朝7時。お弁当を作っていた時の習慣でついつい起きてしまった。
「にゃー」
メルが背中をこすりつけてきたので、撫でて癒される。キャットフードをねだっていると分かっていても、猫のあざとい行動には弱いものだ。
「散歩でもしよっか」
散歩という言葉にピクリと反応する。犬じゃないから尻尾を振ったりはしないが、嬉しそうなのが雰囲気で伝わってきた。
メルはすごくアクティブだ。旧校舎までの急な坂でも平然と歩いているし、そのくせに毎日学校周辺で情報収集するために他の猫の家に遊びに行く余裕がある。その上毎朝軽いランニングをするわたしに付き合っているんだから、体力は尋常じゃない。
ランニング用のスポーツウェアを着て、街の周辺を小走りする。メルも後ろからついてきた。7時からやっているお店はお弁当屋だったり、カフェが多い。朝食が食べれる場所も多いからか、本当に数人だけど人もちらほらいた。
あれ、花屋さん……かな?
立ち止まったトラックが次々に花を出して行くのを見て、出張サービスかなとあたりをつける。昨日までは見かけなかったので物珍しい。花屋の店員さんらしき人と目が合った。
「出張販売ですか?」
「そうだよ〜。学生さんかい?」
「この近くの椚ヶ丘中学校に通ってるんです」
彼の意識の波長に微かな変化が見られる。椚ヶ丘は進学校でそれなりの知名度があるからだろう。
進学校の生徒には見えないのかな。
「朝から
花屋さんは白いバラを一輪、わたしに渡す。とても綺麗で、思わず笑みがこぼれた。
「ありがとうございます」
その人はわたしが見えなくなるまでずっと笑顔で手を振ってくれた。
感じの良い人だったな。どこか安心できるというか。穏やかで、それこそ花みたいな人。
我に返って、メルがいつのまにか消えていることに気がつく。近所の人に愛嬌を振りまいていたようで、しばらくして姿を現した。
アパートに戻って、探してきた花瓶に白いバラを生ける。メルにキャットフードをやって、わたしは2人分の朝食を作り始めた。
ピーンポーン。
インターフォンの音に気づいて、火を止める。制服姿のカエデが現れた。少し眠そうだ。
「おはよ〜」
「おはよ。朝食あともう少しだよ」
新学期になってからというもの、カエデは毎日アパートに朝食を食べに来るようになった。カエデも一人暮らしをしているのだが、わたしの料理のが断然美味しいらしい。その代わりに放課後になるとドリンクを奢ってもらっている。
「その花綺麗」
カエデが花瓶のバラをすぐに発見する。わたしはフライパンを片手に返事をした。
「朝、花屋さんにもらったんだ。カエデ、お皿出して」
「はーい」
カエデがお皿を用意して、わたしがフライパンから鮭を滑らせていく。それを卵焼き、できたてのご飯、お味噌汁とで食べるのがよくある朝食だ。
向かい合ってテーブルに座ると、カエデの頭の上に数字が現れた。目を擦るがそれは消えない。
これ、絶対姫希さんのせいだな。
「そういえば、烏間先生が言ってた火薬の取り扱い本、どこまで覚えた?」
カエデがお味噌汁に口を付けてからわたしに尋ねる。
「4冊中3冊は大体覚えたんだけど、マニュアルだけ量多いからまだ完全には。でもプリンの暗殺でだいぶコツは掴んだかなって。学秀とか小山君に効率の良い暗記法教わったから、何とかなると思うよ」
期末テストの順位もやっと全部覚えられたしね。カエデの頭の上の数字を再度見る。
わたしがいない数週間の間に、E組では火薬を使った暗殺の話が持ち上がっていた。クラスの中の1人が火薬の取り扱いを完璧に覚えることが烏間先生の出した条件だったわけで。カルマ君が「そこは学年1位に」と言ったことを発端に、流れるようにその役目がわたしに押し付けられた。解せぬ。
「私もできる限り手伝うよ。こう見えて昔は台本覚えるの得意だったんだ」
「ありがとう。頼もしいよ」
カエデが照れたように微笑む。
朝食を済ませるとわたしは素早く着替え、髪をポニーテールに結った。出かける前にリップを塗るのも忘れない。
「準備できた?」
「うん。今日って訓練あったっけ?」
体操着袋をスクールバッグに入れるか迷い、カエデに聞く。
「多分。烏間先生が言うには、新しい訓練も始まるみたいだよ」
「この前火薬取り入れたばっかりなのに?」
「渚以外は縁がない話だからじゃない?」
覚えることに加えて、新しいこともやり始めるのか。大丈夫かな。
先の不安にため息を吐く。それが取り越し苦労だったことには、訓練になって気がついた。
「二学期からフリーランニングを中心に訓練をする。火薬に続く新たな柱になるだろう」
フリー……ランニング……?
