吹雪ですよ、司令官   作:月日星夜(木端妖精)

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第六話 お風呂イベント!

 

 食事を終え、「私が」「でも」「そんな」と遠慮する彼女を押し切って食器を洗わせていただきながら、今ここにはいない吹雪に思いを馳せる。

 『俺が皿洗っておくからお風呂入ってきな』と勧めたのだが、なぜか渋る彼女をこれまた押し切って脱衣所へ向かわせた。心配しなくても覗いたりはしない。下着やらはそこにある物を使って欲しい。あ、上着はどうしようか……俺の物って訳にもいかんだろうし……。

 という訳でひとっ走り買ってきた。走るのきつかった。だが走らにゃどこにも行けん。バイクはあるが乗りたくないのでな。事故怖い。体力的にもやばいが女性向けのコーナーをうろつく俺に向けられた奇異の視線により削られた精神もやばい。吹雪を見て回復したかったが残念、現在彼女は入浴中である。

 代えの服がないのは彼女もわかっているだろうに、俺の言葉に従って風呂に入ってしまうのは真面目というか素直というか……俺が命令すればなんでもやってくれそうだ。

 なんでも。

 ………………。

 ライダーベルトでも巻いてもらって変身ポーズとってもらおうかな。一度見て見たかったんだ、艦これライダー吹雪。何度壊れてもまた走り出す艤装のエンジン。

 あほな事を考えつつ脱衣所への扉をノックする。シャワーが床を打つ音がくぐもって響いているから彼女が脱衣所にいないのはわかっているのだが、念のため……間違いが起こっても困るしな。精神的に。そもそもラッキースケベは不可抗力でなければならないのだ。もしかしたら見れるかもなんて考えで扉を開けてしまえばそれはただの変態にすぎない。

 まあ、あれだ。

 彼女の入浴の様子を想像してしまうのは不可抗力って事で一つ。

 穢れなき肌や掻き上げられた髪の生え際、後ろから覗く胸の僅かな膨らみなどは扉の茶色の中に浮かぶと瞬く間に溶けて消え、煩悩を払うために頭の中に描いたユートピア・ドーパント=加頭(かず)(じゅん)は衝撃を受けたかのように理想郷の杖をぽとりと落とした。重力の法則が乱れる。四六時中煩悩に塗れたかのような思考になってしまうのは、全ては吹雪が魅力的だからだ。あんなにかわいい女の子は見た事ないってくらいに。そもそも好みド直球だし。これが別の「おっ」と思える少女だったならば「あと五、六年経てばなぁ」と考えられるかもしれないが、吹雪は別だ。今のままの彼女でも十分守備範囲に入ってしまうのである。というか彼女一人のために範囲が拡げられている。この分なら他の子には反応しないだろう。たぶん。吹雪は艦娘で、成長しないとわかっているからこそだと思うし。

 シャワーの音が止み、窺うような気配があったので手短に要件を伝える。パジャマ買ってきたからこれを着なさい、と。

 扉二つ越しに『ありがとうございます』とくぐもった声がした。間違いなく彼女は浴室にいるな。念のため「入るぞ」と一声かけて十秒ほど待ってから脱衣所への戸をそっと押し開いた。……よし、いない。

 肝心の浴室の方からは何やら慌ただしい気配がしていたが、そっちには目を向けず入り口横に袋を置いておく。紳士的、紳士的……オーケー、任務完了だ。これより帰投する。

 

 さて、何をしようかなと考えつつリビングに戻り、テレビの前の座椅子へ腰を下ろす。

 駅と家との往復で結構な時間が経っているから、いくら女の子の入浴が長いと言ってもそろそろ出てくるだろう。その前に俺は……そうだな、彼女に聞きたい事を考えて纏め、見たいだろう物を用意しておくか。

