デート・ア・ライブ 電子精霊達と共に   作:神谷 莢那

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 そういや、よく考えたら折紙が精霊たちを襲撃するシーンなかたネ。正直言うと忘れてただけなんだけどまあ、目の前にいる精霊倒すよりも過去に戻ることを急いだってことでここはひとつ。まあ、士道と折紙のガチバトルは後々救世魔王としてやるだろうしいいよね。精霊達に士道が自由に霊力を渡せる以上、人数少なくても折紙とまともに戦えるだろうし。

 Twitter見てた人(ほとんどいない)には言ったけど諸用で時間なかったので一日遅れの投稿でございます。
 オリジナルの話になるとやっぱなんか違う感じになるよね。まあ、これから腕を上げていけたらなぁと。


遡行

 真那が目覚めたその日。

 午前は、真那への説明――魔力処置への対処などは事後承諾のようなものになってしまったが、それらを終えた後、昼ごはんも食べずに武装の開発に熱中してしまった。世間一般で言う〈厨二病〉とやらにかかったことは無いが、ファンタジーの武装なんかは心を弾ませるナニカがあった。

 

 そんな日の午後――夕方にさしかかろうとしている頃合に、やっと空腹で時間の経過に気づいて五河家へと帰った後のことだ。

 

 「時間遡行の弾(ユッド・ベート)を折紙が!?」

 「ええ。つい先ほど私の分体を痛めつけてまでわたくしを呼び出してきた折紙さんが私にそうしてくれ、と」

 「いったいなんのつもりなんでしょうか……?」

 「そんなの、本人以外に分かる訳ないでしょ、考えるだけ無駄よ、無駄」

 「……まあ、確かにそうかもな」

 

 折紙がわざわざ狂三を呼び出してまでそうさせた訳なんて、確かに本人以外には想像することしか出来ない。なら、それは無駄か。

 鞠奈に影響されてきたかなー、と自らの思考を振り返るが、彼女に影響されていることが嫌という訳ではない。ならば大丈夫だろう。

 時間遡行に関しては、どうなろうとその力を持つ狂三と俺がいる以上、まあある程度の選択肢は存在すると言える。

 

 「あ、あの……兄様……?」

 「おう、どうした?」

 

 今日から五河家で暮らすこととなった真那が、体をぷるぷると震わせながら片手を上げる。質問のサインのつもりだろうか。

 

 「あの、えっと、〈ナイトメア〉がどうして……」

 

 狂三がこちらの仲間となった事は前の一件で知っているだろう真那の質問が指すのは、どうしてそうなったのか、というところだろう。

 ただまあ、それも一言で語りきれるものでもなし。

 

 「話せば長くなるから、また機会があれば説明するよ」

 「はあ、まあそれでいいんですが……。いつもと違って殺意が湧いたりしませんし……」

 

 雰囲気からしても丸くなった、と捉えて良いものだろうかと思いつつも、また折紙の話題へ。

 

 「士道さん? ところでその、折紙さんなのですが」

 「何かあったのか?」

 「士道さんはもう知っているでしょうが、【十二の弾(ユッド・ベート)】の発動には膨大な霊力を必要とします。士道さんに封印され、私一人では発動出来ないそれをどうしたと思いまして?」

 「……まさか……?」

 

 思い出すのは、五年前の火災の記憶。灼爛殲鬼(カマエル)の力を取り戻すと同時に思い出したあの時のこと。そしてそこにいた誰か。

 

 「ええ、おそらく、その通りです。

 折紙さんは――精霊となっていましたの」

 

 なっ、そんなっ、と、驚きの声が上がる。

 

 「つまり、あのノイズの仕業だと言うことでしょうか?」

 「ノイズ……?」

 

 ノイズ、とはあの時の誰かの仮の呼称であり、鞠亜たち二人にも話したことだ。

 

 「おそらくだけど、琴里を精霊にしたのと同じやつだ」

 

 軽く――その名前の由来と、それに関する情報少しを話し、また話題は戻る。

 

 「私も少し話したことがありますが、それは置いておきまして、折紙さんのことですわ。彼女、思い詰めた顔をしていましたの」

 「思い詰めた……?」

 「ええ。それはまるで――昔の私のように」

 