「何すか、フリーランニングって」
菅谷君のようにわたしたちの大半は名前自体の意味が分からない状態だった。烏間先生は周りを見渡して、分かりやすい目印になる一本松に目を付けた。
「例えば、ここからあの一本松に行くとしよう。三村君、大体でいい。どのように行って、何秒かかると思う?」
三村君は崖の下とその中間地点を繰り返して眺め、数秒間熟考した。わたしも彼の視線の先を見比べて、50秒ぐらいかなと予想する。横のカエデは1分半はかかると見込んでいた。
「まず、この崖這い下りて10秒。そこの小川はなるべく狭いとこからとびこえて……茂みを避けて右に。最後にあの岩よじ登ると……ざっと1分ですかね? それで行けたら上出来ですよ」
烏間先生は三村君の話を最後まで聞いて、微かに口の端を上げた。彼の意識の波長は少しウキウキしているように感じられた。
「では、俺が行ってみよう。時間を計っておけ」
三村君にストップウォッチと外したネクタイを手渡した。崖のギリギリ端に両足を置き、わたしたちの方に身体を向ける。
「これは一学期でやったアスレチックやロッククライミングの応用だ。夏休みでも活躍したので、みんな覚えているだろう」
ホテルの非常口まで続く崖登りは記憶にも新しい。あれから、普段の訓練の大切さを身に染みて感じた。
「フリーランニングで養われるのは、目の前の足場の距離、危険度を正確に計る力。受け身の技術。自身の身体能力を把握する力。これができれば、君らはどんな場所でも暗殺が可能になる」
烏間先生は言い終わると同時に後ろ向きのまま崖を飛び降りた。一回転して下に着地するや否や、小川の近くの岩を駆け上って小川を渡る。そこからジャンプして木の上、岩、と順序良く足場を移動し、瞬く間に一本松の枝にたどり着いてしまった。
わたしたちの多くが口をあんぐりと開け、今の一部始終に感嘆していた。わたしもそれは例外じゃない。他のみんなとは意味が違う方向に驚いていたが。
頭の中にあるはずのない記憶が入り込んでくるのを茫然として受け入れる。
あり得ない。今教わったばかりの技術なのに。
「____危険な場所や、裏山以外で試したり、俺の教えたこと以上の技術を使うことは厳禁とする。いいな!」
「「「はい!!!」」」
烏間先生の言葉に全員が声を張り上げた。わたしは1人額を押さえ、口をつぐむ。わたしをじっと見つめるカルマ君と目が合った。頭の上に14の数字が輝いている。
「まずは基本の受け身から……」
簡単に言ってしまえば崖を飛び越えて一回転するだけの動きだ。E組の運動神経の良い生徒たちはすぐに出来るようになる動きなので、わたしもさほど驚かれることはなかった。烏間先生に理想的な動きだと褒められはしたけど。
「渚ちゃん、ちょっといい?」
みんなが夢中になっているのを見計らって、カルマ君が声をかけてくる。わたしは訳も分からないまま彼について行った。
「渚ちゃんさー、今の訓練で何か変なこと思い出したでしょ」
「カルマ君、何か知ってるの?」
反射的に聞き返す。
「ちょっとね。で、何を思い出したわけ?」
自分の返事が肯定を意味するとカルマ君は理解していた。誤魔化しようがないなとため息を吐く。
「誰にも言わないでね。絶対変だから。今までフリーランニングなんて、習ったことないはずなのに……記憶の中には完璧に使いこなすわたしがいた」
「やっぱり」