 吹雪は俺が何をしているか、してきたかを知りたいと言っていた。俺に興味を持ってくれるのは嬉しいが、あいにく俺は話し上手ではない。だからアルバムでも引っ張り出して断片的な記憶を聞かせようと思ったのだが……。

 

「……なんか穴抜けだな。掃除したっけか」

 

 リビングの出入り口の左側。和室と繋がる和風の扉を遮るように背の高い棚と衣装棚がある。三つ開きの棚は古めかしく、アンティークの皿や料理本なんかが詰め込まれていて、中段横並びにある三つの引き出しにはそれぞれ医療キットやら何ともわからない資料や説明書などが入っている。アルバムなどをしまっているのは最下段の開き戸の中だ。そこにぎっしりアルバムが詰まっていると予想していたのだが、記憶違いか、数冊引き抜いたみたいになって傾いている。両親が死んだときに処分したんだったかな……。だったら俺の写真は残ってるだろう。

 そう思い、左端の一冊を抜き出し、開いてみた。だがこれも穴開きだった。

 一ページ二枚だか四枚入れられる写真は最後の方まであると言えばあるのだが、ところどころのポケットに写真が入っていなかった。こんな不規則な入れ方はしない。前になんらかの理由から抜いて捨てたのだろう。……どのような理由かは考えたくもないが。

 一瞬『両親の顔を見て暗い気持ちになるよりかはマシか』と思ったのだが、ペラペラとページをめくっているとちょうどその両親が写っている写真を見つけてしまって、あぁ、と息を吐いた。

 こちらに向かって屈託のない幸せそうな笑顔を浮かべる父と母。写真ポケットから僅かにはみ出た端に指を当てて滑らせるようにして抜き出し、裏を返す。2002年8月1日……その頃は、まさしく幸せの絶頂だっただろう。だが(つい)えた。つまらない事故が二人をこの世から消した。以来俺は一人で……そう、一人で生きてきたんだ。

 彼らがいなくなって、おそらく人並みの悲しみや絶望はあっただろうが、その時俺は感情を飲み込めないほど子供ではなかった。

 時折、子供のように泣き喚いて悲しみを吐き出せていればと後悔する事がある。

 なぜ堪えてしまったのだろう。二人が死んだ事は我慢できるほどの事だったのだろうか。俺は冷酷だったのか? そして今はもう、その感情はほんの一握り程度しか残っていない。時間の流れが奪い去っていってしまった。

 そうだとしても……まったく、とんだ親不孝者だ。

 

「……いずれ捨てる必要があるかな」

 

 暗い気持ちが胸に巣食い、塗り潰していく。圧迫するような辛さが喉を締め付けて、絞り出すようにそれだけ言う。捨てるか。この気持ちも、この写真も、思い出の一切も。

 写真を元の場所にいれる。アルバムを閉じ、他に二、三冊取り出して重ね、テレビの前の机の上へ置いた。

 これ以上はいい。もう中は見たくない。吹雪にだけ見てもらえればそれで良い。

 …………いや。

 両親の写真は抜いておくか。

 

 

「お風呂、いただきました」

 

 彼女のために冷たい麦茶を用意しておけば、良いタイミングで吹雪がやって来た。薄ピンク色のパジャマの上に茶色いケープをかけて、二つの布を握り締めて繋いでいる。湯上り直後の肌はほんのり赤く色づいていて、立ち止まっていれば湯気が上っているのが見えた。濡羽のような髪はしっかりと乾かされ、今は解かれてありのままに流れている。暖かそうな彼女を見ていれば、俺も湯の中に浸かっているかのような気持ちにさせられて、自然に笑みを浮かべた。

 

「司令官も……入りますよね? お湯は、まだ抜いてないんですけど……」

 

 じっと見下ろす俺が何を思っているのかがわからないのだろう、戸惑うようにもじもじとしている吹雪が、(みどり)の瞳を電灯に煌めかせて上目で覗き上げてくるのは、こう、ぐっとくるものがあった。

