ラブライブ! 過去と今   作:頭文字F

24 / 62
前回の続きですね。


第12話 決断

 

 

 

「出来損ないって...どういうことだ...?」

 

「...お兄ちゃんは...勉強だってなんだって出来た...。

お母さんの期待は全部...お兄ちゃんにかかってたの...。」

 

...つまり娘は用無しだった、ってことか...。

なんて親だ...

 

そう、怒りを感じた。

 

「でも私は...ツバサちゃんをいじめなかった...。

いじめるようになったのは...1年後のことよ...。」

 

彼女の中では、記憶を失っているツバサちゃんでも...

親友だった。

人間誰しも記憶を失うと、別人だと思われてしまう。

だが彼女はそうじゃなかった。最後まで信じていた。

 

...目頭が熱くなるのを感じたが、この後の話が残酷すぎた。

...泣いてる暇なんて、ない。

 

「...最初は、私の方からずっと話しかけたわ...。

どんな些細なことでも...思い出して欲しくて。

もう一回親友に戻りたくて...。」

 

そしたらね、言われちゃった。

 

あなたのことなんか知らない(・・・・・・・・・・・・・)

 

もう私に近づかないで(・・・・・・・・・・)

 

ってね...。

 

 

...そこで全身の鳥肌が立ち、寒気が走った。

ツバサちゃんはそんな事を言わない。

いや、言うはずがない。

...そう、信じたかった。

 

だが...次の言葉でその希望は掻き消される。

 

「...次の日のツバサちゃんは...とっても冷たい目をしてた...。

...話しかけるな、と言わんばかりにね...。」

 

もう...聞きたくない...。

そう言って耳を覆う。

が、彼女によってすぐに剥がされる。

 

「...聞いて...信じたくないかもしれないけれど...。」

 

目に涙を浮かべながら、彼女は俺にそう言う。

...何も答えることが出来なかった。

 

「...そしてね、私も...ツバサちゃんとお揃いのペンダントをつけてたの...。

...一生の親友だよ、ってね。」

 

でも。

 

「...お母さんに...千切られちゃった...。」

 

そこで...思ったの...。

"もうツバサちゃんとは、親友じゃない"

"彼女に嫌われる方が、きっと彼女も幸せ"

 

ー彼女と一緒にいられないんじゃないかって...。ー

 

...俺もそう思ったことがある...。

...また俺と似た人を見つけちまったな。

 

「"あの殺人鬼に、同じ苦しみを与えろ" ってね...。

...とことん嫌われた方が...きっと楽になる...。

そしてツバサちゃんは...誰かがきっと守ってくれる...。

...私が悪者になって...彼女と一緒にいてくれる人が出来たら...!

それで...っ!!嬉しかった...!!」

 

 

 

 

ーここで放っておくほど、俺は馬鹿なのか。

 

 

 

 

「そしたらね...?あなたという人が現れた...。

彼女は...あなたの前では、記憶を失う前の本当の笑顔を浮かべていた...!

本当に...嬉しくて...!!」

 

 

 

ー彼女もまた、俺と同じで...

 

 

悪夢の続きを見ている(・・・・・・・・・・)んだ...。

 

 

 

「お母さんは...ツバサちゃんと一緒にいるあなたも標的にした...!

そして...最後に出された命令は...。」

 

 

...あなたの、ツバサちゃんとの繋がりを断つこと。

 

私には...そんな残酷なこと、出来なかった。

 

だから...あなたのネックレスを...

直せるほどの力で千切った...。

 

本当に...ごめんなさい...!!

 

 

 

ー決意は、前から固まっていたはずだ。

 

 

 

【助ける...って...言ったでしょ?】

 

あぁ、言った。お前に言われるまでもない。

 

「過去の俺」にはな。

 

 

 

 

 

「大丈夫だ...。

俺が...お前らの関係を修復してやる。

止まった時間を...動かしてやる...!!」

 

 

根拠はない。

 

...が、やってやる。

 

昔、俺がツバサちゃんを助けたように。

 

 




ちょっと進みましたね。

少しだけ過去を絡めました。
ここで主人公の成長が垣間見えると思います。

ツバサちゃんを助けたい
から
誰でも助けたい

ってイメージですかね...?
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。