カルマ君はどこかそうなることを予期していたように微笑んだ。
「どういうこと?」
「渚ちゃんは前は殺し屋を目指していたんだってさ。その為に頑張っていた。語学の勉強とか、必要以上に学力を伸ばしたりね」
ある程度予測していたことなので、頷いた。何故カルマ君が知っているのかはつっこまない。前のわたしがどの程度そのことを周りに打ち明けていたのかは未知数だからだ。
「ここからが本題なんだけど。語学とか勉強は独学が多いでしょ。でも、フリーランニングはさすがに無理そうだよね」
「…………誰か教えてくれた人がいた?」
「そうかもね。その人との思い出が丸ごと消えたって考えてみるのはどうよ?」
「言われてみれば……フリーランニングのことは思い出したけど、誰に教わったのか思い出せない」
カルマ君の言葉に説得力が出てきた。自分の暗殺スキルが無駄に他より優れているのも、それなら理由が分かる。
何より、カルマ君は嘘を吐いていないようだし。嘘を吐かないように気を遣って話しているような雰囲気もあるけど。
「何でわざわざそのことを?」
「んー、ちょっとした確認かな。合ってたこと分かってスッキリ」
「ええ……カルマ君だけ自己完結しないでよ」
わたしの中では謎がより深まったよ。カルマ君の仮説は暗殺関係だけで、他の記憶には当てはまらないから合ってるか分からないし。それにカルマ君が記憶が無いことに勘付いていたとは思わなかったけど。
「ごめんごめん。あ、このこと学秀君にも内緒ね」
「そっちも言わないでね。早く訓練戻ろ。サボりはダメだよ」
「真面目だね〜相変わらず」
「カルマ君が不真面目なんだよ」
久しぶりにカルマ君と話したな。
わたしはカルマ君が自然に接してくれることにほっとする。カルマ君も色々吹っ切れたみたいで清々しい顔をしていた。
訓練に戻ると、般若のような烏間先生が仁王立ちして待っていた。抜けていたことにはすぐ気づかれたようだ。
「俺の訓練でサボりと」
「やべ」
「校庭10周」
こんなことならカルマ君についていくんじゃなかった。
わたしとカルマ君は校庭を走らされた。目の前でお手入れしてくる殺せんせーの暗殺オプション付きだ。殺せんせーもよっぽど暇なんだろう。
「眉いじりすぎ!」
カルマ君はひたすらナイフを振り回している。眉がだんだんキリッとしていて面白い。
「眉ぐらいならいいよ。殺せんせー髪いじるのハマってるの? 凝りすぎ」
高速で編まれていく髪にナイフで応戦するも、殺せんせーはビクともしない。意地でも最後まで編む気だ。
「フィッシュボーンです。英語だとfishtailというらしいですよ。これで渚さんも雪の女王です。カルマ君は髪が短いので、先生、編み込みで我慢しますねぇ」
「はあ?」
その日、カルマ君の髪型はずっと編み込みにリボン付きでクラス全員笑いを堪えていた。どうにか堪えられたのはきっと、一番最初に爆笑した寺坂君が、一本松の上に逆さまに吊るされたまま帰ってこなかったためである。
*
アパートの窓から小さなバルコニーに出て、地図を確認する。アパートは裏山の隣にあって、バルコニーからは緑一色だ。この先に道はないけど、地図上の距離では裏山の方に進んだ方が旧校舎に早く着く。殺せんせーがよく窓からやって来る理由にもなるし、まず間違いないだろう。
つまり、フリーランニングをすれば通学時間が短縮できる!
