遊戯王E   作:我深遠ヨリ来ル者也

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青き侵略者達、太古の力

「ヒートエイジ マグナイトで古代の機械猟犬(アンティーク・ギア・ハウンドドッグ)へ攻撃、メルトブレイド!」

 

「グアアアァァアアアァ」

 

 OBELISK FORCE

 LP1200→-900

 

「ハァ、ハァ、ハァ……これで最後か?」

 

 アカデミア次元の兵士、オベリスクフォースを倒したのを確認し額の汗を拭う。

正直危なかった。黒崎やユートと別れてしまい、仲間も1人1人と消えていった。

背後から仲間の悲鳴が聞こえたが、もう手遅れだろう。これ以上の消耗を避けるため近くの空き家に隠れる。

 

 他の次元からデュエリストが襲撃してから1週間、非常食と水が底を尽きた。

殆どのインフラも停止しているこの環境で物資が底を尽きるって事は死を意味する、と思う。

1日なら耐えられるけど、この状況が続くのは勘弁してもらいたい。

 アカデミア次元の兵士、オベリスクフォース。古代の機械(アンティーク・ギア)とそのサポートを使ったビートバーンデッキ。

それだけならまだ良い、頑張れば突破できる。一番の問題は常に3人がかりでデュエルを仕掛ける点、数が無尽蔵な点だ。

今日1日で18人、内4人はメタを張ってくれたおかげでライフを500以下まで削られ、ギリギリで勝利した。

 ボクのデッキはヒートエイジ、バーンと墓地からの特殊召喚を特異とする炎属性エクシーズテーマ。

エクシーズを封じられたらバーンまたは最上級モンスターでのビートダウンへとフィニッシュルートを変更すれば良い。

だけど仲間も同じテーマを使ってる訳ではない、不測の事態故に対策をしてる者も少なかっただろう。

こちらは圧倒的劣勢、ハンティングゲームの的とか冗談じゃないよ。

 

「こんな所に隠れていたのか」

 

 ――このタイミングで見つかるのは不味い。ここの出入り口は1つのみ、下手に穴開ければ倒壊して仲良く生き埋めだ。

やっぱりこうなるのか……。

 

「かかってきなよ。君達なら僕1人でも十分だ」

「随分威勢の良い負け犬じゃないか、その勢いがいつまで続くかな」

 

「「「「デュエルッ!」」」」

 

 

 

YUKI LP4000

 

  VS

 

OBELISK FORCE1 LP4000

OBELISK FORCE2 LP4000

OBELISK FORCE3 LP4000

 

――YUKI turn――

 

YUKI

LP4000

手札5

 

「ボクのターン、手札から永続魔法暴走期(バーサクエイジ)灼熱期(ヒートエイジ)を発動、

 灼熱期の効果で500LP払い、手札のヒートエイジモンスターを捨てる事で、

 デッキからヒートエイジモンスターを手札に加える。

 俺はヒートエイジ ラヴァノイドを手札に加える。そのまま召喚!」

 

YUKI LP4000→3500

 

ヒートエイジ ラヴァノイド

☆2 ATK100

 

 現れたのは赤い粘液の塊のような見た目のモンスター。

きゅーきゅーと不思議な鳴き声を上げながらのたうち回っている。

 

「そんな弱小モンスターでどうすると言うのだ?」

 

「まぁ見てなよ。ラヴァノイドの効果発動、このカードをリリース、手札のヒートエイジモンスターを捨て、捨てたモンスターのレベル×800ポイントのダメージを与える。

 ボクが捨てるのはレベル8 ヒートエイジ マグナイト、よって800ポイントのダメージ!」

 

OBERISK1 LP4000→3200

 

「クッ、だがその程度!」

「まだだよ、暴走期のもう1つの効果発動!ヒートエイジモンスターがカードの効果によって手札から墓地へ送られた時、

 そのモンスターを特殊召喚し、そのレベル×100のライフを支払う。来い、マグナイト!」

 

YUKI LP3500→2700

 

 地がひび割れ、裂け目から甲冑姿の騎士が現れる。

体中が溶岩で覆われており、唸り声を上げる。

 

ヒートエイジ マグナイト

☆8 2200

 

「マグナイトの効果発動、特殊召喚成功時に手札全て捨て、捨てた枚数×300ポイント攻撃力上昇する

 そして2つ目の効果発動、マグナイトをリリースしレベルの合計が8以下になるように墓地のヒートエイジを特殊召喚。

 現われろ、ラヴァノイド、クラッカース2体、」

 

