デュエルの参考にはならない、主人公が結構な頻度で無双とかする、ヒロインハーレムで面白くないと言わしめられているこの小説を
どうも、秋風です。なんというか、急にネタが降ってきたのでキーボードをたたきました。なんとなーく、今後の方針とかも決まったので、更新をしようかな、と。まあ、相変わらず今回もデュエルしないんですけどね!(デュエルは次回)
遊戯王自体は今も続けております。この前もシャイニーボックス11箱買うとかいう暴挙してました。
今回はタイトル通り、レジェンドが登場することになる回となります、この小説はどこへ向かおうとしているんだ……
……マスターデュエルで遊戯王を始めたそこの君! この小説は参考にはならないぞ!
では、どうぞ
時刻は9時40分。十代と合流した俺は、一通り十代のデッキに目を通した。最近は俺の影響もあってか、ハイランダーだったはずの十代のデッキにも重要視されているカードを複数枚投入されたりしている。ただし、相変わらずE・HEROカードなどのモンスターに関しては1枚である。十代曰く
『ヒーローは1人1人違うからこそカッコいい』
という事らしい。まあ、強ち間違ってないと思う。本気で十代のデッキをガチHREOデッキにしてしまった場合、同じHEROが複数枚になり、更にはE・HEROだけでなくM・HEROまで融合デッキへ投入された1キルデッキの出来上がりである。そんなことをしようものならば、デュエルが楽しくない時代の十代ルート一直線。それはさすがにまずい……ただ、この世界におけるHREO使いはなぜかHEROを1枚ずつしか入れない傾向が強い。前にお世話になった紅葉さんも、デッキにHREOは1枚ずつしか入れていない。HERO使いにはHREO使いなりの美学があるのだろう、ということで落ち着いた。そんなことを思いながらデッキに目を通していると、十代が不安そうに俺に声をかけてくる。
「どうだ、秋人」
「モンスターバランスはHEROだから何も言わない。魔法、罠の採用カードも悪くない。融合デッキのカードチョイスも悪くないし……これ、何回回した?」
「15回。翔と隼人、それに三沢にも手伝ってもらってデュエルしたんだ。秋人は忙しそうだったから、雪乃たちにも頼んだ」
よくもまあ、短期間でそれだけの回数をデュエルしたものだ。まあ、俺が昔教えた、ディスク無しでのデュエルなんだろうが……これ、万丈目に負ける要素なくない? というか、俺がチェックする必要なくないか?
「大丈夫だと思う。胸を張って、ノース校の対戦相手とぶつかって来いよ」
「おう!」
そう笑顔で頷き、十代はデッキをデュエルディスクへとセットした。これで準備は万端。対戦相手が万丈目であることは……伏せておこう。流石にそこまで原作を無視してしまうのはどんな影響が出るかわからないし、なにより対戦相手を楽しみにしている十代に悪い。
「それじゃ、俺は行って来るぜ!」
「ああ、頑張れよ」
そう俺が言うと、十代は「おう!」と元気よく答えて会場へと走っていく。それを見送り、俺も雪乃たちと合流して観客席に向かうとしよう。そう思って歩き始めると、そこへ1人のスーツ姿の男性が現れた。アカデミアの教員というわけでもない、黒スーツに黒いサングラスをつけている男性。少し警戒を見せるも、男性は丁寧にお辞儀をして見せる。
「失礼、武藤秋人さんでよろしいですかな?」
「ええ、そうですが……貴方は?」
「私はインダストリアル・イリュージョン社 名誉会長のペガサス・クロフォード氏の秘書をしている者です。対抗戦前に申し訳ありませんが、ご同行いただけますか? 会長がお待ちです」
「……はい?」
そう言われて固まる俺。確かにこの男、少し老けてはいるが原作で海馬にカードの入ったアタッシュケースでぶん殴られた挙句、銃を突きつけられて人質に取られていた男だ。しかし、その様子は別に何かを企むという訳でもなく、誠意をもって頭を下げている印象を受ける。
「俺、これから試合の観戦があるんですけど……」
「そちらに関しましては、我が社の精鋭が撮影、編集を施し試合を録画したDVDをお渡しする予定です。生で見るデュエルとは迫力は異なるかもしれませんが、どうか会長に会っていただけませんか。現状のスケジュールでは、会長が会える時間が限られております故……」
どうやら余程のことらしい。本当なら面倒の一言で突っぱねてもいいし、そんなことをする義務もない。だが、元々社長から会うようにと言われていたこともあるし、面倒ごとは早々に潰しておく必要もある。
