幻想幼女リリカルキャロPhantasm   作:もにょ

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 移転が遅いのは仕事に加えて、細かいセリフ回しとかに修正を加えてるからです。特に藍しゃまの口調。
 作者がポケモンと幻想少女大戦にハマっている事はあまり関係ありません。タブンネ。


第12話 幻想ふたり

 クラナガン地下秘密闘技場。

 そこは、何らかの理由で表舞台に出られない者が集う戦いの場。

 表から追い出された元プロ選手、お尋ね者、単なる賞金目当ての者等、様々な目的を持った者が集う様は正にカオスである。

 しかし、今舞台で戦っている二人は、その中でもさらに異質であった。

 

「オラオラオラオラアッ!」

 

「ば、馬鹿な!! 私の、拳法殺しが!!」

 

「トドメ! 撃符「大鵬拳」!!」

 

「ひっ、 ひでぶっ!! 」

 

 特徴的な断末魔を残して崩れ落ちたのは、身長3mはあろう大男。

 何を血迷ったのか、ツナギに上半身裸という、色々ありえないバリアジャケットを身に着けていた。

 その大男を降したのは、その3分の1程度の身長しかない桃髪の少女、いや、幼女の方が正しいかもしれない、であった。

 

「しょ、勝者、キャロ・シエル!!」

 

 大男のダウンを確認した審判が少女の勝利を宣告し、会場は大いに盛り上がる。

 年端もいかない幼女が強者を倒していく様は、ここ最近の名物になっていた。

 

 

 

 

「藍、ユニゾンアウトよろ」

 

「その言葉遣いはどうかと思いますよ」

 

「藍はノリが悪いですねえ」

 

 こんにちは、キャロ・シエルです。つい先日5歳になりました。

 

 あのチケットに儲け話の臭いを嗅ぎ取った私は、早速闘技場を探してみました。

 一応住所自体はチケットに書いてあったんですけど、そこでも色々ありました。

 あ、ここから回想入ります。

 

 最初は下働きで雇って欲しいと交渉したんですけど、やっぱり取り合ってもらえませんでした。

 裏っぽいところなら就業年齢どうにかなるんじゃね?と期待していたんですけど、そううまく行かなかったです。

 ただ、ここで引き下がる訳にもいかず、必死にチンピラっぽい人に頭を下げたんですが

 

「嬢ちゃんみたいなチビには無理だっつーの。どうしても金が欲しいんなら、俺が買ってやろうか? ギャハハハ!!」

 

 気が付いた時には、いつの間にか土下座をして命乞いをしているチンピラさんと、「龍」モードになってその頭を踏みにじっている私がいました。

 小さい呼ばわりは事実なのでまだ許せるのですけど、紳士はNGなのです。ロ〇コン滅びろ。

 

「ごめんなさい、許して……ハア、ハア……」

 

 っていうかこのチンピラさん、命乞いに混じって、時々喘ぎ声みたいなの発してるんですが……。しまった、こいつMなのか!?

 土下座されてるのに何故か身の危険を感じるというレアな体験をしていると、騒ぎを聞きつけたのか、奥の方から黒のスーツに金のバッチをつけた、いかにも兄貴っぽい人が出てきました。

 兄貴さん(仮)は私たちの姿を見てかなり驚いています。まあそうですよね。就活オワタorz

 明日からどうしようかなーと半ば現実逃避しながら、さりげなくこの場を離れようとしたのですけど

 

「おい、ちょっと待ちな嬢ちゃん」

 

 兄貴さんに呼び止められました。

 ハッ! まさかOTOSHIMAEつけろとか言い出すんじゃないでしょうね? 小指詰めるとか絶対嫌ですよ!!

 

「あんた、ココで戦ってみねえか?」

 

 おおう?

 

「実はさっきからこっそり聞いていたんだけど、嬢ちゃん働き口が欲しいんだろ? 見た感じ結構やるみたいだし、戦って勝てばファイトマネーも入る。悪い話じゃねえだろ?」

 

 うーん、どうしましょうか? 一見美味しい話に聞こえるけど……。

 裏社会とはいえ、あまり注目されるのは不味いし、この話自体が何らかの詐欺の可能性もあります。

 ただ、おそらくこれ以外には、この年でまともに金を得る手段はないでしょう。

 結局、背に腹は替えられない訳で

 

「いいんですか!? ありがとうございます!!」

 

 まあ、深入りしすぎなければ大丈夫でしょう。あくまでまともな職を見つけるまでの繋ぎです。

 

 とまあ、こんな訳で闘技場生活が始まりました。

 ここに選手登録してからは、大体2、3日に1回の割合で試合が組まれるようになりました。ファイトマネーおいしいです。

 それと並行して普通の仕事も探しているのですが、年齢の壁は厚く、結局1年近く、朝は一人で訓練、昼はギンガさんとユニゾン無しで打ち合ったり、仕事を探したり、たまにフリードをスキマから出して暇潰ししてます。夜は寝るか、試合のある日はユニゾンして出場っていう感じの日々を過ごしていました。

