クラップスタナーは2度鳴る。   作:パラプリュイ

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潜入のはなし。

 

 机の上にスタンガンを置いた。

 クラップスタナーだけなら楽なんだろうけど、1度破られてしまった技だ。それにクラップスタナーは意識の波長が見れなくては使えない。通路の角で誰かと遭遇した時には対処するのが困難なのだ。

 スマホの通知音が鳴り、スクリーンにメッセージが表示される。

 

 

 浅野学秀:準備は全て完了した。

 

 ぼくはスマホをポケットにしまった。そろそろ行こうか。

 時刻は深夜の2時半を過ぎたところ。決行の3時までにはまだ時間がある。本当ならとても眠い時間だが、がんばってカフェインを摂取して眠気を覚ましている状態だ。

 今日は出張中でお父さんがおらず、お母さんは出産したのにまだ田舎にいるので決行に移すには1番、最適な日だ。そして深夜3時という曖昧で1番ぼくらのような学生が行動しにくい時間にしたのは訳があった。

 雪村先生の監視時間が夜の8時から深夜2時であるのが最大の要因だ。雪村先生とは既に接触していて、更に彼女が居てはスムーズに死神と会話が出来ないことを考えると雪村先生の監視がない時間帯を選ぶのが最適だ。

 そして、柳沢という厄介極まりない存在が睡眠のために帰宅をし、研究施設には警備のみが残される唯一の時間帯でもある。最初研究に熱心な科学者は徹夜をするんじゃないかと思っていたが、柳沢はどうやら睡眠を優先するタイプらしい。深夜に研究施設が襲われるとは考えないのだろうか。まさにぼくらがしていることみたいに。

 

 ぼくの格好はかなりラフだ。普段着と言っても過言じゃない。超体育着があればそれを着ただろうが、生憎あれを着れるようになるにはあと1年は待たなくてはいけない。建物と建物の間を飛び越えるフリーランニングの練習は浅野君がハッキングを覚える6ヶ月の内に行っており、3年E組の時のあの冴え渡る感覚を取り戻した。ひょっとしたらそれ以上の力を持っているはずだ。その結果、決行の日は浅野君とぼくが確実に動ける1月に決まってしまったが。1月なのにまだ帰ってこない母親ってどうなんだろう。

 

 ぼくはベランダの窓を開けた。1月の風は寒く、凍ってしまわないかと不安になった。運動すればすぐ体が温まるだろうから心配は無用だ。しかし、長袖長ズボンにしたのは何も防寒に拘っているわけじゃない。体に傷がつかないようにしているのだ。

 

 ベランダの柵の上に乗り、隣の建物へと移る。ここから研究施設へのルートは確認済み。その途中にある浅野家の屋根裏部屋で浅野君と合流することになっていた。

 ルートに従って来た浅野君の家の屋根に飛び乗ると、そのまま窓の開いている屋根裏部屋へとお邪魔した。

 

「浅野君、ごめん、待った?」

 

「________逆に早すぎてびっくりしたよ、渚。どうやってここに来たんだ?」

 

「フリーランニングで」

 

 ぼくがさらりと答えると、パソコンからこちらに、目を向けていた浅野君は視線をパソコンに戻して苦笑した。

 

「……君はほんと僕の予想をいつも上回るね」

 

「準備の手筈は?」

 

「研究施設のシステムは僕が支配した。暗証番号のロックやモニター室の撹乱は僕に任せろ。だが、幽閉されてる恩人を救いたいってことだけど施設内図を見た限りではあそこに入るのは至難の技だ。それに脱出口が一つしかない」

 

 浅野君はパソコンの施設内図をぼくに見せ、明らかに過剰な厚みの壁がある一点を指差した。そこがまさしく死神がいるところだろう。こんな過剰警備なら最強の殺し屋が脱出できなかったのも頷ける。でも脱出と進入はまた別の話だ。

 

「大丈夫。ぼくは話ができればいいだけだからモニター室までの経路を調べてくれないかな?」

 

