遊戯王-孤独に巻き込まれた決闘者-R   作:秋風

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話のペース遅すぎてキツイ……

ジェガン様 うさぎたるもの様 親爺さん様 Ranperu様 レイトレイン様 武御雷参型様 tis様 赤鉄様 万屋よっちゃん様 萃蓮様
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引き続き、感想、意見、ご指摘及び、小説の評価を大募集中です。もしよろしければお暇なときに書いていただければ幸いです。

11話。精霊登場回がようやく終わりです。次回は中間試験になります



11「精霊との出会い」(後編)

Side秋人

 

「久遠の魔術師ミラを召喚!」

 

久遠の魔術師ミラ ATK1800/DEF1000

 

 フィールドに現れるのは1人の魔術師のカード。白い髪と、紺色の瞳の女性モンスター。俺が効果を発動させようとすると、俺の頭の中へ声が聞こえてきた。

 

「(やっと、やっと会えましたね……マスター)」

 

「っ……!? どういうことだ? 声が……」

 

「(私の声が聞こえるんですね。マスター? 心の声で結構です。答えてください)」

 

「(……ああ、聞こえるよ。お前の声でいいんだな? 久遠の魔術師ミラ)」

 

 いつの間にか、フィールドに立っているミラが俺の方を見ている。ソリットビジョンならそんなことはないはず。これが、精霊が見えるってことの影響なのか?

 

「お! 秋人、やっと精霊のカードを出したな!」

 

「……ああ、どうやらそのようだな。ミラ、力を貸してもらうぞ」

 

「(もちろんです。すべてはマスターのために)」

 

 嬉しそうな笑顔を浮かべながらそう軽くお辞儀をするミラは、そのまま前へと向き直る。とりあえず、やることはやらないと。

 

「久遠の魔術師ミラの効果発動。このカードが召喚に成功した時、相手フィールドの裏側表示のカード1枚を対象として発動する。その相手のカードを確認する。この効果の発動に対して、相手は魔法・罠カードを発動できない。十代、お前の伏せカードを見せてもらうぞ」

 

「(その伏せられし札を晒しなさい……)」

 

 ミラはその言葉と共に手にした杖をかざす。光が迸り、十代が伏せていたカードがあらわになる。伏せられていたのは激流葬……十代の奴、俺の事倒す気満々じゃねーか。それにしても困ったな…今の状況じゃ激流葬は破壊できない。しばらくは、ミラで戦うことになりそうだ。

 

「装備魔法『ワンダー・ワンド』を装備。さっきも説明したが、その攻撃力を500ポイントアップさせる」

 

久遠の魔術師ミラ ATK1800/DEF1000→ATK2300/DEF1000

 

「そしてもう1枚。装備魔法『魔導師の力』をミラに装備する。自分フィールドの魔法、罠1枚につき攻撃力を500ポイント上げる。俺のフィールドには2枚。よって1000ポイントアップ。さらにカードを2枚セット。これによって上昇値は+2000だ」

 

久遠の魔術師ミラ ATK2300/DEF1000→ATK4300/DEF1000

 

「げっ、攻撃力が4000超え!?」

 

「……さすがはワンキルのオトモだな」

 

 俺がそう呟きながらミラへ目を向ける。すると、なんというかミラがなにやらガッツポーズをしているのが見える。

 

「(留めることなく力が溢れる……今なら神のカードだって倒せる気がします!)」

 

 神様だって殺してみせる……ってか? 人の頭を嫉妬して殴ったり、パワーアップしてガッツポーズしたり……こいつはいったいどういうキャラなんだ。まあ、実際の攻撃力だけを考えれば明確な攻撃力の表示がされているオベリスクの巨神兵は倒せるだろうな。攻撃力だけを見れば、の話だけど。十代のモンスター…本来なら攻撃力の低いカードエクスルーダーを攻撃するところだが、サンダー・ジャイアントの効果が厄介だ。

 

「バトルフェイズ。ミラでサンダー・ジャイアントを攻撃!」

 

「(はあっ!)」

 

 そのミラが手にしていたワンダー・ワンドに光が走る。そしてそこから白い光球のようなものが撃ち出されてサンダー・ジャイアントへと向かっていく。そしてそれはサンダー・ジャイアントに激突して爆発。激しい光が迸った。