 というか、なんというか……今の彼女は、凄く無防備に見える。

 風呂上がりの少女。買ったばかりの清潔なパジャマは子供っぽく、それがさらに清らかな雰囲気を吹雪に与えている。だがケープに隠された細い肩や、サイズが少し大きい薄布のパジャマが見せる彼女の体の輪郭は小さく、それでいて丸みがあって、女を感じさせられる。

 子供っぽいのに色っぽい。幼い色香とでも言うべきか。吹雪はそんな危険な香りを自分が振り撒いているなどとは露とも思っていないのだろう。だから、無防備。なんの警戒もなく俺の前まで歩いてくると、再度同じような内容の言葉を投げかけてきた。

 

「君が嫌でないなら入らせてもらうが」

「嫌……ですか? ええっと……よく、わからないです。すみません」

 

 言葉の意味がわからないのだろう、考える素振りを見せた彼女は少しの間答えを探していたのだろうが、結局小首を傾げて申し訳なさそうにした。わからないならいい。いつまでもそのままの君でいてくれ。

 これで「あ、や、やっぱりお湯抜いてきますね」なんて言われてたら大ダメージ食らってたよ。嫌そうな顔がついてたら死ぬまでいってただろうね。

 どうやら彼女にはまだ思春期の片鱗はないみたいだ。……艦娘に思春期は訪れるのか? 最初から最後まで思春期真っ只中の艦娘とかはいそうだが……。

 彼女と入れ替わりに風呂に入り、カラスの行水もかくやというスピードで上がる。もちろん頭や体は洗っているし、湯船にも百数えるくらいは浸かっている。が、どうしても入浴は速く済んでしまう。

 作務衣(さむえ)を着こむ。厚手の布が熱を逃がさないので暖かい。

 

「待たせたな」

「いえ」

 

 立ったままアルバムを見下ろしていた吹雪が振り返って首を振る。実際それほど時間は経っていないだろうが、社交辞令のようなものだ。

 さて、さっそく質疑応答に入ろうか、と彼女に坐椅子に座るよう勧めたところで、あの、と吹雪が声を出した。言いよどむように言葉にならない声を出していたが、やがて俺を見上げると、こう言った。

 

「料理とか家事は、私がやりますから」

「いや、そういう訳には」

「し、司令官は、いつもみたいにどっしり構えててください」

 

 いつもみたいに、って。

 ……ひょっとして彼女達には艦これプレイ中の俺の姿が見えていたのだろうか。

 だとすると、確かにまあ、椅子に座って画面に向かう俺の姿は『いつもどっしり』だろうけど。

 眉を斜めにしてむいっと真摯(しんし)な表情を浮かべる彼女には、いくら俺もやろうと言ったって通じないだろう事は簡単に予想できた。意外と頑固? それが彼女の仕事という認識なのだろう。無理に取り上げるよりは好きなようにやらせた方が良いか。助かるのは確かだし。頷けば、吹雪はほっと息を吐いて少し脱力した。

 座椅子に座り、机に向き合う。まずは彼女の聞きたい事、見たいもの優先で良いだろう。俺の事についてできる限り答えると言えば、彼女はさっそくアルバムを広げて「これは?」「これは?」と問いかけてきた。興味津々だな……。それは嬉しくもあり、むず痒くもあった。

 

 小さい頃の写真を重点的に指差され、説明をせがまれた。覚えてない事も多く話すのには難儀したが、その分記憶に残っている事については多くを語る事ができた。

 目を輝かせて話に聞き入る彼女に、今度は君の番だとばかりに質問する事にする。

 

「あ、えーっと……そのですね、司令官」

「どうした? 答えたくない事なら答えなくても良いんだが」

 

 最初の質問は『どんな風に過ごしてきたか』だったのだが、吹雪は内股に両手を差し込んで目を逸らすと、言い辛そうに話した。

 

「部屋、あるんです」

「……ん?」

 

 言葉の意味がいまいちわからず、続きを待つ。

 上手く伝わっていないとわかったのだろう、吹雪は右手でお腹辺りの布をつまんで俺を見上げた。

 

「せっかくパジャマも買っていただいたんですけれど……その、私、どうやら自分の部屋ごとこちらに来てしまったようでして」

「へ?」

「だから着替えとか、私物なんかも……ですね」

「あ、ああー……」

 

 そーなの。

 そーなんだ。

 ……え?

