Who is the liar.   作:Gasshow

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エイプフールに投稿してから早一ヶ月。そろそろ終わらせないとヤバイと思い、急遽かなり急いで終わらせました。余計な表現は全てカットして軽めにしました。恐らく誤字、誤表現が多々あるかと思われますので、報告して下さい。


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私は一人、 無縁塚にある鈴蘭畑に足を運んでいた。それは先程気づいた事実を確かめるために、直接メディスンに会おうとしたからだ。しかしいくら探してもメディスンは見つからず、その気配すら微塵も感じられなかった。私は鈴蘭畑から少し離れて何もない野原に腰を降ろし、そしてしばし頭を捻る。

 

「…………やっぱりあの人形がメディスンなのか?」

 

今ここにメディスンがいれば、あの人形がメディスンでないと言い切れるのだが、いないとなると私の考えが正しい可能性が大きく膨らむ。そもそも私があの人形をメディスンだと気づけなかったのは、普段と服装が違ったからだ。黒を貴重とした服は真っ赤なドレスに変えられており、頭に乗っかっているのはリボンでなくドレスと対になる帽子だった。それはまるで、その人形がメディスンだと気づかせないためにそうさせたように感じさせた。

 

「…………でも何でそんなことをしたんだ?」

 

メディスン自身がそうしたのか、それとも誰かにそうされたのかは分からないが、なぜそんなことをする必要があるのか?そこでふと一つある可能性が浮上した。

 

「…………もしかして、メディスンを博麗神社に持って行かせるため?」

 

見知らぬ人形に、博麗の札に似た物が張ってあれば、それを博麗神社に持っていく可能性は高い。もしメディスンだと分かっていれば、少なからず人形を博麗神社に持っていく可能性は減る。

 

「と言うことはあのお札は、人形を博麗神社に持っていかせるために書いた偽物か」

 

ならば何の効力も持たないと言うのも納得できる。しかしそうなると、一つの矛盾が生じる。それはあの人形がメディスンだとすると、なぜ人形から何の力も感じられなかったのか?と言うことだ。あの人形がメディスンなら、少なからず妖力のような物が感じ取れてもおかしくはないはずだ。それなのにあの人形は何も感じられなかった。

 

「…………もしかして、アリス?」

 

アリスがメディスンを操った?これならば一つの筋が通る。まるで、私を待ち構えていたかのように、あの人形と共に道に立っていた。もしかすると、アリスが私を博麗神社に向かわせるためにああしたのかもしれない。だがこれはまだ仮説の一つだ。そもそもアリスがメディスンを操ったとして、その操られたメディスンでも毒を使えるかどうかは分からないし、遠隔で人形を操るには操る人形にも魔術的細工をしなくてはならない。そうなればあの人形から魔力が関知されなければおかしい。

 

「まだ今の所じゃ何とも言えないなぁ」

 

どれも決定打に欠ける。まだ情報が少ない。

 

「…………すこし、メディスンについて調べて見るか」

 

私は一言そう呟いて、次の目的地を人里へと定めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私が人里へ向かった理由は一つ。それはメディスンについて調べる中で、それが一番効率の良い場所だからだ。この時間帯ならば、鈴仙は薬売りとして人里にいるはず。永遠亭のメンバーは少なからずメディスンと交流がある。主だった人物は永琳だが薬師である鈴仙も多少はメディスンについて知っている筈だ。それともう一つは阿求の家にある幻想郷縁起だ。あれには歴代の阿礼乙女たちが書き残していった妖怪についての資料がある。それにメディスンの事柄が載っているはず。それを見れば、私の知らないことが分かるかもしれない。

 

「さてと、取り合えず鈴仙を探し回らないといけないな」

 

少し面倒だと思いながら、私は帽子を深くかぶり直す。恐らく鈴仙は今、忙しく人里を走り回っているはずだ。

 

「まぁ鈴仙も案外真面目だから…………な……」

 

思わず口調が遅くなる。それは私がさて、これから鈴仙を探しますかと顔を上げた先に、茶屋で団子を美味しそうに頬張る鈴仙(ターゲット)がいたからだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お団子(おご)るから、師匠には内緒にしといて!」

 

それが開口一番、鈴仙が私に放った言葉だった。先程言った私の発言を取り消したい。こいつは普通に不真面目だ。

 

「いやそれは別に良いんだが、その代わりに少し聞きたいことがあるんだ」

 

「なになに!?内緒にしてくれるなら何でも答えちゃうわよ!」

 

余程、永琳の事が怖いらしい。

 