「昨日の帰り道に確認したから間違いないと思う」
わたしとカエデは体操着に着替えて、制服をスクールバッグにしまった。制服のままフリーランニングをするのは破いてしまいそうで怖い。着いてから着替えればいいだろう。
「渚……本気?」
カエデはバルコニーの外を眺めて、不安げにぼやく。どう見ても道がないのに大丈夫か心配しているのだ。
「もちろん」
「分かった。私もできる限り頑張る」
カエデと頷き合って、わたしはバルコニーから向かいの木に向かって飛び上がった。カエデがその様子に「わっ!」と小さく悲鳴をあげる。
「うん、思ったより距離ないから平気だよ。安心して」
木の枝も丈夫で安定感があるし、地面は木の葉で覆われていて柔らかい。落ちても痛くないだろう。
カエデも最初は戸惑っていたが、すぐに距離感を掴んで順調にバルコニーから木に渡れた。
2人同時に木から受け身を取って着地をする。そこからダッシュで岩に駆け上り、違う木の枝に向かってジャンプ。同じような動作をひたすら繰り返し、旧校舎に着く頃にはクタクタになっていた。
「疲れた……」
「だよね。喉カラカラ」
わたしはカエデの言葉に同意する。
「そんなあなたに、自動販売機の律です。お飲み物はいかがですか?」
自販機が都合良く目の前に現れて飲み物を勧めて来る。いつもは甘い飲み物を飲むわたしたちだったが、今回ばかりは水を浴びるように飲んだ。
わたしたちは女子トイレで制服に着替え、始業時間ギリギリに教室に向かう。既に教室にはほぼ全員が揃っていて、教壇の上に警官の格好をした大男____殺せんせーがいた。
「おや、2人ともギリギリですよ」
「「すみません」」
謝りつつ、視線は警官の格好に注がれた。
何で警官なんだろう。
「いつものコスプレじゃない?」
カエデが耳打ちする。殺せんせーがコスプレするのはいつものことだ。でも警官コスプレはちょっと気になる。
「殺せんせーの服って手作りが大半だよね? それにしてはクオリティー高くない? さすが殺せんせー」
矢田さんがビッチ先生直伝のお目目キラキラ光線をさっそく使って、
「思った〜。殺せんせー良いお嫁さんになれるよ」
倉橋さんの褒め方が少しズレたことで周りがおいと心の中でつっこむ。殺せんせーの顔色が一瞬で元に戻った。
「にゅやっ、倉橋さん。それは褒めてるんですか?!」
「ふっつーの警察官の格好なんて、烏間先生がするならまだしも、殺せんせーのは需要無いよね〜」
カルマ君が後ろの席から殺せんせーに向かって煽りまくる。烏間先生がすると女子が騒ぐので、そっちのが求められてるのは間違いない。
殺せんせーはカルマ君をじーっと見つめ、無言で教室を出る。3秒もしないうちに殺せんせーは巨乳のミニスカポリスに変身していた。茶髪のカツラ、顔には付けぼくろとメイクが施されている。
「殺子ポリスよ」
そっちの需要もない。
わたしは心の中で思った。
「おおっ、胸が再現されてる! 殺せんせーちょっと触らせろよ」
岡島君はすげーと賞賛の目を殺せんせーに送る。横の席ではカエデが巨乳死すべしとばかりに瞳に炎を燃やす。
「どこもジャンプ売り切れてて探しちゃった……」
教室のドアを開けて、不破さんが遅刻してきた。殺せんせー、否、殺子は手錠を不破さんの手に嵌めてヌルフフフと笑う。この瞬間を待っていたらしい。
「遅刻ですねぇ。逮捕する!」
「どうしたの殺せんせー!?」
ミニスカポリスだからか全くキマってない。
不破さんは状況説明を求めて周りを見渡す。三村君がカルマ君を視線で指すと、全てを理解したような悟った顔をした。
それでよく分かるな。
「朝から何なんだよ、殺せんせー」
木村君がミニスカポリス姿の殺せんせーに聞く。殺せんせーはコホンと咳払いをしてマッハで教室を出ると、また警官姿になって戻ってきた。
「みなさん最近フリーランニングをやってるそうですね。せっかくですから、それを使った遊びをしませんか?」
「遊びだって? どーせロクな____何すんだよ!」
殺せんせーの提案にケチを付けようとした寺坂君の顔が風呂敷で覆われ、泥棒風の格好にされた。
「それはケイドロです!! 裏山を全て使った3D鬼ごっこ! みなさんもハマること間違いなしですよ」
殺せんせーがノリノリでみんなに問いかける。
「ケイ、ドロ……」
警察が泥棒を追いかけるっていうアレ?
