遊戯王-孤独に巻き込まれた決闘者-R   作:秋風

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この世界では希少価値の高いカードであり、マニアたちがデュエルにはめったに使わないって感じで……これが正しいのかな(汗

読み専太郎様 暗色様 無限正義頑駄無様 万屋よっちゃん様 navi様 うさぎたるもの様 肉々しい肉様 RYU様 Ranperu様 スターダスト様 ゴリ霧中様  
感想、ご意見、ご指摘ありがとうございました。これからもよろしくお願いします

ボルケーノ様 NOアカウント様
小説評価ありがとうございました。頂いた点数以上の小説を目指して頑張ります
さて、16話です。長いなぁ……第一期の終わりまでが(汗


16「闇の決闘」

Side秋人

 

 月一テストから少し経った。あれからの経緯としては、武藤秋人を虐めていた生徒はみどり先生の言うとおり退学となり、この学園からいなくなった。ただ、その話はすぐに学校全体に広がり、オシリスレッドの印象がラーイエロー、オベリスクブルーの間で悪くなった、というのは言うまでもないだろう。こういうやつが1人いた、というだけでオシリスレッドの風当たりはすぐに悪くなる……まあ、この狭い島では仕方がないだろう。俺は現在夕食を終えて部屋に戻る最中である。十代たちはこれから怖い話でもやろうと盛り上がっていたが、まだあまり調子が良くない、と俺はパスをしていた。

 

「(よろしいんですか? マスター、みんなと怖い話をやらなくて)」

 

「(んー……やるのはいいんだけど、睡眠時間が減るのがなぁ)」

 

 ここ最近はデッキ作りで寝ていないうえ、この怖い話、というので思い出されるのはデーモン使いのタイタン戦だ。本来なら十代の手助けを、とも考えたのだがKC社の携帯電話から社長に「もうすぐ新しいパックが発売する。次のカードをリストにまとめておけ」と言われて資料作りに追われているためあまり余裕もない……俺の精神面的に。

 

「とりあえず、もう資料をまとめて寝よう……デッキ作りはまた今度だな」

 

 そう思いながら部屋に入り、ベッドの上に寝っころがった。今日も疲れたな……

 

「あら、だめじゃないボウヤ。制服がシワになっちゃうわよ? ほら、貸しなさい。かけてあげるから」

 

「あ、そうか……悪いな藤原…………おい、ちょっと待て」

 

 今、自然に不自然なことが起きているんだが……どういうことだ。何故、俺の部屋に藤原がいる?

 

「あら、どうしたの?」

 

「どうしてお前、ここにいんの?」

 

 部屋、鍵をかけていたはずなんだが……どういうことだ? おかしいな。

 

「貴方が考え事をしながら部屋に入ったときに私も一緒に入ったんだけど……気が付いてなかったみたいね」

 

 マジかよ。まあ、考え事に夢中になっていたのは認めるけど、後ろにいるなら声を掛けてくれよ……どっかの潜入工作員か、お前は。

 

「……まあ、いいや。それで、こんな夜遅くに何の用だ? よく、こんな時間にレッド寮に来ようとか思ったな、お前は」

 

「うふふ、夜遅くに来たことについては謝るわ。実はボウヤに相談があるの」

 

「相談?」

 

珍しいな、藤原が俺に相談、というのは。普段からの藤原を見ていればそんなことをしてくるようには思えないんだが……

 

「ええ、明日香の事でちょっとね」

 

「明日香? 明日香がどうかしたのか?」

 

「最近あの子、一人でどこかへ夜出かけているの……どうしたのか聞いても『ちょっと』と言って出て行ってしまうし」

 

 それはおそらく、明日香が旧校舎で兄である天上院吹雪の手掛かりを探していることについてか……まあ、いくら友人と言っても明日香もそこまでは藤原に話していなかったか。

 

「もしかして、明日香がどこに行ったか突きとめようとしたりする?」

 

