ビーラビットも異世界から来るそうですよ?   作:shin-Ex-

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今回はブレイクさんがどうして箱庭にいるのかがわかります

そしてあの質問も・・・・・

それでは本編どうぞ


第11話

ギフトの鑑定を終えた問題児一行は、本拠地へと帰っていった・・・・・オズとアリス、二人を除いて。

 

二人はブレイクがなぜこの箱庭に来たのかを聞くために残ったのだ。

 

なお、白夜叉は気を遣って席を外している。

 

「さて、どこからお話したものデスか」

 

「それじゃあこっちから聞くけど・・・・・俺達と別れた後、ブレイクはどうなったの?」

 

それは、オズ達が最終決戦に赴いた時の話であった。

 

「・・・・・野暮なこと聞きますネ。それはわかっているんじゃないデスか?」

 

「・・・・・」

 

儚げな笑みを浮かべながらいうブレイク、その笑顔を見て・・・・・オズはやはりそうなんだと察した。その隣でアリスも顔を伏せる。

 

二人共分かっていたのだ自分達と別れた後、ブレイクは・・・・・死んでしまったのだと。

 

「・・・・・まあ、だからこそこの箱庭に来たわけですがネ」

 

「だからこそ?」

 

「どういうことだピエロ?」

 

「この箱庭は・・・・・百の巡りで訪れる世界である可能性がありマス」

 

「「・・・・・え?」」

 

百の巡り・・・・・それはオズ達の世界にある言い伝えだ。

 

人は死後、金色の世界を旅し、百年後に生まれ変わるという・・・・・ブレイクはこの箱庭がその百の巡りで訪れる世界だと思っているようだ。

 

「この箱庭が・・・・百の巡り?でも言い伝えだと旅をするのは金色の世界だって」

 

「まあ、そうなのですが・・・・その可能性は非常に高いと私は思っていマス」

 

「何を根拠にだ?」

 

「私はこの箱庭で・・・・オスカー様に会いました」

 

「オスカー叔父さんに!?」

 

その名を耳にして、オズは驚きを顕にする。

 

オズが叔父と呼ぶ人物はオスカー・ベザリウス。ベザリウス家の当主であり、父親に疎まれ、拒絶されていたオズの事を我が子のように思ってくれていた人物であり、そんなオスカーの事をオズもまたもうひとりの父のように思っていた。

 

ただそのオスカーは・・・・オズを守るために殺されてしまったのだが。

 

そんなオスカーと・・・・・ブレイクは箱庭で会ったというのだ。

 

「オスカー叔父さん・・・・箱庭に居るの?」

 

もう一度叔父に会えるかもしれない・・・・・その希望が表情に現れているオズはブレイクに尋ねる。

 

「ええ。もっとも、居るというよりは居たと言ったほうが正しいですが」

 

「居ただと?まるで今はもういないという言い方だな」

 

「まるででなくその通りなんですよ。オスカー様はもうこの箱庭にはいないのですから」

 

「い・・・ない?どうして?」

 

会えると希望を抱いていたのに・・・・・オズの表情は落胆に変わっていた。

 

「それこそが私が百の巡りだと思っている理由なのデスよ。オスカー様から聞いた話では彼がこの箱庭に来たのは私が箱庭に来る10年前。そしてオスカー様が箱庭からいなくなったのは今から5年前のことデス」

 

「ブレイクが箱庭に来たのは95年前。つまりオスカー叔父さんは箱庭に来てちょうど百年していなくなった?」

 

「だからこの世界が百の巡りだとピエロは思ったのか?」

 

「そうデス。まだ確信には至りませんが、その可能性は高いといっていいでショウ」

 

「そっか・・・・それじゃあ叔父さんは・・・・・無事に生まれ変わったってことなのかな?」

 

「おそらくは・・・・確かめる術はありませんがネ」

 

「それでも俺は・・・・信じるよ。叔父さんがあの世界に生まれ変わったことを」

 

会えないのは寂しい・・・・それは間違いないであろう。それでもオズは、大好きなオスカーが無事にあの世界に生まれ変わっただろうと信じ、それを嬉しく思っていた。

 

「・・・・・おい、ピエロ。この世界が百の巡りだとするとお前はあと5年で消えるのか?」

 

「まあそうなりますネ。もしかしてアリスくんそうなったら寂しいと思っていますか?」

 

「思うわけ無いだろう。むしろ清々する」

 

「はっきり言うねアリス・・・・でもそっか。ブレイクもあと5年で・・・・というかなんで時間にそんなにズレがあるの?俺達とも大分ずれてるし」

 

オスカーの死んでからブレイクが死ぬまでの時間はそこまで離れているわけではない。そしてそれはオズ、アリスの二人にも言えることだ。それなのに、箱庭に訪れた時期には差がありすぎる。

 