 目的のために躊躇いを捨てるその前の自分のことを思い返しながらにその事を話す狂三。

 

 「誰か、折紙のことについて情報をもっていますか?」

 「ああ、それなら私も少し知っていやがります」

 「真那?」

 「ええ、私が仮の身分としてASTに配属されていた時に少し話をしやがりましたもので」

 

 どちらかと言えば明るい性格の真那と、無口な折紙。会話が成り立つのだろうかと不安にも思うが、それはさておき。

 

 「そこで聞いた話でいやがりますが――どうも、両親を精霊に殺されていやがるそうです。それも五年前に」

 「五年前と言えば、折紙さんが戻った過去と一致しますわね」

 「そして、その精霊に復讐するためASTに入ったんだとか」

 「五年前、ここで被害を出した精霊――」

 「復讐のために探し続けているその精霊――」

  「「その名前は、〈イフリート〉です」」

 

 琴里に宿る灼爛殲鬼。その天使の、精霊としての識別名に士道は驚き、目を見開いた。

 

 

 

 「なら、折紙は――」

 「はい。過去に戻ったというなら、両親を殺したその精霊を探していると思います。――その復讐のために」

 「なるほどね。いつになっても現れない〈イフリート〉と出会うために、確実にそこにいる過去に戻ったってわけね」

 「あらあら、私の言いたいことが先に言われてしまいましたわ」

 

 しかし、士道はこれまでの話に少しの引っかかりの様なものを感じていた。

 

 「士道」

 「キミの感じてる事は、きっと正解。だから、言ってあげなさい?」

 

 二人から同時に背を支えられる。

 

 「あのさ、折紙の両親を殺したのは〈イフリート〉じゃない……と、思うんだ」

 「あら? どうしてそう思うのかしら?」

 

 答えに感づいているのだろう鞠奈が、わざとらしく尋ねる。

 

 「俺が初めて救った――封印した精霊はさ、実は琴里なんだ。天使の名は〈灼爛殲鬼〉。つまりは、識別名〈イフリート〉、だ。それは知ってるだろ?」

 

 鞠亜達はパスを通したその目で見て。狂三は彼からの伝聞で。真那は、その目の前に立ちはだかった記憶で。

 

 「そして、五年前のその日、霊力によって火災を巻き起こした琴里は、ずっと公園で泣きじゃくってたんだ」

 

 それは、その場から動いていなかったという証拠足り得るはずだ。

 

 「ならやっぱり、琴里は人を殺してなんていない。誰がなんと言おうと、俺はそれを知ってる」

 「と、なれば――」

 「ノイズですわね」

 

 精霊に殺されたという事だけを理解していて、その場が〈イフリート〉による火災で襲われていたために〈イフリート〉の仕業であると断定したのだろう。しかし――そこにもう一体精霊がいたとなれば話は変わってくる。

 

「ま、そんなところでしょうね。それより、狂三? 鳶一折紙はいつまで過去にいられるのかしら?」

 

 時間遡行の力は、精霊の力を膨大に消費したとしても、それでも一時的なものでしかない。

 

 「おそらくは、もうすぐ――」

 

 その言葉と同時。

 夕焼けの街に、黒い光――凝縮された闇そのものとすら言えるものが降り注いだ。




 真那さん、違和感も抱かずに時間遡行とか受け入れちゃってる感じですが技術力の高さとか異常性を見せつけられて思考停止と、何が起こってもおかしくないんだろう、って考えになってるだけだったり。
 武装のテストがてら電脳空間に入れられてその上霊力を自在に扱う兄と戦ったりしたんだろうなぁ。

 そんなわけで、早くも反転しました折紙さん。オリジナル話とはいえ長引きすぎるのもなぁと巻いてたりするけど折紙さんが士道とろくな縁を結べてないのが悪い。きっかけぐらい作れるけどそのままのが話し進んでちょうど良かったのよね。
 でも、原作なぞるならここから過去にいって折紙救ってやっとデート開始してって感じなんだよね。まだ先は長い……!

 タイトルは時間遡行から抜き出しただけです。次回のタイトルは多分鳶一。
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