「分かった。まずは研究施設までの行きと帰りに発見されないよう気をつけろ。本当に1人で大丈夫か?僕が行かないほうがいいと言うのには、納得がいかないんだが」

 

 浅野君は計画の実行が決まってからぶつぶつとぼく1人が行くことに対して文句を行っていた。浅野君は、ぼくの恩師を救うために協力していると言っているが、実のところは彼も学校の中ではできないようなスリル満点な冒険をしたいのだろう。こんな犯罪染みたことを引き受けるのはハッキングという新しく身につけた武器を大いに活用してみたいという思いもあるのだろし。それに、彼はこれでもまだ中学生。やってはいけないと決まっていてもやりたくなることだっていくらでもあるのだ。

 浅野君を誘う時は完全に「恩師が研究の実験台にされて……」と泣き落とし戦術にかかったが。ビッチ先生の交渉術ってこういうことを言うんだなあ。普段は動じない浅野君が「何とかする」と息巻いてハッキングを覚えてくれた時は頭の中に浅野君は泣き落としに弱いという構図ができあがった。

 

「浅野君、存在感あるから。潜入とかは1番向いていなさそうだよね」

 

「たしかにそうなんだがな。それで、必要になりそうな物は何を持ってきた?」

 

 ぼくはポケットの中の物を全部出した。とは言っても出てきたのはたったの4つだけだが。なるべく軽装備にしようと思ったらこの4つだけ残ったのだ。

 

「スタンガン、ボイスレコーダー、スマホ、それと香水。これだけだよ」

 

「ばれにくくするために白衣を着とけ。ところで香水って何に使うんだ?」

 

 潜入なのに匂いつけてどうするんだという浅野君の顔をしたり顔で見る。前の時はあまり気絶させたあとのことを考えていなかったけど、今日は違う。研究施設の中で気絶する者が続出すれば、それは誰だって怪しむだろう。

 しかし今日はサッカーで日本が優勝したらしく、どこもかしこもお祭り騒ぎ。ちょっとぐらい羽目を外す研究員がいてもおかしくないはず。

 

「それは使ってみるまで秘密。この白衣、少し大きいんだけれど……だれの?」

 

「宍戸先生のを借りてきた。明日の朝1番に帰せば問題ない」

 

 宍戸先生……汚さないように気をつけます。

 宍戸先生が朝学校に着いてぼろぼろの白衣を見たらなんと思うかを想像し、ぼくは内心で冷や汗をかきつつも心に誓った。

 

「浅野君、行ってくるよ」

 

「恩師にはよろしく伝えておいてくれ」

 

 ぼくは屋根裏部屋から出て浅野家の屋根に乗り移ると、他の家の屋根に飛び移った。後ろを振り返ると浅野君があんぐりと口を開けていて、彼らしくもないみっともない表情をしていた。

 早々と目的地に着いた時、辺りには誰もいなかった。しかし研究施設にはやっぱり警備員が大勢いる。

 陰に隠れてどうやってあの警備を抜いたものかと考えていると、ボイスレコーダーで何を録音してたのか思い出して笑みが浮かぶ。あとは動く囮がほしいところだが……

 

「にゃー」

 

 暗いのでよく見えないが、猫がぼくにすりよってきていた。

 

「すごくいいタイミングで来たね、君」

 

 何故か妙に懐く猫を撫でていると、ぼくの頭の中にあるアイデアが閃いた。猫と戯れながらボイスレコーダーを猫に咥えさせ、

 ボイスレコーダーのスイッチをオンにして猫がいるのとは逆方向へと移動する。

 

「うるせ〜んだよ!!てめえ、しにてぇのか?!」

 

 大音量で流れた声に警備員たちは「なんだなんだ」と音のする方向を見た。1番端の警備員が少し動き、視線を警備範囲から外した一瞬の隙に入り口の警備を突破する。

 

「汚ねえヤクザだな、この野郎!てめえは手汚さないで若い衆に殺らせて、しらばっくれんのか!? ふざけんなよこの野郎!」

 

「てめえ、破門しといて遊びにくんのか、この野郎。ぶち殺すぞ!コラア!」

「お、おい、ヤクザだ!確認してこい!」

 