「ええ、よくわかったわね、その通りよ……一部の噂ではカイザー、この学園で最強と呼ばれる生徒、丸藤亮というボウヤと関係を持っているとかも聞いたわ」

 

 年上にもボウヤなのか、こいつは。まあそれはさておき、まいったな……理由を知っているだけに、あまりこの件に関しては首を突っ込みたくはない。

 

「明日香の事だから大丈夫じゃないか? そんな変なことには……」

 

「そうかもしれないけど、あの様子ははっきり言っておかしかったわ……友人として、もし困っているのなら力になってあげたいの……お願いボウヤ、一緒に来て」

 

 そう言って頼んでくる藤原の表情は真剣だった。よほど、明日香の事が心配なのだろう。聞けば、ここのところ毎日外に出ていて、帰ってくるのは深夜ということ。それは確かに心配もするかもしれないな…………はぁ、仕方がない。

 

「わかったよ、手伝えばいいんだろう?」

 

「うふふ、ありがとうボウヤ」

 

 そう言って笑顔を見せる藤原。やれやれ……結局十代たちとは合流することになりそうだな。それはさておき、一応聞いておくか……

 

「明日香の様子を探るってことだけど、どうやって明日香を探すつもりだ?」

 

「あら、PDAで登録されたPDAは互いの場所を確認できるのよ? 知らなかった?」

 

 そんな追尾機能付いていること初めて知ったぞ。さすがKC社と言ったところだろうか?そんなことを考えながら俺は藤原と共にレッド寮を出発することになる。また何かに巻き込まれるのも嫌なので、デッキを持っていくことにした。

 

 

 

 

旧学生寮

 

「明日香のPDAの反応、ここで間違いないか?」

 

「…………」

 

「藤原?」

 

「え? あ、え、ええ……間違いないわ。ここは特待生寮ね……前に明日香が言っていたわ。昔、お兄さんが行方不明になったと……その時、明日香のお兄さんは特待生だったと」

 

 特待生寮でどうやったら行方不明になるんだ、というツッコミは野暮か。それにしても、雰囲気があるな。なんというか、アニメだとマイルドに見えていたが、実際に見ると滅茶苦茶怖い。あれだ、某遊園地の絶○・戦○迷宮とかが可愛く見えるレベルだ。そして、可愛い、といえば……

 

「藤原、お前大丈夫か?」

 

「だ、大丈夫よ……問題ないわ」

 

「……その手は?」

 

 藤原である。こいつ、さっきからどこかビクビクと怯えている様子が伺える。何時もの毅然とした態度ではなく、どこか小動物のような感じがするのは気のせいだろうか。心なしか、いつものギャップのせいで可愛いと思ってしまった俺がいる。しかも、さっきから俺の手を掴んで離さない。手の平から汗が出ているような……

 

「こ、これはその、ボウヤが怖いかと思って……」

 

「あ、藤原の後ろにカードの精霊が」

 

「ひぃっ!?」

 

 そう言って、後ろに立っているミラを指さした瞬間に藤原は飛び上がり、俺にすごい勢いで突進のごとく抱き着いてきた。男としては役得かもしれんが、それよりも頭から来たのでそれが腹に突き刺さってすげー痛い……

 

「じょ、冗談だ……ゴホッゴホッ」

 

「い、いじわる……」

 

「(まあ、本当に私が後ろに立っているわけですが……)」

 

 何この可愛い生き物。これがいつも人の事をボウヤとか言って大人の女を醸し出している藤原なのか……ちょっと本気で疑いたくなった。

 

「どうする? 俺だけでも行ってこようか?」

 

「だ、ダメよ! そ、そ、それじゃあ私が来た意味がないじゃない! それに、私をここに残していくつもり!?」

 

 もういつもの藤原の影も形も見当たらない。俺は小さくため息を吐いて「なら行くぞ」と促し、藤原と共に旧特待生寮の中へと足を踏み入れる。ギシ、ギシと床が軋む……話では数年前に廃止になったとかいう話だが、いくら放置されているとはいえ、ここまで腐敗することに周囲の人間は何の疑問も持たなかったのかと首を傾げたくなる。

