ビーラビットも異世界から来るそうですよ? 作:shin-Ex-
ちなみに十六夜さんの方は・・・・・原作通りなのでスルーとなりますのでご了承を
それでは本編どうぞ
箱庭についての説明を一通り終えた黒ウサギは問題児
「ジン坊っちゃーん!新しい方を連れてきましたよー!」
黒ウサギはベンチに座る少年・・・・ジンに呼びかけた。その呼びかけに反応してジンは立ち上がる。
「お帰り黒ウサギ。そちらの4人が?」
「はい!こちらの五人様が」
振り返った瞬間、黒ウサギは石のように固まってしまった。気がついてしまったのだ・・・・・・十六夜がついてきていないことに。
「・・・・え?私の記憶が確かならもう御一人いませんでしたっけ?全身から"俺問題児!"ってオーラを放っているヘッドホンをつけた方は?」
知らない人が聞いたら誤解しそうな言い方である・・・・まあ実際は正しくその通りなのだが。
「ああ、十六夜くんなら『ちょっと世界の果てを見てくるぜ!』って言って駆け出していったわ」
「・・・・・え?」
・・・・・一瞬飛鳥の言っていることが理解できずに黒ウサギの思考は停止してしまった。
「な、なんで止めてくれなかったんですか!」
10秒ほど経ってようやく頭が回りだした黒ウサギは止めてくれなかった飛鳥と耀を怒鳴りつけた。
「『止めてくれるなよ』と言われたもの」
「ならどうして黒ウサギに一言・・・・」
「『黒ウサギには言うなよ』と言われたから」
「嘘です!絶対に嘘です!実は面倒くさかっただけでしょう!」
「「うん」」
・・・・・やはりこの二人も問題児のようである。
ちなみにオズとアリスはというと・・・・
(黒ウサギ・・・・・いいツッコミするなぁ)
(この取り乱しよう・・・・・ワカメといい勝負か)
密かに黒ウサギを評価していた。
「た、大変です!"世界の果て"には野放しにされている幻獣がいるんです!」
「「幻獣?」」
「なにそれ?」
「ギフトを持った獣を指す言葉で、特に"世界の果て"付近には強力なギフトを持ったものがたくさんいるんですいます!場所によっては神格を持ったものも!出くわせば最後、とても人間では太刀打ち出来ません!」
ジンは焦った様子で言う。その様子が事態の重大さを物語っている。
「ふむ・・・・・チェインのようなもののことか?」
「そのチェインとやらがなんなのかわからないけれど残念ね。もう十六夜くんは・・・・・」
「ゲーム参加前にゲームオーバー?・・・・・斬新」
「冗談を言っている場合じゃありません!」
「というかそんな珍しい生物がいるなら俺も十六夜についていけばよかったかも」
「美味そうなやつもいたかもしれないな」
「冗談でもそれは勘弁してくださいよオズさん!!そしてアリスさんも怖いこと考えないで!!」
こんな時にも平常運転の飛鳥と耀、そしてオズとアリスの4人。十六夜を心配する様子は一切見られない。
オズに至っては自分も行けばよかったと少々後悔し、アリスは驚くことに幻獣が美味いかどうか考えていた。
「全く・・・・・ジン坊っちゃん。申し訳ありませんが御四方のご案内をお願いしてもよろしいでしょうか?」
「黒ウサギ?」
「黒ウサギは問題児を捕まえに参ります。そして・・・・・“箱庭の貴族”と謳われるこのウサギを馬鹿にしたこと、骨の髄まで後悔させてやります!」
怒りに震える黒ウサギ。艶やかな黒髪と耳が桜色へと変化し、そして・・・・
「一刻程で戻ります!皆さんはゆっくりと箱庭ライフを御堪能ございませ!」
そう言い残して黒ウサギは世界の果てに向かって飛び立った。
「箱庭のウサギは随分速く跳べるのね」
黒ウサギの跳躍力を見て飛鳥は素直に感心した。
「ウサギ達は箱庭の創始者の眷属ですからね。力もそうですが、様々なギフトの他に特殊な権限も持ち合わせた貴種です」
「へえ・・・・・こっちのウサギは随分すごい存在なんだね」
「何をいうオズ。お前だって負けてはいないだろう」
「?どういうこと?」」
アリスの言っている言葉の意味が気になり、耀が尋ねる。
「それは・・・・」
「まあ、それについてはそのうちね」
アリスが説明しようとするが、オズがそれを遮って邪魔をした。ここで話すにしては長くなるだろうと判断したためにだ。
「黒ウサギなら余程の幻獣と出くわさない限り大丈夫だと思いますが・・・・いなくなってしまった方が心配ですね」