 1人がいい、警備の3分の1が慌てて駆け出した。

 もう遅い。確認した時にはヤクザは逃げているという()()だ。

 観てて良かった、あのクリスマスに家で子供が留守番する映画。その映画の影響でこの手は使えるなと思い、暴力映画で使えそうな罵倒シーンを単体で録音しておいたのだ。さらにボイスレコーダーは猫に咥えさせておいた。普通、警備が何人も恐ろしい形相でやって来たら猫は逃げ出すだろう。さらに警備が来た頃には録音再生は大量に録っておいた銃声の音で締めくくられ、無闇に近づかないようになっている。

 SNSの画面を開き、最初のドアの解除をお願いします、というメッセージを送信する。すぐに既読が付き、研究員の持つIDが無ければ入れないドアのロックが独りでに開いた。さすが浅野君、仕事が早い。

 ぼくは音を立てないように両手を足の動きに合わせて出し、ドアを開けて潜りこむようにして入った。

 まさか堂々と正面突破されてるとは警備員が気づくわけもなく、他の警備員が再度持ち場につく頃には中への進入が完了していた。

 

「にゃー」

 

「って付いてきたの?!」

 

 まさかあの猫がやって来たとは思わずぼくは小さなうめき声を上げる。ボイスレコーダーを放置したままぼくに付いてきたらしい。さっきは暗闇でよく見えなかったが綺麗な青い目をした灰色の猫である……それにしても随分と動きが早いな。あの距離でここまでやって来るなんて猫恐るべし。

 

「仕方ない。さっきはあちこち動き回って手伝ってくれたし、一緒に行こっか」

 

 猫を胸に抱き上げて背中を撫でる。人懐っこいし、大人しい。

 中に入ると長い廊下といくつもある部屋が続く。その1つである研究室にはまだ数名だが起きている研究員がおり、彼らは眠気なんて全くないような顔で細胞がどうのと難しい話をしていた。

 この部屋にはもちろん用はない。こうも人が多いとできることは限られるからだ。目指すはモニター室のある二階。浅野君の管理によってモニター室に流される動画は研究室を除き、一部は静止画となっていた。だからぼくのような中学生が歩いていてもモニター上ではなんの問題もない。元々人の少ないこの時間帯だし、廊下を歩く人が居なくてもおかしくはないのだ。

 

 浅野学秀:モニター室の映像を見たところ、そこまでのルートで警備員は10人はいる。

 

 渚:どうなの?強そう?

 

 浅野学秀:雑魚だな。

 

 渚:へ?

 

 大の大人にそれはないよ?!

 

 浅野君の思わぬ発言にぼくは居もしない彼にツッコミをいれる。彼らは警備員なのだ。もちろん弱いはずなどない。浅野君が強すぎるだけだ。ぼくは階段を上りながら苦笑した。と、その途中で上から人が降りてくる音がする。足音からするに2人。

 

「ったく、誰だよ。ここの前で喧嘩なんてするやつ」

 

「しかも銃声がしたらしいぞ?日本も物騒になってきた__________」

 

 2人の間を当然のように通り抜け、スタンガンで交互に気絶させた。ぼくは身長が低いので2人の視線の丁度死角に入り、顔は見られていない。倒れこむ前に2人に近距離で香水を3プッシュぐらい吹きかけてそのまま上の階へと上がる。完璧な隠蔽工作だ。階段の上では灰色の猫が肉球を撫でながら今の様子を呑気に見ていた。

 

「おい大丈夫か?!ってこいつらアルコールくさっ……」

 

 ご愁傷様です。アルコール臭のする香水のスプレー部分に蓋を被せる。香水を持ってきたのは気絶させた相手を酔っ払いに見せかけるためだ。ぼくは2人が警備員をクビになるだろうなと思うと胸が痛む。でも戦闘でボコボコにしなかったのは褒めてほしい。浅野君が言った通り、見た限り大して強くなさそうだったし。研究施設だから、かなり凄い資料もあるんだろうからもう少し警戒していてもいいと思うけど。まあ警備員なんてこんなものなのかな。

