デビルハンターとなった少年がゲイムギョウ界を駆け巡る話   作:伝説のデビルハンター

4 / 10
Part.4 ヤバすぎる大巨人

ヤバいヤバいヤバいヤバい。勝てるわけがない、あんな怪物に。俺の人生、たった一時間で終了かよ。

 

「な、なななななななな! なにあのでっかいの!?」

 

まったくだぜ! あの怪物って、登場からしてラスボスの立ち位置にいる奴だよな!? 勘弁してくれよ、逃げ出したいぜ!

 

「あいつの正体が何なのかは俺にも分からねぇ。だがな――」

 

うずめはあの怪物について衝撃的な事実を口に出す。

 

「あいつがこの街を、そしてこの世界を滅茶苦茶にしたって事だけは確かだ」

 

……終わった。それじゃあ、どのみち助からねぇじゃん俺。この世界を滅茶苦茶にした? ハハハッ、イカレてるぜ。

 

「あいつが、このヤバい亀裂とかを作ったって事?」

 

「ああ。あいつはただ街を破壊するだけじゃない。土地や空までも破壊しやがるんだ」

 

土地や空も? ちょっと待ってちょっと待って、うずめさん。それどういう意味なの?

 

「もしかして、あれと戦うつもりなんですか!?」

 

「あぁ、そうだ。俺はずっとあいつと戦ってきたんだ」

 

そう言ううずめの表情に迷いがなかった。えっ、マジなの? マジなのかうずめ? えっ?

 

「無理ですよ、あんなに大きいのなんて! お姉ちゃんからも、うずめさんに言ってあげて!」

 

「そそそ、そうだぜ! あんな化け物と戦うなんて、いくらなんても無茶だぞ! お前もそう思うよな、なぁっ!?」

 

上擦った声で姉の方にうずめを止める様に急かす。せっかく出会えた人間だって言うのに、死んじゃうなんて嫌だぜ!

 

「よーし! 私も燃えてきたよー!」

 

「……えぇっ?」

 

しかし姉は思っていたのと真逆な事を言い放った。そんな……こいつもなのか!?

 

「相手がビルよりもでっかい? この世界をメチャメチャにした? そんなの上等! むしろやってやんよー!」

 

な、なんだってー!? こいつ、自分が何を言ってるのか分かんないのか!?

 

「言っとくが、助太刀はいらねぇぞ」

 

うずめも何おかしな事を言ってるんだ!? あの化け物に挑むだけでも無茶ってもんなのに、正気じゃねぇぜお前!

 

「止めても無駄だよ。私の人の話の聞かなさは筋金入りだからねー!」

 

「ちょちょちょ、待ってくれ! そんなんで死んだら元も子もねぇって! なぁ、お前からも何か言ってくれ!」

 

今度は妹の方に呼びかける。姉と違って、無茶だって事が分かってくれる。

 

「ライジさんの言う通りだよ! 二人とも、冷静になってください! あんな大きいのと戦うなんて、常識的に考えて無理だよ!」

 

「そうだよ! 妹もそう言ってるし、あれと戦うなんて事はやめてくれ!」

 

俺の必死に言い続けるが、うずめは首をゆっくりと横に振った。

 

「心配してくれてるところわりぃが、この街を滅茶苦茶にしたあいつだけは絶対に許せねぇ。女神としてな」

 

……女神? 今、女神って言ったのか? どういう事だ? まさかうずめも、神様って奴なのか?

 

「ねぷっ!? ちょっと待って、今、女神って言った!?」

 

女神という言葉を聞いた姉が食いついた。うそっ、反応した? この姉妹、女神を知ってるの?

 

「そういえば言ってなかったな。まぁ、今はどうでもいいさ。今からここは戦場になる、巻き込まれる前に逃げるんだ」

 

「逃げろって、お前はどうするんだ? ここで戦っても何もならねぇぞ!」

 

「……あのデカブツと一緒に、モンスターの群れも沸いてきやがるんだ。逃げ遅れた奴らのためにも、何が何でもここで食い止めなきゃいけないんだ」

 

「だからって……えっ?」

 

まだここに誰かいるのか? 嘘だろ? てっきり誰もいないかと思ったぞ。

 

「そういう理由なら、なおさら手伝わなきゃいけないね! 一緒に戦おう、うずめ!」

 

うずめの話を聞き、さらにやる気を出した姉。信じられない……俺は逃げたい一心なのに、何でこいつは元気なんだ?

 

「駄目だ、お前なんかが太刀打ちできる相手じゃねぇ。さっさと逃げろ!」

 

「やだ!」

 

「逃げろ!」

 

「逃げない! ここで逃げたら、うずめを見捨てるようなもんだもん!」

 

「っ……!」

 

……何だ、この気持ち? 姉の放った一言が、俺の中にある何かを揺れ動かした。

 

「お姉ちゃん…………うん」

 

妹も同じ事を感じたのか少し考えた後、決心する。

 

「お姉ちゃんが戦うなら、私も戦います!」

 

妹も戦う事を選んだ。この姉妹の自信……何だろう、俺の中にある不安が取り除かれていく。

 

よし、決めた。

 

「俺も戦う事にしたぜ! うずめ! それと、えーと……」

 

「ああ、まだ言ってなかったね。ネプテューヌだよ!」

 

「ネプギアです。よろしくお願いします、ライジさん!」

 

姉妹がそれぞれ名前を名乗った。ねぷ、うーんぬ? とネプギアか。

 

「……あぁー! もう分かったよ! どうせ言っても聞かないんだろ? いいか、戦うからには絶対に勝つからな!」

 

「もちろんだよ!」

 

「よし、絶対に勝つぞ!」

 

「ならせめて、その傷を何処かで治療しませんか?」

 

ネプギアがうずめに傷を治す事を提案する。傷だって? よく見るとうずめの身体には所々傷があった。

 

そういえばうずめ、今まで一人で戦ってたんだっけ……。

 

「見たところ、あのおっきなのはすぐにこっちには来そうにないし……時間があるなら、万全の状態で臨んだ方がいいと思うんです」

 

「俺も賛成だ。ワンクッション置いてから挑んだ方が、いい結果になると思うぜ」

 

「……一理あるな。なら近くに俺の拠点があるから、そこに行こう」

 

拠点? そんな物があるのか。俺達は戦いの傷を癒すため、うずめの拠点へと向かった。

 

「た、助かったぁ~……」

 

途中、俺は気を抜いてそんな事を呟いたが、三人には聞こえていなかったのでほっとした。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。