚!燃え上がれ!《ニトロ・ウォリアー》!」

『我々は一旦戻ろうか。』

『そだなー!』

「精霊」の2体が消え、代わりに1枚のカードがフィールド上に置かれる。

 

5+2=7

《ニトロ・ウォリアー》ATK2800

 

「またそいつか。」

「そういうデッキだって知ってるでしょうに。

 「ニトロ」S(シンクロ)モンスターの素材になったことで

 《ニトロ・シンクロン》の効果発動。1枚ドローします。」

 

 

 

《ニトロ・シンクロン》

チューナー(効果モンスター)/星2/炎/機械/攻撃力300/守備力100

このカードが「ニトロ」と名のついたシンクロモンスターの

シンクロ召喚に使用され墓地へ送られた場合、

自分のデッキからカードを1枚ドローする。

 

 

 

海人の使うデッキは【ニトロ】。

今使われた《ニトロ・シンクロン》の効果発動を、

何回も狙っていくシンクロデッキだ。

「バトル!《ニトロ・ウォリアー》でベストロウリィを攻撃!ダイナマイト・ナックル!」

「そのまま破壊される。」

 

ニトロ ATK2800 VS ベストロウリィ ATK1500

《剣闘獣ベストロウリィ》 戦闘破壊!

江端ライフ8000→6700

 

《ニトロ・ウォリアー》には2つの効果があるが、どちらも発動条件を満たしていない。

読者諸兄にその真の力を見せるのは、もう少し後になる。

「メインフェイズ2に移行。2枚伏せてターンを返します。」

「私のターン、ドロー・・・」

カードを引いた江端。少し考えるようなしぐさを見せる、が。

「よし、メイン。」

意を決してメインフェイズ。ここからが剣闘獣の恐ろしい所だ。

「《剣闘訓練所(グラディアルトレーナー)》発動、《剣闘獣レティアリィ》をサーチ!そのまま召喚!

 さらに自分フィールド上に「剣闘獣」が存在するため、《スレイブタイガー》を特殊召喚!

 《スレイブタイガー》の効果で自身をリリースして、レティアリィをデッキに戻す!

 そして《剣闘獣ダリウス》をリクルート!効果発動!」

 

《剣闘獣レティアリィ》ATK1200

《スレイブタイガー》 リリース!

《剣闘獣レティアリィ》 デッキ戻し!

 

 

 

《剣闘訓練所》通常魔法

デッキからレベル4以下の「剣闘獣」と名のついたモンスター1体を手札に加える。

 

《スレイブタイガー》DEF300

効果モンスター/星3/地/獣/攻撃力600/守備力300

自分フィールド上に「剣闘獣」と名のついたモンスターが表側表示で存在する場合、

このカードは手札から特殊召喚する事ができる。

このカードをリリースする事で、自分フィールド上に表側表示で存在する

「剣闘獣」と名のついたモンスター1体をデッキに戻し、

自分のデッキから「剣闘獣」と名のついたモンスター1体を特殊召喚する。

このカードの効果で特殊召喚したモンスターは「剣闘獣」と名のついたモンスターの

効果で特殊召喚した扱いとなる。

 

 

 

《スレイブタイガー》によってデッキから特殊召喚された「剣闘獣」は、

「剣闘獣」の効果によって特殊召喚された扱いになる。

よってダリウスの効果も使用可能!

「ダリウスで蘇生するのはベストロウリィ!効果は無効!」

(まだタイミングじゃないかな・・・)

「ベストロウリィとダリウスをデッキに戻して、

 エクストラデッキの《剣闘獣ガイザレス》を特殊召喚!」

「口上とか無いんですか?」

「ちょい考え中。」

 

 

 

《剣闘獣ガイザレス》ATK2400

融合・効果モンスター/星6/闇/鳥獣/攻撃力2400/守備力1500

《剣闘獣ベストロウリィ》+「剣闘獣」と名のついたモンスター

自分フィールド上の上記のカードをデッキに戻した場合のみ、

エクストラデッキから特殊召喚できる(「融合」魔法カードは必要としない)。

このカードが特殊召喚に成功した時、

フィールド上のカードを2枚まで選択して破壊できる。

このカードが戦闘を行ったバトルフェイズ終了時にこのカードをエクストラデッキに戻す事で、

デッキから《剣闘獣ベストロウリィ》以外の「剣闘獣」と名のついたモンスター2体を特殊召喚する。

 

 

 

このモンスターが【剣闘獣】のエース!