 

ヒートエイジ ラヴァノイド

☆2 ATK100

 

ヒートエイジ クラッカース

☆2 ATK0

 

ヒートエイジ クラッカース

☆2 ATK0

 

「レベル2のモンスターが3体、来るか!?」

 

「ご名答、3体のモンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 太古の翼竜よ、燃え滾る炎纏いて再び飛翔せよ、ヒートエイジ イラプター!」

 

ヒートエイジ イラプター

★2 ATK1400 ORU3

 

 マグナイトが現れた時に割れた大地から炎と共に翼竜が現れる。

プテラノドンに近いフォルムに炎が宿った姿は不死鳥を想起させた。

 

「イラプターの特殊召喚に成功した時、カードを1枚ドローする。

 カードセット、ターンエンド」

 

YUKI

LP2700

手札0

ヒートエイジ・イラプター ★2 ATK1400 ORU3

暴走期

灼熱期

 

――OBELISK FORCE1 turn――

 

OBELISK FORCE1

LP3200

手札6

 

 

「俺のターン、ドロー!俺は手札から融合を発動。手札の古代の機械猟犬(アンティーク・ギア・ハウンドドッグ)3体で融合召喚!

 いにしえの魂受け継がれし機械仕掛けの猟犬たちよ、群れなして交じり合い、新たな力と共に生まれ変わらん!

 現われろレベル7、|古代の機械参頭猟犬《アンティーク・ギア・トリプルバイト・ハウンドドッグ》!」

 

古代の機械参頭猟犬

☆7 ATK1800

 

 ガシャガシャと音を立てながら、頭が3つな事を除いては犬型のモンスターがユーキを見つめる。

☆7で攻撃力1800ステータス自体は低いがサポートカードも多くモンスターに3回攻撃できる事に加えバトルフェイズ中は魔法罠が発動できないと厄介なモンスターだ。

初見であれば壁を潰され積んでいたが1ターン目から展開しておいて正解だった。

 

「行け、古代の機械参頭猟犬、イラプターへ攻撃「そこでストップだ」何だと!?」

 

「イラプターの効果発動、ORUを1つ取り除きフィールド上のカードを1枚破壊し相手に500ダメージを与える。パイロ・フロウ!」

 

 イラプターが地面へと突っ込み姿を消す。何処へ行ったのだと探す猟犬の足元がひび割れ底から爆発と共にイラプターが飛び出した。

参頭猟犬は灼熱の溶岩の中へと消えてゆき、熱風がオベリスク・フォースの1人を襲った。

 

イラプター ORU3→2

 

OBELISK1

LP3200→2700

 

「クッ……カードを2枚伏せターンエンドだ」

 

OBELISK1

LP2700

手札0

伏せ×2

 

――OBELISK FORCE2 turn――

 

OBELISK FORCE2

LP4000

手札6

 

「俺のターン、ドロー!俺は手札から融合を発動、現われろレベル7、|古代の機械参頭猟犬《アンティーク・ギア・トリプルバイト・ハウンドドッグ》!」

 

古代の機械参頭猟犬

☆7 ATK1800

 

 再び現れた猟犬、目が輝きイラプターを確実に捉えんとジリジリと距離を詰めてくる。

 

「行け、|古代の機械参頭猟犬《アンティーク・ギア・トリプルバイト・ハウンドドッグ》、イラプターへ攻撃!」

 

「イラプターの効果を発動、そいつを破壊させてもら「融合解除を発動!」しまった!」

 

 参頭猟犬を中心に空間が渦巻いて三匹の猟犬が姿を現す。

 

イラプター ORU2→1

 

古代の機械猟犬《アンティーク・ギア・ハウンドドッグ》

☆3 DEF1000

 

古代の機械猟犬

☆3 DEF1000

 

古代の機械猟犬

☆3 DEF1000

 

「古代の機械猟犬の効果を発動、相手に600ポイントダメージを与える。」

 

YUKI LP2700→2100

 

「くっ……」

 

「どうした?まだ2回残っているぞ!」

 

YUKI LP2700→900

 

「ぐああぁぁぁああ」

 

 3体の猟犬が火球を噴き出し、ボクを爆発が襲う。何回か喰らった事があったがかなり凶悪な部類のコンボだ。

奴等、偶に冴えたプレイングをするから質が悪い。

 

「そして古代の機械猟犬の効果発動、俺はフィールドの古代の機械猟犬2体で融合召喚!

 現われろ、|古代の機械双頭猟犬《アンティーク・ギア・ダブルバイト・ハウンドドッグ》!

