幻想幼女リリカルキャロPhantasm   作:もにょ

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第34話 幼女大戦 ~ 桃髪幼女 vs 鉄槌幼女

「今日の訓練はここまでだ。問題点と反省点まとめて今日中に提出な」

 

「「「「「はい!!」」」」」

 

 今日も今日とて、ヴィータさんと一緒に訓練の毎日です。

 

 陸士訓練校の一件以来、私達二人で部隊を渡り歩いています。

 私の仕事はヴィータさんのアシスタントで、訓練中は雑用だったり、シュートイベイションの時の射撃役をしています。

 ヴィータさん曰く「お前はあそこに混ざっても訓練にならない」だそうです。

 

「終わりましたね。じゃあ、今日もお願いします」

 

「……分かったよ。手加減は無しだからな」

 

 なので、ヴィータさんと模擬戦をするようになりました。

 皆の訓練が終わって訓練場が空いてからが、私の訓練の始まりです。

 

「準備はいいな? ……アイゼン、セットアップ!」

 

≪Jawohl.≫

 

「いつでもどうぞ。……ペスカトーガ、セットアップ!(藍、モード博麗。サブは「龍」で)」

 

≪All right.≫

『了解です』

 

 バリアジャケットを展開してお互い空中に飛び出します。

 一定距離離れた所でお互い停止し、模擬戦が始まりました。

 

「行くぞ。……アイゼン!」

 

≪Schwalbefliegen.≫

 

 先手を取ったのはヴィータさん。誘導性能のある鉄球が三発、こっちに向かって飛んできます。

 私は直前まで引き付けてそれをちょん避け。戻ってくる可能性もあるので、ヴィータさん本体を注意しつつ、そっちも警戒します。

 

「霊符「夢想妙珠」!」

 

 回避でできた隙にお返しのスペル宣言。

 スイカほどの大きさの霊力弾が六発、ヴィータさんの方へと向かっていきます。

 

「チッ、アイゼン!」

 

≪Panzerhindernis.≫

 

 それに対してヴィータさんは全周囲防御魔法を発動。直後、夢想妙珠が着弾し、ヴィータさんを中心に爆煙が上がります。

 夢想妙珠は誘導弾なので、ヴィータさんの判断は大正解です。

 

「おおおおおおお!!」

 

 追撃のスペルを用意しようかと思っていると、煙の中からヴィータさんがラケーテンハンマーで突っ込んできました。

 

「なら……!? くっ!!」

 

 そこで、正面から向かってくるヴィータさんとは別に、さっきから警戒していた鉄球が横から飛んできます。

 障壁の維持のために三発中二発の制御は手放したみたいですけど、残る一発を利用して、十字砲火を仕掛けてきました。

 

「でも……霊撃!」

 

「チッ!」

 

 回避も可能でしたけど、私が選んだのは迎撃。

 鉄球を吹き飛ばしつつ、ヴィータさんの体勢を崩します。ここでバインドを決めれば―

 

「何度も何度もその手にかかるか! アイゼン、カートリッジロード!」

 

≪Explosion.≫

 

 ヴィータさんはそこでカートリッジをロード。

 ラケーテンの噴射を利用してバインドに捕まる前に離脱し、そのまま私のほうに突っ込んできました。

 

「これで終わりだ! ぶち抜けえええええ!!」

 

 

 

 

 ―魔王「天地魔闘」―

 

 

 

 

「封魔陣!」

 

 霊力結界でアイゼンを止める。この強度じゃ抜かれるのは時間の問題だけど―

 

「破山砲!」

 

 その一瞬の隙をついて妖力を込めた右拳一閃。

 カウンター気味に腹部に刺さり、ヴィータさんが吹っ飛んでいきます。

 

「『藍、モード霧雨』……、マスタースパーク!」

 

 即座にユニゾン形態を変更してトドメの魔力砲撃。

 ヴィータさんは為す術もなく、それに飲み込まれていきました。

 

 

 

 