「わかりました。その前に、準備するものがあるので一緒に寮へ来ていただけますか。会長へお見せするものと、渡すものがあるので……そうですね、貴方を含めて2人ほど人手が欲しい」
「かしこまりました。少々お待ちを……猿渡、私だ。今からレッド寮の前に2名ほど人を頼む。いや、武藤氏が荷物の移動が必要とのことだ」
その数分のやり取りの後、俺はレッド寮へ戻り、アタッシュケースとPC、そして、いくつかの資料を持ってペガサスが待つという、来賓室へと訪れることになった。当然、雪乃たちには観戦はできないから、応援を頼んだと伝えて。
「ペガサス様。武藤秋人氏をお連れしました」
ノックの後、そう言って扉を開ける部下の人。そこには銀色の長髪に、片目を隠し、赤いスーツを着た男性が立っていた。俺の知るペガサス・J・クロフォード。それは、遊戯王という漫画の火つけ役ともなったデュエルモンスターズの生みの親であり、王国編におけるラスボスであり、媒体にもよるが後の話やシリーズでも多くの人物に影響を与えた人物である。原作では死亡していることがRで語られているが、アニメ版では後のシリーズであるGXで登場し、さらには映画2作も登場する重要キャラだ。
「初めましてですね、秋人ボーイ! 私はペガサス・J・クロフォードといいマース!」
「……ええ、よく存じています。武藤秋人です」
「ノース校との対抗試合の時間をいただいて申し訳ありまセーン、しかし、こちらへ来る機会がほとんどないので、このような形を取らざるを得なかったのデース」
そう言って申し訳ない、と謝罪するペガサス。一企業のトップとしての謝罪である。ここで文句をいうのもお門違いだろう。しかし、彼はこのGXというシリーズにおいては2年目とかでラーのコピーカードを追ったり、クロノス先生の再就職を賭けたデュエルなどでも登場していたので、割とこっちに来る機会はある。というか、前作からのレジェンドとしての登場回数では一番多いはずだ……と思ったが言わないでおこう。
「では、皆さん。部屋から退出を。私は彼と2人で話がありマース」
『はっ』
そう言って部屋を退出する部下の人たち。は? え、何のつもり? いや、仮にもアンタ、大企業の名誉会長だろ。なんで護衛の部下すら部屋から追い出してんのさ。
「これからのお話は、あまり人に聞かれたくありまセーン。どうぞ、秋人ボーイ。そちらへ」
「え、ええ……会長、お話というのは?」
「まず、ここ最近に海馬ボーイ……つまり、KC社長からとあるデザイナーが作ったカードリストをいくつもいただきました。どれもこれも、素晴らしいアイディアで、すぐにカード化できるものばかり。それを作ったのは秋人ボーイ、ユーだとお聞きしました。それで、ぜひともユーと一度会ってみたかったのデース」
「そうなんですか……」
「バット、しかし、これだけの膨大なカードリストを作るのは1人のフリーデザイナーでは不可能。それこそ、何年もかけた作品ばかりでショウ……そこで、ユーのことを少し調べさせていただきまシタ」
……! なるほど、海馬社長と同じく俺のことの調査したわけだ。まあ、出てくるのは俺ではなく、『武藤秋人』のほうの情報だろうけども。
「すると、ユーが過去、カードのデザインを学んだという記録も、コンクールなどに出したという記録もありまセーン。しかも、すでにカードが存在してデュエルで使われているというではありませんカ! イッツ、アンベリーバーボー! 不思議で仕方ありませんでシタ。私が今日来たのは、ユーという人間を見定めるためというのが正しいのデス……気分を悪くするかもしれませんが、我が社を通さず作られたカードをばら撒く人間が今の世の中、いないわけではありまセーン」
「……!」
確かにペガサスの言う通りだ。彼からすれば、俺という存在はとてつもなく怪しい存在なのだろう。というか、ドーマ編のカードとかまず存在しないであろうカードのオンパレードだったしな……遊戯サイド、敵サイド問わず。まあ、あっちは精霊界とか、不思議パワーで作られていたけども。
「しかし、海馬ボーイにそれを聞いたところ、『それは絶対にありえない』と。そして、『奴はこの世界に影響を与える存在』とも言っていまシタ……遊戯ボーイの親戚でもあり、海馬ボーイにそこまで言わせる人物であるならば、と、私は気になっているのデス。どうか、教えていただけませんカ? 私の推測では、ユーの秘密は一般人には聞かれてはいけないことなのでショウ」
「……仮に話したとして、どんなメリットが俺にあると?」