 有名になってしまうのは考え物だけど、実戦経験積めるのはかなり有難いので複雑です。

 

「それにしてもさっきの人……」

 

『どうしました、マスター?』

 

「い、いや、何でもないよ。……うん、きっと気のせい気のせい」

 

 さっきの試合で出てきた人がどう見てもハ〇ト様だったんですけど、多分他人の空似でしょう。

 特技とか断末魔も一致してたのも多分偶然です。

 それでなくともこの闘技場、モヒカンとかスキンヘッドとかの選手ばっかりだっていうのに……。

 この闘技場はAランクからFランクまであって、今の私はCランク。FとかEの頃は比較的まともだったんですが、Dに入るあたりから、そういう世紀末な奴らが増えてきました。

 魔法? バリアジャケットなにそれおいしいの? ストライクアーツ(笑)です。

 そういえば、前に火炎放射器持っていた奴もいましたね。

 消毒されるのは御免なので、放射してくる瞬間に、そいつの周りに結界張ってこんがりオーブンにしてやりましたが。(もちろん向こうの反則負け)

 Cランクでこれなら、BとかAはどうなるんでしょうね? 拳王とか聖帝っぽいのが出てきたら勝てる気がしません。

 小遣い稼ぎ目的なので、これ以上ランクは上げない方がいいですね。おお、こわいこわい。

 

「そろそろ帰ろうか?」

 

『ちょっと待ってください。今日はこの後「フェニックス」と「プリンセス」の試合があります。』

 

「あ、そうだった」

 

 この2人は、最近話題になっている闘士です。

 同じ時期に現れて連戦連勝を繰り返し、一気にランクを上がっている期待の新人です。

 今まで2人の試合を見た事は無かったんですけど、いずれ当たるかもしれない相手なので、チェックしておきたいです。

 ……というか、名前からして何かのネタ的な雰囲気を感じるので、スルーしたら後々厄介なことになりそう、っていうのが一番の理由だったりします。何の対策も無しに当たりたくないです。

 売店で買ってきたボップコーンを頬張りながら待っていると、試合開始の時間になりました。

 

(何が出てきても驚かないように……よし、大丈夫。某筋肉星の王子とか某聖闘士が出ても驚かないです!)

 

 そして出てきたのは、白いシャツに赤いツナギのズボンを履いた白髪の女性……

 

(あー、そっちか。ってことはプリンセスは……)

 

 反対側から出てきたのは、着物風の上着に赤いスカート、黒髪ロングの、名前負けしないほどの美少女で

 

(うわあ、てるもこ……)

 

「あら、今日の相手は貴方なの?」

 

「ふん、白々しい、知ってたくせに」

 

「さあ、どうかしら? 結局、いつも通りってことでしょう?」

 

「そうだな。お前の言葉に同意するのは死ぬほど嫌なんだが……いつも通りだ」

 

「死なないくせに。まあいいわ」

 

「貴方を不死にした永遠の力、その身にとくと味わうがいい、蓬莱人!」

「お前を殺すために身に付けた炎、その身にしっかり味あわせてやる、月姫!」

 

 

 

 え? ちょ、おまえr……アッーーーー!!

 

 そこからの事は正直あまり思い出したくないです。

 2人の間で繰り広げられたのは問答無用の殺し合い。非殺傷(結果論)って感じでした。

 龍の顎の玉でもこたんが貫かれれば即リザレクション。

 鳳翼天翔でぐやが消し炭になったかと思えば即リザレクション。

 ルール上は相手を殺してしまったら失格なんですけど、死んでも即生き返っているので審判は完全にパニックになっていました。ご愁傷様です。

 その後も、刺殺、リザレクション、焼死、リザレクション、ミンチ、リザレクション、バラバラ、リザレクション……。

 延々20分近くスプラッタなシーンが続いた後、結局時間切れによりドローになりました。

 観客席を見てみると、こっちはこっちでカオスです。

 あまりのグロさにリバースした人、もらいリバースしそうなのを必死に耐えている人、逆に大興奮しているアレな人と、こちらも散々なことになっていました。

 多分このカードが組まれることは2度とないでしょうね。主にエチケット袋的な意味で。

 

 とりあえず酸っぱい臭いのする観客席を後にして、拠点としている廃屋に帰ってきました。

 

「ええと……、戦闘技術においては見習う所の多い試合でしたね。……マスター、どうしました?」

 

 冷静になって考えてみると、さっきの試合からどうしても気になることがありました。

 

「ねえ、藍」

 

「はい?」

 

「幻想郷って、実在するの?」

 

「っ! それは……」

 

 藍の顔を見て、疑問は確信に変わりました。

 

「そっか、やっぱりあるんだ」

 

「……はい」

 

 私は今まで夢幻珠の事を、オタク文化にはまったマッドな科学者が作ったトンデモデバイスだと思っていました。でも、この世界に幻想郷があるのなら、このユニゾン形態のオリジナルである人妖が実在してるなら、色々話は変わってきます。

 

 

 

 

「藍、このデバイス、「夢幻珠」は、一体何なの?」

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