ビーラビットも異世界から来るそうですよ? 作:shin-Ex-
Pandora Heartsファンは必見(?)ですよー
それでは本編どうぞ
「何をやっちゃってくれてるんですかぁぁぁぁぁぁ!!」
十六夜を連れ戻し、合流した黒ウサギはガルドとのいざこざを聞いて絶叫した。
「ちょっと目を離した隙に他コミュニティに喧嘩を売るってどういうことですか!?しかもゲームの日取りは明日って・・・・一体どういう思惑があっての事なんです!?」
黒ウサギはわんわんと涙を流しながら当事者であるオズ、アリス、飛鳥、耀、ジンに問いただした。
「少し落ち着け黒ウサギ。俺だって箱庭に来てそうそうギフトゲームやったんだからそこまで驚くことじゃないだろう?」
興奮している黒ウサギを十六夜はどうにか落ち着かせようとした
「十分に驚くべきことです!というか十六夜さんがやったことだって異常なんです!」
「そうなのか?人外魔境の箱庭なら俺ぐらいのことをやらかすのはてっきり普通だと思ったのだがな?」
「普通じゃありません!もう十六夜さんは黙っていてください!それで?5人共なにか弁明はあるんですか!?」
「「「ムシャクシャしてやった。今は反省しますし非常に申し訳ない気持ちで一杯です」」」
「私は別に何も悪いことしていないぞ?」
「黙らっしゃい!!」
打ち合わせをしたのだろうかと疑うほどにように同時に言い訳をするオズ、飛鳥、耀の3人と、全く悪びれた様子のない(実際微塵にも自分が悪いだなど思っていない)アリスに黒ウサギは激怒した。
「別にいいじじゃねえか。見境なく喧嘩売ったわけじゃねえんだから許してやれ」
「そうはいきません!十六夜さんの場合は面白ければいいと思っているかもしれませんが、このゲームで得られるのはただの自己満足だけなんですよ!この"契約書類ギアスロール"を見てください!」
黒ウサギは十六夜に契約書類ギアスロールを見せた。内容は相手側が勝利した場合は相手の罪を黙認してこちらが勝利したら相手は罪を認めコミュニティを解散し、法の下に正しい裁きを受けるといったものであった。
「なるほど・・・・確かにコミュニティに実質的に利益になる報酬は得られないな。時間をかければ立証できる違反行為をわざわざ取り逃がすリスクを負ってまで短縮するってんだから」
ガルドの行った事は間違いなく違法行為。時間さえかければ必ず罪は暴かれる。
「そうです。だって人質の子供たちはもう・・・・・」
「そう。人質は既にこの世にいないわ。そこを責め立てれば必ず証拠は出るでしょう。だけど時間をかけてしまえばあの外道に逃げられる可能性があるわ。だからあの外道に時間を与えたくないの」
箱庭の法は都市外では働かない。そこまで逃げられたら法によって裁くことができなくなってしまう。
「それはわかりますが・・・・・でも・・・」
「それにね黒ウサギ。私は道徳云々より、あの外道が私の活動範囲で野放しされることも許せないの。ここで逃せば、いつかまた必ず狙ってくるに決まっているわ」
「確かに・・・・逃げられれば厄介かもしれないですけど」
「僕も同じ気持ちだよ黒ウサギ。あんな悪党を野放しにするわけにはいかないんだ」
ジンもまた飛鳥の言い分に同調する。
「ジン坊ちゃんまで・・・・もう、わかりましたよ!」
コミュニティのリーダーはジンだ。そのジンが決定したことなのだから忠義を尽くす黒ウサギが逆らえるはずもない。
「まあ腹立たしいのは黒ウサギも同じですし。"フォレス・ガロ"程度なら十六夜さんがいれば楽勝でしょう」
「何言ってんだ?俺達は参加しねえよ?」
「だ、ダメですよ!コミュニティの仲間なんですからちゃんと協力しましょうよ!」
「そういうことじゃねえよ黒ウサギ」
十六夜は真剣な顔つきで黒ウサギを見る。
「この喧嘩はコイツらが売ってヤツらが買ったもんだ。それなのに俺達が手を出すのは無粋だって言っているんだよ」
「ふふっ、わかってるじゃない。私も十六夜くんを参加させる気なんてなかったわ」