一気に2枚のカードを破壊する強力な除去効果の持ち主だ!

「破壊するのは、《ニトロ・ウォリアー》とそっちの伏せカードだ!」

「チェーンしてもう片方の伏せカード、《デモンズ・チェーン》を発動します。

 対象はガイザレスです。」

海人はガイザレスの効果を無効にして凌ごうとする。しかし・・・

「それにチェーンして、《禁じられた聖槍》を手札から発動!対象はガイザレス!」

「・・・チェーン無いです。」

 

 

 

《デモンズ・チェーン》永続罠

フィールドの効果モンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。

(1):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、

その表側表示モンスターは攻撃できず、効果は無効化される。

そのモンスターが破壊された時にこのカードは破壊される。

 

《禁じられた聖槍》速攻魔法

(1):フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターはターン終了時まで、攻撃力が800ダウンし、

このカード以外の魔法・罠カードの効果を受けない。

 

 

 

《剣闘獣ガイザレス》ATK2400→1600

《ニトロ・ウォリアー》《リビングデッドの呼び声》 破壊!

 

聖槍の効果によりデモチェの効果は一時的にガイザレスに届かない。

よって、海人は破壊を防ぐことができず、フィールドをがら空きにされてしまう!

「バトル!ガイザレスでダイレクトアタック!」

「受けます。攻撃名も考え中ですか?」

「ん、そうだよ。」

 

ガイザレス ATK1600

海人ライフ7200→5600

 

「バトルフェイズを終了。ガイザレスをエクストラデッキに戻して、

 デッキからラクエルとレティアリィをリクルート!」

 

《剣闘獣ガイザレス》 デッキ戻し!

 

 

 

《剣闘獣ラクエル》ATK1800

効果モンスター/星4/炎/獣戦士/攻撃力1800/守備力400

このカードが「剣闘獣」と名のついたモンスターの効果によって特殊召喚に成功した場合、

このカードの元々の攻撃力は2100になる。

このカードが戦闘を行ったバトルフェイズ終了時にこのカードをデッキに戻す事で、

デッキから《剣闘獣ラクエル》以外の「剣闘獣」と名のついたモンスター1体を特殊召喚する。

 

《剣闘獣レティアリィ》ATK1200

効果モンスター/星3/水/水/攻撃力1200/守備力800

このカードが「剣闘獣」と名のついたモンスターの効果によって特殊召喚に成功した時、

相手の墓地のカード1枚を選択して除外できる。

このカードが戦闘を行ったバトルフェイズ終了時にこのカードをデッキに戻す事で、

デッキから《剣闘獣レティアリィ》以外の「剣闘獣」と名のついたモンスター1体を特殊召喚する。

 

 

 

「ラクエルとレティアリィの効果発動!ラクエルの攻撃力を上げて、

 そっちの墓地から《ニトロ・ウォリアー》を除外!」

 

《剣闘獣ラクエル》ATK1800→2100

《ニトロ・ウォリアー》 除外!

 

「メインフェイズ2で、1枚伏せてターンエンド。」

(やっぱガイザレス通すと好き勝手やられるなあ・・・)

ガイザレスでフィールドを開き、呼び出した後続と伏せカードで相手ターンを凌ぐ。

【剣闘獣】の黄金パターンである。

「(返せるかはドロー次第かね。)俺のターン。ドロー。

 ・・・メイン。《一時休戦》撃ちます。1枚ドロー。」

「ドロー。」

 

 

 

《一時休戦》通常魔法

お互いに自分のデッキからカードを1枚ドローする。

次の相手ターン終了時まで、お互いが受ける全てのダメージは0になる。

 

 

 

このドローで海人の手札は3枚。対する江端の手札は1枚。

江端のフィールドにラクエル、レティアリィ、伏せカード1枚が並んでいるが、

巻き返しは十分可能!