 

「ぐっ……!」

 

遊城十代LP4000→LP2100

 

「ターンエンド」

 

「俺のターンドロー! 俺は手札から『ホープ・オブ・フィフス』を発動! 墓地のE・HERO5枚をデッキに戻してカードを2枚ドローするぜ。マッド・ボールマン、サンダー・ジャイアント、スパークマン、クレイマン、バブルマンをデッキに戻しシャッフル…カードを2枚ドローだ」

 

 フィールドのカードエクスルーダーの効果はともかく、伏せてある激流葬の処理をどうにかしないと。あれを早々に処理して、カードを展開していかないといけないな。

 

「魔法カード『テイク・オーバー5』を発動。デッキの上からカードを5枚墓地へ送る。次のスタンバイフェイズに同名のカードをゲームから除外することでもう1枚ドローできる」

 

「…だが、その効果の趣旨は別だろ? お前の場合」

 

「お、良くわかったな! 俺は今の効果で墓地に落ちた『E・HEROネクロ・ダークマン』の効果発動! このカードが墓地にあるとき、1度だけE・HEROの召喚に生贄が必要なくなる。俺は『E・HEROエッジマン』を召喚!」

 

E・HEROエッジマン ATK2600/DEF1800

 

 エッジマンか……現在の攻撃力だけを見ればミラには到底届かないが、さっきのホープ・オブ・フィフスの効果で何を引いたのか。場合によってはこの形勢は一気に崩されるからな。油断できん

 

「俺はさらに手札から魔法カード『R-ライトジャスティス』を発動! 自分フィールドのE・HEROの数だけ相手の魔法、罠を破壊できる! 俺は『魔導師の力』を破壊するぜ!」

 

「やっぱりそうなるか……!」

 

久遠の魔術師ミラ ATK4300/DEF1000→ATK2300/DEF1000

 

「バトルだ! エッジマンで久遠の魔術師ミラを攻撃! 『パワー・エッジアタック』!」

 

「させるか! 罠発動『ハーフ・アンブレイク』! 俺が指定するのは久遠の魔術師ミラ! これによりこのターンミラは破壊されず、俺が受けるダメージは半分になる!」

 

「(くうぅ……! 負けません、私がマスターを守るんです!)」

 

武藤秋人 LP2800→LP2650

 

「メインフェイズ2でカードエクスルーダーを守備表示に変更! ついでに、効果を発動して『魔法族の里』をゲームから除外! ターンエンドだ!」

 

「俺のターン、ドロー! 俺は速攻魔法『ツインツイスター』を発動。手札1枚をコストに、魔法罠を2枚まで破壊できる。これにより十代、お前の伏せている激流葬とスカイスクレイパーは破壊させてもらうぞ。そしてさらに魔法カード『天使の施し』を発動。カードを3枚引いて2枚を捨てる! そして今墓地へ落した『墓守の偵察者』と『エフェクト・ヴェーラー』をゲームから除外し、『カオス・ソーサラー』を特殊召喚! さらに通常召喚で『墓守の長槍兵』を召喚!」

 

カオス・ソーサラー ATK2300/DEF2000

 

墓守の長槍兵 ATK1500/DEF1000

 

 エフェクト・ヴェーラーは少しもったいない気もするが、エッジハンマーなんか発動されたらまずいからな。このカードで早々に処理する必要がある。

 

「カオス・ソーサラーの効果発動。1ターンに1度、フィールドのモンスター1枚をゲームから除外できる。エッジマンを除外する!」

 

 言葉と共にカオス・ソーサラーが黒くて丸いエネルギー体を生成し発射する。エッジマンはその中に吸い込まれて消えていった。

 

「バトルフェイズ! 墓守の長槍兵でカードエクスルーダーを攻撃!」

「うわっ!」

 

「この時、長槍兵の効果発動! 破壊した守備モンスターの守備力をこのカードの攻撃力が上回っていれば、貫通ダメージを与える!」

 

遊城十代LP2100→LP1000

 

「そして、ミラでダイレクトアタック!」

 

 これが決まれば俺の勝ちだが……どうだ!?