「そうですネ。海馬ボーイは言いました、ユーとは、貴方の目的のために契約を結んだビジネス関係であると。ならば、私も秋人ボーイに協力しまショウ。もちろん、私、ペガサス・J・クロフォード個人として。そして、ユーの使うカードの数々を私が秋人ボーイに託したテストカードとして扱いマース。これで、トラブルなどは回避できマース!」
「貴方のメリットは?」
「私が望むのはユーの持つカードの数々のデザインを今後、KCだけではなく、我が社にも共有してもらうこと。もちろん、これは海馬ボーイにも話は通していマース!」
「要するに、今後俺に2社分作って、それぞれの会社にカードデザインを送れと? 社長が利にならないことを許可するとは思えませんけど」
「ノー、そうではありまセーン! 送っていただくのはKCに送られるものだけでいいのデス。最近では海馬ボーイが選出したカードだけが一方的にカード化するようにと提案されていまして、貴方の送っているカードすべてがカード化しているわけではないのデース。その中にも気になるカードが多々あったので、是非ともそれを見たいのデース! 正直、最近ピックアップされるのは海馬ボーイ好みのパワーカードばかりデース」
そう言って説明するペガサス。確かに、俺が送ったカードリストでは、海馬社長から却下されたカードは多々ある。それこそ、効果が凶悪すぎるカードに始まり、コンボに回すと面倒ごとしか起きないカードとか、前の世界では永劫禁止にされるカードとか……。だが、それだけではなく、テーマ性が弱かったり、社長の視点から流行りそうにないというカードなどは却下されていたりする。つまり、KCが一方的に採用して送ったカードリストではなく、2社合同でリストを吟味することで、よりカードプールの幅を広げたいというのがペガサスの理由だろう。
「わかりました。けど、今から話すことは……貴方の古傷を抉る話もするし、下手をすれば俺に精神病院を勧めるような話ですよ? それでも、俺の話を信用する気ですか?」
「海馬ボーイより、ユーと話す時は自分の常識を捨てろと言われていマース。それに、私は一度、非現実的なことに触れたこともあるので、今更デース」
「……なるほど、確かに貴方は海馬社長よりも説明がしやすいのかもしれない。いいでしょう。どうか、貴方も”この世界で”俺と共犯者になっていただきたい」
そう言って、俺はペガサスへ俺という存在についてを話すことにした。今の『俺』という存在が、別世界から武藤秋人へ憑依した人間であること、この世界がかつて自分がいた世界では創作であったこと。ペガサス・J・クロフォードが作り出したデュエルモンスターズはその漫画世界で登場したゲームの一つで、それがクローズアップされ、とある企業がそれをオフィシャルカードゲームとして世の中に出したことで発展していること。最初はペガサスも当然ながら驚いていたが、俺が千年アイテムのことや、社長の恋人のことなどを話すと、彼のおどけた表情は真剣なものに変わっていた。
「なるほど、それがユーの経緯……本当のユーの秘密、ですか」
「驚きましたか?」
「かつて、自分の体に千年眼を宿し、2つの
「並行次元っていうのは考えていましたが……上位世界?」
「イエース、例えばこのファニーラビットはご存じですか?」
そう言って懐からペガサスはコミックを取り出した。彼が愛読しているコミック、ファニーラビットの最新刊だ。それも、文庫版。この人のコミック好きは余程らしい。俺がそれに頷くと、ペガサスは満足そうにしていた。だが、本題はそこではない。
「ベリーイージーに例えるなら、この物語が広がる世界が下位世界。そして、これらを観測する世界、つまり、読者の世界こそが、上位世界と言えるのデース」
「観測する、世界……」
「貴方はその上位世界から引き寄せられたのでショウ……しかし、ユーの話を聞くに、私の知る点とは異なるものもありましタ……それでは、単なる上位世界からやってきたとは説明がつきまセーン。これは単なる推測ですガ、秋人ボーイは並行次元という、似て非なる世界、別の世界では漫画やアニメとして存在する世界へ来たと考えていませんでしたカ?」
俺はペガサスの言葉に頷く。確かに、本来の武藤秋人はただの一般人だ。それこそ、主人公である武藤遊戯の従弟である。だが、作中にそんな人物はいない。登場する余裕がなかった、作者が考えていなかったで片付いてしまうことではあるが、確かに、海馬社長も俺が説明したときに自分の知ることと多少異なる部分があった、と言っていた。だから並行次元の可能性を考えたが……じゃあ、俺がいるこの世界はなんなんだ?