「《フレムベル・ヘルドッグ》を召喚。

 バトル、ヘルドッグでレティアリィを攻撃!」

「攻撃宣言時に《和睦の使者》発動。戦闘破壊とダメージは無効!」

(ここで使いますか。)

 

 

 

《フレムベル・ヘルドッグ》ATK1900

効果モンスター/星4/炎/獣/攻撃力1900/守備力200

このカードが戦闘によって相手モンスターを破壊し墓地へ送った時、

デッキから《フレムベル・ヘルドッグ》以外の

守備力200以下の炎属性モンスター1体を特殊召喚できる。

 

《和睦の使者》通常罠

このターン、相手モンスターから受ける

全ての戦闘ダメージは0になり、

自分のモンスターは戦闘では破壊されない。

 

 

 

「んじゃあバトルフェイズは終了。」

「レティアリィの効果発動。」

相手から攻撃された際にも、「剣闘獣」の入れ替わり効果は使える。

ほぼ確実に1ターンを凌げる《和睦の使者》を、

ダメージを受けないターンで使ったのはこれを狙っていたのだ。

(ムルミロ来るかな?)

「デッキに戻してベストロウリィをリクルート。

 効果が発動するから、残ってるデモチェを割っておく。」

 

《剣闘獣レティアリィ》 デッキ戻し!

《剣闘獣ベストロウリィ》DEF800

 

「(ガイザレス優先か?)メイン2に入ります。1枚伏せてエンド。」

「私のターン。ドロー。スタンメイン。

 《烏合の行進》を発動。」

 

 

 

《烏合の行進》通常魔法

自分フィールド上に獣族・獣戦士族・鳥獣族のいずれかのモンスターが存在する場合、

その種族1種類につき1枚デッキからカードをドローする。

このカードを発動するターン、自分は他の魔法・罠カードの効果を発動できない。

 

 

 

「ラクエルは獣戦士族、ベストロウリィは鳥獣族。なので2枚ドロー。

 そして私は、このターン他の魔法・罠カードは使えない。」

(《烏合の行進》の、ドロー枚数を増やす目的もあったか。)

《烏合の行進》は【剣闘獣】で使いやすいドローカード。

前のターンの《和睦の使者》により、江端はその効果を可能な限り引き出した!

「バトル。ラクエルでヘルドッグを攻撃。」

「攻撃宣言時に《アーティファクトの神智》を発動させます。

 《アーティファクト-モラルタ》をリクルートして、効果発動。」

「巻き戻しが起きるけど・・・ラクエル、だよな?」

「ええ。モラルタの効果でラクエルを破壊します。」

 

 

 

《アーティファクトの神智》通常罠

デッキから「アーティファクト」と名のついたモンスター1体を特殊召喚する。

《アーティファクトの神智》は1ターンに1枚しか発動できず、

このカードを発動するターン、自分はバトルフェイズを行えない。

また、このカードが相手によって破壊された場合、

フィールド上のカード1枚を選択して破壊できる。

 

《アーティファクト-モラルタ》DEF1400

効果モンスター/星5/光/天使/攻撃力2100/守備力1400

このカードは魔法カード扱いとして手札から魔法&罠カードゾーンにセットできる。

魔法&罠カードゾーンにセットされたこのカードが

相手ターンに破壊され墓地へ送られた時、このカードを特殊召喚する。

相手ターン中にこのカードが特殊召喚に成功した場合、

相手フィールド上に表側表示で存在するカード1枚を選んで破壊できる。

 

 

 

《剣闘獣ラクエル》 破壊!

 

「メイン2に入って1枚セット。ターンエンド。」

「俺のターン。ドロー。メインフェイズで《調律》を使います。

 「シンクロン」チューナーの《ニトロ・シンクロン》をサーチ。」

【ニトロ】は《ニトロ・シンクロン》を主軸にしているため、

当然2体目、3体目の《ニトロ・シンクロン》を呼び込む手段は備えている。

 

 

 

《調律》通常魔法

(1):デッキから「シンクロン」チューナー1体を

手札に加えてデッキをシャッフルする。

その後、自分のデッキの一番上のカードを墓地へ送る。

 

 

 

「そしてデッキトップを1枚墓地に・・・おっ、やったね。」

 

《ブレイクスルー・スキル》 墓地送り!

