ツバサちゃんは向こう側の2階に行ってしまった。
こっちにいるのは俺、大輝、智樹の3人だ。
頭をフル回転させる。彼女が無事に戻ってくるのはどうすれば良いのか。
その結果、こちら側にある階段じぇ近づき。
...向こう側を疑いながらゆっくりと上る。
「...。」
そして上りきった時、向こう側から声が響いてくる。
...その声は、とても冷たい。
「へぇ...上ってくるのかい...。なら、話をしようか。」
「...。」
その言葉に返事することもなく、ツバサちゃんのいる方向へ歩く。
彼女の目は、未だ冷酷だ。
そんな彼女を横目に、ヤツが俺に語りかける。
「お前も復讐がしたいんだろう...?母親を殺されかけたんだからね。」
「...。」
俯き、黙ったまま近づく。
...反撃の機会をうかがいながらだんだんと距離を詰め...。
50メートル、49メートル。
「...へぇ、だんまりかい...。...復讐はしなくていいんだな...。」
「...いや、復讐はするさ。」
「へぇ...そうかい...。」
そして、俯いていた顔を上げる。
こいつには "借り" がある。
とても返しきれない借りが。
...それを返すと同時に、絶対に助けてやる。
「...俺のやり方でな。」
ツバサちゃんを。
そう言うと、ヤツは狂気じみた笑顔を見せる。
まるで殺人に快楽を見出しているかのように。
俺にその笑顔を向けながら。
「...フフッ、本当に面白いねぇ...。いいさ、復讐しな。だけどね...。」
距離はもう目と鼻の先。
そこで一旦止まり、走る準備をする。
...逃げちゃいけない、立ち向かわないと。
...そんな決意も同時に。
そろそろか。
さん...に...いち...!
「私の復讐を終わらせてからなぁ!!!!」ドンッ!
「...えっ...?」
ヤツがツバサちゃんを階段へ押した!
今だ!
手すりへ向かって走り出す。
「うおおおおぉぉぉぉぉぉ!!!!!」ガンッ!
...そして手すりを踏み台にし、階段へと飛ぶ。
助けられないかもしれないじゃない。
できないかもしれないじゃない。
...やるしか、ないんだ。
そして階段へ近づいて来た時にはツバサちゃんはもう転げ落ちそうな状態。
間に合え...!!!
「...ぐっ!?」バキッ!
「え...!?」
なんとか間に合い、ツバサちゃんの体を抱きしめながら回転し、自分の体を下敷き代わりにする。
痛い。痛いどころじゃない。
だが、そんなことどうでもいい。
...彼女を守ることが出来たのだから。
肩は脱臼。そして全身打撲。
体はボロボロだ。
そんな体を見かねたのか、ツバサちゃんは俺を心配そうな目で見つめ、口を開く。
「...駿...くん...なんで...?」
「...言っただろ、守る...って。それより、無事で良かった...。君を...こんな状況でなくすわけには...いかない...!」
「...こんなこと...されちゃったらぁ...!」
そう言って彼女は、俺の体にしがみつく。
彼女の頭を撫でながら、ヤツの方を向き、こう叫んだ。
「おい!ツバサちゃんを殺すことがお前の復讐なら......俺が必ず彼女を守る!!
それが、 "俺の復讐だ" !!!」
...本当の闘いは、今からだ。
駿くんの復讐回です。
俺もツバサちゃん抱きしめたい、そこ代われ。
盛り上がってくるところなので、執筆スピード上げてます!
少々お待ちくださいね!!