デート・ア・ライブ 電子精霊達と共に   作:神谷 莢那

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 北海道から帰還いたしました、莢那です。
 旭山動物園の土産が雪ミクのジュース一本というね……。
 シャドウバースと修学旅行の遅れを取り戻すべく駆け抜けてるFGOにより多分投稿遅れてるかも。11時執筆開始なのよー。

 三連冥府エルフに当たってそろそろエルフがトラウマです。


霊装

 早速、霊力を感知する。感覚は、四糸乃がそれほど遠くでないことを伝える。

 

 『士道? 通じてるわね。右手に真っ直ぐ、大通りに出るまで走りなさい、それで四糸乃に先回り出来るはずよ』

 

 唐突に響く琴里からの通信。

 「了解」

 そう返し、士道と二人は駆け出した。

 

 

 

 霊力を補助として、凍りつく地面に足を取られることなくなんとか人気のない大通りにたどり着く。

 

 『――来るわよ』

 

 感覚も、強大な霊力がこちらに向かっていることを告げる。

 見えてきたのは、滑らかでか無機質なフォルム。霊力で強化された視覚には、四糸乃の姿も見える。

 

 

 ――――やるしかないか。

 

 士道は、二人を守るために力を求めた。

 今、このまま四糸乃を助けに行けば顔バレは確実だろう。と言って、この二人が――無理やりは不可能ではないだろうが――自主的に危険なところへと向かう士道から離れるなんて事はしないこともわかる。なら、霊力を使うしかない。

 別なる精霊として見つかるか、〈ラタトスク〉の人間として見つかるか――もちろん、〈ラタトスク〉そのものが見つかるわけではないだろうが――その程度の違いでしかないだろう。そして、精霊として見つかるのならば、霊力によってある程度の偽装、ごまかしは可能だ。

 なら、やるしかない。

 

 

 

 「鞠亜、鞠奈。使おう」

 

 二人と目線を交わし――頷き合う。

 炎によって通信機器や琴里のつけてくれた機械は壊れてしまうだろうことに少しばかり申し訳なく思いつつ、体に力を巡らせる。

 

 「灼爛殲鬼(カマエル)」「「霊装、展開」」

 

 士道の容姿が変化する。体が炎に包まれ、青かった髪は赤く、紅く染まり、瞳も同色に染め上げられる。そして髪は伸び、腰に届くほどに。無機質な白い角が生え、服は和装じみたものへと変化し、その袂は炎と同化するようにたなびき、天女の羽衣のようなものまでつけられる。傍から見て、完全に女の子であるのは口にするべきことではないだろう。

 

 鞠亜、鞠奈には電子世界にて発見したのと同様の霊装が装着される。士道には効かないが、認識操作の霊力が――これは士道にも――纏われており、随意領域(テリトリー)ですら真実を見破る事は出来ないだろう。その力により、俺達は何らかの精霊らしき姿へと変わっているが、見た目が確実に違うのだ。バレることは無いだろう。

 

 

 精霊の姿となったことで落ちたパペットを拾い上げる。士道の意思を反映する炎は、パペットを燃やしてしまわなかったようだ。

 

 

 変身を終えた頃には、戦況は変化していた。

 

 先ほど四糸乃の見えた位置にあるのは、半径十メートルほどの半球。霊力による氷が渦を巻く、冷気の砦。氷の玉――おそらく凍らされたASTが転がっている。

 ――待ってろ。今、向かうからな。

 

 「シドー!」

 

 向かおうとした瞬間に聞こえてきたのは十香の声。

 

 「十香!? ――どうしてここに!? それに霊装が!?」

 「シドーが何かをしているのではないかと思ってな。霊装は……よくわからんのだ。出ろと思ったら出てきたのだ」

 

 封印は気合いでどうにかなるらしい。んなわけねー。

 

 「三人は周りのASTを頼む。俺は――」

 

 四糸乃を救ってくる。

 その言葉に、皆が頷く。

 

 

 

 「っ!」

 

 無言の気合いを込め、折紙が持ち上げていたビルの先端部を粉砕する。

 そしてワンテンポ遅れて追いついてきたみんなにあとを任せ、士道は氷のドームの中へと突っ走った。

 

 

 

 

 

 ――一瞬の鞠亜達サイド――

 

 「ここは通しません」

 「そうだな」

 

 鞠亜の言葉に同意する十香。その姿は限定的な霊装であるのだが、鞠亜の力により本来の十香の霊装姿に見えるようにされていた。

 

 「〈プリンセス〉に未知の精霊……?」

 『どうして複数の精霊が。〈ハーミット〉を助けに来たっていうの?』

 

 ASTの矛先は三人へと移行する。

 

 「ぐ――」

 

 ASTとの戦いが幕を開ける――――

 

 

 

 

 

 ――視点戻るよ――

 

 

 「ぅ、ぇ…………っ、ぇ……っ」

 

 結界の中心部て泣きじゃくる四糸乃を見つけた。

 

 「よ、し、のん……っ……」

 

 涙に濡れた声で呼ぶは、彼女の友の名前。

 

 

 「ほいっと」

 

 あたかもその声に答えるかのように、四糸乃の手にすぽっと嵌められたのはよしのん。

 

 「ぇ…………」

 

 ふと顔を上げれば、そこには士道の姿が。

 

 「――助けに来たぞ」

 

 その日から、彼は彼女のヒーローになった。

 

 

 

 

 

 

 四糸乃の貼った氷のドームをあっさりと抜け、四糸乃の姿を視界に収めた途端、霊力を切って体を元に戻す。

 

 そして、よしのんを渡してやると、泣き出してしまう四糸乃。その小さな体を抱きしめ、頭をなでてやる。

 

 「もう大丈夫だ。安心してくれ」

 『やっはー、お久しぶりだね士道くん。元気だったかい?』

 

 なんて、陽気な声が聞こえてきて、つい頬が緩む。

 

 

 ――そして

 

 唐突に、キスをされた。

 

 「ぇ」

 「十香……さん、から……聞いて、まし、た、から……」

 

 四糸乃の霊装が光の粒となって空気に溶け消えていく。

 

 「暖か――い……」

 

 そう言って空を見上げる四糸乃につられるように上を向けば、灰色の空にかかる虹。

 

 直後、多少はなれてきた浮遊感と共に俺は〈フラクシナス〉へと戻ったのだった。

 




 約束、にて使用された認識操作がまた使われましたね。便利だわー。

 後始末とかを明日にやるよてー。

 せっかく出したんだけど強敵がいるわけでもなし、灼爛殲鬼の出番なかったねぇ。

 あとから見たら最後に変なのついてたね。何だったんだあれは。
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