 そして古代の破滅機械(アンティーク・ハルマゲドン・ギア)を発動しターンエンド」

 

古代の機械双頭猟犬

☆5 ATK1400

 

 2つの頭を持つ猟犬が現れる。残りの手札が融合解除なら確実にやられていたが何とか命拾いした。

だが発動されたのは古代の破滅機械、迂闊な行動が命取りとなってしまう。

 

OBELISK FORCE2

LP4000

手札0

古代の機械双頭猟犬 ☆5 ATK1400

古代の機械猟犬 ☆3 DEF1000

古代の破滅機械

 

――OBELISK FORCE3 turn――

 

OBELISK FORCE3

LP4000

手札6

 

「俺のターン、俺は手札から融合を発動、来い古代の機械双頭猟犬!」

 

古代の機械双頭猟犬

☆5 ATK1400

 

 ……流石に説明は要らないだろう。おなじみの犬っころが姿を表した。

 

「カードを伏せ、ターンエンドだ。どうやらもう終わりのようだな」

 

OBELISK FORCE3

LP4000

手札2

古代の機械双頭猟犬 ☆5 ATK1400

伏せ×1

 

――YUKI turn――

 

YUKI

LP900

手札1

ヒートエイジ・イラプター ★2 ATK1400 ORU1

暴走期

灼熱期

 

「俺のターン……、ドロー!」

 

「さっきまでの勢いはどうした?それとも大人しくカードになるか?」

 

「いや、俺のデッキはまだやれるらしいぜ?

 手札から融解期(メルトエイジ)発動!そしてリバースオープン、RUM-メルト・フォース!」

 

「RUMだとッ!?」

 

「あぁ!俺はイラプターでオーバーレイネットワークを再構築。

 原初の炎、大地溶かし天へと登れ!ランク3!ヒートエイジ ブラスター!」

 

ヒートエイジ ブラスター

★3 ATK1800 ORU2

 

 地面が融解し、ボコボコと音を立てながらマグマで噴き出しイラプターを包み込んだ。

このマグマの柱こそブラスターの正体、生ける炎である。

 

「この瞬間、古代の機械双頭猟犬の効果を発動!ブラスターにギア・アシッドカウンターを「ストップストップ」クソッ、今度は何だ!」

 

「ブラスターと融解期の効果を発動、ブラスターが特殊召喚に成功した場合、カードを1枚ドローする。モンスターが特殊召喚されたので融解期を除外しフィールド上のモンスター全てを破壊する!

 さぁ、破滅機械の効果を受けてもらうよ!」

 

「だが、お前もダメージを「ブラスターはX素材を1つ取り除く事で破壊を防ぐ!」な、何だと!?」

 

ヒートエイジ ブラスター ★3 ATK1800 ORU2→1

 

OBE1 LP2700

OBE2 LP4000→1600

OBE3 LP4000→2600

 

「ブラスターがX素材を取り除いた場合、フィールド上のカード1枚を破壊し、そのコントローラーに500ポイントのダメージを与える。

 俺が破壊するのはそのセットカード。行けブラスター、ピラーフレイム!

 

OBE1 LP2700→2200

 

 ブラスターの火力が弱まったと思うとOBE1のセットカードの下から火柱が立ち昇りカードを溶かし尽くした。

熱風がOBE1を襲うがこんなのまだまだ序の口だ。

 

 

「更にRDM-クーリング・フォース発動、ブラスターでネットワーク再構築。再び飛翔せよ、イラプター!」

 

ヒートエイジ イラプター

★2 ATK1400 ORU2

 

「イラプター特殊召喚時、カードを1枚ドロー。そして効果発動、そのセットカードを破壊し500ポイントのダメージを与える。パイロ・フロウ!」

 

イラプター ★2 ORU2→1

 

OBE1 LP2200→1700

 

「グウウゥゥゥ……負け犬の分際でェ!!」

 

「その負け犬にやられるんだよ。手札から熱帯びし希望を発動、墓地の『ヒートエイジ』Xモンスター1体を特殊召喚しこのカードをX素材にする。

 来い、もう1匹のイラプター!そのまま効果を発動、セットカードを破壊だ!」

 

イラプター

★2 ATK1400 ORU1→0

 

OBE3  LP2600→2100

 

 破壊したカードはOBE1の融合塹壕1と古代の機械増幅器1O、BE3の融合塹壕1。

もし破壊していなかったら攻撃できずに詰みだったかもしれない。勝ちは正確に、詰めを甘くすると終了だ。

 

「ドローカードは……君か。だったら楽に決着が付きそうだ!

