次は高校編へ。よーし、イチャイチャさせるぞー(素)
あと、今日ファイナルライブに行かれる方、体調に気をつけて全力で楽しんできてください!
しばらく放心していた。
放心してばっかだな、と思いつつ手に持っていた紙を丸め、ゴミ箱に叩きつける。
「...ツバサちゃんの家へ行かなきゃ...」
初めてツバサちゃんの家へ行く。
だが、気分が高揚しない。
そりゃそうだ。
母さんが苦しんでいたのに気付かず、のうのうと暮らしていたのだから。
その時の俺は、
気分が沈んだまま、行ってきますと一声かけ、家を出る。
俯きながら歩く。
側から見れば、全てに絶望しているかのように見えるだろう。
まさにその通りだ。
その証拠に、俺は心の中で母さんに謝り続けていた。
届かないことはわかっているのに。
「...あれ...?」
ツバサちゃんの家へ着いた。
いくら3軒隣と言っても早すぎる。
ほんの10秒もないかのように感じられた。
ピンポ-ン
インターホンを鳴らす。
ガチャ
「駿くん...入って?」
言われるがままにツバサちゃんの家へ入った。
ツバサちゃんはこっち、と言いながら俺の前を歩いていく。
「...ここで少しお話ししない?」
そこはツバサちゃんの部屋。
「...うん...」
俺は今にも消え入りそうな声で返事をした。
「...」
「...」
沈黙が続く。
だが、先に沈黙を破ったのはツバサちゃんの方だった。
「...お母さん...どうだった...?」
「...昏睡状態だってさ...いつ起きるかもわからないよ...」
ツバサちゃんは俯きながらそっか、と悲しそうな声で言った。
ハッキリ言わないと。
父さんと一緒に大阪へ行くって。
「...ツバサちゃん。」
「?なに?」
「...僕、大阪へ行くことになったんだ。」
「え...」
ツバサちゃんは絶句した。
俺はやり切れない気持ちになっていた。
"君を助けたい"なんて言っておきながら、こうして勝手に去っていく。
これほど無責任なことがあるのか、と痛いほど感じていた。
1度ツバサちゃんは "君が救ってくれた" と俺に言った。
だがそれは、所詮 "ガワ" だけだ。
"本当の自分" を助けてやれるのは、自分自身だ。
そう、思っていた矢先だった。
「...そっか...。今まで私を助けてくれて、ありがとう!」
え...?
「...待ってよ...僕は君を助けることが...」
「ううん、助けてもらった。何から何まで、ね?」
何故か彼女は清々しく、その言葉を言い放つ。
「ありがとう♪私だけの "ヒーローさん" ♪」
そう言った瞬間、頬に柔らかいものが当たった。
「...え...?
えええぇぇぇぇぇぇ!?」
頬にキスをされた。ツバサちゃんに。
もう一度言う、頬にキスをされた。ツバサちゃんに!
キスをした本人はといえば...
「...///」ボフッ
顔を真っ赤にしながら近くにあったクッションに、勢い良く顔を埋めた。
嬉しさ、混乱。
この2つが心の中で渦巻く。
だが、すすり泣く声がどこからか聞こえる。
ツバサちゃんだ。
クッションに顔を埋めながら泣いている。
「...ツバサちゃん...?」
「...やっぱり...寂しいよ...」
「...ごめんね?」
「...許してあげない...」
参った。
許してあげないと言われては...
「...でもね...?」
ツバサちゃんは続ける。
「...帰ってきてくれたら、許してあげる♪」
そう言って顔を上げた彼女の顔は、涙を流しているにも関わらず。
とても綺麗だった。
「...うん...!絶対!」
しっかりと、力強く答えた。
「やった!駿くん大好き!」
あっ、鼻血が...
「ちょっと!?大丈夫!?」
「あーうん、大丈夫大丈夫。」
これは可愛すぎる。
男を落とすテクを心得ている...
罪深い女になりそうだな?(ゲス顔)
「そっか!...ぷっ、あはは!」
「え...?何かおかしい?」
「だって鼻血のせいで顔がとってもおかしく見えるんだもん!」
元々だよ!悪かったね!!と言い出しそうなのをぐっとこらえる。
「ふぅ〜...いっぱい笑った〜。」
「笑いすぎだよ...」
そう言って彼女の笑顔につられ、僕も頬が緩む。
「そう、その顔だよ?」
「え?」
「笑顔でいれば、良いことがあるって!お母さんが言ってたよ!
