Ranperu様 武御雷参型様 うさぎたるもの様 赤鉄様 暗色様 読み専太郎様 RIYO1113様
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さてさて22話となりました。DM勢登場です
Side秋人
「ねえ? 秋人、まだ?」
「まだだよ。飛んですらいないし……ツァン、少し落ち着け。あと、痛い」
「うぅ~……」
このやり取り、飛行機に乗ってからツァンはずっとこの調子である。ヘリに乗った時もあれだったが、飛行機に乗るという時になった途端これである。どうも、ツァンは空を飛ぶ乗り物が苦手らしい。並びは通路からツァン、俺、雪乃なのだが、さっきから俺の腕を掴んで離さない。俺、トイレ行きたいんだけど……
『皆様、まもなく離陸いたします。座席ベルトをもう一度お確かめください』
「ほら、もうすぐ飛ぶって……あ、これ飛んでから安定するまでトイレ行けない……」
この後機長の挨拶などもあり、問題なく飛行機は空へと飛び立った。飛行機に乗るのは久しぶりだがまあ、大丈夫だろう。耳抜きをして、ツァンを落ち着かせてトイレへと向かう……が、そこで人とぶつかってしまった。
「あ、すみません」
「すまない。こちらも余所見をしていた」
その俺がぶつかった人物はかなり特徴的な人物だった。茶色い肌と薄い金髪……この人物を俺は知っている。ネタになっているのはもう一人のほうだが
「マリク・イシュタール……」
「ん? 僕を知っているのか?」
しまった、声に出てしまっていたか。だが、この人も一応有名人だ。適当にごまかすことはできるだろう。
「すみません突然……バトルシティの準優勝者の方がこんなところにいると思わなくて」
「いや、気にしなくていいよ……それにしても君、どことなく彼に似ているような」
と、俺のことをマジマジと見てくるマリク。しまったな…飛行機の中だからもらった帽子外していたんだった。まあ、この人がいうのは多分遊戯のことだろうな……髪の毛とかも赤いのがちょっと混じっているから
「それにしてもバトルシティか……懐かしいな。もうずい分昔に感じるよ。それにしても、バトルシティのことを言うってことは君、デュエリストかな?」
「あ……すみません。申し遅れました。俺はデュエルアカデミア1年生、武藤秋人といいます。多分、似ているっていうのは遊戯兄さんのことですよね。俺は従兄弟です」
「なるほど! やはり遊戯に似ていると思ったけどそういうことか。遊戯の関係者にこんな所で会うとはね……改めて、僕はマリク・イシュタールだ。よろしく」
「ええ、よろしく……と、すみません、ちょっと」
「ははは、そういえばここはトイレの前だったね」
割と我慢の限界である。それをマリクも察してか扉の前を開けてくれる。そんな会話の後トイレから戻ると、マリクは相変わらずそこで待っていた。
「それにしてもこんな所で遊戯の従兄弟に会うとは。遊戯とはもう随分と会ってないけど」
「ははは……そうですね。それにしても、マリクさん、日本にいたんですね。そこからアメリカへ? 兄さんに聞いたことがありますけどエジプトの方ですよね」
「ああ、日本で少しやることがあってね……それの後始末を終えてきたところさ。本来ならもっと早く解決しないといけない話だったんだけど。色々と時間がかかってしまった。アメリカへは僕の姉がエジプト展をやっているからそこで合流するつもりでね。僕の姉さんはエジプトの考古局局長なんだ」
おそらく、後始末というのはグールズのことだろう。もともとグールズは闇マリクではなく、表マリクが組織したものだしな。ちなみに、遊戯から話など一つも聞いていない。無論原作の知識からだ。それにしても、エジプト展がアメリカで行われているのか……もしかしたら、この世界に来た原因がわかるかもしれない……
「そのエジプト展って、何処でやるんですか?」
「あ、もしかして興味あるかい? そうだな、じゃあ僕と連絡先を交換しないか? アメリカに行くってことは向こうでしばらく滞在するんだろ? 僕も結構滞在予定だし」
「そうですね。俺もアカデミアの日程とかで空く日があるので、その日に合えば是非」
「ああわかった。その時は博物館を案内するよ。それと……」