「・・・同じく」
「まあ、自分から喧嘩売っておいて十六夜の力借りたんじゃ筋が通らないもんね」
「こんな奴がいなくてもなにも問題ない」
飛鳥と耀、オズ、アリスも十六夜と同じ考えらしく、十六夜の参加には反対のようだ。
「そ、そんな~・・・・ああ、もうわかりましたよ。好きにしてください」
もう何を言っても無駄だと判断した黒ウサギは、それ以上言及することはなかった。
「それじゃあ今日はコミュニティに帰る?」
話がまとまったところでジンが提案してきた。
「ジン坊ちゃんは先に帰っていてください。黒ウサギは皆さんのギフトの鑑定を"サウザンドアイズ"お願いしに行きます」
「"サウザンドアイズ"?コミュニティの名前か?」
「YES。"サウザンドアイズ"は特殊な"瞳"のギフトを持つ者達の群体コミュニティです。箱庭の東西南北・上下層の全てに精通する超巨大商業コミュニティでこの近くにも支店があるんですよ」
「ギフトの鑑定っていうと・・・そのギフトがどういう力を持ってどんな起源かを調べてもらうっていうことかな?」
オズが黒ウサギに尋ねた。
「その通りです。自分の力の正しい形、名前を把握していた方が引き出せる力はより大きくなります。皆さんも自分の力の出所は気になるでしょう?」
黒ウサギはが尋ねると問題児5人は複雑な表情を浮かべた。それぞれ思うところがあるらしい。ただ誰も何も言わないので異論はないらしい。
(俺は自分のギフト・・・・というより"
自分の力についてある程度把握しているオズには、鑑定自体は必要ない。しかし、それでも気にかかることがあるらしく、横目でアリスのことをチラリと見る。
「それでは案内致しますのでついてきてください!」
一行は黒ウサギの案内で"サウザンドアイズ"のコミュニティへと向かった。
「ねえアリス、ちょっといいかな?」
道中、オズはアリスに声をかけた。
「なんだ?」
「さっきガルドを縛ったあの鎖なんだけど・・・・一本は俺が出したんだけどもう一本ってアリスが出したの?」
「・・・・・ああ、そのようだな。正直私も驚いている。"
「まだ残っていたのかそれとも・・・・・俺がこの身体っていうのもよくわからないし」
"
かつては様々な事情がありその力がアリスに移ってしまっていたのだが・・・・・・箱庭に来る前に、その力は全てオズのもとに還り、オズの肉体も"
にも関わらず・・・・・今、アリスには"
オズとアリスからすればこの状況は訳がわからないであろう。
「まあ、私としては力を振るえるからいいのだがな」
「そっか・・・・・でもやっぱり俺は気になるんだよね。ギフトの鑑定っていうので何か分かればいいんだけど」
「わからなかったとしてもそれはそれでいいだろう。私とオズが"
「アリス・・・・・うん、そうだね」
アリスはふっと不敵な笑みを浮かべてオズに言うと、オズは柔らかな微笑みを浮かべてみせた。
「お~いお前ら。もたもたしてると置いてくぞ?」
少し離れたところから、十六夜がオズとアリスを呼ぶ。どうやら話をしていたせいで皆から距離が開いてしまったようだ。
「行こう、アリス」
「ああ」
オズとアリスは手を繋ぎ、十六夜達の下に小走りで駆けていった。
「桜の木・・・・ではないわよね?花弁の形が違うし、真夏になっても咲き続けてるはずがないもの」
飛鳥はサウザンドアイズのコミュニティへ向かう道中の並木道に植えられている木を不思議そうに眺めて呟いた。
「いや、まだ初夏になったばかりだぞ。気合の入った桜が残っていてもおかしくないだろ」
「・・・・・?今は秋だったと思うけど?」
「「「・・・・・?」」」
どうにも3人の話は噛み合わない。
「もしかして俺達って召喚された時期が違う?」
「オズさんのおっしゃるとおりです。時期どころか、皆さんはそれぞれ違う世界から召喚されているのです。元いた時間軸以外にも歴史や文化、生態系など所々違う箇所があるはずですよ」
