デート・ア・ライブ 電子精霊達と共に   作:神谷 莢那

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 前回の内容を見直してええー、と自分で書いた内容を後悔するハメになったのは深夜に書き上げたせいなのか。なんというか、夕弦が素直すぎるようで奇妙なんだよね。私としては。あくまでこの頃は精霊なんだから耶倶矢程じゃないとはいえ人間の言うことなんてー、って感じでも悪くは無いんじゃないかとあとから思ったり。まあ、鞠奈の気迫に押されたということでこの話はおしまいで。


八舞

 令音が上手く二人の事を転校生だと誤魔化してみせてやって来たのは目的地であった資料館。令音に案内され、その事務室に入る。ところで、〈フラクシナス〉と連絡取れないんじゃありませんでしたっけ? いつの間に事務室に入れるよう交渉したんだ……?

 ともかく現状、危険はないだろうという判断により、折紙と十香の二人は資料館を回りに行った。鞠亜と鞠奈は耶倶矢と夕弦の助っ人として付いてきている。

 

 「すみません、助かりました」

 「……いや、構わないよ」

 

 そう言って、士道の後ろを付いて来る鞠亜と鞠奈に、それぞれ夕弦と耶倶矢がなにやら質問をしているその様子へと目をやる。

 

 「――あ、そう言えば」

 

 ふと、疑問が湧いて出た。

 

 「耶倶矢と夕弦はどうしてああやって――というか今も戦おうとしてるんだ?」

 

 誰も知らないその理由。それが分かれば、もしかすれば二人を止めることが出来るのではないだろうか。そう思い、聞いてみる。

 

 「言っていなかったか。――我らは、もともと八舞という一人の精霊だったのだ」

 「首肯。ですが、幾度目の現界のときか、八舞は二つに分かれてしまったのです」

 「一人が、二人に……」

 

 霊力がどのような仕組みで現象を起こすのかは未だに判明していないことだし、元々電子より生まれた鞠奈、鞠亜の二人が体を持って今ここにいるという事実がある以上、質量保存の法則とかそういう「当たり前」の常識はやはり通じないもので、分裂なんて事態も起こり得ることなのだろう。

 確かに、体つきこそ多少異なるものの(どこがとは言わないが)、髪型や表情を抜きにしてしまえば二人は非常に似た顔立ちをしている。それこそ、双子やクローンのように。それに、先程見た限りでは二人とも同じような力を使っていた。天使一つ一つが異なる力を持つ以上、天使を持たないという例外でもない限り力が同一であるなんてことはありえないわけだし、二人に分かれたという話はやはり真実だと裏づけまで取れているに等しい。

 ――まあ、それが起こり得る事態であるのかどうかは置いておいて。

 

 「なんでそんなことになったんだ?」

 「それを知るのは天に座する運命の女神のみよ。ふん、性悪な彼の女神は随分と退屈と倦怠に苛まれているようだ。時折、道理も条理も通らぬ出鱈目な賽の目を好むことがある」

 「……夕弦、翻訳してくれ」

 「要約。よくわからない、と耶倶矢は言っています」

 

 まあ、原因が分かったら解消しているか。いや、もしかしてその解消法が戦う事なのでは――と、嫌な予感が頭をよぎる。

 

 「んん、続けるぞ。そうして二つに分かたれた我らは、互いの顔を「ごめん耶倶矢。夕弦お願い」……むぅ」

 

 最後まで聞かずとも理解できないことが理解出来たので、即座に夕弦にヘルプを飛ばす。

 

 「説明。二つに分かたれた夕弦たちですが、やがて一つに戻ることが分かったのです」

 「それはどのようにしてかしら?」

 「補足。『知っていた』という方が正しいのでしょうか。夕弦たちは、存在が分かたれた瞬間から、自分たちの身体がどうなるかを理解していたのです」

 

 天使の力が体に馴染む時に、使い方が理解出来たアレのようなものなのだろうか。

 夕弦が自身の頭を指さして、続ける。

 

 「解説。しかしもう、本来の八舞の人格は失われてしまっています。つまりその際、八舞の主人格となれるのはどちらかのみなのです」

 