こうして俺はマリクと連絡先を交換して、少し話をしてからお互いに席へと戻ることにした。あまり長く席を空けるのはよくないことだしな。マリクの席は俺達とは違う前の席の方のようで、前の方へと向かっていく。席に戻ると、ツァンに遅いと怒られてしまった。そんな様子に、雪乃は呆れた様子である。
「さっきからツァン、ずっとこの調子よ? でも随分と遅かったわね」
「ああ、ちょっと有名人に会ったんだ。」
「有名人?」
「マリク・イシュタール。第一回バトルシティの準優勝者だよ」
俺が小声でそう答えると驚く二人。まあ、あの人も騒ぎになるのは望むところではないだろうということであまり声には出さなかった。もし日程が合って運が良ければアメリカでまた会うことになるだろうし。そんなこんなで奇妙な出会いをしながらも飛行機でアメリカを目指すのだった……俺達の会話を監視しているものの視線を感じながら
*
日本からアメリカまで飛行機に乗って十数時間。飛行機での旅を終えて俺たちはアメリカの空港へと辿り着いた。当然ながら、周囲は外人だらけである。ここで注意したいのはアメリカという国は日本ほど優しい国ではないということ。スリ、置き引き、誘拐など上げればキリがない……が、その中でも未だ気分が悪そうなツァンは心配だ。雪乃は特に問題はなさそうだけど。
「うふふ、アメリカなんて久しぶりね」
「ううぅー……秋人、ごめん、ボクダメかも」
「おい、頼むからここで吐くとかはよせよ? 大騒ぎになる」
「それは大丈夫なんだけど、まだふらふらする……」
はぁ、こりゃゲート通るときは一緒じゃなきゃダメか? 俺はパスポートを出せるように促しながら3人分の荷物を回収して入国手続きのカウンターへと訪れる。雪乃は慣れたように入国手続きを済ませてアメリカの地へと歩いていく。後ろもつっかえているし、急ぐとしよう。未だに辛そうなツァンの手を引きながらそこへ入る。
『こんにちは、ようこそアメリカへ。パスポートを……って、そこの彼女は平気かい?』
『ああ、飛行機に乗ってからずっとこうなんだ。手続きを一緒にしてもらってもいいかな?』
『構わないとも。新婚旅行か何かかい?』
『はは、それは違うよ。彼女は学友なんだ。日本のデュエルアカデミアからこっちのデュエルアカデミアに短期間留学することになっている。旅行も兼ねて』
俺がそう英語で話しながら俺とツァンのパスポートを見せる。するとカウンターの人がほう、と俺の事を見ていた。まあ、私服だとアカデミアの生徒とは一見だとわからないし。
『なるほど、留学と旅行ね。期間は?』
『一ヶ月ってところかな』
『オーケー、通っていいよ。行ってらっしゃい』
『どうもー』
特に問題なく、ゲートを二人で通過する俺とツァン。が、ツァンが俺の事を驚いて見ていた。どうした、とうとう吐きそうか? ……これは女性に言う言葉じゃないな。
「ん? どうした」
「いや、秋人って英語できたのね……しかも、あんなすらすらと」
「あー、まあ……な」
英語専攻で勉強していたからな。そらこれくらいできないと……それにしても、エド・フェニックスや、アニメのこともあったから日本語で通じるかとも考えたけどやっぱそんなこともなかったか。雪乃と合流してスマホを開く。確か、響先生の話では迎えが来てくれるはず。まずは待ち合わせのゲートに向かわないと
「で、秋人。確か迎えが来るって話だったけど……」
「ああ。それなんだけど、ゲートに来てくれる。多分俺たちの事を迎えに来るのは……」
「やあ、こんにちは。待たせたかな?」
そこに1人の男性が現れる。長身でメガネをかけた男だ。スーツを着ているその胸元にDAと書かれたバッチが光っている。
「あら? 貴方が……」
「ああ、お待たせして申し訳ない。アカデミアからの道が混んでいてね……どうぞこちらへ、車を待たせている」
そう言って雪乃の手を取ろうとする男性。違う……この男は。もうこんなに早く来るとは思わなかったぞ。俺は雪乃の前に庇うように立ち、男を睨み付けた。
「そこまでだ。雪乃に触るな」
「秋人……?」
「ん? どうしたんだい?」
「雪乃、ツァンの傍から離れるな。荷物を含めてだ」
「え、ええ……」
雪乃も驚いた様子ではあるが、すぐにツァンのもとへと近寄る。ツァンも調子が悪そうではあるが、何事かとこちらを見ていた。
「どうしたんだい? 私は「グールズの残党だな?」……っ!」
