できれば回想終わらせて日常編入りたいなー、って思ったり思わなかったりしてます。
あれからずっと顔の赤みが引かなかった。
ツバサちゃんが横からどうしたの、どうしたのと顔を覗き込んできては、何でもないと言って顔を逸らす。
帰り道はこれの繰り返しだった。
「ただいまー!」
「おかえり!...解決したの?」
「うん!」
俺は元気に返事をし、自分の部屋へ戻った。
その時俺は、とてもご機嫌だった。
理由は簡単だ。
ツバサちゃんを少しでも救えたから。
ツバサちゃんが名前で呼んでくれたから。
名前で呼んでくれるのは智樹しかいなかったから新鮮ということもあるし、好きな人から名前を呼ばれることに喜びを感じたのだ。
...改めて考えるとピュアだな、俺。
そしてベッドへ勢いよくダイブする。
(ツバサちゃんを救うって言ったけど、どうすればいいんだろう...?)
枕に顔を埋めながら、頭をフル回転させる。
(...何も思いつかない...)
フル回転させた結果に落胆しながらため息をつく。
(...!そういえば加藤くんはどうやって助けてくれたっけ?)
そこで智樹のことを思い出す。
彼は俺に積極的に話しかけ、助けてくれた。
それで初めての友達が出来た。
(よし!僕もツバサちゃんにたくさん話し掛けよう!)
俺は智樹のやっていたことを真似し、もう一工夫加えることを決めた。
それは...
翌日
「やばい!遅刻する!!!」
思い切り寝坊した。
言い訳ではないが、寝る時でさえもツバサちゃんから名前で呼ばれたことが嬉しく、ずっと体温が上がったままだったのだ。
とても暑くて寝つきにくく、結局寝坊をしてしまった。
チラッと時計を見る。
もうツバサちゃんは学校へ行っている頃だ。
早く行かないと!
全速力で走り、始業5分前に到着した。
(ツバサちゃんは...いた!)
だが、周りにはいつものグループ。
ツバサちゃんの席を取り囲むように立っている。
(怖いけど、ツバサちゃんを助けるって決めたんだ!)
「おはよう!ツバサちゃん!」
「あ、おはよう!駿くん!」ニコッ
あぁ〜^...じゃなかった!
さり気なくリーダー格の女子を押し退け、ツバサちゃんの前に立つ。
「今日、一緒に帰ろう!」
「うん!」ニコッ
あぁ〜^ たまらねぇぜ。可愛い。
そしてそそくさと自分の席へ直行する。
(こえー!!あんな圧力の中ツバサちゃんはずっといたのか!!!)
自分の席に着いて尚、足が震えている。
(でも、僕がこんなんじゃダメだ!しっかりしないと!)
そして、いじめグループのいる方向へ耳を傾ける。
その時俺が考えていた一工夫というのは、いじめのターゲットをこちらに変えることだった。
そうすれば、ツバサちゃんが狙われることはなくなるんじゃないか、と考えていた。
(なに?あいつ...綺羅なんかと仲良くして...)ヒソヒソ
よし、こうなれば大丈夫だろう。
それ以降の休み時間も、同じようにツバサちゃんに話しかけ続けた。
数日後
「ねぇ、アンタ」
「ん?なに?」
いじめグループのリーダー格が俺に話しかけてきた。
ここまで全ていい方向に進んでいる。
休み時間にはツバサちゃんの周りに集まらなくなった。
グループで集まり、何かをずっとコソコソ話している。
「今日の放課後、教室残っとけよ。」
「わかった。」
何故かわからないが不思議と怖さは感じなくなっていた。
放課後
「それで、なに?」
「アンタさぁ、綺羅と話すなよ。見ててムカつくからさ。」
「え?別に君たちには関係ないじゃん。」
「はぁ?マジでうざい。話すなって言ってんの。
これ以上綺羅と話してるの見たら、あんたボコボコにするからね?」
「なに?暴力?君にそんなことできるの?」
煽ることができるほど、怖さがなくなっていた。
「えー?できるよ?アタシの兄ちゃん、メッチャ喧嘩強いからw」
...兄貴かよ...
でも...
「ふーん、で?」
「...は?」
「それが何?僕はツバサちゃんと一緒にいたい。
君たちに指図なんてされる筋合いはないし。
ボコボコにするならすればいいよ。」
「...ッ!!後悔すんなよッ!?」
そういってズカズカと帰って行った。
捨て台詞がそれっぽいよね。
それに「ボコボコ」という単語に臆しなかったのは、あいつに兄貴なんていないことがわかっていたからだ。
クラス最初の自己紹介の時に思いっきり一人っ子って言ってたのを覚えていた。
言葉に責任を持っていない典型...なのかな?
「まあいいや!これで明日からターゲットは僕に変わるはずだ!」
何故か清々しい気分だった。
「一緒...い」ブツブツ
...ん?
何かブツブツと声が聞こえた。
...どこかで聞いたことある声が...?...って!
「もしかしてツバサちゃん!?」
「!」ビクゥッ!
教室のドアの後ろに隠れていた...
そして観念したのか教室に入ってきた。
「...聞いてた...?」
「...」コクン
「...どのあたり...?」
「...一緒に...いたいって...」モジモジ
...よりによって一番聞かれたくないところを聞かれていた...
しかもこんなこと前にもあったような気がする...
「...サヨナラッ!」ビュッ
隙をついて横をすり抜けようとする。
「っ!まって!!」パシッ
腕を掴まれた!?
なんで!?悪いことしたっけ!?
あっ!?家突き止めてニヤニヤしたことあるわ!?
そして罵られることを覚悟する。
バカ。アホ。マヌケ。エッチ。
ビクンッ!...なんか罵られてもいいかもしれない(ドM並感)
なんてことを考えていると、ツバサちゃんが口を開く。
「...ほんと?」
「えっ?」
どういうこと?
(あなたがドMって)ほんと?ってこと?(錯乱)
「だから...い...一緒に...いたい、って...」
そういう彼女の顔は真っ赤だ。
「う...うん...」
「...そ...そっか...えへへ♪」
あっ、可愛いわこれは。
「も、もう!とりあえず帰ろうよ!恥ずかしいから!」
「え!?ま、待ってよ!もう一回言って!」
「とりあえず帰ろうよ!!!」
「そっちじゃないよ!?」
そこからは俺、ツバサちゃんの両方が顔を真っ赤にしながら家まで走って帰った。
あ、妄想が広がる。大宇宙並みに。
ツバサちゃんのよさが最近わかってきました
ツバサチャン!!
あと兄貴云々は...ナオキです(意味不)
イチャイチャさせたいので突っ走りますね。