 

「……」

 

「おい藤原、大丈夫か」

 

「え、ええ……大丈夫、よ」

 

 顔が真っ青で、とても大丈夫には見えない。それにしても奥から何か嫌な感じがするのは気のせいだろうか。なにか、嫌な空気……なんだこれは。

 

「(マスター、この先……危険です。なにか、闇の瘴気が漂っている感じがします)」

 

 俺の隣にいるミラも、その空気を感じ取ってか自身の持つ杖を構えている。この先ってまさか……そう思っていた瞬間に寮の中で爆発音と、モンスターの叫び声が響き渡る。

 

「今のは……」

 

「誰かがこの寮にいるのかしら? 今のはデュエルの音……かしら」

 

「行ってみるぞ。藤原はここで……」

 

「私も行くわ。もしかしたら、明日香かもしれない……行きましょう」

 

「わかった、行くぞ」

 

 そう言って俺たちはその爆発音のした方へと走っていくことにした。

 

 

 

 

 奥に進むと、そこには開けた広場のような場所になっていた。そこになにやら黒く、薄いドームのようなものが覆っている。これはいったい……そう思って奥を見ると、そこには十代と巨漢の男がデュエルをしている姿が映っていた。その後ろには翔、そして隼人もいる。

 

「十代!」

 

「あれは十代のボウヤ……? それにしても、このドームはいったい……キャア!?」

 

 そう言って触ろうとする藤原だが、その瞬間に弾かれてしまう。俺は咄嗟に藤原を抱き留めるが、この壁、俺はこんな物知らないぞ? まさか、もうすでに本当の闇の決闘が始まってしまったのか? それに、俺たちの声は向こうには聞こえてないらしい。

 

「キャッ!? ボウヤ、あれ……!」

 

「なんだ、あれは……」

 

 藤原が指さす先にはドロドロとした何かが人の形を作っているものだった。まるで、俺たちの侵入を阻むように。理論などは分からないが、闇のゲームをしている人間の所に人を近づけないための仕掛けだろうか? 腕にはデュエルディスクが装着されている。しかもかなり古いタイプのものだ。

 

『闇の儀式を執り行っている最中である。立ち入ることを禁ずる。早々にタチサレ』

 

「お、お断りよ。ここに明日香や十代のボウヤたちがいるんですもの……!」

 

『ならば、闇に飲まれよ……』

 

 俺たちの周囲を黒い何かが覆い始める。この状況、切り抜けるにはやっぱり……決闘しかないか! 俺は近くに落ちていた古いデュエルディスクを手に取り、それを腕に装着してデッキをセットする。

 

「悪いが、通してもらうぞ」

 

『闇の儀式を望むか……』

 

「『決闘(デュエル)!』」

 

 

武藤秋人VS????

 

武藤秋人LP4000

????LP4000

 

『私の先攻、ドロー…私はモンスターを1枚セットし、カードを2枚セット。ターン終了』

 

「俺のターン! 俺は手札から『マジシャンズ・ロッド』を召喚!」

 

マジシャンズ・ロッド ATK1600/DEF100

 

 出てきたのはブラック・マジシャンの杖。何か青い粒子が杖を支えているが……こんな風に出てくるのか、このカード。

 

「このカードの召喚に成功したとき、デッキから『ブラック・マジシャン』とカードに書かれた魔法か罠を手札に加える。デッキからマジシャンズ・ナビゲートを手札に加える。そしてマジシャンズ・ロッドに『ワンダー・ワンド』を装備する。このカードを装備したモンスターの攻撃力は500ポイントアップする!」

 

マジシャンズ・ロッド ATK1600/DEF100→ATK2100/DEF100

 

 出現したワンダー・ワンドをそのマジシャンズ・ロッドを覆っていた青い粒子が掴みとる。あ、そっちの方が掴むんだ。

 