俺の言葉に男の表情が変化する。マリクとの会話の中で得た情報はなにもエジプト展の話だけではなかった。マリクが潰したグールズの残党に生き残りがおり、アメリカへ逃れようとしている情報。マリクの本当の目的はグールズの生き残りがアメリカへ逃げるのを捕まえること。エジプト展でイシズと合流するのは二の次。故に同じ便に乗っているかもしれないから気を付けろ、とも言われていたのだ。俺がマリクと会話していたのを聞いていたのだろう。人質にでもするつもりだったのか、それともアカデミアの人間ということでレアカードがあるとでも思って狙ってきたのか。
「俺たちは見ての通り私服だ。どうして俺たちがアカデミアの人間とわかる? それと、そのDAと書いた申し訳程度の装いだが、形が全く違う。アカデミアの教員が着けるバッジは共通で決まっているはず。そもそも、俺は響先生の指示で迎えに来てくれる人とはメールでやりとりして最初に交わす言葉も決めているんだ。トラブル防止にな」
実際に電話などで話して等はいないが、メールで会う時にはどうするかなどは事前に言われていた。それは相手もアメリカに子供だけで来るのは危険だからということなのだろう。俺もそれに納得していたので取り決めをした。これがあって、実際に助かったと思う。今まさに、俺達はトラブルに巻き込まれそうになっているのだから
「もうすぐマリクさんが来る。観念するんだな……おそらく、出入口も封鎖されているころだ」
それだけ、グールズという集団が世界的に問題視されているということだ。男も俺の言葉にさっきの冷静な表情とは一変して怒りを露わにして俺を睨み付けてくる。
「秋人!」
「マリクさん!」
するとそこへ、俺が男と会話中に電話ボタンを押して呼び出していたマリクが到着する。電話がかかってきてかつ、マイク音量を上げていればマリクも不審に思ったのだろう。マリクの後ろには警備員が数名一緒に走ってきていた。
「チッ……ガキだと思って油断していたぜ。これでも食らえ!」
「なっ……!」
男の懐から取り出されたのは手錠だった。その投げられた手錠は俺の腕にハマってしまう。
「クックック……逃れられないのなら、せめて道連れにしてやるよ」
男が俺の腕にかけた手錠にはタイマーがついていた。グールズが仕掛けてくるデュエルって本編でも見て思ったけど碌なもんがねーんだよな。デッキの一番上を見えるようにしたり、鋸の刃がLPと連動して減るごとに向かって来たり、屋上がガラス張りのところに爆弾しかけたり……となれば
「それは、グールズで使われていた制裁用の手錠……!」
「ククククク、その通り。これは特殊な手錠でね。デュエルディスクと連動するようになっている。制限されたターン以内に相手を倒さないと爆発する仕掛けだ」
やっぱり碌なもんじゃなかった! というか、こいつはアホか? 要するにデュエルを仕掛けようとしているんだろうがどのみちもう逃げられないんだぞ? デュエルをする前に警備員が押さえれば終わりだろうが。
「マリク、貴様も知っているだろう? 私がこれを作ったということを。近づけばどうなるかわかるかな?」
「っ……! まさか」
『そのとおり! この爆弾は爆発すればここ一帯が吹っ飛ぶレベルに作ってある!』
男は大声で、高らかにそう宣言した。しかもあろうことか英語で。周囲で何事かと思っていた空港の客たちが悲鳴を上げて逃げ始める。そして『爆弾を持った男が出た』『爆弾があるって!』『逃げないと!』『テロだ!』と辺りは大混乱になってしまった。
「貴様がこれから逃れるには、決闘で勝って外すしかなぁい。そして、さらにデュエルを拒めばここ一帯は爆発する。さぁどうする? 時間が経てばたつほど、お前の命は尽きていくぞ?」
「ちぃっ……」
姑息な手を。仕方がない……。俺は荷物のデュエルディスクを手に通してデッキをセットする。ここで誰かが動けばこの男は起爆をさせかねない……俺が勝ってこの手錠が本当に爆発しないという保証もないけどな。そもそも、こんな小さい爆弾でこの周辺が吹き飛ぶのか? それも疑問だ……が、この世界はすでにとんでもないものはたくさん世の中に出回っている。あの男の言葉が嘘であるという保証もない……できるのは時間を稼ぐこと。準備、があるからな……
「「決闘(デュエル)!」」
武藤秋人VSグールズ残党
武藤秋人 LP4000
グールズ残党 LP4000
「私の先攻! ドロー! 私は手札から『ビッグ・シールド・ガードナー』を守備表示で召喚! さらに、カードを3枚セットしてターンエンド! さあ、お前のターンだ」