「世界というのは無数に、そして無限に枝分かれしたように存在していマース。上位世界から引っ張られたときに、貴方はその世界の枝分かれた1つへと辿り着いたのでショウ……ユーは先ほど、その本当の体の宿主が強く望んだからと言っていましたが、それはあくまでもきっかけだったのでショウ」
「きっかけ?」
「ザッツライト、調査結果を見る限り、本来の秋人ボーイには遊戯ボーイのようなオカルトなことも、そんな力も持っていた様子はない。秋人ボーイの思いを利用した何かが、ユーをこの世界へと招き入れた……何かの目的を果たさせるために。そのために、ユーに数多のカードを授けた。ユーが先ほど私に見せてくれた、本来ならばこの時代にはない、この世界にはないカード達……シンクロモンスター、エクシーズモンスター、そしてペンデュラムモンスターやリンクモンスター……そして他の膨大な量のカードを……それほどまでに、ユーに何かを成し遂げさせたいのでは、と思いマース」
ペガサスの考えに、確かに、と多々納得できる部分があった。俺自身の魂をこの体に定着させたのは誰だ? 確かに、本来の秋人は虐められたことで限界を超えて、この世界からいなくなりたいと願っていた。だが、それだけで別世界から誰かの魂を引っ張っては来られないだろう。この世界だからできてしまうかも、とは思っていたが、今更考えればあまりにも理由としては弱かった。
「つまり、俺がこの先知らないことが待っており、それを解決させるために俺は呼ばれた、と」
「ザッツライト……これも私の推測の域を出ない話ですが、ユーが語った、私が死んだことで世界が滅んだという物語があったという話のように、この先の未来で本来の歴史とは違ったことが起きる。もしくはすでに起きたことで、それを修正させるために、呼ばれたのではないでしょうカ?」
ペガサスが言うのは、超融合-時を超えた絆-の話である。彼が死んだことで、その先の時代だった5D’sの世界は滅びる一歩前まで行っていた。それを修正させるために、5D’sの主人公であった不動遊星は赤き竜の力を借りて、過去へと跳び、遊戯、そして十代とともにその元凶と戦った。
「ユーは自分の世界のことを『元の世界』ではなく、『前の世界』という……これは、ユーが無意識に、元の世界へ帰る望みを捨てさせているのか、もしくは本来の秋人ボーイと一体化しつつあるのかもしれまセーン」
「っ……!」
それを言われて初めて気が付く。確かに、俺はいつの間にか無意識にそう口にしていた気がする。今日だけじゃない、今まで過去のことを思い出すときはそう思っていた気がする。
「ユーにそこまでさせるのは、ただの子供、本来の秋人ボーイでは不可能でショウ。もっと大きな……それこそ、世界の意思、この世界という物語を修復させるための修正力がそうさせているのカ……」
「……すみません、話がすごく膨大になってきていて、整理ができません」
「オフコース、これは先ほども言いましたが私の推測に過ぎまセーン。ですが、頭の中にその可能性は入れておく必要はあるでショウ……」
海馬社長とは別に、実際に自分の体に千年アイテムを宿し、マインドスキャンというオカルトな特殊能力を持つという体験したことのあるペガサスからの忠告は、また別の意味で息を呑むものだった。俺はその言葉に無意識に頷く。
「わかりました……」
「もしかしたら、そのユーの話していた赤き竜のように、ヴァンガード……導き手が現れるかも知れませんネ」
「導き手……」
「さて、貴方と話をしていて、私にもう一つやることができましタ……秋人ボーイ、私と今ここで、デュエルをしてくだサーイ」
そういってペガサスは立ち上がり、その彼のケースから、デュエルディスクを取り出していた。え、時間がないとか言ってなかったか? っていうか、なんでデュエル?