「う~ん・・・・・別に心配なんてする必要なんてないんじゃない?」
十六夜を心配して俯き気味になるジンに、心配など無用だとオズは言う。
「どうしてそんなことが・・・・」
「なんていうか・・・・・そんな感じがしたからね」
(十六夜ってなんかどこかブレイクに似てる感じがするし)
オズは十六夜とオズにとってある意味では最も頼もしかった仲間であるブレイクのことがどこか似通ったところがあると考えていた。それ故に、十六夜なら特に心配はいらないだろうと思ったのだ。
「それよりも、黒ウサギに任されたんだから早く俺達を案内してよ。俺はともかくとしてレディが3人もいるんだから丁重にね」
「あら?私達に気を遣ってくれてるのかしら?」
「それはもう・・・・これでも俺は紳士だからね。いずれは俺がエスコートして・・・・」
「ふんっ!」
「いった!?」
飛鳥に手を差し出そうとするオズに、アリスが後ろから思い切り蹴りを食らわせた。
「ちょっ!?どうしたのアリス!?」
「うるさい。くだらないことをするオズが悪い」
涙目になって抗議するオズに対して、アリスは不機嫌そうにそっぽを向いてしまった。
(この反応・・・・・・もしかして)
(アリスってオズのこと・・・・)
そんなアリスの態度を見て、飛鳥と耀は微笑ましそうに笑みを浮かべていた。
「なんか釈然としないけど・・・・・まあいいや。それじゃあジン、案内よろしく。あと簡単に自己紹介もお願い」
「あ、はい。わかりました」
気を取り直してオズがジンに促すと、ジンは4人に向き合い自己紹介を始める。
「コミュニティのリーダーをしているジン・ラッセルです。齢11になったばかりの若輩ですがよろしくお願いします。御三方のお名前は?」
「久遠飛鳥よ」
「・・・・・春日部耀」
「アリスだ」
「俺はオズ。それで?早速ジン達のコミュニティに案内してくれるの?」
「いえ、まずは簡単に食事をしながら話をしようと思います。ただ全て黒ウサギに任せてしまっていたので・・・・・」
どうやらほとんどの段取りは黒ウサギが任されていたようで、ジンはどうしようかと少々戸惑ってしまっている。
「だったらこちらでお店は決めさせてもらってもいいかしら?」
「はい。構いません」
「そう、なら行きましょ」
5人は軽食の取れる店を探して移動し始めた。
「いらっしゃいませ、オーダーはお決まりですか?」
5分ほど歩いてよさげな店を見つけた一行がテーブルに着くと、猫耳を付けたウェイトレスがオーダーを取りに来た。
「えっと・・・・紅茶4つと緑茶1つ」
「ご注文は以上でよろしいですか?」
「肉!肉を出せ!」
猫耳ウェイトレスが聞き返してくると、アリスが意気揚々と肉を所望した。
「え?お、お肉ですか?」
「そうだ!塊でもってこい!」
「あ、あの・・・・・申し訳ありませんがそこまで大きなお肉はうちでは扱っていなくて・・・・・」
鬼気迫るアリスの勢いに気圧されながら、猫耳ウェイトレスはどうにかそう答える。
「なんだと?なら店を変えて・・・・」
「待ってアリス。店員さん、少しでもいいからお肉がはいってるメニューはないかな?」
「えっと・・・・チキンのサンドウィッチならございます」
「アリス、今回はそれで我慢しよ?」
「む・・・・・わかった。オズがそう言うなら」
オズに諫められ、ひとまずアリスはそれで落ち着いてくれた。
「(た、助かった・・・・)他にご注文はよろしいですか?」
「あ、あと軽食にこれとこれをお願い」
「にゃあっ!」
「はい。ティーセット4つとネコマンマですね」
「え?ネコマンマなんて頼んでない・・・・」
飛鳥は猫耳ウェイトレスの口から出た頼んだ覚えのないメニューに首を傾げる。
「いえいえ、確かに頼まれましたよ。そちらの毛並みの綺麗な旦那さんが」
猫耳ウェイトレスは耀が抱きかかえる三毛猫に目配せをしながら言う。
「三毛猫の言葉がわかるの?」
「はい。私も猫族ですからね」
その後、猫耳ウェイトレスは三毛猫と一言二言話をしてから、厨房へと向かっていった。
「・・・・・箱庭ってすごいね。私以外にも三毛猫の言葉がわかる人がいるなんて」
「え、ちょっと待って!?春日部さんって猫と会話ができるの!?」
飛鳥は机から大きく身を乗り出しながら耀に尋ねた。
「できるよ」