ビッグ・シールド・ガードナー ATK100/DEF2600
ビッグ・シールド・ガードナー……レベル4のモンスターにして、守備力2600を誇るモンスターか。大方、時間を稼ぐつもりらしい。この腕のタイマーを0にして爆発させられればまず俺は助からないな。この周囲を吹き飛ばせるってことは、これを装着されている俺は塵も残るまい……そう考えるとゾッとする。普通なら……だが、そうはさせないと俺の手札が言っている。
「俺のターン、ドロー!「この瞬間! 私は罠カード『グラヴィティ・バインド-超重力の網-』を発動! これで互いにレベル4以上のモンスターは攻撃が出来ない」……」
なるほど、守備モンスターを置き、さらに攻撃が出来ない罠カードか……いつもだったらエクシーズで軽々突破できるかもしれないが、ガールを使った時の一件もあるし、そもそもまだ認知されていないカードを学内以外で使うとやばい……と、まあいつもなら焦るんだが、ここからは『一人』でやらせてもらおう。
「メインフェイズ1に入る。俺はカードを1枚伏せ、手札から『手札抹殺』を発動。互いのプレイヤーは手札をすべて捨て、互いに捨てた分だけドローする。俺は4枚ドロー……俺は手札の『天使の施し』を発動。カードを3枚ドローして2枚を墓地へ送る。今伏せた『強欲な壺』を発動。カードを2枚ドロー……さらに『成金ゴブリン』を発動。相手のライフを1000回復し、カードを1枚ドローする。もう一度『成金ゴブリン』発動してドロー……とりあえずはここまでか。モンスターを1枚セット。カードを4枚セットしてターンエンド」
グールズ残党 LP4000→LP6000
「私のターン! いったいそれだけドローして何をしたいのか知らないが、そんなトロトロしていると爆弾は爆発するぞぉ!? 私は2枚目の『ビック・シールド・ガードナー』を召喚! さらに『つまずき』を発動してターンエンド!」
「俺のターン! 俺はここで伏せていたカードを全てオープン! 伏せていたのは『ゴブリンのやりくり上手』3枚と『非常食』! ゴブリンのやりくり上手3枚を先に発動! その後チェーンで非常食を発動! 逆順でまず非常食の効果で俺のライフを3000回復! そしてゴブリンのやりくり上手の効果で4枚をドローし、1枚をデッキ下へ戻す!」
「な、なんだと!? なぜそんなにドローを……!」
「ゴブリンのやりくり上手は非常食の効果により墓地へ送られた後、効果処理がされる。非常食が先に発動したことによって効果が発動した時点でやりくり上手は3枚とも墓地へ送られている。よって墓地のカード+1枚の4枚をドローすることが出来る! 4枚をドローし、1枚をデッキの下へ送る……これを、3回行う」
武藤秋人 LP4000→LP7000
合計で12枚のドローを可能にする。これにオシリスの天空竜とかを足すとひどくなるんだが、それは無理。あと、本当は悪夢の蜃気楼を使えばもっとすごいことになるのだが、今回は手札に来なかったので仕方がない。
「そんなにドローをしたところで! 私の布陣は突破できん! そうそうこの守備力を突破できるカードなど……」
「いいや? あんたのフィールドは突破する必要はない」
「な、なんだと!?」
「いたんじゃないか? グールズにも。ドローをひたすら繰り返し、防御をし続ける男が」
「なにを…………ま、まさか!?」
「ようやく気が付いたか? もうお前の負けは決定しているんだよ。手札から『闇の量産工場』を発動。墓地に存在する……『封印されし者の右腕』『封印されし者の左腕』を手札へ戻す。これで俺の勝ち。封印されし者の右腕、封印されし者の左腕、封印されし者の右足、封印されし者の左足、そして『封印されしエクゾディア』が俺の手札に揃った!」
俺はそういってその5枚のカードをデュエルディスクへとセットしていく。それと共に、俺の背に1体の巨人が姿を現す。
封印されしエクゾディア ATK∞
「くらえ、『怒りの業火 エグゾード・フレイム』!!」
「うあああああああああああああっ!!」
グールズの残党に向かってエグゾード・フレイムが放たれる。なんつーか、初めて見たけどこれ海馬社長とかも食らったんだよな……これは怖いわ、エグゾード・フレイム。で、ちゃんとデュエルには勝利したはずなのに外れない手錠。腰を抜かすグールズ残党に向かってマリクが叫ぶ。
「おい! 秋人の勝ちだ! 手錠を外せ!」