 つまり……どういう事だ?

 

「パジャマもありますし……替えの服や、ベッドなんかだってあります」

 

 吹雪が伝えたいのはつまり、実は彼女は単体でここに来たのではなく、部屋やら私物やらとセットでやって来たって事か。

 つまり……俺がひとっ走り行ってきたのは無意味だったと。

 

「す、すみません司令官! 私が伝えていなかったから……」

「い、いや、いいよ。どの道君は着替えを持たずに風呂に入ってた訳だし」

「あ……」

 

 着替えを取りに行くためにはタオルでも巻いた吹雪が部屋へ行くか、俺に取って来いと頼むかのどちらかしかないだろう。そのどちらも、あまり簡単にできるようなものではないだろうという予測は、彼女の表情を見れば簡単にたてられた。

 呆けた声を出した吹雪は、顔を真っ赤にして俯いてしまった。正座した膝の上に押し付けられた拳はぷるぷると震え、ぴんと張った腕もまた震えていた。

 そこまで考えてなったのだろうか。……ひょっとして、吹雪も結構動揺しているのかな。

 考えてみれば、彼女は世界を越えてまで俺に会いたいとまで思ってくれていた。念願かなって最初は呆けていたみたいだが、湯を浴びて現実を認識し始めたのかもしれない。

 

「お、そうだケーキ食べない? いやー実は俺、まだちょっとお腹空いててさぁ」

「ぁ、は、はい。そうですね、そうしましょう!」

 

 ちょっと吹雪が居た堪れなかったので、わざとらしいくらいに明るい声を出して彼女を元気づけてみる。

 意図に気付いたのだろう、へにゃっとした顔をして俺を見上げた吹雪は、大袈裟にノッてきた。二人して立ち上がり、「食べよう」「食べましょう」と盛り上がる。食卓へ移動し、食器棚からケーキ用の小皿を取り出そうとして、

 

「あ、それは私の仕事ですから。司令官は座って待っててください。ね?」

 

 注意されてしまった。どうしてもそういったお仕事は譲れないらしい。だったらアルバムを片しておこう。それくらいなら大丈夫だよな。

 吹雪を窺いつつ三冊重ねたアルバムを持ち上げ、アンティークの棚の方へ運ぶ。と、カットケーキを小皿に移していた吹雪が俺の方を見てきた。

 

「司令官、紅茶も淹れましょうか」

 

 すわまた注意されるかと身構えたものの、飛んできたのはただの提案だった。

 いいね、と短く返せば、すぐ淹れちゃいますねとぱたぱた動き出す。スリッパの音と相まって、その動きは随分コミカルに見えた。端的に言って大変可愛らしい。今はまた縛られたしっとりとした髪が、電灯の光を照り返していた。

 食後のデザートタイム。向かい合って座り、さっそく頂く事にする。

 

「司令官、美味しいですね!」

「ああ、そうだな」

 

 スーパーで買ったものなので、味はあんまり良くないのだが、吹雪は喜色満面でケーキを口に運んでいる。頬に手を当ててうっとりしている様は、まるで最高級スイーツでも食べてるみたいな反応だ。

 俺もフォークで切り分けたショートケーキの端を口に放り込んでみたのだが、うーん、チープな甘さ。不味くはないが、特別美味い訳でもない。

 ケーキを買ったのは記念的な意味合いが強かったのだが、まあ、彼女は喜んでいるみたいだし、結果オーライだ。

 ズズーッと紅茶を啜って一息つく。

 ふと、彼女の前に置かれているティーカップの中身が俺のと違う事に気付いた。

 