「ユーがこの先、ユー自身が知る数多のデュエルにおいて生き延びられるか、ユーが選ばれたほどのデュエリストなのか、それを知っておく必要がありマース」
「……!」
「私はユーのこれまでの話を信じています。その多くの困難に果たして今持つカード達でユーがこの先を乗り越えられるのか? そして、契約を交わした以上この先長い付き合いになりそうですしネ? 私は気になりマース! この世界では私が作ったカードを、ユーの世界では何十万というプレイヤーが遊んでくれている! それも、幾重にも進化して! これほど、ゲーム製作者として嬉しいことはありまセーン! 故に知りたい! ユーの世界の最先端のカード達を! その技術を! 戦術を!」
ペガサスの目は、先ほどとはまた違った真剣な様子を見せている。いうなれば決闘者の目。その手にデュエルディスクを装着し、デッキをセットする。
「ペガサス会長……」
「ユーからすれば、かつては遊戯ボーイを苦しめたキャラクターの1人でショウ……私がユーの立場であれば、ファニーラビットのブルドック・ポリスへ追いかけっこを挑むようなものでしょうカ……ふふふ、私であれば興奮すること間違いありまセーン! 秋人ボーイ! ユーはどうです?」
その言葉に、俺は無意識にデュエルディスクを手にし、その広い来賓室のスペースへ立っていた。十代とデュエルしたとき、そして海馬社長とデュエルしたとき、紅葉さんとデュエルしたとき、そしてバンデット・キースとデュエルしたときにはそれを思うことはなかった。だが、ペガサス会長に言われて気が付く。彼の言う通りだ。彼は、かつて遊戯王の主人公、武藤遊戯を、アテムを敗北に追い込み、王国編でも苦しめたデュエリストだ。その目に千年アイテムを失っていたとしても、そのカードゲームの創造主が相手なのだ。1人のカードゲーマーとして、そして、この世界の決闘者として、戦いたい。
「わかりました……受けて立ちます」
「グレイト! よい返事デース! では……」
「「決闘(デュエル)!!」」
*
海馬コーポレーション
「……」
「社長、ペガサス氏から、武藤秋人へ会いに行くという伝言がありました」
「ふぅん……やつめ、近いうちに場を設けてやると言ったのにも関わずこれか」
磯野の言葉を聞きながら、ペガサスが武藤秋人に会いに行ったという話を聞きつつ、俺はその場に置かれたガラスケースのカード達を見る。それは、武藤秋人が作り出した、いや、武藤秋人の世界にもともとあったカード達をこの世界で作り直したものだ。それをアタッシュケースにしまうと、俺は待たせている連中の場所へと足を進め、その応接室の扉を開けた。
「やい海馬! 俺たちに何の用だ! 俺も暇じゃねーんだぞ!」
「黙れ城之内……今期のプロリーグは終わり、しばらくは暇であろう。その暇を暇ではなくしてやったんだ。ありがたく思うがいい」
「てめっ……」
そこには残念なことに同じ高校の出身であり、今はプロデュエリストとなっている城之内がいた。いつも通り吠えているが、その場にいるのは奴だけではない。
「でも、唐突ね。社長さん? 私たちを呼んで何の用かしら?」
「なんでも、何か依頼と聞いたんやがなぁ?」
「ヒョーヒョヒョ……この僕を呼ぶというのは、それなりの謝礼を用意してくれるんだろうね?」
「ピピピ、KCの、しかも社長直々の依頼だ。それなりに期待していいと思うよ」
「はっはっはっは! ワシはなんだか同窓会みたいで楽しいがのぅ!」
「……それで、ミスター海馬? どのようなご用件かしら?」