「みなさんが泥棒役で、先生と烏間先生が警官役です。1時間目以内にみなさん全員を逮捕できなかった場合、先生が烏間先生のサイフで全員分のケーキを買ってきます」
「おい!!」
烏間先生が俺を巻き込むなと殺せんせーを睨みつける。
「え、ケーキ?」
「それってプリンもあり?」
クラス全員、主に女子は物の見事に釣られた。普段はサボるカルマ君も参加するようだ。
「その代わり、全員捕まったら宿題2倍」
「ちょっと待てよ! 殺せんせーから1時間も逃げられるか!」
「不公平だ!」
ペナルティーがあると気づいて、全員ブーブー文句を言い始めた。1時間あったら殺せんせーは日本中の人間を逮捕できるだろう。いや、アジアが全滅するかもしれない。
「その点はご安心を。最初追うのは烏間先生のみで、先生は牢屋スペースでラスト1分前まで待機してますから」
「なるほど。それなら何とかなるか……」
矢田さんが考え込む。磯貝君が頷いた。
「よしっ、みんなやってみるか!」
「おう!」
「任せとけ!」
みんな殺る気満々だった。運動できる組は習ったばかりの技術について語っていて、逆にどこに隠れるかと話し合うクラスメイトもいる。
開始時間前は全員練習のために散らばった。崖から崖へ、木から木へと既に
「渚はほんと何でもできるね」
カエデに褒められて少し複雑な表情を浮かべる。既知の技術で他より優っていても、それは少し狡い気がするからだ。
『もしもし、渚ちゃん?! 聞いて、烏間先生は
律のアプリを通して、不破さんから電話がかかる。発言は少年漫画に影響されてると見て間違いない。
「不破さん開始早々捕まったんだね」
『とにかく気をつけて!』
不破さんからの電話を切る。開始からわずか5分足らずで6人捕まってることが律のアプリで確認できた。このペースだと30分で全員捕まりそうだ。
「いくら何でもペース早くね?」
杉野君が呟く。それはここにいる全員が思ったことだ。せいぜい捕まって1人と調子に乗っていたが、そうも行かないらしい。
「あ、でもこれケイドロですよね。だったら……」
「そうだ! 牢屋の泥棒にタッチすればいいんだ! 俺ちょっと行ってくる」
奥田さんが言いかけた言葉を杉野君が引き継いだ。足早に去っていくのをわたしたちは追いかける。
「杉野君、待って!」
「……バカだね〜杉野は」
カルマ君は杉野の背中を見てため息混じりだ。神崎さんが小さく「あ」と声を出した。彼女も気づいたようである。
「殺せんせー、ラスト1分まで牢屋の前から動かないって言ってたね」
「そっ。誰があの音速タコの目盗んでタッチできるよ。それができたらとっくに殺してるって」
殺せんせーの目を盗む、か。スピードだけなら絶対に無理そう。手があるとすれば……
「律、ご当地グルメの広告とか殺せんせーに送れる?」
「はい、もちろんです」
殺せんせーはご当地グルメに弱い。どこでも一瞬で行けるから、本場のものじゃなきゃ食べられないぐらい舌が肥えているのもあるはず。
「目が盗めないなら、牢屋から遠ざければいいんだよ」
原作からの変更点
・一人暮らし仲間の朝食
・フリーランニングの記憶を取り戻した!
・殺子ポリス
カルマの言葉に嘘は1つもありません。ただし、本心でもないのが事実。嘘つきならではの巧妙な嘘ってところですね。
平凡な日常回。ケイドロは次回も続きます。