「...え...?」
彼女は潤んだ目でこちらを見る。
しかもその目からは、 "絶対無理だ" という思いが垣間見えた。
だが俺は、後悔したくない。
「俺が必ず、どうにかするよ。」
そう胸を張って言う。
だが彼女には不思議だったようで...
「...どうやって?」
どうやって...
「...何も考えてないけどもう決めたんだ!!」
「...なにそれ。」
すると彼女は笑顔を見せた。
何も考えてない。だが助けたいという気持ちは同じ。
「だからお前は心配するな!!」
「...でも、いいの?」
申し訳なさそうな顔をこちらに見せる。
「...あなたをいじめたのに...。」
「そんなことどうでもいい。それに...」
きっと、ツバサちゃんもそう思ってるんじゃないかな。
「ツバサ...ちゃんが...?」
「ああ、そうだ。...どれだけいじめられても。
どんなに嫌な事をされても。
そんなこと、全て
そして俺が本当に言いたかったこと。
「人間は未来に向けて生きていくことしか出来ないんだよ。過去は所詮過去だ。
どうすることも出来ない。」
...でも。
「お前がやったことは許されないことだ。」
そう言うと彼女は俯く。
...でも。
「でも。お前は自分が犯した過ちを俺に償った。
俺は、それで十分だ。
...だから、今度は俺じゃなくて...ツバサちゃんに償え。」
どれだけ過去を悔やんでも、その過去が変わるわけではない。
過去に失敗を経験して、次に失敗しないようにすればいい。
「...もう、過去に縛られる必要は無いんだ。」
「...そっか...。もう、いいんだね...。」
「ああ、もう...1人で閉じ籠もらなくていいんだ。」
彼女は、本当の自分を押さえ込んで他人の幸せを願った。
でも、そんなところに幸せなんか無かった。
あるのは絶望だけだった。
...あの日、彼女に言われた言葉の衝撃。
彼女の冷ややかな目。"話しかけないで" という言葉。
...こいつはこれらにずっと、縛られ続けていた。
ある意味、過去の報いなのかもしれない。
だが、もう十分だ。
過去は過去。俺はそう考えたから...。
「うっ...うぅ...うわああぁぁぁぁん!!」
そう考えたからこそ、彼女を助けたい。
そう強く思ったんだ。
「ごめんなさい、取り乱してしまって...。」
「そんなこと気にすんなよ。とりあえず、明日の学校から彼女と接触し始めてみよう。」
俺がそう提案すると彼女は心底驚いたような顔を浮かべる。
「え!?本気!?もう話しかけるなとまで言われてるのよ!?」
「だから一生、話しかけないのか?」
「っ...!」
彼女は押し黙る。
ということは図星だったか...。
やれやれ...。
「...心配すんな、なんとかしてやるから。」
「...ええ、わかったわ。」
彼女はそう言うと、静かに微笑んだ。
...笑うと可愛いな。
...ツバサちゃんほどじゃないけど!!!
あっ、今の俺最高に気持ち悪い。
「じゃあ、また!」
そう言って去っていく彼女は。
「おう!またな!」
清々しい笑顔を浮かべていて。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ただいま〜...っと。」
「あら、お帰りなさい。遅かったわね?」
「そうだなぁ〜...。はぁ、疲れた!」
そう言ってソファーにどかっと座る。
....ん?
「なんでツバサちゃんがここにいんの!?!?」
「え?」
え?じゃない。
自然に返事を返しちゃったけどおかしすぎる。
「いや、どうやって入ったんだ!?」
「あなたが鍵を開ける瞬間を見てたから、番号を覚えたのよ。」
「あー!なるほど...ってならんわ!!!」
大阪に少しの間住んでいたからかノリツッコミが出る。
俺も成長してたんだな、嫌な方向に。
だがしかし、これは怖いな...。
番号覚えるって...。
「まあまあ、晩御飯作ったから食べましょ?」
「はい、食べます!」
そんなことどうでもいい。
先にツバサちゃんの料理だ!!!
「ごちそうさま!!」
「お粗末様♪」
「少しだけベッドに横になるよ、洗い物は置いといて?」
「いいわよ、洗っておくわ!」
...こう言った彼女はなかなか折れないんだよなぁ...
「...んじゃあごめん、任せるよ。」
「ええ!」
そう言い、寝室へ向かう。
ベッドに身を投げ、今日あったことを思い出す。
...濃い1日だった。
スクールアイドルに、いじめの真相。
...ツバサちゃんの、記憶喪失。
...だけど実行は明日からだ...。
考えるのは後にしよう、と少し目を閉じると。
...すぐ眠りに落ちてしまった。
「...ん...今何時だ...?」
時計の針は11を指している。
そういえば風呂も入っていない...。
ベッドから起き上がろうとしたその時。
「...ねぇ、駿くん。」
「うひゃあ!?!?」
ツバサちゃんが隣にいた。
また変な声を出してしまった...この声でMAD作れるんじゃないか?
「...私、見ちゃったの。」
「な、何を?」
本当に心当たりがない。
あっ!エロ本!!!!
ベッドの下に隠したまんまだ!?
「...今日、女の子と公園にいたでしょ?」
あ、違った。
「あ...あぁ。」
...?
何だかツバサちゃんの様子がおかしい。
妙に悲しげな顔だ...。
「...楽しそう...だったね。」
どう見えていたんだ。
あの状態で楽しそうに見えるなんて...
そして彼女にどうしたのかを聞く。
...すると。
「え?急にどうし...うわっ!?」
...急にベッドに押し倒された。
何が何だかわからない。
「え、え?どうしたんだ?ツバサ...っ!」
理由を聞こうとすると、見えてしまった。
彼女の涙が。
「...私じゃ...ダメなんだよね...。」
「え...?」
心の中でも同じ。え?と思っている...。
...どういうことなんだ...
「私には...魅力がないもんね...。」
そういう彼女はとても悲しそうで...
ーいじめられているの...ー
まるで、初めて会った時のような顔をしていて。
「ごめんね...?今まで...わがままで...。」
違う、そんなのじゃない。
公園でのことは彼女の勘違いではあるが...
もう1人の俺が、本当の気持ちを伝えろ、って言ってるような気がするんだ。
「...本当に...ごめん...!」
「ツバサちゃん...」
「え...?...ッ!?」
彼女の後頭部に手を置き、こちらへ引く。
そして半ば無理やり
キスをした。
彼女は今混乱しているし...
言葉で伝えても、伝えきれないと思ったから。
初の前書きなしですかね。
タイトルは...ネタ切れとかじゃないよ!ほんとだよ!
嘘じゃないからね!?
そしてこんなところに書くのもどうかと思いますが。
地震観測地帯に御在住の皆様、ご無事をお祈りしています。
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