私も、笑顔でいるようになってから、いっぱいいいことあったもん!」
そうだ、彼女はよく笑うようになっていた。
「さっきは泣いちゃったけど、笑顔で送り出さなきゃ...ね?」
そう言って彼女はウインクをする。
「そっか...。うん!笑顔でいるよ!!」
俺はとびきりの笑顔でそう答えた。
「じゃあ...明日ね?お別れ会...みたいだから。」
「うん。また明日、ツバサちゃん。」
「うん!また明日!」
そして家へ帰る。
「おかえり、駿。なんか明日、学校でお別れ会があるそうだから行ってこい!」
「うん!そのつもりだよ!」
「おっ!いい顔だ!
じゃあ、早く飯食って寝ようか。」
「うん!」
翌日
「し゛ゅ゛ん゛〜〜!!!!!!」
泣きながら智樹が飛びついてくる。
「ごめんね、智樹くん」
「ま゛た゛こ゛っ゛ち゛に゛戻゛っ゛て゛こ゛い゛よ゛ぉ゛〜!!」
「うん!」
「元゛気゛て゛い゛ろ゛よ゛〜!!」
「うん!!」
「お゛土゛産゛買゛っ゛て゛こ゛い゛よ゛〜!!」
「それが本音だよね、君。」
こんなやり取りができるのも最後だ。
他の皆にもしっかりと挨拶をした。
リーダー格は気まずかったのか来ていなかったが。
お別れ会が終わった後、家に帰らされたが...
家を出るのは夕方
実は、父さんに夕方に出発しよう!と提案し続けていると、渋々といった感じで折れてくれた。
提案したのはもちろん、ツバサちゃんにお別れを言わないといけないから。
「そろそろ学校が終わった頃かな?」
ピンポ-ン
「?こんな時間に誰だろう?」
ガチャ
「はー「駿くん!!」うわわっ!?」ドサッ
ドアを開けた瞬間、ツバサちゃんが飛びついてきた。
「ツバサちゃん!?学校終わってからまだ5分しか経ってないよ!?」
「走ってきたの!」
え...?息切れしてないの...?
実はものすごい体力の持ち主なのかも...?
「そ、そっか。でも、今から準備だから構ってあげられないよ?」
「いや、俺だけでやるからいいぞ〜」
父さんが気を利かせてくれたのか、そう提案をする。
...最後だし、お言葉に甘えようかな?
「わかった!ごめんね、お父さん?」
「おう!」
そこからはツバサちゃんと色んな話をした。
初めて会った時の話、いじめられていた時の話。
一緒に登校、下校した話、下らないことで笑い合った話。
全てがツバサちゃんとの、大切な思い出だ。
そんな時間ほどあっという間に過ぎる。
「駿、そろそろ行くぞ!」
「...うん...」
荷物を持ち、家を出る。
そして父さんの呼んだタクシーに荷物を詰め込む。
「ツバサちゃん...さよな「駿くん!」...え?」
「またね!だよ?
絶対にまた会えるから!」
「...うん...そうだね!」
「またね!ツバサちゃん!」
「うん!またね!駿くん!」
そして...出発。
ツバサちゃんはまたね、と叫びながらこちらを追いかける。
俺も力強く、ずっと叫び続けた。
「また゛っ゛...ま゛た゛ね゛〜!!!!」
涙は堪えていたのに、勝手に溢れ出す。
そして、ツバサちゃんは見えなくなった。
「...ツバサちゃん...また...ね...」
ツバサside
駿くんの乗ったタクシーが見えなくなる。
その瞬間、涙が溢れてきた。
「駄目だな...わたしがっ...笑顔でいなきゃって言ったのにっ...!」
「またね」
私のかけがえのない、大好きな人。
いつの日か、絶対に会えると信じて。
回想編終わりです。
μ'sにさよならは言いません。
彼女たちの残したものは永遠に残り続けますから。
そういう気持ちを込めて「またね」にしました。
「くどい!」って言われそうですが、すいません、許してください!
新たにお気に入りしてくださった
近藤軍曹さん、焉夜さん、神童さん、リーパー?さん
ありがとうございます!
新たに評価してくださった
サロメさん、近藤軍曹さん
ありがとうございます!