 理解、した。それにしても、妙に嫌な予感が当たる日だと思う。だって、その主人格の決め方こそが――

 

 「推察。おそらく、士道の考えている通りでしょう。私達は、一つになるその時の主人格を決めるため、こうして決闘しているのです」

 

 やはりそういう事だったのか。

 

 

 ……と、先程までずっと口を閉じていた令音が唐突に口を開いた。

 

 「やはり、駄目みたいだ。〈フラクシナス〉との連絡は途絶えたまま。原因も不明のままだ」

 「令音。それでは、暴風の影響では無かったということですね?」

 「ああ。そもそもこれは精霊のいる現場でも使えるように作られたものだから、霊力の影響でそうなっている可能性はもともと低かったんだがね」

 

 それでその話題は終えたと、今度は椅子に座る耶倶矢と夕弦を見つめ、静かに唇を動かした。

 

 「……耶倶矢に夕弦、と言ったね。君たちは、己が真の精霊・八舞となるため、シンを取り合って勝負をしている。……間違いないね?」

 「ああ、その通「夕弦、頼む」い、今のは普通に喋ろうとしたもん!」

 

 もん、って。キャラ崩れてるじゃないか。というか、そっちが素なんだろうか?

 

 「解答。耶倶矢に代わって答えます。その通りですが、貴女は?」

 「……学校の先生さ」

 

 誤魔化す様にそう言って、くるりと踵を返す。

 

 「耶倶矢、夕弦。君たちに少し話がある。ついてきてくれ。――ああ、シン達は残っていてくれて構わないよ」

 

 何か考えがあるにしろ、それは危険なのでは無いだろうか?

 

 「くく「拒否。夕弦は士道とマスター鞠亜と共にいます」かーぶーせーるーなー!」

 

 耶倶矢の扱いがどんどんと残念になっているような気がする。あと、マスターって何さ。

 

 「鞠亜や鞠奈のアドバイスは確かに強力だが――私の話を聞いてみるのも悪くないのではないかね? なにせ、自分で言うのもなんだが生きてきた年月が違う。それに、先程言った通り、私はシンの学校の先生だ。シンと遊ぶ時間を用意することも出来るが?」

 「「…………」」

 

 二人にとっていい話をする上に餌まで吊り下げたな。なんというかもう、流石の令音さんとしか言えない。

 

 「どうするかね? 私としては、どちらか片方でも構わないが」

 

 二人は顔を見合わせると、俺たちの方を一度振り向いた後に名残惜しそうにして令音の後を付いて行く――のをちょっと引き止める。なに、ただの質問だ。

 

 「なあ、耶倶矢ってさ、どうしてそんな口調してるんだ?」

 

 さっき一瞬だけ普通に戻ってたけど?

 

 「くく……それを尋ねるか、士道よ。それは我に相応しきものだからだ」

 「相応しい?」

 「解答。耶倶矢は、 強い精霊なんだからカッコイイ話し方をするべきだとおこちゃまのように考えているのです」

 「ち、ちがうし! そんなんじゃないし!」

 

 ……ああ、うん、分かったよね。

 

 「それじゃ、引き止めてスミマセン。話してきてください」

 「ああ」

 

 今度こそ、令音さんの後を付いて耶倶矢と夕弦は事務室から出ていった。




 解説しながら士道の考察入れようとしたらこんな形に。耶倶矢の扱いとか違うところいくつかはあれど、セリフだけ見れば原作と大差ないです。いやさ、耶倶矢のセリフが思ったよりも難しかった。痛さを半分も再現できるかわからないレベル。まあ、細かいところ見れば結構違うし大丈夫よね。丸々カットする手もあったけど書き始めちゃったし、仕方ないよね。

 というかもう一作を放置しっぱなしでやばいです。学校始まったら授業中にちまちま書くからそれまで待ってください……。家だと遊び優先しちゃうのよね。深夜投稿とかそれ原因()

 サブタイは二人に関わる話だったので「八舞」です。二文字縛りだと耶倶矢使えんのよね。夕弦だけ使うのもなんとも。
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