「吹雪のはミルクティーなのか」

「はい。司令官はストレートティーの方がお好きですよね」

「よく知ってるな」

 

 ストレートの方がというよりは、甘いのがあまり得意でないってだけだが。

 

「ええ、ちゃーんとわかってますからね!」

 

 おお、凄い自信だ。ドヤッと得意気な顔をしている吹雪に、ひょっとして俺の事結構知ってる? と問いかけてみる。

 

「司令官の事ならなんでも……とは言いませんけど、はい、たくさん知ってますよ」

「そりゃ……なんか、照れるな。えーと……たとえば、じゃあ俺の好きな食べ物は?」

「お寿司とかお刺身のサーモンが好きですよね。あとは麺物とか特に」

 

 即答だった。そして、正解。寿司刺身は言わずもがな、ラーメンやうどんも好きだ。本当に俺の好みを把握しているというのだろうか。

 はー……俺はゲームをやっているだけのつもりだったが、実際は彼女と同じ時を過ごしていたんだな……。不思議な感じだ。

 特別な感情を抱いて悦に浸った俺は、続く吹雪の言葉に首を傾げた。

 

「肉じゃがも好きですよね」

「ん? いや、それは特に」

「え……?」

 

 え?

 なぜか吹雪は「何を言ってるのか良くわからない」とでも言うような顔をしていた。

 

「え、え、嫌い……なんですか?」

「いや、嫌いって訳でもないが」

「じゃあ好きなんですよね?」

「好きかと聞かれると、うーん」

「なんで……?」

 

 机に両手をついて今にも立ち上がろうとしている吹雪は、呆然として呟くと、俯いてしまった。

 傷つけてしまったか? でもなんで。……って馬鹿か俺は。さっき彼女が作ってくれた料理は肉じゃがだろ。即答で「好きだ」と言わんでどうする!

 しかしもう好きでも嫌いでもないと言ってしまった。今さら好きだなどとは……いや、気落ちしている様子の彼女を放っておけない。

 

「さっきのは、嘘だ。好きだよ、肉じゃが」

「! ほ、ほんとですか!?」

「あ、ああ、ほんとほんと」

「よかったぁ……」

 

 浮かせかけていた腰をすとんと落とした吹雪が胸を撫で下ろす。

 そうだ。今俺の中で肉じゃがは寿司やラーメンなんかをぶっちぎりで抜き去って堂々の一位に輝いている。(吹雪の手料理)という但し書きがつくが。

 吹雪は調子を取り戻したようで、ティーカップを傾けて一息ついている。仕切り直しだ。とりあえずもう一、二個質問を投げかけてみよう。

 

「嫌いな食べ物はわかるか?」

「……茄子とかトマトとかアボカドとか、だいたいのお野菜は苦手ですよね。好き嫌いは駄目です。ちゃんと食べられるよう調理してあげますから、残さず食べてくださいね?」

 

 うわぁー…………藪蛇だったかな。

 じと目で俺に言い聞かせる吹雪に、口の中だけで「ふぁーい」とてきとうに返事をする。

 吹雪が現実に来てくれた事は特別で嬉しい事で、良い事以外ないと思っていたが……まさかこんな弊害があるとは。

 きっと吹雪はお残しは許してくれないだろうな。粘れば「しょうがないですね」と言って皿を下げてくれそうだが、それって大人としてどうなのよ。

 吹雪に格好良いところを見せるんじゃなかったのか、俺。野菜如きでひーひー言う男は控え目に見ても格好良くないぞ。

 ああ、でも、食えないものは食えないんだよなぁ。茄子とか、飲み込もうとすると吐き戻しちまうし。

 でも吹雪の手料理なら食べられる気がしてきた。

 男って馬鹿だなあ、とつくづく思った。





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