 

「まだだ! 墓地のネクロ・ガードナーの効果発動! このカードをゲームから除外し、攻撃を1度だけ無効にする!」

 

「ちぃっ…!」

 

 やっぱりさっきのテイク・オーバー5の効果で落ちていたか! あいつ、カードを落すのでも運が良すぎるだろ。今度アイツにジャンドでも使わせてみようかな。いや、やめておこう……面倒くさいことになりそうだし。混ぜるな危険ってやつだな。それにしても手札を使い切ってまで押したのに押しきれないとは……!

 

「ターンエンドだ!」

 

「俺のターン! テイク・オーバー5の効果を発動し、このカードを除外してもう1枚ドロー! 俺は手札から『天使の施し』を発動! カードを3枚ドローして2枚を捨てる! よし! 『貪欲な壺』を発動! 墓地にある『カードエクスルーダー』『ネクロ・ダークマン』『E・HEROバーストレディ』『ハネクリボー』『E・HEROフェザーマン』をデッキに戻してカードを2枚ドロー!」

 

 おい、ちょっと待て。手札2枚だったのに3枚に増えたぞ。というか、テイク・オーバー5の効果で墓地へ送られたのはほとんどモンスターだったのか!? さらに今のドローでモンスターと貪欲な壺引いて、壺を発動したとか、どんなドロー運しているんだ十代は!? 改めて見てもまるで意味が分からん……

 

「そして、『E・HEROバブルマン』を召喚!」

 

E・HEROバブルマン(アニメ版) ATK800/DEF1200

 

 ……ウソだろ、今のドローで引いたっていうのか。アニメで見ていた時に十代を見てこんな奴現実にいたら台パンだわ、とか昔友達と話していたが、今目の前にあったら台が粉々に砕けそうなレベルだぞ

 

「バブルマンの効果でカードを2枚ドローするぜ!」

 

 気が付けば十代の手札は一気に4枚になっていた。いったい何をすればそんなドロー運がもらえるのか。主人公補正っていう素敵効果が羨ましすぎる。

 

「そして、手札から『H-ヒートハート』を発動! バブルマンの攻撃力を500ポイントアップ! そしてこれで揃ったぜ!」

 

E・HEROバブルマン ATK800/DEF1200→ATK1300/DEF1200

 

「なぜ今更そのカードを……いや、まて、揃った……? まさか!」

 

 俺は十代の墓地にあるカードリストを確認する。H-ヒートハート、E-エマージェンシーコール、R-ライトジャスティス O-オーバーソウル……4枚のカードの頭文字がそれぞれ『HERO』という文字を完成させている。オーバーソウルはまさか、さっきの天使の施しで?

 

「魔法カード『ヒーローフラッシュ』を発動! 自分の墓地の「H-ヒートハート」「E-エマージェンシーコール」「R-ライトジャスティス」「O-オーバーソウル」をゲームから除外して発動! 自分のデッキから「E・HERO」と名のついた通常モンスター1体を特殊召喚するぜ! 俺はE・HEROスパークマンを特殊召喚!」

 

E・HEROスパークマン ATK1600/DEF1400

 

 スパークマンを…! だが、俺のフィールドにはミラ、長槍兵、カオス・ソーサラー…いずれもバブルマンでは超えられない。ヒーローフラッシュでスパークマンがダイレクトアタックできたとしても、ライフはまだ…

 

「秋人、さっきバブルマンで引いたカード……これが俺の勝利の決め手だぜ」

 

「なに……!?」

 

「俺は手札から魔法カード『ヒーロー・マスク』を発動! 自分フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動する。デッキから「E・HERO」モンスター1体を墓地へ送り、対象の自分の表側表示モンスターはエンドフェイズまで、この効果で墓地へ送ったモンスターと同名カードとして扱える! 俺はバブルマンをこのターン『E・HEROフェザーマン』として扱う!」

 

 フェザーマンとして、扱う……まさか、十代がバブルマンの効果で引いた2枚のカードは…

 