 

(・・・面倒なのが落ちたな。)

《ブレイクスルー・スキル》は墓地で発動する効果を持った罠カード。

フィールドで発動する効果も持つが、引けないままデュエルが終わるよりは

墓地に送られた方が有用と言えるだろう。

「《ニトロ・シンクロン》を通常召喚。そしてモラルタとニトロでシンクロ!

 口上省略!《ニトロ・ウォリアー》!《ニトロ・シンクロン》の効果で1枚ドロー!

 最後に《強欲なカケラ》を発動して、バトルフェイズに入ります。」

 

《ニトロ・シンクロン》ATK300

5+2=7

《ニトロ・ウォリアー》ATK2800

 

(1度崩れると脆いよなー。【剣闘獣】使ってる以上分かってるけどさ。)

【剣闘獣】はフィールドを維持できなくなると、再展開に手間がかかる。

可能な限りフィールドは維持した方がいいのだ。

「ヘルドッグでベストロウリィを攻撃!」

「なんも無いよー。」

 

ヘルドッグ ATK1900 VS ベストロウリィ DEF800

《剣闘獣ベストロウリィ》 戦闘破壊!

 

「ヘルドッグの効果発動!《ニトロ・シンクロン》をリクルート!」

 

《ニトロ・シンクロン》DEF100

 

「続けて《ニトロ・ウォリアー》でダイレクトアタック!

 カケラを発動したため、攻撃力が上昇!

 イグニッション!からのダイナマイト・ナックル!」

 

 

 

《強欲なカケラ》永続魔法

自分のドローフェイズ時に通常のドローをする度に、

このカードに強欲カウンターを1つ置く。

強欲カウンターが2つ以上乗っているこのカードを墓地へ送る事で、

自分のデッキからカードを2枚ドローする。

 

《ニトロ・ウォリアー》

シンクロ・効果モンスター/星7/炎/戦士/攻撃力2800/守備力1800

《ニトロ・シンクロン》+チューナー以外のモンスター1体以上

このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、

自分のターンに自分が魔法カードを発動した場合、

このカードの攻撃力はそのターンのダメージ計算時のみ1度だけ

1000ポイントアップする。

また、このカードの攻撃によって相手モンスターを破壊した

ダメージ計算後に発動できる。

相手フィールド上に表側守備表示で存在するモンスター1体を選択して攻撃表示にし、

そのモンスターにもう1度だけ続けて攻撃できる。

 

 

 

これが《ニトロ・ウォリアー》の第1の効果!

魔法カードの発動により攻撃力を大幅に上げる!

 

《ニトロ・ウォリアー》ATK2800→3800

江端ライフ6700→2900

 

「メインフェイズ2、

 《フレムベル・ヘルドッグ》と《ニトロ・シンクロン》でシンクロ。

 《超念導体(サイコンダクター)ビヒーマス》をシンクロ召喚します。

 これでターンエンド。」

 

 

 

4+2=6

《超念導体ビヒーマス》ATK2400

シンクロ・効果モンスター/星6/地/サイキック/攻撃力2400/守備力1800

チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

このカードが相手モンスターと戦闘を行った時、

そのモンスターとこのカードをゲームから除外できる。

 

 

 

海人はフィールド上の優位を大きく取った。

しかし、江端の手札に切り返しの手は既にある!

