東方八風凛   作:翠月茉弥

6 / 11
第6話 姉貴分の白狼

何故か香霖堂に売っていたデッキブラシで風呂場の床を擦る夏凜。今週は夏凜が家事の当番なのだが二柱+早苗は一周忌の為外の世界へ一週間の外出、雪羽は仕事にまさかの一週間の間残業付きという変なおまけを付けられて寺子屋に寝泊まりしている。そういえば残業が始まる前に疲れた表情をしながら残業終わって早苗が帰ってきたら家族でどこか行こうかなと言っていたのを思い出した。というわけで今、守矢神社にいるのは夏凜と刀華だけなのだ。

 

「・・・お母さん何やってんだろ。きっと外の世界で神奈子様と諏訪子様と一緒にお墓参り行ってるんだろうな。」

 

口より先に手を動かそうと思うが手が動かない。やる気はあるが何故か体が動かないのだ。そのまま数十秒立ち尽くしていると突然目の前が真っ暗になった。何も物音を立てず風呂場の床に横たわる夏凜。一方刀華の方は。

 

「・・・遅いですね夏凜。風呂場の掃除くらいなら5分くらいで終わるから刀華は座っていてって言っていたのに。」

 

そう言い、洗っていた食器を棚に片付け風呂場へと向かう。・・・え?夏凜の姿が見当たらない?風呂場の戸を開け中へと入る。中で横たわっている夏凜に気付き、急いで部屋まで運んだ。とりあえず布団に入れ、おでこを触ってみる。

 

「熱っ!・・・夏凜風邪引いてるのに無理して仕事してたんですねえ。ふふっ、やっぱり子供ですね。大方二人に褒められたかったんでしょうか。」

 

優しい顔をして夏凜の頭を撫でる。おっと、そんなことしてる暇があったらタオル濡らして夏凜の頭に乗せるのと風邪薬持ってこないと。少し駆け足でタオルと水の入った桶を持ってきて、タオルを濡らし頭に乗せる。そしてその後居間から薬箱を出すと何かがひらりと落ちてきた。気になったので薬箱を一旦置き、それを拾う。

 

「あっこれ、雪羽さんと早苗さんの結婚式の時の写真じゃないですか。懐かしいですね・・・。もう20年前ですか。」

 

そういえば雪羽さんこの写真撮った後、緊張して料理を白いタキシードの上にこぼして凄い咲夜さんに謝っていたなあ。早苗さんも同じ事やらかしかけてたけど。懐かしく思いながら写真をしまい夏凜の所へ風邪薬を持っていく。すると夏凜が起き上がっていた。

 

「・・・あ、刀華・・・姉。」

「無理しないの、もう少し寝てていいよ。」

「うん・・・。そういえば・・・なんで刀華姉私の前だけ敬語じゃないんだっけ・・・?」

「夏凜が私と話す時は敬語禁止って言ったんでしょ。」

 

恥ずかしいが夏凜が言った所だけ少し夏凜の真似をしてみる。夏凜は少し恥ずかしそうに笑うと再び寝た。世話の焼ける妹を二人も持つと大変ですね。・・・私もいつか結婚してこの神社を離れてしまう時が来るのだろうか。その時が来たら私は・・・絶対泣かないでおこう。絶対笑おう。それが夏凜や雪羽さん、守矢神社に住む皆の為だから。




はい、というわけで第6話どうでしたか?
「刀華姉が結婚したらかあ・・・想像できないなあ。」
「でも刀華さん美人だからすぐ結婚できると思うわよ。」
想像できないのはどういう意味なのか少し知りたいけど多分良い意味だという事を信じておくよ。
「私はそんな酷いこと言わないから。」
「あら?結構言うじゃない。最近なんて万尋に酔った勢いで・・・。」
「あれは・・・!あんたもニヤニヤしながら聞いてないでさっさと締めて!」
えー。では、次回も良ければ見ていってくださいね。(見ていってね)(見ていきなさい)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。