「それに関しては箱庭だからとしか言えませんネ。あらゆる年代の人、物、文化が集まってるような世界ですし、イスラ・ユラなど私が箱庭に来て50年後に来たようデスし」

 

「・・・・・ちょっと待ってブレイク。今すっごい不快な名前が聞こえたきがするんだけど俺の気のせいだよね?」

 

「いえ、気のせいではありませんネ」

 

「・・・・あいつも箱庭に来てたのか」

 

「あの気持ち悪いやつか・・・・・思い出すだけでも気分が悪い」

 

イスラ・ユラ。それはオズ達にとっては思い出したくもない人物の名であった。

 

変人を通り越して異常者とも言えるこの人物は、サブリエの悲劇という惨劇を再現しようとしていた。その折、死んだのだが・・・・・どうやら箱庭に来ていた模様。

 

「あいつとは流石に会いたくないなぁ・・・・」

 

「それについては安心してください。イスラ・ユラは箱庭でもサブリエの悲劇を再現しようとしていたので私が殺しました」

 

「「ナイスブレイク(ピエロ)」」

 

イスラ・ユラがブレイクによって殺されたと聞き、オズとアリスはサムズアップする。もはやイスラ・ユラに慈悲はないようだ。

 

「というか百の巡りだとしたら箱庭で死んだらどうなるんだろ?」

 

「魂が完全に消滅して生まれ変わるのが不可能になってしまうのではないですかネ?」

 

「つまり、既に死んだ身といえど安心はできんということか」

 

「そうだね・・・・・なにがなんでも百年生き残らないと。ギルとまた会うためにも・・・・」

 

「おや、その言い方だとギルバートくんは死んではいないようデスネ」

 

「うん。あいつ・・・・・俺とアリスが生まれ変わるのを100年待つんだってさ」

 

「それはまた・・・・・生意気言いますネェ」

 

ギルバートの事を思い返し、ブレイクはフッと笑みを浮かべる。ギルバートとの付き合いの長いブレイクとしては、少なからずその発言は嬉しく思うところもあるのだろう。

 

「と、そうでした。一応お二人に言っておくことがあるのデスが・・・・」

 

「なに?」

 

「まだ何かあるのかピエロ?」

 

「はい。この箱庭は百の巡りで訪れる世界であるとしたら・・・・私達以外の者達も箱庭に訪れている、またはこれから訪れる可能性がありマス」

 

「俺達以外も・・・・そっか。それも十分にありえる事なんだね」

 

「ええ。私はオズくんとアリスくん、オスカー様と甚だ不本意ですがイスラ・ユラとしかまだ会ってはいませんが・・・・・あるいは君達二人にとって思い入れの強い者達とも出会うかもしれません」

 

「「・・・・・」」

 

ブレイクのその言葉に、オズとアリスは各々死に別れてしまった様々な人物のことが脳裏によぎっていった。

 

「まあ逆に、イスラ・ユラのようにかかわり合いになりたくもない人とも出会ってしまう可能性もあるということです・・・・・・とにかく、その時が来るかもしれないので楽しみにするなり警戒しておくといいデスヨ」

 

「・・・・そうだね。教えてくれてありがとうブレイク」

 

「いえいえ、久しぶりにあった知人についついお節介を焼いてしまいたくなっただけですのでお気になさらず」

 

「ならば気にしない」

 

「・・・・・アリスくんはもう少し気にしてくれてもいいんじゃないかと思いますがネ。さて、話はここまでにしましょう。オズくん達のお仲間も待っているでしょうし」

 

「そうだね。それじゃあ俺達はそろそろ・・・・・あ」

 

帰ろうとしたとき、オズは何かを思い出したように声をあげる。

 

「どうしたオズ?」

 

「いや・・・・・そういえば俺達"ノーネーム"の本拠地どこにあるか知らないなって思って。どうやって帰ろう?」

 

「オズが何とかすればいいだろう?」

 

「・・・・・流石に無理だから」

 

アリスの無茶ぶりに、オズは困ったように苦笑いを浮かべた。

 

どうしようかと悩んでいると、ブレイクが助け舟を出す。

 

「それなら大丈夫デスヨ。地図を用意してありますのでこれを見れば無事につくはずデス」

 

「本当?ありがとうブレイク」

 

「よし、それなら早く帰るぞオズ」

 

「せっかちだなぁ・・・・それじゃあまたねブレイク」

 

「気が向いたらまた会ってやるピエロ」

 

挨拶をして、"ノーネーム"の本拠地に向かおうとするオズとアリス。

 

だが・・・・・それをブレイクが引き止める。

 

「ちょっと待ってください」

 

「なに?」

 

「最後に一つ・・・・・三度目になりますがオズくんに一つ質問してもいいかな?」

 

「・・・・・うん。いいよ」

 

「では・・・・・オズくん。君は一体どこにいるんだい?」

 