バトルシティでは決勝トーナメントに進出している孔雀舞、そして、バトルシティへの参加の経験があり、我が社の調べである程度テーマ性があり、バトルシティ後、多くの大会で入賞して実力があることがわかっているダイナソー竜崎、インセクター羽蛾、エスパー絽場、梶木漁太、そして、KCグランプリでもかなりの実力を持っていたレベッカ・ホプキンスがこの場にいた。
「その説明をする前に……奴はどうした?」
「あん? 遊戯なら、まだ来てねーぞ」
「……まあいい。お前たちを招いたのは今後発売されるカードのテスターを依頼するためだ」
「テスター? 新作カードのってこと?」
俺はレベッカ・ホプキンスの言葉に頷き、部下へそれぞれの元へカードの入ったケースを渡させる。
「それぞれ、お前たちが好んで使っているデッキの強化に繋がるカードが入っている。どれを使うも自由だが、それらを他人への譲渡、売買に使ったり、紛失した場合はある程度の額を支払ってもらうことになる。テスト期間終了後はそのカードと同じものが発売されるから自由でいいがな」
そう説明すると、カードを渡された連中はそれぞれ驚きの声を上げる。
「な、なんだこりゃぁ!? レッドアイズの強化カード!? めっちゃつええじゃねぇか!」
「なんじゃぁ!? 伝説のフィッシャーマンⅡ世に、伝説のフィッシャーマンⅢ世じゃとぉ!?」
「これは、ハーピィの新たなカード!? それに、アマゾネスまで……なんてカードなの……」
「サイコショッカーにこんなバリエーションが……これで、僕ももっと強くなれるのか」
「ヒョーヒョヒョ、昆虫モンスターがこんなに!」
「恐竜のオンパレードやないか! ホンマにもらってええんか社長さん!?」
元より使っているフェイバリットの強化が来れば驚くのは当たり前か。まあ、それ以外の羽蛾や竜崎は驚くカードも多いようだが、連中のは種族を強化したものだ。一番の問題は、此奴だったが。
「これって……すごい。これがあれば、いろんなコンボが……」
レベッカ・ホプキンスには、秋人が使っていたカードの中でも汎用性の高いカードや、バーンカードなどを渡している。というのも、此奴が一番厄介だ。大会の参加数は少ない上、ロックやバーンなどがテーマなものが多い。秋人の世界では、バーンカードは特に禁止へ叩き込まれるカードが多いと言っていた。それに、此奴の場合はコンボ性を重視している節がある。そのため、過去のデータを洗い出して使えそうなカードをピックアップした。
「最後に、契約書にサインをしていけばそのカードを持っていくことを許可する。最低で30戦。最高で50戦の試合を重ね、その使用感、感想、そして、コンボ性などを書いて提出しろ。報酬は渡したカードと、それなりの額を約束しよう」
俺の言葉に全員が驚きつつもサインをして帰っていく。全員が秋人の持っていたカードリストから作られたカードを持って行った。これから、奴が出したカード達がこの世界のデュエルにどのような影響を与えていくかは、今後のテスト次第。そして、その中で残ったのは1つのカードの入ったケースのみ。全員が帰ったころ、奴は現れた。
「……やっと来たか。遅かったな」
「……待たせたな、”海馬”!!」
「そろそろ来ると思っていた……まあいい、まずは連中と同じく説明から始めるぞ。そこに座るがいい
…………
わが生涯のライバルにして、この世界で最強の称号を持つ決闘者、武藤遊戯……いや、かつては名もなきファラオと呼ばれた、古代エジプトの王の魂、アテムが、その場で不敵に笑みを見せて立っていた。
というわけで、41話でした。
次回は秋人VSペガサスとなります。
ペガサス来襲!
