それでは本編スタート!
神社に居候することになった日の翌日。
「・・・ん、朝か」
小鳥の鳴き声で目が覚めた俺は、とりあえず居間の方に向かった。
「あら、祐真おはよう。意外と早いのね」
そこには既に博麗霊夢がいた。テーブルの方を見てみると、朝食が置かれていた。
「ちょうどアンタを起こしに行こうと思ってたのよ。まだ寝てたらたたき起こすつもりだったんだけども」
「・・・やめてくれ。ただでさえ疲れてた体にさらなる追い打ちをかけるようなことはしないでくれ」
「疲れてたって・・・アンタ外の世界で何してたのよ?」
「いや・・・能力使って異世界を巡ってたんだよ。で、昨日帰ってきたら幻想郷に来たんだよ」
その言葉を聞いた霊夢は呆れた表情になっていた。何でこの話をするとみんな呆れた顔するんだよ・・・
「・・・まあ、取り敢えずご飯が冷めるから早く食べるわよ」
「・・・ああ」
霊夢が話題を変えたことで、この話は終了して朝食を摂り始めた。朝食を摂りながら俺は、霊夢にいくつか質問をしてみた。
「なあ、幻想郷で住むにあたって何か必要なことはあるのか?」
「必要なこと? そうね・・・弾幕ごっこができることと、能力持ってるんだったら空を飛べたほうがいいわね」
「空は飛べた方がいいはなんとなくわかるとして・・・弾幕ごっこって何?」
「まあ、その辺はご飯を食べてから説明するわ」
そういうと、霊夢は黙々と朝食を食べていた。俺は早めに朝食を済ませると、先に調理場で食器の洗い物をやっていた。後から霊夢がやってきてついでに俺が洗うことになった。
「それで、弾幕ごっこって一体なんだ?」
朝食後、軽く境内の掃除等を済ませた後に、縁側でお茶をすすっている霊夢に俺はそう聞いた。
「そうね・・・説明するのも面倒だし、実際に見てもらった方が早いのよね」
「まあ、そのほうが分かりやすいな。でも、相手はどうするんだ?」
「・・・そろそろ来る頃ね」
「? 誰が来るんだ?」
「おーい霊夢! 暇だから遊びに来たぜー」
誰が来るのかわからずにそんな声を出したとき、背後から声が聞こえた。後ろを振り返ってみると、そこには白黒のいかにも魔法使いっていう格好をした金髪の女の子が立っていた。
「ああ魔理沙。ちょうどいいところに来たわね」
「・・・霊夢がそういう時はなんか嫌な予感がするんだよな。と言うか、こっちにいる外来人は誰なんだぜ?」
「能力持ちで幻想郷で暮らすことになった外来人よ」
「そうか! 私は霧雨魔理沙、普通の魔法使いなんだぜ!」
「・・・ああ、俺は神崎祐真だ。普通の魔法使い?」
彼女・・・魔理沙が最後に行った言葉になんか引っかかった。そんな風に考えるしぐさをしていると、
「ああ、まだ祐真には話してなかったわね。この幻想郷には妖怪以外にこんな魔法使いや亡霊、神や仙人なんかもいるのよ」
「何でもありだな、この世界は」
「それで霊夢、私に何か用でもあったのか?」
そういって魔理沙が話題を戻してくれた。それに霊夢はお茶をすすった後に、
「ええ、ちょっと祐真に弾幕ごっこを見せようかと思って、相手をしてくれないかしら?」
「おっ、それなら別にいいんだぜ! 今日こそは絶対に勝ってやるぜ!」
二人はそういうと、空へ飛んで行った。と言っても俺が視界で確認できる範囲でだが。上空では二人が何やら話し込んでいる。話し合いが終わったかと思うと、
「先手必勝! 【彗星】ブレイジングスター!」
魔理沙がそういうと、魔理沙の周りに弾幕が展開されてそれが霊夢に向かって攻撃を開始した。
「甘いわね、【夢符】封魔陣!」
霊夢も負けじと針状の弾幕で応戦する。戦況から言えば霊夢の方が優勢だった。
「くっ! やっぱり霊夢は強いな」
「当り前よ、伊達に博麗の巫女はやってないわよ」
「次の一撃で決めるぜ! 【恋符】マスタースパーク!」
魔理沙はそういった直後、極太レーザーが霊夢を襲う。しかし、霊夢はそれを見事にかわして、
「これでチェックメイトよ。【霊符】夢想封印」
「しまった!? うわあぁぁ!!」ピチューン!