「実は少しメディスンについて調べててな、まぁ理由は面倒だから聞かないでくれ。それでお前は少なからず、メディスンについて知ってるだろ?だから、メディスンについて何か教えてくれないか?」

 

それを聞いた鈴仙は頭から情報を引き出しているようで、考えるように立てた人差し指をそっと顎に当てた。

 

「メディスンについて?ん~私がメディスンについて知ってるのは、彼女が毒を操れるって言うのと、妖怪で自立人形だって言う事くらいよ」

 

それは既に知っている事だ。

 

「最近の様子とかは?」

 

「う~ん、いつも通り師匠と何か話しをしていただけね」

 

「その内容とかは分かるか?」

 

「内容?…………そう言えば、何か近々アリスと約束があるって言ってたわね」

 

「アリスと!?」

 

私は思わず、両目を見開く。

 

「ええ。確か鈴蘭の毒について何とかほんとかあるからとか。そこら辺はよく分からなかったわ」

 

「…………そうか、ありがとう」

 

私は肩を落として、目を閉じる。肝心な事は何も分からなかったが、やはりアリスが怪しいのか?あまり考えたくはないが、その可能性が現状一番高い。

 

…………いや、まだ分からない。この手の事柄を考察する時、決めつけるのは良くない。先入観や思い込みを棄てて、客観的に物事を見なければならない。私は落ち着こうと、手元にあるお茶を一口の飲もうと、湯飲みを自分の口へと近づける。その時だったーー。

 

「あら魔理沙さん、鈴仙さん。珍しいですね、お二人が茶屋で休んでおられるなんて」

 

突然、かけられた声に私と鈴仙は同時に反応した。首をくるりと曲げて、その方向へと振り向く。そこには一人の従者を連れた稗田家当主、稗田阿求が立っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

阿求に出会った私は鈴仙に別れを告げて、元々の予定だった幻想郷縁起を見せてもらう為に彼女の家へと向かうことにした。相変わらず無駄に迫力のある家に入り、その中にある長い廊下を阿求と共に歩いていた。私は阿求の背中を眺めながら、彼女の背中を追いかける。そこでふと阿求は前を見て歩きながら、ふと私に驚くことを尋ねてきた。

 

「…………もしかして魔理沙さん。今、メディスン(彼女)について調べているのって、霊夢さんが殺された事に何か関係があるんですか?」

 

「ッ!何でお前がその事を知ってるんだ!?」

 

私は思わず立ち止まり、阿求に返答を求めた。それを聞いた阿求は私と平行して立ち止まり、こちらの方を振り向いて口を開いた。

 

「紫さんに教えて貰ったんですよ。と言うよりは協力の要請ですかね。流石の紫さんも、一人だけで幻想郷全体に『博麗の巫女が殺された』なんて言う大事を隠しきるには骨が折れる。だからせめて人里だけでも誰かに協力してもらおうと言う事で、人里屈指の力を持つ稗田家当主である私に情報の隠蔽を頼んだんですよ。と言っても、詳しい話は何も知りません。ただ霊夢さんが殺されたと言うことだけ、紫さんから伝えられたんです」

 

なるほど。それで阿求は霊夢の死を知っていたのか。

 

「さて、行きましょう。それで良ければ今、魔理沙さんが考えている霊夢さんの死について、何かお聞かせ願えませんか?一人で気付けない事も、二人だと気づける事があるかもしれませんし」

 

そう言って、ふと阿求は優しい笑みで私に微笑みかけた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私室にしては広すぎる阿求の部屋に招かれて、取り合えず当初の目的であった幻想郷縁起を見せて貰った。しかしそこには私の求めていた情報は無く、空振りに終わった。それだけだとあまりに呆気ないので、私は折角だと阿求に言われた通り、今まで自分が集めた情報を阿求へと伝えた。主観や、私の推測は一切伝えていない。ただ分かっている事実や、聞いた話。そしてそれを誰から教えて貰ったかを全て話した。

 

「なるほど。では今の所、これらが魔理沙さんの集めた情報なのですね」

 

「ああそうだ。何か分かったか?」

 

「まぁ少しは。その前に一つ聞きたいのですが、霊夢さんの死体の様子はどうだったんですか?」

 

しまった。全て話したと思っていたが、どうやら死体の様子だけ話し忘れていた。

 

「霊夢は頭が潰されていた。恐らくそれが直接の死因だ。それに片足も無かった。その理由は今の所よく分からないけど」

 

それを聞いた阿求は、ふむと一つ(うな)ってから私の方を見た。それからゆっくりと口を開き、落ち付いた様子でこう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「魔理沙さん。そもそもその死体、本当に霊夢さんのものなんですか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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