「(向こうに伏せは無し、と。)私のターン。ドロー。

 んじゃあ、こっちも動くよー。」

「どうぞー。」

「《炎舞-「天璣(てんき)」》発動。ラクエルをサーチしてそのまま召喚。

 手札の《スレイブタイガー》も特殊召喚。そしてリリース。

 《スレイブタイガー》の効果でラクエルを戻してダリウスをリクルート。

 ダリウスの効果でベストロウリィを蘇生。2体でガイザレスを作る。」

(うーん。このテンプレ感。【純剣闘獣】に近いとこうなるよなー。)

 

 

 

《炎舞-「天璣」》永続魔法

《炎舞-「天璣」》は1ターンに1枚しか発動できない。

(1):このカードの発動時の効果処理として、

デッキからレベル4以下の獣戦士族モンスター1体を手札に加える事ができる。

(2):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、

自分フィールドの獣戦士族モンスターの攻撃力は100アップする。

 

 

 

《剣闘獣ラクエル》ATK1800→1900

《スレイブタイガー》DEF300

《剣闘獣ダリウス》DEF300

《剣闘獣ベストロウリィ》DEF800

《剣闘獣ガイザレス》ATK2400

 

「ガイザレスの効果でニトロとビヒーマスを破壊。」

「なんも無いでーす。」

上級モンスターであろうと問答無用で破壊!ゆえに強力!

「それじゃ、バトル。ガイザレスでダイレクトアタック。」

 

ガイザレス ATK2400

海人ライフ5600→3200

 

「バトルフェイズを終了してガイザレスの効果。

 エクストラに戻してダリウスとレティアリィをリクルート。

 2体の効果発動!そっちの墓地の2体目の《ニトロ・ウォリアー》を除外して、

 こっちの墓地からラクエルを蘇生!」

(嫌なパターンだ。まあ、まだ望みはあるか。)

 

《剣闘獣ガイザレス》 デッキ戻し!

《ニトロ・ウォリアー》 除外!

 

「仕上げのメイン2!ラクエル、ダリウス、レティアリィの3体を

 デッキに戻す!《剣闘獣ヘラクレイノス》を特殊召喚!」

 

 

 

《剣闘獣ヘラクレイノス》ATK3000→3100

融合・効果モンスター/星8/炎/獣戦士/攻撃力3000/守備力2800

《剣闘獣ラクエル》+「剣闘獣」と名の付いたモンスター×2

自分フィールド上の上記のカードをデッキに戻した場合のみ、

エクストラデッキから特殊召喚できる(「融合」魔法カードは必要としない)。

このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、

手札を1枚捨てる事で、魔法・罠カードの発動を無効にし破壊する。

 

 

 

ヘラクレイノス!手札が尽きぬ限りほとんどの魔法、罠を潰す強力な効果を持つ!

【剣闘獣】のデュエルにおいて、エンドカードとなりうる大型モンスターだ!

「最後に1枚伏せてターンエンド!」

「(どうしたもんか・・・)俺のターン、ドロー。」

 

《強欲なカケラ》強欲カウンター0→1

 

「1枚伏せてエンド。」

(このまま勝て・・・たらいいけど。海人相手に油断はできないよな。)

ふたりは昨年度からの付き合い。

幾度と無くデュエルを繰り返し、互いの実力は深く理解している。

「私のターン。ドロー・・・、バトルフェイズまで。」

「何も無いです。」

「だったらヘラクでダイレクトアタック!」

「手札から《バトルフェーダー》の効果発動。」

海人は温存していた防御カードを切る!しかし・・・。

「それにチェーンして《剣闘獣の戦車(グラディアルビースト・チャリオット)》を発動!

 フェーダーの効果を無効にして破壊!」

 

 

 

《バトルフェーダー》

効果モンスター/星1/闇/悪魔/攻撃力0/守備力0

(1):相手モンスターの直接攻撃宣言時に発動できる。

このカードを手札から特殊召喚し、その後バトルフェイズを終了する。

この効果で特殊召喚したこのカードは、

フィールドから離れた場合に除外される。

 

《剣闘獣の戦車》カウンター罠

自分フィールド上に「剣闘獣」と名のついたモンスターが存在する場合に発動できる。

効果モンスターの効果の発動を無効にし破壊する。

 

 

 

《バトルフェーダー》 破壊!

