ラブライブ! 過去と今   作:頭文字F

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第13話 フラッシュバック

 

 

 

「...え...?」

 

彼女は潤んだ目でこちらを見る。

しかもその目からは、 "絶対無理だ" という思いが垣間見えた。

だが俺は、後悔したくない。

 

「俺が必ず、どうにかするよ。」

 

そう胸を張って言う。

だが彼女には不思議だったようで...

 

「...どうやって?」

 

どうやって...

 

「...何も考えてないけどもう決めたんだ!!」

 

「...なにそれ。」

 

すると彼女は笑顔を見せた。

何も考えてない。だが助けたいという気持ちは同じ。

 

「だからお前は心配するな!!」

 

「...でも、いいの?」

 

申し訳なさそうな顔をこちらに見せる。

 

「...あなたをいじめたのに...。」

 

「そんなことどうでもいい。それに...」

 

きっと、ツバサちゃんもそう思ってるんじゃないかな。

 

「ツバサ...ちゃんが...?」

 

「ああ、そうだ。...どれだけいじめられても。

どんなに嫌な事をされても。

そんなこと、全て過去(・・)だ。」

 

そして俺が本当に言いたかったこと。

 

「人間は未来に向けて生きていくことしか出来ないんだよ。過去は所詮過去だ。

どうすることも出来ない。」

 

...でも。

 

「お前がやったことは許されないことだ。」

 

そう言うと彼女は俯く。

...でも。

 

「でも。お前は自分が犯した過ちを俺に償った。

俺は、それで十分だ。

...だから、今度は俺じゃなくて...ツバサちゃんに償え。」

 

どれだけ過去を悔やんでも、その過去が変わるわけではない。

過去に失敗を経験して、次に失敗しないようにすればいい。

 

「...もう、過去に縛られる必要は無いんだ。」

 

「...そっか...。もう、いいんだね...。」

 

「ああ、もう...1人で閉じ籠もらなくていいんだ。」

 

彼女は、本当の自分を押さえ込んで他人の幸せを願った。

でも、そんなところに幸せなんか無かった。

あるのは絶望だけだった。

...あの日、彼女に言われた言葉の衝撃。

彼女の冷ややかな目。"話しかけないで" という言葉。

...こいつはこれらにずっと、縛られ続けていた。

ある意味、過去の報いなのかもしれない。

 

だが、もう十分だ。

過去は過去。俺はそう考えたから...。

 

「うっ...うぅ...うわああぁぁぁぁん!!」

 

そう考えたからこそ、彼女を助けたい。

そう強く思ったんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ごめんなさい、取り乱してしまって...。」

 

「そんなこと気にすんなよ。とりあえず、明日の学校から彼女と接触し始めてみよう。」

 

俺がそう提案すると彼女は心底驚いたような顔を浮かべる。

 

「え!?本気!?もう話しかけるなとまで言われてるのよ!?」

 

「だから一生、話しかけないのか?」

 

「っ...!」

 

彼女は押し黙る。

ということは図星だったか...。

やれやれ...。

 

「...心配すんな、なんとかしてやるから。」

 

「...ええ、わかったわ。」

 

彼女はそう言うと、静かに微笑んだ。

...笑うと可愛いな。

...ツバサちゃんほどじゃないけど!!!

 

あっ、今の俺最高に気持ち悪い。

 

「じゃあ、また!」

 

そう言って去っていく彼女は。

 

「おう!またな!」

 

清々しい笑顔を浮かべていて。

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

「ただいま〜...っと。」

 

「あら、お帰りなさい。遅かったわね?」

 

「そうだなぁ〜...。はぁ、疲れた!」

 

そう言ってソファーにどかっと座る。

 

 

 

 

 

....ん?

 

 

 

 

 

「なんでツバサちゃんがここにいんの!?!?」

 

「え?」

 

え?じゃない。

自然に返事を返しちゃったけどおかしすぎる。

 

「いや、どうやって入ったんだ!?」

 

「あなたが鍵を開ける瞬間を見てたから、番号を覚えたのよ。」

 

「あー!なるほど...ってならんわ!!!」

 

大阪に少しの間住んでいたからかノリツッコミが出る。

俺も成長してたんだな、嫌な方向に。

 

だがしかし、これは怖いな...。

番号覚えるって...。

 

「まあまあ、晩御飯作ったから食べましょ?」

 

「はい、食べます!」

 

そんなことどうでもいい。

先にツバサちゃんの料理だ!!!

 

 

 

 

 

 

「ごちそうさま!!」

 

「お粗末様♪」

 

「少しだけベッドに横になるよ、洗い物は置いといて?」

 

「いいわよ、洗っておくわ!」

 

...こう言った彼女はなかなか折れないんだよなぁ...

 

「...んじゃあごめん、任せるよ。」

 

「ええ!」

 

そう言い、寝室へ向かう。

 

ベッドに身を投げ、今日あったことを思い出す。

...濃い1日だった。

スクールアイドルに、いじめの真相。

 

...ツバサちゃんの、記憶喪失。

 

...だけど実行は明日からだ...。

考えるのは後にしよう、と少し目を閉じると。

...すぐ眠りに落ちてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「...ん...今何時だ...?」

 

時計の針は11を指している。

そういえば風呂も入っていない...。

ベッドから起き上がろうとしたその時。

 

「...ねぇ、駿くん。」

 

「うひゃあ!?!?」

 

ツバサちゃんが隣にいた。

また変な声を出してしまった...この声でMAD作れるんじゃないか?

 

「...私、見ちゃったの。」

 

「な、何を?」

 

本当に心当たりがない。

あっ!エロ本!!!!

ベッドの下に隠したまんまだ!?

 

「...今日、女の子と公園にいたでしょ?」

 

あ、違った。

 

「あ...あぁ。」

 

...?

何だかツバサちゃんの様子がおかしい。

妙に悲しげな顔だ...。

 

「...楽しそう...だったね。」

 

どう見えていたんだ。

あの状態で楽しそうに見えるなんて...

そして彼女にどうしたのかを聞く。

 

...すると。

 

「え?急にどうし...うわっ!?」

 

...急にベッドに押し倒された。

何が何だかわからない。

 

「え、え?どうしたんだ?ツバサ...っ!」

 

理由を聞こうとすると、見えてしまった。

彼女の涙が。

 

「...私じゃ...ダメなんだよね...。」

 

「え...?」

 

心の中でも同じ。え?と思っている...。

...どういうことなんだ...

 

「私には...魅力がないもんね...。」

 

そういう彼女はとても悲しそうで...

 

 

ーいじめられているの...ー

 

 

まるで、初めて会った時のような顔をしていて。

 

「ごめんね...?今まで...わがままで...。」

 

違う、そんなのじゃない。

公園でのことは彼女の勘違いではあるが...

もう1人の俺が、本当の気持ちを伝えろ、って言ってるような気がするんだ。

 

「...本当に...ごめん...!」

 

「ツバサちゃん...」

 

「え...?...ッ!?」

 

彼女の後頭部に手を置き、こちらへ引く。

そして半ば無理やり

 

キスをした。

 

彼女は今混乱しているし...

言葉で伝えても、伝えきれないと思ったから。

 

 

 

 




初の前書きなしですかね。
タイトルは...ネタ切れとかじゃないよ!ほんとだよ!
嘘じゃないからね!?

そしてこんなところに書くのもどうかと思いますが。
地震観測地帯に御在住の皆様、ご無事をお祈りしています。

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