 二階の廊下に続く場所は扉に案の定セキュリティロックがかかっており、これもまた関係者のIDが無ければ入れないようになっていた。浅野君に関係者のIDを作っちゃえばいいと言ったのだが、いつ誰がどこの扉を通ったかは記録されているようで、進入がすぐバレてしまうのでロック解除は一時的にぼくが通る時だけ、浅野君が全て解除することになった。もちろんその際に足がつかないように工作するらしい。

 

 渚:二階の階段部分のロック解除お願いします

 

 浅野学秀:了解

 

 ドアを躊躇いもなく開け、廊下に誰が居るのか瞬時に把握する。

 この広いモニター室まで続く廊下に2人。さて、この2人をどうやって片付けたものか。その時ドアの隙間を猫がすり抜けた。

 

「にゃー」

 

 優雅に廊下のど真ん中を歩いてくる猫に警備員は目を白黒させていた。

 

 空気を読んでよ、猫!

 

「猫、だよな……」

 

「はっくしゅっ!!何でここに猫が?!俺は猫アレルギーなんだよ!!」

 

 茫然と何が起こったのかよく分かっていない1人と、どうやら猫アレルギーらしいもう1人。どちらも視線は猫に注がれており、彼らの意識しない場所を動くように心掛けてその廊下を通り抜けた。猫を捕まえようにも重装備なため、小さな猫は素早くてすぐ逃げられてしまう。

 よく分かんないけど猫ナイス。

 

 廊下の角を曲がった先にはお目当てのモニター室があった。さすがにここは警備が厳重になっており、7人程がドアの前をガチガチに固めている。

 だが、全員の意識の波長は案外油断していた。雑談する余裕さえある。

 

「今日サッカー勝ったらしいぜ。街は大騒ぎなのに俺は朝方までここの警備ときた」

 

「ここの警備の人員やけに多いよなぁ。全部で30人はいるらしい。なんの研究してるか知らねーが多すぎだろ」

 

「こんなに警備員、必要ないですよね」

 

 とぼくは同意するように言った。モニター室のロックを解除し、何故かまた付いてくる猫と一緒に中へと入る。

 

「おお、だよな。でも柳沢さん、キレると怖いし……」

 

「え、お前、誰と話してるんだ」

 

「あれ、何だ今の。空耳か?」

 

 モニター室の外で首を傾げる警備員を横目に、ぼくはモニター室で何も起こらない画面を監視する男の首にスタンガンを当てた。あれだけの重警備なのに中は1人しかいないとは期待外れもいいところだ。

 

 モニター室には本を読む死神の姿が映っていた。ぼくはスマホの声を変えるアプリで死神がいる部屋のみに届くマイクのスイッチをオンにする。

 

『こんばんは、聞こえますか?』

 

 話したのはスペイン語だった。それは身元を不明にするための工作で、今のぼくはスペイン人から聞いても普通の話し方をしているほど流暢に言語を話せるため、日本語訛りもなく、ひょっとしたら外国人だと思ってもらえるかもしれない。性別も分からないようにひたすら敬語で話すとしよう。

 

『柳沢……ではないようだ。彼にスペイン語が話せるとは思えない』

 

「にゃー」

 

『その声……メルダリン!』

 

 メルダリン……ってこの猫、死神の知り合いなの?!通りで頭が良すぎると思った。それ以前に声だけで自分の猫を判別できる死神も凄い。

 そうか、死神の飼い猫……

 

『私はこの猫に誘われてこの施設に来ました。あなたを救うために』

 

 ってことにしとこう。ぼくはアドリブで話をでっち上げると、死神は少し考え込むように呟いた。

 

『随分と若いですね』

 

『……声を変えてるのに分かるんですか?』

 

『仕事上そういう機械はよく使ったんでね。20代……いや、ひょっとして10代?』

 

 思いっきりばれてるし。世界最強の殺し屋は声で相手を判別するのに長けているらしい。その内性別まで判断されそうだ。案外もう分かっていたりするのかな。

 ぼくは動揺を隠すように返事をした。誤魔化すと余計にばれそうだ。

 