「バトルフェイズ! マジシャンズ・ロッドでセットモンスターを攻撃!」

 

『セットモンスターは『メタモルポッド』。互いのプレイヤーは手札をすべて捨て、新たにカードを5枚ドローする』

 

「……! 手札を捨て、5枚ドローする。メインフェイズ2へ移行。俺はマジシャンズ・ロッドをワンダー・ワンドの効果で生贄とし、カードを2枚ドローする。カードを2枚セットしてターンエンドだ」

 

 まさか、メタモルポッドとは。アイツのデッキは何デッキだ? 一体、なにが来るのか。

 

『私のターン、ドロー……私は手札から魔法カード『死者蘇生』を発動。墓地に送られた『エンド・オブ・アヌビス』を特殊召喚』

 

エンド・オブ・アヌビス ATK2500/DEF0

 

 ……! 墓地を対象にする効果を無効にする効果を持ち、ほとんどの蘇生・サルベージ効果が無効となるカードか。更に墓地で発動する効果が無効となるため、墓地へ送られた時に効果を発動するカード、および墓地から効果を発動するカードを封殺できる。挙句、攻撃力が高い……!

 

『バトルフェイズ。エンド・オブ・アヌビスでダイレクトアタック』

 

「させるか! 罠発動『マジシャンズ・ナビゲート』! 自分の手札から『ブラック・マジシャン』を特殊召喚し、さらにデッキからレベル7以下の闇属性、魔法使い族モンスターをフィールドに特殊召喚できる! 来い、『ブラック・マジシャン』! そして、『ブラック・マジシャン・ガール』!」

 

ブラック・マジシャン ATK2500/DEF2000

 

ブラック・マジシャン・ガール ATK2000/DEF1700

 

 マジシャンズ・ナビゲートから黒い魔方陣が現れ、そこからブラック・マジシャン、そしてブラック・マジシャン・ガールが出現し、フィールドへと舞い降りた。しかし、ガールだけは違った。フィールド上に舞い降りず、俺のもとへと飛んできたのである。

 

「え?」

 

「やったー! やっと秋人君が私を使ってくれたー! ありがとー!」

 

 そう言って俺に抱き着いてくるブラック・マジシャン・ガール。は? 何がどうなっている!? このカードが好きなカードだったから嬉しいが、それ以前に、ちょっと待て!? まさか、この遊戯から渡されていたこの2枚……! まさか

 

「カードの、精霊……!?」

 

「マナ、決闘中だ。喜ぶのはまだ早いぞ」

 

「おっとっと、そうでしたお師匠様」

 

 ブラック・マジシャンの言葉に、ガールは頷いてすぐにフィールドへと舞い降りる。

 

「秋人殿、話はまた後で。今は決闘に集中を」

 

 そう言って、ブラック・マジシャンも俺に声を掛け、前にいるエンド・オブ・アヌビスに向き直った。

 

「ボ、ボウヤ? さっきから何をブツブツ言っているの? というか、ボウヤ、あなたブラック・マジシャン・ガールなんてカードをどこで……」

 

「っ……!? すまん、なんでもない(そうか、藤原には二人がフィールドに立っているようにしか見えないのか)」

 

 そう言って俺は藤原をごまかし、前へと向き直る。

 

『バトル続行、ブラック・マジシャン・ガールへエンド・オブ・アヌビスで攻撃』

 

「速攻魔法『黒魔導強化』を発動! このカードはフィールドにいるブラック・マジシャン、そしてブラック・マジシャン・ガールの数で効果を適用する。1体以上いることで1つ目の効果を発動! 俺はブラック・マジシャン・ガールを選択し、このターンの終わりまでガールの攻撃力を1000ポイントアップさせる!」

 

「返り討ちだよ! 黒・魔・導・爆・裂・破(ブラック・バーニング)!」

 

ブラック・マジシャン・ガール ATK2000/DEF1700→ATK3000/DEF1700

 

????LP4000→LP3500

 

 攻撃力が強化されたブラック・マジシャン・ガールが襲ってきたエンド・オブ・アヌビスを破壊する。

 