背後を取られた魔理沙は霊夢の弾幕を受けてやられていた。なるほど、弾幕ごっこっていうのはあんなものなのか。
「どう? これが弾幕ごっこよ」
「ああ、なんとなく理解はした」
「そう。じゃあはいこれ」
霊夢はそういうと、俺に白紙のカードを数枚渡してきた。
「これは?」
「それはスペルカードの元よ。弾幕ごっこではスペルカードを使うのよ。とりあえず、スペルカードを作ったら魔理沙と戦ったら?」
「そういえば、魔理沙は大丈夫だったのか? 至近距離で攻撃されてなんか大きな音たてて落ちたぞ?」
「ああ、大丈夫よ。スペルカードルールは非殺傷だから死ぬことはまずないわ」
まずないっていうことは、もしかしたら死ぬかもしれないということだろうか?
「そういえば、さっき簡単に空を飛んでたけど・・・どうすれば空を飛べるんだ?」
「・・・空を飛んでるイメージをすれば飛べるんじゃない?」
「適当な発言だな・・・」
まあ、取り敢えずイメージしてみるか。空を飛んでる・・・空を飛んでる・・・
フワッ
不意に、体が地面から離れていつの間にか空中に浮かんでいた。
「まさかそんな簡単にできるとは思わなかったわ・・・」
空中に浮かんでいる姿を見た霊夢はそんな風に言葉を出していた。
「なるほど・・・ルーラの応用みたいな感じだな」
「ルーラ?」
「ああ、さっき話した異世界での移動魔法みたいなものだよ。まあ、ルーラの場合は一回いった事のある町や村に瞬時に行けるっていう魔法だけど」
「驚いた・・・祐真、魔力が使えるのね」
「まあ、その世界で魔法使い極めたし・・・使えるのは当然っちゃ当然かな」
霊夢とそんなことを会話していると、
「祐真、お前魔力があるって?!」
いつの間にか魔理沙が空中に再び上ってきていた。なんか目を輝かせているのは気のせいか?
「なら、すぐに弾幕ごっこできそうだな!」
「・・・はぁ!? ちょ、待てよ!」
「そうよ魔理沙、まだ祐真はスペルカード1枚も作ってないのよ? せめて1枚作ってから弾幕ごっこはしなさい」
「そうか! じゃあ祐真、早く作ってくれなんだぜ!」
そうは言われてもな・・・スペルカードなんてどうやって作ればいいんだよ。そんな風に考えながら白紙のカードを見てると、
「念じればスペルカードはできるわよ」
「・・・そんなものかよ」
霊夢からそういわれたが、一体どんなスペルを作ろうか・・・すると、ある考えが浮かび上がった。これならいけるかもしれない。早速念じてみると、案外簡単にスペルカードが出来上がった。
「よし、魔理沙で来たぜ?」
「おっ、完成したか! じゃあさっそく始めるんだぜ! スペルカードは祐真は1枚しか持ってないから1枚でやるぜ」
そういうと、魔理沙は懐から何やら道具を取り出した。
「先手必勝! 祐真はこれを防げるか? 【恋符】マスタースパーク!」
「いきなりかよ!?」
魔理沙の手に持たれた道具から先ほどの極太レーザー・・・基マスタースパークが放たれた。うーん、どうしようか。
「取り敢えず、避けるか」
マスパが眼前まで来たとき、俺はそれを右に素早く動いた。すると、案外簡単に回避することができた。
「なっ!? 私のマスパを回避した?!」
「・・・ふぅ、武闘家の職を極めておいてよかった。これがなければ直撃してたかもな」
「へぇ・・・魔理沙のマスパを回避するなんて、すごい反射神経ね」
魔理沙は驚いている一方で、霊夢は何やら感心していた。じゃあ、そろそろ終わしますか。
「じゃ、行くぞ・・・【爆閃・魔の4】イオグランテ!」
刹那、魔理沙を中心に大爆発が起こった。
「はぁ!? ちょ、何なんだぜこれ!?」ピチューン!
魔理沙は爆発に巻き込まれて地面に落ちてしまった。
「ちょっと祐真、あれ大丈夫なの?」
「・・・加減はしたつもり」
「・・・はぁ、まあいいわ。それよりも、初めて弾幕ごっこをしてみた感想は?」
「意外と面白い」
「そう。じゃあ、そろそろ降りて魔理沙を起こさないと」
「そうだな」
その後魔理沙が目を覚ましたのは2時間後だった。
作「さてさて、今回使用した魔法(呪文)はイオグランテです。イオグランテはイオ系統の最強の魔法です。イオ→イオラ→イオナズン→イオグランテという順番です」
作「祐真君が幻想郷に入る前に行っていた異世界はドラクエの世界でした。今後もこう言った感じに魔法はちょくちょく出てきます。さて次回は、初めての弾幕ごっこから数日たった後のお話です」
次回「八雲紫の強制排除(前編)」の予定です。
誤字脱字等があれば報告お願いします。
次回もゆっくりしていってね!