それはブレイクからかつて二度にわたって問われたことであった。

 

今回で三度目・・・・・オズの答えは・・・・・

 

「俺は・・・・・俺はここにいるよ。誰になんと思われようと俺はここにいる・・・・・誰にも何にも文句なんて言わせない」

 

それがオズの答えであった。

 

オズは確かに『ここ』にいるのだ。そのことを今のオズは堂々と誇っている。

 

「・・・・・・くくっ、相変わらず生意気ですネェ。ですが・・・・・今回はちゃんと顔をこの目で見て聞くことができて良かったデスヨ」

 

オズの返答に満足したのか、ブレイクは優しく微笑んで見せた。

 

以前・・・・二度目にこの質問をしたとき、ブレイクの目は見えなかった。それがブレイクにとって残念でならなかった。だが・・・・・今回はちゃんと顔を見て聞くことができた。オズの誇らしげな顔を見ながらしっかりと。

 

それが・・・・・ブレイクにとって嬉しくてならないのだ。

 

「おいピエロ。なぜそんなわかりきった当たり前のことをわざわざオズに尋ねるのだ?」

 

「それはまあ・・・・・私がそれだけ年をとったということでしょうかネ」

 

「変なピエロだな」

 

「これは手厳しい。さあ、行きなさい。お仲間が待っていマスヨ?」

 

「うん。それじゃあ今度こそまたねブレイク。行くよアリス」

 

「わかった」

 

ブレイクに見送られ、オズとアリスは"サウザンドアイズ"支店をあとにするのだった。

 

「・・・・・まったく。本当に生意気デスネ」

 

「それはおんしもであろう?」

 

「おや?白夜叉様」

 

ブレイクが声のする方へ視線を向けると、そこには白夜叉がいた。

 

「もしかして今の話聞き耳立てていたのデスか?」

 

「流石にそこまでデリカシーがないわけではないぞ?二人が去っていくのを見てから来たのだ」

 

「それならいいデスが」

 

「・・・・・随分と嬉しそうな顔をしておるの」

 

「そうデスか?まあ・・・・・否定はしません。正直、箱庭に来て以来今日ほど嬉しいと思った事はありませんのでね」

 

ブレイクにとってオズとアリスはかつての大切な仲間。特にオズには何かと世話を焼いていた。

 

それ故に・・・・・その縁は深く、再会の喜びはとても大きいのであろう。

 

「・・・・そうか」

 

白夜叉はブレイクのすぐ傍に近づき、そしてブレイクに背を預けるように座った。

 

「どうしました白夜叉様?」

 

「少しこうさせてもらう。構わんなザクス?」

 

「・・・・・ええ。いいデスヨ」

 

自身にもたれかかる白夜叉の頭を優しく撫でながら、ブレイクは了承する。

 

ブレイクと白夜叉・・・・・どうやらこの二人の縁もそれなりに深そうだ。

 

「・・・・・あの二人はザクスにとってよほど特別なようだの」

 

「ええ・・・・ですが、今の私にとっては白夜叉様もそうデスヨ?」

 

「・・・・そうか」

 

ブレイクのその言葉に満足したのか、白夜叉はフッと笑みを浮かべながら目を細めた。




あとがきお茶会のコーナー!

今回はオズくんとブレイクさんの二人と一緒に進めてまいります。

「よろしく」

「よろしくお願いします」

それでは本日のお茶、マテ茶でございます。

「ありがとう。それにしても百の巡り設定を使うんだね」

まあ、一番しっくりくるのがそれだったので・・・・・もちろん独自解釈ではありますが。

「そうなると今後私達以外の原作で死亡したキャラも出るということデスネ」

そうですね。ただまあ、この設定では生き残った方達が登場することはありませんが。それと百の巡りから外れているというジャックさんもですね。

「いや・・・・正直ジャックが来たら色々とタチが悪い」

「同感デス」

大丈夫。(多分)でないから。

「今何か違和感が・・・・まあいいか。ところでブレイクのあの質問に対する俺の返答だけど・・・・・」

当然オリジナルです。2回目のとき原作でどう答えたのか結局分からずじまいなので。ブレイクさんが生意気と言っていたのと22巻でオズくんがザイさんに言った言葉からこんな感じじゃないのかなって予想しました。

「なるほど・・・・・本当に生意気デスネ」

「あははっ。まあそうかもね。ところで・・・・・ブレイクと白夜叉ちゃんってただの上司と部下の関係じゃなさそうだね」

「まあ・・・・・色々あるんですよ。私と白夜叉様にも」

何やら大人な関係を仄めかしますね。

「あれシャロンちゃんが見たらなんていうんだろう・・・・・」

まあそれなりに嫉妬していたのでは?

「そんなお嬢様も見てみたかったデスネ」

さて、今回はここまでにしましょう。

それでは・・・・・




「「「次回もまたお楽しみに!!」」」
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