『私はカードを2枚セットしてターンエンド』

 

「俺のターンドロー! 俺は手札から『闇の誘惑』を発動。カードを2枚ドローし、闇属性のカードを1枚ゲームから除外する。『マジシャンズ・ローブ』をゲームから除外……よし、バトルフェイズ! ブラック・マジシャンでダイレクトアタック!『黒・魔・導』!」

 

『罠発動『攻撃の無力化』。攻撃を無効にし、バトルフェイズを終了する』

 

「……ターンエンド」

 

 防がれたか……闇のデュエルを知っているだけに、あまり長引かせるわけにもいかないな。早々に決着を付けないと……

 

『私のターン、私は手札から『天使の施し』を発動。3枚カードを引いて2枚を墓地へ捨てる……さらに、『強欲な壺』を発動して2枚ドロー。私の墓地には『エンド・オブ・アヌビス』『ダーク・グレファー』『終末の騎士』『ダーク・アームド・ドラゴン』『ダーク・シムルグ』の5体、闇属性のモンスターが存在する。そして自分フィールドにモンスターが存在しないとき、『ダーク・クリエイター』を特殊召喚』

 

ダーク・クリエイター ATK2300/DEF3000

 

「ダーク・クリエイター…!」

 

『そして、効果発動。墓地のダーク・アームド・ドラゴンをゲームから除外し、墓地の『ダーク・シムルグ』を特殊召喚』

 

ダーク・シムルグ ATK2700/DEF1000

 

『さらに、ダーク・グレファーを通常召喚』

 

ダーク・グレファー ATK1700/DEF1600

 

 一気にフィールドへ並び立つ闇属性モンスターたち。こいつのデッキは闇ビートか…!

 

 

『バトルフェイズ。ダーク・クリエイターでブラック・マジシャン・ガールを攻撃』

 

「きゃあ!?」

 

武藤秋人 LP4000→LP3700

 

『ダーク・シムルグでブラック・マジシャンを攻撃』

 

「ぬぅっ……!」

 

武藤秋人 LP3700→LP3500

 

「っ……! 藤原、伏せろ!」

 

 そのダーク・シムルグの放った一撃が周囲を巻き込んで爆発し、寮の破片などが飛び散り、その一部が俺の近くに降り注ぐ。俺は咄嗟に近くにいた藤原を突き飛ばし、自分も何とか避ける。だが、それで攻撃は終わらない。

 

『そしてさらに追撃。ダーク・グレファーでダイレクトアタック!』

 

「ぐああああああああああああああああああああああっ!!!」

 

武藤秋人 LP3500→LP1800

 

 ダーク・グレファーが持つその剣で背中から斬りつけられ、激しい痛みが俺を襲う。そこまで深くないようだが、その傷に見合わない痛みが俺を襲っていた。それを見て、藤原が悲鳴を上げる。

 

「ボ、ボウヤ!? どうしたの!? ……ボウヤ、背中から血が!」

 

「だ、大丈夫だ……」

 

『ターンエンド』

 

 フィールドには、3体のモンスター。このモンスターたちを一掃するには……次のドローにかかっている。

 

「俺のターン、ドロー! 俺、は、手札から『死者蘇生』を、発動……墓地に眠る『ブラック・マジシャン・ガール』を、特殊召喚……」

 

ブラック・マジシャン・ガール ATK2000/DEF1700

 

「ふぅー…びっくりした。って、秋人君大丈夫!?」

 

「……なんとか、ね。更に魔法カード『賢者の宝石』を発動。デッキ、手札から『ブラック・マジシャン』を特殊召喚する」

 

ブラック・マジシャン ATK2500/DEF2100

 

『そのカードたちでは我が下僕たちは突破できない……無駄なあがきだ』

 

「それは、どうかな? 俺は速攻魔法『黒・爆・裂・破・魔・導』を発動。自分フィールドにブラック・マジシャン、ブラック・マジシャン・ガールの2枚があるとき、相手フィールドのカードすべて破壊する!」

 

『何…!?』

 

「「黒・爆・裂・破・魔・導!!」」

 

 二人の杖が重なり合い、そこから巨大な魔力が発生して相手フィールドのカードをすべて焼き尽くした。これで相手フィールドには何もいない。これで、決めさせてもらう!