「ひ、ひひひ……! 私がそんな機能を付けているはずなかろう! 時間稼ぎは十分できた!」
その言葉と共にバイクが空港の窓を割って走ってくる。そのバイクの運転手の手を取り、男はそのバイクに乗る。
「ははは! さらばだ! マリク・イシュタール! 我々を裏切ったことを後悔して死ね!」
ピ、ピ、ピ、とタイマーが鳴る。まあ、そうなるだろうなと予測はできた。まあ、時間稼ぎをしていたのはお前だけじゃないんだよ。
「(マハード)」
「(ええ、時間稼ぎ感謝します)」
その言葉と共に外れる手錠。本来なら逃げていくアイツらにぶつけてやりたいけど、まだ少なからず人がいる。人が全くいないのはバイクが入ってきた方だ。俺はそれを力いっぱい空中へと投げ捨てる。
「(ミラ! マナ!)」
「(大丈夫です、防御結界は張りました!)」
その言葉と共に爆発する爆弾。確かに、この周囲一帯は爆発する威力はあったな……あれは。ミラたちに頼んで結界みたいなのを張ってもらって本当に良かった。これやってもらってなかったら冷静にデュエルなんてできなかっただろうな。彼らは普段精霊の姿であり、この俺たちがいる世界に干渉するには魔力を要する。この前みたいにマナが扉の素材を変える程度なら数秒の時間で何とかなるが、魔力の防御結界や、硬度の高い物質を切断するには時間がいる。故に俺はデュエルを受け、時間を稼いだというわけである。
「は、はぁ……あー、怖かった」
「あ、秋人! 大丈夫!?」
「秋人!」
安堵から力が抜けたのか、俺はその場に腰をおろした。そこへ、雪乃とツァンが慌てて寄ってくる。
「もう! アンタは無茶して!」
「こ、今回は本当にどうなるかと思ったわ……運よく手錠が外れたとはいえ……秋人。無茶しないでちょうだい」
「す、すまん……」
この後、警察に保護されるまでガミガミと二人にお説教されてしまった。まあ、この体に無茶させたという点にはかなり反省をしなければ……これ、俺の体じゃないし。
*
アメリカの警察に保護され、空港の室内で軽い事情聴取を受けてから俺たちは解放された。もっと長い取り調べをされると思っていたのだが、どうやらマリクさんが裏で動いてくれたらしい。聞いた話ではグールズ殲滅には海馬社長も一枚噛んでいるみたいだからな。KC社の人が俺達を解放してくれた。マスコミからも俺たちは逃れることが出来、すぐに迎えに来てくれる人と連絡を取って再び待ち合わせるために別のロビーで待機している。もっとも、二人はさっきの事もあってか非常に周囲を警戒している。すると、そんな俺達のところへ1人の男性が近寄ってくる。
「そこの君、デュエルは好きかい?」
「ああ、大好きだ」
突然人が来たことに警戒する雪乃とツァンだが、俺がそう答えると男性はニッと笑って見せた。そのメガネをかけた長身の男性は懐からカードを取り出す。
「君はこのカードをどう思う?」
「……大切なことだ。あって損はない、そして無くしてはいけない」
そう言って俺はその手を差し出し、男もその手を取り、俺と握手を交わす。その『見せられたカード』と同じように。
「君で間違いなさそうだね、武藤秋人君?」
「ええ、迎えに来てくれてありがとうございます。『響紅葉』さん」
俺の言葉に、男、響紅葉はニッコリと笑みを見せた。
完全新規なのでリメイクとの変更についてはなし
マリク登場
実は好きなキャラ。裏の人も含めて。エジプト関連の事が出るのでやっぱこの人はでないとなぁ、と
イシズ、リシドも出ます
アメリカでのやり取り
作者の修学旅行の記憶頼りに書いてます(汗)
色々と間違えてたらすみません
ツァン不調と飛行機恐怖症?
不調については今後。恐怖症はオリジナル設定
VSグールズ残党
久しぶりにエクゾにADSで出会ったのでノリで書きました
社長グールズ殲滅に協力
社長も昔奪ったり破いたりしてましたけどね
響紅葉登場
さあ、漫画版HEROが大暴れだ(白目)
次回、ノース校編は……
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十代と万丈目のデュエルが見たい
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デュエルよりも修羅場が見たい
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レジーを付け狙う生徒と秋人がデュエル!