「パラレルワールドってやつか?」
「ちょっと違いますね。正しくは立体交差並行世界論というものなのですけども・・・・今からコレの説明を始めますと一日二日では説明しきれないのでまたの機会ということに」
「わかった」
(それぞれ違う世界からね・・・・どうりで皆変わった名前をしてると思った)
オズが過ごしていた所と十六夜達の過ごした場所ではそもそも国が違う。そのため、オズは皆の名前の様式を変わったものとして認識していたようだ。まあ、国どころか時間軸もオズの居た世界の方がずっと昔であるのだが。
「なあオズ、この花はなんていうものなんだ?」
「この花?この花はサクラだよ。まあ俺が知ってるのとはとは少し花の形が違うような気もするけどね」
まあ実際桜とは少し違うのであろうが。
「サクラか・・・・・・中々綺麗だな」
アリスは舞い落ちる花びらを眺めながら言う。
「・・・・そうだね。綺麗だ」
オズもアリスの言葉に同調するが・・・・・それは花びらに対しての感想ではなかった。
舞い落ちる淡いピンク色の花をその身に浴びるアリス・・・・・・その姿はオズにとって幻想的なまでに綺麗だと思わせるものだったのだ。
(やっぱり・・・・・アリスのいる風景は綺麗だ)
惚けたようにアリスのことを見つめるオズであったが・・・・・黒ウサギの言葉で我に返った。
「皆さん!見えてきましたよ!」
黒ウサギは目的の店を指差さる。
そこには和風の商店があり、商店の旗には、蒼い生地に互いに向かい合う二人の女神像が記されている。きおそらく"サウザンドアイズ"の旗なのだろう。
ただ店を見ると割烹着を着た女性店員が看板を下ろしているところであった。
「まっ」
黒ウサギは滑り込んでストップをかけようとするが・・・・
「待ったなしですお客様。うちは営業時間を延長したりしませんので」
女性定員にきっぱりと断られてしまった。流石は超大手の商業コミュニティ。断り方に一部の隙もない。
「随分と商売っ気のない店ね」
「全くです!閉店時間5分前に客を締め出すとは!」
「文句があるなら他所へどうぞ。その代わりあなた方は今後一切の出入りを禁じます。出禁です」
「出禁!?これだけで出禁とか御客様舐めすぎでございますよ!?」
キャーキャー喚く黒ウサギ。しかし店員は冷めたような眼と侮蔑を込めた声で対応する。
「なるほど、"箱庭の貴族"であるウサギの御客様を無下にするのは失礼ですね。入店許可を伺いますので、コミュニティの名前を聞かせてもらってもよろしいでしょうか?」
「・・・・・う」
一転して言葉に詰まる黒ウサギ。
「俺達は"ノーネーム"ってコミュニティなんだが」
しかし十六夜はなんの躊躇いもなく堂々たる態度で名乗った。
「ほほう。ではどこの"ノーネーム"様でしょう?よかったら旗印を確認させていただいてもよろしいでしょうか?」
ぐっと黙りこむ黒うさぎ。
(なるほど、"名"と"旗印"がないとこういう弊害が出てくるのか・・・・・この3年間黒ウサギたちはよっぽど肩身の狭い想いをしていたのだろうな)
オズはこれまでの黒ウサギたちの苦労を思いやるせない気持ちになっていた。
(ま、まずいです。"サウザンドアイズ"の商店は"ノーネーム"御断りでした。このままだと本当に出禁にされるかも)
力がある店は客を選ぶ。信用できない客を扱うリスクを彼らが冒すはずもない。
全員の視線が黒ウサギがに集中する。
「その・・・・あの・・・・・私達に旗はありま」
「いぃぃぃやほおぉぉぉぉぉぉ!久しぶりだ黒ウサギィィィィ!」
心の底から悔しそうな顔をして小声で呟く黒ウサギに向かって着物風の服を着た白髪の少女・・・・・白夜叉がとてつもな勢いで抱きついて・・・・・いや、腹に突っ込んで行った。
「キャアーーーーー・・・・・!」
黒ウサギは悲鳴を上げながら少女と共にクルクルと回転して道の向こうにある浅い水路まで吹き飛んでいった。