「うー……」

 

「あのー、ヴィータさん?」

 

「何だよ、キャロ」

 

「そろそろ機嫌直してくれませんか?」

 

「べ、別に怒ってねーよ! 帰るぞ、キャロ」

 

 そう言いながらも明らかに不機嫌なヴィータさん。模擬戦終わった後はいつもこんな感じです。

 初めてヴィータさんと戦った時は、突進してきた所を霊撃→バインド→夢想封印でアッサリ決着。

 明らかにこっちの事舐めてたので、キレイに入ってしまってました。

 二回目は射撃に専念してきたので、全部グレイズして向こうの魔力が切れてきたあたりで夢想妙珠連発。回避不能なので防御するしかなく、魔力切れとともに全弾着弾でピチュりました。

 以降も近付けば霊撃、離れればグレイズと誘導弾で、私が勝ちを重ねてきました。

 今日はわざとこっちに霊撃を撃たせてから、カートリッジロードして再突撃されました。だんだん対応されてきています。

 おかげで今まで使わないでおいたネタスペルを使う羽目になりました。

 コレまだ未完成なんだけどなあ……。

 

「まあまあ、そのうち勝てるようになりますから」

 

「上から目線で言うんじゃねー! 余計ムカつくっての!」

 

 

 

 

 ―その夜、八神家―

 

「ただいま、はやて」

 

「お帰り、ヴィータ。……今日はどうやった?」

 

「……」

 

「あー、負けたんか……。よしよし、大丈夫やから。ヴィータは強い子やから」

 

 そう言って、涙目になっているヴィータの頭を撫でてあげる。

 そんな光景が、ここ最近ではお馴染みやったりする。

 

「それにしても、ヴィータをここまで追い詰めるとは……、そのキャロとかいう子供は相当強いんだな」

 

「私の恩人だからな」

 

「あの見た目からは想像できないです」

 

 そこに声を掛けてきたのはシグナムとアギト、リインの三人。シャマルとザフィーラはまだ帰ってきていない。

 

「そうみたいやねえ。戦ってる所はアイゼンの記録映像でした見たことないんやけど、かなり出来るみたいやなあ」

 

 うーん……。そうや!

 

「なあ、シグナムとアギトは今度の非番っていつ?」

 

「私は……三日後ですね」

 

「私もシグナムと一緒だぞ。何でだ?」

 

 おお、グッドタイミングや!

 

「その日私とリインも有給取るさかい、一緒にヴィータのところに見学に行かんか?前からヴィータの教官っぷりは見てみたかったし、キャロの戦い方もナマで見ておきたいしな。アギトもキャロに会いたいやろ?」

 

「へ? はやて!?」

 

「成る程、それはいいですね」

 

「私も賛成ー。キャロに会うのも久しぶりだしな!」

 

「私も会ってみたいですね」

 

 私の発言にヴィータは驚き、残りの三人は賛成してくれた。後でザフィーラとシャマルにも聞いとかんとな。

 

「じゃあ、それで決定な。いやー、今から楽しみやなー」

 

 

 

 

 ―三日後―

 

「あのー、ヴィータさん? 何で八神家の皆さんが勢揃いしてるんですか?」

 

「気が付いたら、いつの間にかこうなってた」

 

「そうなんですか」

 

「今日は私ら見学や。よろしく頼むな」

 

「シグナムだ。主はやてやヴィータから話は聞いているが、会うのは初めてだな。まあ、宜しく頼む」

 

「シャマルです。キャロちゃん、今日はよろしくね」

 

「……、ザフィーラだ」

 

 いつものようにヴィータさんと待ち合わせしていると、なぜかはやてさん+ヴォルケンズ+アギトのフルメンバーでやってきました。これって、何というか―

 

「……えーと」

 

 これ、何て授業参観?




 この辺りからサブタイトルがスペカや曲名の改変になってます。
 後半になるにつれて辛くなっていく仕様だと気付いたのは、ラスト間際になってからでしたw
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