「そして『融合』! 手札の『E・HEROバーストレディ』と、フィールドのフェザーマンとして扱われるバブルマンを融合! 来い、マイフェイバリットモンスター! 『E・HREOフレイム・ウィングマン』!」

 

E・HEROフレイム・ウィングマン ATK2100/DEF1200

 

「は、ははは……これはもう笑うしかねぇな」

 

「行くぜ、秋人! スパークマンで攻撃! ヒーローフラッシュの効果で、このターンスパークマンはダイレクトアタックできる! 『スパークフラッシュ』!」

 

「ぐっ…!」

 

 スパークマンのスパークフラッシュが俺に直撃する。だが、このターン、攻撃はこれだけではない。まだ、攻撃の残っているモンスターがいる。

 

武藤秋人LP2650→LP1050

 

「さらに、フレイム・ウィングマンで墓守の長槍兵を攻撃! 『フレイム・シュート』!」

 

武藤秋人LP1050→LP450

 

「そして、フレイム・ウィングマンが破壊した墓守の長槍兵の攻撃力分のダメージ、受けてもらうぜ秋人! 俺の勝ちだな!」

 

「……ああ、そして俺の敗北だ」

 

武藤秋人 LP450→LP0

 

 俺のライフが0になると同時に、デュエル場で歓声が響き渡る。この魔法使い族ビート、結構自信があったんだけどな。やっぱりブラック・マジシャンとか使わないときついのだろうか。デッキをデュエルディスクから外してデッキケースへとしまう。すると、俺の横には半透明の久遠の魔術師ミラの姿があった。そのミラはどこかしょぼくれており、半泣き状態だ。いつものイラストのあの表情はどこへやらである。

 

「(すみません、マスター……私の力が及ばないばかりに)」

 

「(気にすることはないさ。次は勝てるように頑張ろう、ミラ)」

 

「(っ……! はい! マスター!)」

 

 そんな風に会話を交わしながら壇上を下りる俺。すると、そこへ十代が駆け寄ってきた。

 

「ガッチャ! 楽しいデュエルだったぜ、秋人」

 

「ああ、楽しいデュエルだった」

 

「それにしても、これでようやく秋人も精霊が見えるようになったな」

「そのようだ。今ならミラも、ハネクリボーもはっきり見える」

 

 まあ、これからはミラと会話するときは気を付けないといけないな。カードの精霊が見えない人間からすれば何もない空間に1人で話しかけている痛い奴だし。それにしても、また謎が増えたな……どうして、この『久遠の魔術師ミラ』がカードの精霊として俺のカードの中に混ざったのか。確かに自分のいた世界の時はこのカードはノーマルレアで収録され、のちに再録されて何枚か持っていたのは記憶にある。だが、ミラには悪いがそこまで思い入れのあるカードかと聞かれればそういうわけでもない。そもそも、魔法使い族のデッキはあまり使っていないジャンルだった……謎は深まるばかり。それにしても、さっきから視線を感じる……誰だ?

 

「どうした? 秋人」

 

「……気のせい、か? いや、なんでもない。俺たちが最後だし、これで授業も終わりだったな。寮に帰ってまたちょっとデッキを弄ることにするよ」

 

「お、なら俺も付き合うぜ! あと、この前見せてもらったカード、小遣いで買うぞ!」

 

「そうか。まあ、友人価格で安くするよ、十代」

 

 そんな会話を交えつつ、俺と十代は翔や隼人たちと合流し、レッド寮へと帰るのだった。俺の事を見つめる2つの影があるとも知らずに……

 




リメイク前との変更点

ミラの性格
カードの容姿と違い明るい性格でしたが、今回のミラは清楚でありつつどこか幼く、ちょくちょく女の子らしさが出てくる感じです。まあ、イメージがブレブレ、というだけなんですけどね(笑)

十代のチートドロー
今作から一切妥協、躊躇せず十代はドローがチートです。自重しません
インチキドローも大概にしやがれ!

秋人を見つめる2つの影……
いったい何マジシャンと何ガールなんだ……

NEXT 12「中間試験:午前」

次回、ノース校編は……

  • 十代と万丈目のデュエルが見たい
  • デュエルよりも修羅場が見たい
  • レジーを付け狙う生徒と秋人がデュエル!
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