突然の出来事にオズ達5人は目を丸くし、店員はやれやれといった感じで頭を痛そうに抱えている。
「・・・・おい店員。この店にはドッキリサービスがあるのか?なら俺も別バージョンで是非頼む」
「ありません」
「なんなら有料でも」
「やりません」
「俺も可愛い女の子からしてもらえるなら大歓迎だけど?」
「だからやりません」
「二人共・・・・・なにをくだらないことを真剣な表情で言っているのよ」
飛鳥は真顔で馬鹿らしいことを言う十六夜とオズに呆れていた。
一方水路に落ちた二人はというと・・・・
「ゴホゴホッ!し、白夜叉様!?どうして貴女がこんな下層に!?」
「そろそろ黒ウサギが来る予感がしておったからに決まっておるだろうに!フフ、フホホフホホ!やっぱりウサギは触り心地からして違うのう!ほれここか?ここが良いか?ここが良いのか!ここなのか?」
「ちょ、白夜叉様やめてくださ・・・・あっ」
何とも不健全な空気を醸し出している。しかも黒ウサギをいじっているのは見た目幼い少女なのだから不健全さに拍車がかかる。近くに子供がいたら確実に目を塞いでいただろう。
「もう・・・・いい加減にしてください白夜叉様!」
いい加減黒ウサギも我慢の限界だったのだろう。白夜叉を思い切り突き飛ばす。
突き飛ばされた白夜叉は回転しながら吹き飛んでゆき、その先にいた十六夜が足で・・・・
「はい、いらっしゃい」
受け止める前にオズが回収。白夜叉をお姫様抱っこの要領で抱き上げた。
「む・・・・・」
・・・・まあ、そんなオズをアリスが面白くなさそうな表情で見つめていたが。
「おいおい、割り込むなよオズ」
「割り込むなって・・・・・十六夜今足で受け止めようとしてたでしょ?レディにその対応はどうかと思うよ?」
「うむ、中々わかっておるではないか。おんし名はなんという?」
オズの紳士っぷりに感心した白夜叉は名前を尋ねた。
「俺の名前は・・・・」
「オズ・ベザリウスですよ、白夜叉様」
「「ッ!?」」
オズが名前を名乗ろうとしたその前に、別の人物が白夜叉に教えた。
その者の声を耳にして、オズとアリスは表情を強ばらせる。
そして二人が声のする方へと振り向くとそこには・・・・・
「お久しぶりですねオズくん、アリスくん」
「ブレイ・・・・ク?」
「ピエロ・・・・・」
ある意味では最も頼もしくあった二人の仲間であった・・・・・ザークシーズ・ブレイクの姿があった。
あとがきお茶会のコーナー!
今回のゲストは十六夜さんです!
「おう、よろしくな」
はい。それではこちら今回のお茶はバジルティーです
「・・・・・俺そんなに不機嫌そうに見えるか?」
え?どして?
「バジルティーの効能はイライラの解消だろ?」
おおっ、さすがは十六夜さん。紅茶にもよく通じていますね
「これぐらいはな。それでどうなんだよ?」
別に深い意味はありませんよ?直感で選んだだけですから
「そうかよ・・・・・まあならいいけどな」
ではではなんか話しますか。
「それじゃあ聞くが今回の話のラストで出たのは何者だ?只者じゃあなさそうだったが」
彼はザークシーズ・ブレイク。通称皆大好きザクスお兄さんですよ
「んな通称あんのかよ?」
いや、正直知らんです。でも皆大好きなはずです。カッコイイしツンデレ系な優しさを持ってますし
「そうかよ・・・・・強いのか?」
そりゃもう。パンドラという組織内で最強でしたからね。腕力では十六夜さんに劣っているでしょうが互角以上には戦えると思いますよ?
「へえ・・・・・そいつは面白そうだな」
だからっていきなり戦わんといてくださいよ?
「善処する」
善処なのか・・・・・まあいいや
「というかなんかオズとアリスの奴驚いてたがそれはどういうことだ?」
まあ原作では残念ながらラスト近くでお亡くなりになりましたのでね・・・・
「じゃあどうして箱庭にいる?」
それはおいおいということで
さて、今回はここまでにしますか
それでは・・・・・
「「次回もまた楽しみにな(お楽しみに)!!」」