ラブライブ! 過去と今   作:頭文字F

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"Vが目覚めた"

じゃないですすいません。


第21話 覚醒

 

 

 

どこだかわからない空間で、俺は過去の記憶を振り返っていた。

...振り返らされた、の方が正しいか。

いつもの変わりない教室の中。

ツバサちゃんの周りにグループが集まっていて。

 

(ここで勇気を出していれば、もっと早くツバサちゃんと仲良くなれたのかもしれないな...。)

 

そんなことを思いつつ、寂しい気持ちに浸っていた。

 

 

だが、何かが違う。

何かがおかしい。

 

 

 

彼女が、笑顔だった(・・・・・)のだ。

周りにいるグループもつられて笑っているようだった。

...俺の知っている過去とは大違い。

だが、原因を探ってみると、すぐに見つかった。

 

 

 

男の子。

誰だかわからない男の子が、そこにいた。

 

 

 

見つけた途端、時間が止まった...らしい。

他の人が動いていないのだ。...ソイツを除いて。

こちらに振り向いた彼は、俺の方へズンズンと歩いてくる。

そして目の前で止まった時、彼は口を開く。

 

「どっちも助けてくれて、ありがとうね。」

 

「え...?」

 

どっちも...?

ツバサちゃんを間一髪で助けた記憶はあるのだが...。

 

「あの...。誰...ですか?」

 

「...妹も助けてくれた、と言ったら分かりやすいか。」

 

「...!もしかして!?」

 

「そうだよ。僕があの子の兄だ。」

 

...そうだったのか。

...この人がいれば...ツバサちゃんはずっと笑顔でいられたのかと思うと、胸が苦しくなる。

この人のツバサちゃんへの影響力は凄い筈。

...俺なんか、及ばないくらいに。

 

「...そうだったんですか...。」

 

「うん。...さて、君には真実を知って欲しかったんだ。話、聞いてくれるかい?」

 

「勿論です。」

 

何の迷いもなく、そう言った。

...俺だって知りたいから。

 

「大体のことは妹から聞いた通りだよ。そして、告げてなかったことがあるんだ。」

 

まず一つ目。

 

...君のお母さんはね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

実は、僕の母が殺そうとしたんだよ。

 

 

背筋が凍り付いた。

殺そうとした、なんて言葉が出てくる筈ない、そう思っていたから。

 

「あの紙の束は、僕の母を糾弾する為に送られたもの。だけど母は、君のお母さんを追い詰める為に、その紙を横流しした。」

 

だけどね、と続ける。

 

「君のお母さんは、とても強かった。自殺なんて、しようとしなかった。

...あれは自殺未遂なんかじゃないんだよ。」

 

「僕の母は、僕が死んで以来、PTSDを患った。...そこで全てが狂ってしまったんだよ。...そこからは復讐をするために動いていた。」

 

PTSD、家族を失った時に発症する可能性があると聞いたことがある。

復讐...か。

 

「僕の母は君の家へ行き、君のお母さんを殺そうとした。

もちろん自殺に見せかけてね。」

 

それも...知らなかった。

完全に自殺未遂だと、思っていたから。

 

「...そして母はその後、家で自殺しているのが発見された。

一旦正気に戻ったのかもしれないね。」

 

「えっ!?じゃあアイツは...。」

 

「安心して。父が一緒だ。...ふふ、君は本当に優しいな。」

 

「そ、そんなこと...。」

 

面と向かって褒められると照れるな...。

...じゃなかった。

 

「そしてもう一つ。ツバサちゃんは僕によく懐いていてね...。」

 

「聞きました。そして事故を起こし...。」

 

彼は頷き...

 

「ああ...。記憶喪失。」

 

そう告げた。

だがその顔は余りにも悲しかった。

 

「君の場合は...心配なさそうだな。...ツバサちゃんとあの子を、よろしくね。」

 

「...えぇ。わかってます。」

 

「...ありがとう。そろそろ時間みたいだよ。ほら、覚醒だ。」

 

やっと、覚醒か...。

真実を知ったが、何だかモヤモヤした気分だ...。

...だけど俺の決意は変わらない。

もう、後戻りなんてしたくない。

 

「駿くん...だったかな?」

 

「はい?」

 

彼の方を振り向く。...先程まで悲しそうな顔だったのが、嬉しそうな顔に変わる。

 

「本当に...ありがとう。...いつまでも見守ってる。」

 

「...はい!またいつか...。」

 

...言っていいものか?...会える確信はない...。

 

「またね、だったっけ?」

 

「ちょ!?やめて!?」

 

「ははは!ごめんごめん、さぁ、早く起きてあげな!」

 

「...なんか腑に落ちない!」

 

最後に弄られ、気が抜けたが、覚醒に備える。

もう迷わないと決めた。こんなにも優しい人が見てくれているのだから。

 

待っててね、ツバサちゃん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、覚醒。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

したのはいいのだが...

頬にキスをされた時に起きた。

...これは気まずい...。

だが声が上手く出ない...。

 

そして精々言えたのが...

 

「...ぁ...ぁ...あり...が...と...ツバ...サ...

ちゃん...」

 

この言葉だった。

「ありがとう」

 

すると彼女は俺に優しく微笑み、そっと抱きしめてくれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




主人公おっきした(意味不)
24歳、覚醒です。

あっ、そうだ(唐突)
新劇場版 頭文字D Legend1〜覚醒〜
このBDが発売してるので買って、どうぞ。

そして僕とツイッターで頭文字D談義しましょうぞ()
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