「あの・・・・もしかして猫以外にも?」
「う、うん。ペンギンがいけたからきっと誰でも・・・・」
「「ペンギン!?」」
よもやここでペンギンが出るとは思わなかったらしく、飛鳥とジンは思わず大声を上げてしまった。
なお・・・・・
「ペンギン・・・・・オズ、ペンギンとは美味いのか?」
「・・・・・すぐにそこに繋げるのやめようかアリス」
オズは平常運転なアリスに思わず呆れて苦笑いを浮かべていた。
「でもどうやってペンギンと?」
「水族館で知り合った。他にもイルカ達とも友達」
「すべての種と会話が可能だとしたら心強いですね」
「さっき幻獣って言ってたけど、箱庭には沢山の種族が存在しているの?」
オズは興味本位でジンを尋ねた。
「ええ。ただ言葉が通じるのものは限られていて、それ故に耀さんのような意思の疎通が取れる力は稀少ですから」
「へえ・・・・・じゃあ耀ちゃんの能力なら言葉を話せないチェインとも話せるかもね」
「かもしれないな。もっとも、会話ができたとしても意思疎通できない可能性も高いがな」
「まあ・・・・・・知能の低いチェインもいるもんね」
「・・・・・さっきも出てきたけどそのチェインってなに?動物?」
オズとアリスの会話から出てくるチェインとはどういう存在なのかが気になったのか、耀は二人に尋ねた。
「チェインというのはアヴィスで生まれた生命体の総称だ」
「アヴィス?なんかしらそれは・・・・」
「アヴィスっていうのは・・・・・説明長くなるかもしれないけど聞く?」
「「じゃあいい」」
(僕は知りたかったんですけど・・・・・)
長くなると聞いて早々に諦める飛鳥と耀。一方でジンは知りたがっていたようだが・・・・・・まあ、この流れでは聞くのは無理であろう。
「それはともかくとして春日部さんには素敵な力があるのね・・・・・羨ましいわ」
飛鳥は羨望の眼差しを耀に向ける。
「久遠さんは・・・・」
「飛鳥でいいわ。よろしくね春日部さん」
「うん。飛鳥はどんな力を持ってるの?」
「私?私は・・・・・酷いものよ」
飛鳥は自嘲気味に苦笑いを浮かべてそう答える。
「そっか・・・・それじゃあオズとアリスは?」
飛鳥からあまり無理に聞き出すのはやめた方が良さそうだと判断した耀は、今度はオズとアリスに矛先を変えた。
「俺とアリスの力か・・・・・それは・・・・」
「おんやぁ?誰かと思えば東地区最底辺のコミュニティ、"名無しの権兵衛"のリーダー、ジンくんじゃないですか」
オズが自分達の力について話そうとしたその時、それを遮るように一人の男が乱入してきた。
あとがきお茶会のコーナー!
今回は耀さんと進めてまいります!
「よろしくね」
はいよろしくお願いします!それでは耀さんには・・・・オレンジ・ペコなんてどうでしょう?
「なんでもいい。私紅茶はあまり詳しくないから。でも何かお菓子も用意して欲しいかな?」
ではケーキを用意しましょう・・・・・前回のアリスさんのお肉よりは大分マシですし。
「あれは・・・・すごかったね。アリスってそんなにお肉好きなんだ」
そりゃあもう。24+1巻のアリスさんの好きなものになんて書いてあったと思います?牛肉、鶏肉、豚肉ですよ?
「・・・・・筋金入りなんだね」
ちなみに原作で猫を見てうまそうだと言うシーンもあります。
「三毛猫大丈夫だよね?大丈夫だよね?」
大丈夫です。いざとなればオズくんが止めますから・・・・・まあ、三毛猫さんはアリスさんに狙われるかもですが。
「私も気をつけておかなきゃ・・・・そういえば主ってオズのこと君付けなんだね。他はさん付けなのにどうして?」
う~ん・・・・・なんとなくそっちの方が呼びやすいからですかね?オズさんって感じじゃないので。
「そうなんだ・・・・・よくわからない」
ですかね・・・・・・まあ、私だけかもしれませんし。
「ところで気になることがあるんだけどいい?」
なんですか?
「この話での私ってどういう立ち位置にいるの?」
それは・・・・・・
「・・・・・なんで言い淀むの?」
・・・・・すんません未定っす。
「・・・・・・ちゃんとして」
心の底からごめんなさい(土下座)
「はあ・・・・・まあそれはおいおいってことでいいや。今回はここまでにしよ」
わかりました。
それでは・・・・・
「「次回もまた楽しみにね(お楽しみに)!!」」