 

優秀な防御カードである《バトルフェーダー》も封殺された・・・。

「攻撃は続行!」

 

ヘラクレイノス ATK3100

海人ライフ3200→100

 

「これでターン終了。次がラストターンかな。」

「ですね。俺のターン。ドロー。」

ラストターンを予感するふたり。

海人がヘラクレイノスと伏せ1枚を崩せば勝機が見える。

しかし、それができなければ江端が押し切るだろう。

果たして・・・。

 

《強欲なカケラ》強欲カウンター1→2

 

「まず墓地の《ブレイクスルー・スキル》の効果を使います。

 ヘラクレイノスを対象にとって、その効果を無効にします。」

 

 

 

《ブレイクスルー・スキル》通常罠

(1):相手フィールドの効果モンスター1体を対象として発動できる。

その相手モンスターの効果をターン終了時まで無効にする。

(2):自分ターンに墓地のこのカードを除外し、

相手フィールドの効果モンスター1体を対象として発動できる。

その相手の効果モンスターの効果をターン終了時まで無効にする。

この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動できない。

 

 

 

《ブレイクスルー・スキル》 除外!

《剣闘獣ヘラクレイノス》 効果無効!

 

詳しい説明は省く!が、ヘラクレイノスは()()()()()()()()()()

「《貪欲な壺》を発動。墓地から、2体の《ニトロ・シンクロン》、《サイバー・ドラゴン》、

 《アーティファクト-モラルタ》、《バトルフェーダー》をデッキに戻して2枚ドロー。」

(これはちょっと・・・マズいかな?)

 

 

 

《貪欲な壺》通常魔法

(1):自分の墓地のモンスター5体を対象として発動できる。

そのモンスター5体をデッキに加えてシャッフルする。

その後、自分はデッキから2枚ドローする。

 

 

 

《ニトロ・シンクロン》×2

《サイバー・ドラゴン》

《アーティファクト-モラルタ》

《バトルフェーダー》 デッキ戻し!

 

「《強欲なカケラ》に強欲カウンターが2つ乗っているため、墓地に送って2枚ドロー。

 ・・・相手フィールド上にのみモンスターが存在するため、

 手札から《サイバー・ドラゴン》を特殊召喚!

 そして、《ニトロ・シンクロン》を通常召喚!」

「マジでか。」

これが海人の【ニトロ】の黄金パターン!

そして召喚された2体は「精霊」の宿るカードである。

『ふたたびオレ参上!』

『私も「参上!」と声を上げた方が良いだろうか?』

「んなこと言わんでいい。即シンクロだお前ら。

 レベル5《サイバー・ドラゴン》にレベル2《ニトロ・シンクロン》をチューニング!

 集いし力が未来を拓く拳となる!すべてを砕く炎となれ!

 シンクロ召喚!三度(みたび)燃え上れ!《ニトロ・ウォリアー》!

 さらに《ニトロ・シンクロン》の効果で1枚ドロー!」

 

5+2=7

《ニトロ・ウォリアー》ATK2800

 

「セットしていた《おジャマトリオ》を発動!

 そっちのフィールドに3体のトークンを守備表示で特殊召喚します!」

 

 

 

《おジャマトリオ》通常罠

相手フィールド上に《おジャマトークン》(星2/光/獣/攻撃力0/守備力1000)を

3体守備表示で特殊召喚する(生け贄召喚のための生け贄にはできない)。

《おジャマトークン》が破壊された時、

このトークンのコントローラーは1体につき300ポイントダメージを受ける。

 

 

 

《おジャマトークン》DEF1000

 

「そして《補給部隊》を発動します!」

 

 

 

《補給部隊》永続魔法

(1):1ターンに1度、自分フィールドのモンスターが

戦闘・効果で破壊された場合にこの効果を発動する。

自分はデッキから1枚ドローする。

 

 

 

「バトル!《ニトロ・ウォリアー》で《剣闘獣ヘラクレイノス》に攻撃!

 ダイナマイト・ナックル!」

《ニトロ・ウォリアー》の1つ目の効果による

()()()()()は《補給部隊》の発動によって確約されている!

「ダメージステップに《禁じられた聖槍》を発動!ニトロの攻撃力を下げる!」

「それにチェーンして手札から《突進》を発動!

 ニトロの攻撃力を上げます!そしてダメージ計算時!