 

「バトルだ! ブラック・マジシャン、そしてブラック・マジシャン・ガールでダイレクトアタックだ! 『黒・魔・導』!『黒・魔・導・爆・裂・破』!」

 

「「はああああああああああっ!!!」」

 

 二人の攻撃が放たれ、それが直撃する。それと同時に、周囲の黒い何かは消え去り、元の廃寮へと戻っていった。

 

????LP3500→LP0

 

「か、勝った……」

 

「ボウヤ……! 大丈夫!?」

 

「まあ、な……そんなに大した傷じゃない」

 

「嘘言わないで……酷い怪我……まさか、ソリットビジョンが実体化するなんて」

 

 信じられない、という表情で藤原は俺の傷を見ている。これが闇の決闘なわけだが、今後も似たようなことがあるかもしれないと考えるとどうしたものか。そんなことを考えていると、十代たちを覆っていたドームも消え、中からは十代と翔、隼人、それに十代に抱きかかえられている明日香の姿があった。

 

「秋人!? それに雪乃じゃん……どうしたんだこんなところで!」

 

「話はここを出てからだ、とりあえず出るぞ」

 

 ひとまず寮を後にし、俺たちはひとまず外で今まで何が起きたのかを互いに説明した。

 

「そんなことがあったのか……俺も同じだ。闇のゲームをするって言った奴……タイタンって奴と戦ってさ。最初はただのいかさまだったのに途中から変な闇みたいなのがでてきて」

 

 と、説明する十代。そして最後に小声でハネクリボーが助けてくれたんだと言っていた。詰まる話は原作通りと言うことだ。結局タイタンは闇の中に消えた……再びセブンスターズとしてここに来ることは間違いないわけだが、今は今度のことを考える必要がある。恐らく来るんじゃないだろうか、査問会。この後明日香も眼をさまし、十代たちは明日香をブルー寮へと送ると歩いて行った……で

 

「藤原、お前はどうしてここにいる?」

 

「あら、秋人…貴方の怪我を治療するのにどうして寮へ戻る必要があるの?」

 

「いや、痛みも落ち着いたしこれくらい1人でできるから……んん?」

 

 今、藤原俺の事をボウヤじゃなくて、秋人って呼ばなかったか?

 

「私が貴方を連れて行かなかったら、貴方はこんな怪我を負わなかった……それに、もし貴方がいなかったら、私が貴方と同じ目に合っていたかもしれない。だから、お願い。私に治療させて」

 

「……はぁ。わかったよ、藤原の好きにしてくれ」

 

 この目はもう、梃子でも動かないと言っているような目だな。

 

「あと、今日は助けてくれてありがとう。これからは貴方の事をボウヤって呼ぶの、やめにするわ。貴方も私のこと、いい加減雪乃って呼びなさい」

 

「わかった、考えておくよ」

 

 こうして、俺たちはレッド寮へと戻ることにするのだった。

 




ブラック・マジシャンたちとの対話は次回に

リメイク前との変更点
廃寮デート?
ゆきのんが幽霊などが怖いという性格改変に関しては前作と同じですが、秋人が雪乃をいじめてません。あと、明日香の悲鳴ではなく、すでに十代がデュエルを行っていることを強調するためにデュエルをしているところに駆けつけるように変更

デッキ変更
前はHEROデッキでしたが、ブラマジデッキに変更。結構、いろんな人からまだ?と言われていたので

NEXT 17「怖い女」

次回、ノース校編は……

  • 十代と万丈目のデュエルが見たい
  • デュエルよりも修羅場が見たい
  • レジーを付け狙う生徒と秋人がデュエル!
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