 手札から赤き希望 ヒートプリンセスを召喚!」

 

赤き希望 ヒートプリンセス

☆1 ATK0

 

 赤い炎を纏った少女が腕を組み敵を見据える。

地面から溶岩を纏い囲み始める。

 

「ヒートプリンセスの召喚に成功したため効果発動、墓地のヒートエイジを除外しそのモンスターと同じ攻撃力と効果を永続的に得る。

 俺はマグナイトの攻撃力と効果を得る。ヒートチャージング!」

 

ヒートプリンセス

☆1 ATK0→2200

 

「バトルフェイズ、行けイラプター攻撃!」

 

OBE1 LP1700→300

 

「まだまだ、イラプターの攻撃!」

 

OBE2 LP1600→200

 

「行け、ヒートプリンセス。メルトブレイド!」

 

OBE3 LP2100→-100

 

「メインフェイズ2、イラプターをリリースする事で墓地のヒートエイジ ラヴァノイドを手札に加える。

 そして灼熱期の効果、500LP払いラヴァノイドを墓地へ送り、新しいラヴァノイドを手札に加える。

 そして暴走期の効果でラヴァノイドを特殊召喚し200LP払う」

 

YUKI LP900→400→200

 

「ラヴァノイドの効果、自身をリリース、手札のラヴァノイドを捨て200ポイントダメージ!」

 

OBE2 LP200→0

 

「ターンエンド、さぁ狩ってみなよ」

 

YUKI

LP200

手札0

イラプター ★2 ATK1400 ORU0

イラプター ★2 ATK1400 ORU0

赤き希望 ヒートプリンセス ☆1 ATK2200

暴走期

灼熱期

 

――OBELISK FORCE1 turn――

 

OBELISK1

LP300

手札1

 

「い、嫌だぁ……、死にたくない……。」

 

 どうやらこいつ程度の頭脳でも分かるらしい。イラプターの破壊とバーン効果はフリーチェーンだ。

カードを伏せても発動しても、逆順処理でダメージを受けてしまう。チェーンできない除去があっても、モンスターを引かれれば終了。

所謂詰みってやつだ、死ぬがよい。

 

「お、俺はカードを伏せてターンエン「イラプターの効果発動、チェックメイトだ」ヒッ」

 

イラプター ★2 ORU1→0

 

OBE1 LP300→-200

 

「グアアアアアアアアア」

 

 悲鳴とともに最後のオベリスク・フォースが倒れる。

今までやってきた事だし、やられる覚悟もできてるんでしょう?

オベリスク・フォースをカード化する。ビームで1発なんだから手軽なもんだよ。

 

「流石に、疲れたかな。今ので、場所バレなきゃ良いけど」

 

「……残念ながらもう見つかってる。」

 

 振り返ると蒼色で癖の入った髪が特徴的な女がこちらを見つめていた。

あちこち燃えて頑張っても寒いって言えないような環境にも関わらず、耳あてマフラーコート手袋と完全防寒している。

連戦は慣れないんだけど

 

「ツイてないよ、全く……」

 

「楽しませてくれたら、貴方をここから逃がしてあげるわ」

 

「あぁ、だからお手柔らかに頼むよ」

 

「真剣勝負だから楽しいのよ。これ以上のお喋りは不要でしょ?」

 

「まぁその通りだね……行くよっ」

 

「「デュエル!」」




 今回の最強カード

ヒートエイジ イラプター
★2 炎属性、炎族 エクシーズ効果 ATK1400/DEF300
口上:太古の翼竜よ、燃え滾る炎纏いて再び飛翔せよ!
「ヒートエイジ」レベル2モンスター×3
このカードの特殊召喚に成功した場合、カードを1枚ドローする。
①1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、フィールド上のカードを1枚を対象として発動できる。
 そのカードを破壊し、そのカードのコントローラーに500のダメージを与える。
 この効果は相手ターンでも発動できる。
②このカードをリリースして、墓地の「ヒートエイジ」レベル2モンスター1体を選択する。
 そのモンスターを特殊召喚する。
 この効果の発動後、自分は「ヒートエイジ」モンスターしか特殊召喚できない。

 今回の過労死枠、フリーチェーンで除去&バーンができる事に加え、
特殊召喚に成功すれば1ドロー、用済みになれば素材を呼び出し新たなイラプターを呼ぶことが出来ると言う専用カードだとしても十分強力なモンスター。
 ……高打点の大量展開は勘弁して下さい。
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