 ニトロの1つ目の効果で攻撃力上昇!イグニッション!」

 

《ニトロ・ウォリアー》ATK2800→3500→2700→3700

 

 

 

《突進》速攻魔法

(1):フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで700アップする。

 

 

 

「バトルを続行!ダイナマイト・ラッシュ!」

(こりゃ・・・ダメだ。負けた。)

 

ニトロ ATK3700 VS ヘラクレイノス ATK3100

《剣闘獣ヘラクレイノス》 戦闘破壊!

江端ライフ2900→2300

 

「ニトロの効果発動!自分の攻撃で相手モンスターを破壊したとき、

 相手の(おもて)側守備表示のモンスター1体を攻撃表示にし、

 そのモンスターに2度目の攻撃ができる!

 俺は《おジャマトークン》を対象に選択!インパクト!」

《ニトロ・ウォリアー》の第2の効果!

条件付きだが2度目の攻撃を行える!

1つ目の効果で多くのモンスターが戦闘破壊可能になる。

そして2つ目の効果でモンスターもライフも奪っていく。

これが《ニトロ・ウォリアー》だ!

 

《ニトロ・ウォリアー》ATK3700→2700

《おジャマトークン》DEF1000→ATK0

 

「2度目の攻撃!ダイナマイトラッシュ!」

「やーらーれーたー!」

 

ニトロ ATK2700 VS トークン ATK0

江端ライフ2300→0

勝者:葛葉海人

 

・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・

 

「おつかれー。」

「今日は1戦だけですか?」

「そーだな。もう完全下校の時間だし。」

『なあ部長ー。そっちのラクエルとベストロウリィどうしたんだ?』

『今日は1度も出てこなかったな。』

「おう、勝手に出てくるなと言ってるだろうが。」

『すいましぇーん。』

『気になったものでな。』

 

唐突に姿を現す2体の精霊、《ニトロ・シンクロン》と《サイバー・ドラゴン》。

所持者である海人との関係は「仲間」というより「悪友」の方が似つかわしいかもしれない。

そして、会話に出てきた「ラクエル」「ベストロウリィ」とは、

江端の所持精霊のことだ。

 

「あー・・・。昨日デッキいじってたら、

 間違えてケースの方に放り込んじゃったみたい。」

「出掛けに声かけられなかったんですか?」

「そっちのニトロみたいに勝手に喋ったりしないんだよ、あいつら。

 一人暮らしだし、もうちょいにぎやかにしてもいいのに。」

『うんうん。あいつらもオレたちを見習って、

 もうちょっと好き勝手したらいいと思うよ?オレは。』

「こいつらは只うるさいだけですよ。」

 

ふたりが表門から下校していく。

デュエルアカデミア東京校。最寄りの駅まで徒歩5分。

東京二十三区に所在するこの学校にはデュエルに魅入られた若者が多く集う。

 

「・・・んで、海人。

 ちょっとヘラクの効果名考えるの手伝って・・・。」

「ああそうだ。部長、第一に入ってた足利って奴が

 第七に入りたいって言ってました。2年です。」

「マジでか!!えっ、ちょっ、これで、えっと・・・。」

「四人ですね。俺と部長と荒川先輩と、今言った足利。」

「校内の団体戦は五人の対抗戦。あと一人入部させたら・・・。」

「今年は参加できますね。

 まあ、全国行けるかは校内戦の戦績次第ですけど。」

「よおし!今年は団体戦にも参加する!

 そのために明日から勧誘だ!」

「おー。」

『にぎや蟹なってきたな。なんつって!』

 

こうして今年もデュエルアカデミアの1年が始まる。

こうして今日もデュエルアカデミアの1日は過ぎていく。

・・・そして。きっと。

きっとこの物語は伝説にならない。




初投稿です。

第1話からこんなに長くてすいません。
第2話のデュエル構成は出来上がっていますが、
投稿は不定期なものになると思います。

誤字、脱字、ルールミス、計算ミスなどありましたら、ぜひご指摘ください。

・改行ペース、見やすさ
・カード効果の記載の有無
・フィールドの状況の記載の有無
・今後登場を希望するデッキ、カード
などについて、ご意見ありましたらお願いします。
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