実はアメリカ組2人と一緒に来ていたりする。
海馬社長の好み
(海馬)「このカードが今回採用のリストだ」
つ →めっちゃアド取れるパワーカードたち
秋人がこの世界に来てしまった原因
実は、武藤秋人”だけ”が原因ではない。リメイク前はもっと別の原因でしたが、じつは……
ペガサスが仲間になりたそうにこちらを見ている。
次回のデュエルでトゥーンが大暴れです。普通に戦ったら絶対に勝てる気がしねぇ……
海馬社長、カードテスト開始。レジェンド登場
実はプロになった城之内。この世界での彼の真のデュエリストとしての道はまだまだ先の話です。ちなみに、呼ばれた彼らはレベッカ以外プロなり、上位入賞者設定です。
城之内へのカード
レッドアイズ関連一式。ドラグーンオブレッドアイズ……うっ、頭が
舞へのカード
ハーピーシリーズ。エクシーズ、シンクロとこちらも幅広い
エスパー絽場へのカード
GXで登場した追加に加え、デュエリストパックで登場したサイコショッカーシリーズたち。こちらも結構厄介です。
梶木漁太へのカード
フィッシャーマンシリーズに、クジラシリーズ、さらには魚関連……魚霊術(ボソリ
竜崎へのカード
シリーズではなく恐竜関連を多々。魂喰いオヴィラプター、ロストワールド、究極伝導恐獣……うっ、頭が
羽蛾へのカード
同じく、昆虫シリーズを多々。インゼクター……うっ、頭が
レベッカへのカード
実はバーンカード系は少なめ。その代わり、秋人の世界では必須の灰流うららや墓穴の指名者、抹殺の指名者、増殖するG、夢幻泡影他、聞けば頭の痛くなるカードのオンパレードを中心。さらに、彼女の使っていたロック系などの強化など彼女が一番やばい
最後の来客者
秋人がこの世界に呼ばれた一番の原因
改めてお久しぶりです。
2年ぶりの更新となります。秋風です。
会社が変わり、いろいろと忙しいこともあって更新ができず、またまあ、前に更新したときの低評価というか、いろいろ言われて心が折れてからちょっと書けずにいました。申し訳ない。
今後も次はいつ投稿、とはいえませんが、ネタが下りてきて話が進められそうなときは積極的進めていく予定です。
今回の話のラストについては、実はこの小説を書き始めたときから決めていたことではあったのですが、それにつなげるまでの話がなかなか筆がすすまなかったのもあったので、ここまでかけたことに喜びがあります。
多く、遊戯王の小説はありますが、この展開はあんまりないかな、と書いてみたかったので。GXのシリーズであるはずなのに、彼がいる理由……
そういう世界線であり、そこからどう展開していくか、というのがまだまだ悩ましいところですが、今後も頑張っていきます。
ちなみに、前にTwitterなどで、カードゲームはやめたのかと言われましたが、去年30を迎えましたが未だに現役です。
遊戯王、ヴァンガード、ラッシュデュエル、ポケモンカード、デュエルマスターズ、ヴァイスシュヴァルツと、まあ、デッキの数は減りましたが、それでも楽しくカードやってます。
まあ、その時のモチベもありますがね……今は、遊戯王とラッシュデュエル、そしてヴァンガードオーバードレスです。
最近はちょいちょい、一発ネタで考え付いたようなのがあるので、そのうち番外編で描くかもしれません。もし見たいというのであれば書く予定ですので、アンケートにぜひお答えいただければと思います。
前回のお話で感想をいただけた方々。ありがとうございます!
CHA-2様 天導 優様 さか☆ゆう様 無類様 逆行したら野球がしたい様 ノウレッジ様 レイン490様 黒澤様 fuugajinn様 神崎はやて様 ペッパー りおん様
前回のお話で評価をいただけた方。ありがとうございます!
とっつあん様 龍牙式様 残念無念で不書感想様 fuugajinn様 soeru様
あかがみ餅様
ツイッターやっているので、リプとかDMでハーメルンからフォローしましたとくれれば相互フォローします!
ツイッター:https://twitter.com/AKIKAZE7010
感想、お気に入り登録、高評価お待ちしております(Youtube風)
次回は前書きでも書いた通り、秋人VSペガサスです。
お楽しみに!
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