『想像にお任せします。助けるための手筈ですが、今からそこの部屋のセキュリティロックを全て解除し__________『逃げるつもりはないです』』

 

 死神はぼくの話を遮り、あまりにあっさりと逃げないと宣言をした。彼は自分が何を言っているのか分かっているのだろうか。

 

『どういうことですか?』

 

『今、逃げると困る人がいますから。だから私は逃げません。せっかくですが、今日は帰ってください』

 

『……そうですか。残念です』

 

 まさか本人に断られるとは。失敗する可能性は考えていたが、そんなことが起こるとは想定外過ぎてぼくは呆然としていた。

 困る人というのは雪村先生のことだろうか。さすがに1月ともなるともう2人は打ち解けているんだろうな。

 

『ところでメルダリン、その猫についてですが、彼女は君に懐いていますか?』

 

『かなり』

 

『不思議ですね。私にしか懐かない猫だったんですが……まあ良いでしょう。彼女の面倒を見てください。あなたは殺し屋を目指しているでしょう?』

 

『分かるんですか』

 

 そんなことまで分かるとは思ってもみなかった。全てを見透かされてそうで苦々しい思いを味わう。

 

『彼女が懐くとしたら暗殺の才能を持った人だけですから』

 

 スマホの通知が鳴り、ぼくはスクリーン画面を確認する。浅野君からだ。

 

 浅野学秀:モニター室に向かってる奴がいる。大事になる前に立ち去れ。

 

 時刻はもう4時を過ぎたところ。柳沢ではないにしろ、モニター室の交代要員の可能性がある。

 

()()、このことは誰にも言わないでください。お願いします』

 

『?……分かりました』

 

『それから、あなたの大切な人をちゃんと見ていてください』

 

 猫を抱き抱え、モニター室にいた唯一の男にアルコール臭の香水をまた3プッシュした。

 

「嘘じゃないんだよ!さっきそこの廊下に猫が……」

 

 廊下で警備をしていた猫アレルギーの男が必死で訴えかける。モニター室に近づいてる奴というのはこいつか。彼をモニター室の前にいる男たちは嘲笑った。

 

「お前バレバレの嘘吐くなよ」

 

「猫なんているわけない」

 

 とぼくは耳もとで言った。そのまま彼らに一切の違和感を生じさせないまま階段のロック解除を浅野君に要請した。

 

「そうそう……ってあれ、今のお前か?」

 

 横の警備員はそれを否定し、猫アレルギーの男が大きなくしゃみをしたことでその話がうやむやになる。

 

「へっくしゅっ!!!また猫か?!」

 

「お前のそれ花粉なんじゃないのか?」

 

 よし、何とか無事にやり過ごせた。階段を1階まで駆け下りると、浅野君から階段下の近くに非常口があることを知らされた。どうやらその非常口は外から入る事はできないが火災や地震用に中からなら出られるようになっているらしい。

 無事、外に出られてほっと胸を撫で下ろす。死神に殺し屋について質問しようかとも思っていたけどそれどころじゃなかったなあ。脱出の話は断られたし。ちゃんと雪村先生のことは忠告できたからそれでいいけど。

 猫のメルダリンを連れ、フリーランニングで浅野君の家の屋根裏部屋に戻ったころにはもう4時半になったところだった。何故か連れてきた猫を見て、ものすごく呆れた顔をされた。





原作からの変更点

・フリーランニングを2周目で再開。前回より上達した。
・ハッキングを宣言通りできるようにする浅野君。システムを支配できるのでこっそりハマっている。
・渚ちゃんと浅野君が強いため、普通の警備員が弱そうにしか見えない。
・酔っ払いに見せかける隠蔽工作
・突如現れる死神の猫(オリジナル設定)
・二代目死神のように会話に普通に参加してるのに誰も気づかない。
・助けに来たのに断る死神

作者はど素人なので潜入の方法なんて分からないですね。不明な点ありましたらお願いします。渚ちゃん普通に会話し過ぎ!警備甘すぎ!と思ってもそこはスルーしましょう。考えるとキリがありません。

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