遊戯王-孤独に巻き込まれた決闘者-R   作:秋風

8 / 53
 いつの間にかお気に入りの数が800を超えていた…みなさん、ありがとうございます。

RYU様 赤鉄様 Ranperu様 貴樹 怜様 パンツは食べる派弐型様 tomo_3309様
感想、ご指摘、ご意見ありがとうございます。これからもよろしくお願いいたします
アッキー7様 フレイ・スカーレット様 eieio様
評価ありがとうございました。今後もそのいただいた得点以上に頑張れるよう精進いたします

これからも小説の感想、ご意見、評価、ご指摘、それにご要望などガンガン受け付けていますので、皆様どうぞ宜しくお願いいたします。
ご要望に関しましては「お!?」って思ったのを採用することがあります。特にデッキレシピとか!(笑)

では、第7話。VS雪乃 完結となります


07「女子寮での再会」(後編)

Side秋人

 

「まだまだ、勝負はここからだ…! 俺のターン、ドロー!」

 

 フィールドにはガガガガンマンの攻撃力を上回るモンスターが3体。ホープで破壊はできないわけではないがそれは藤原も百も承知のはず。藤原の手札は1枚だが、あのカードは死者蘇生だとわかっている。それよりも場にある1枚の伏せカード……あの伏せカードも気になるところだ。さて

 

「俺は手札から魔法カード『エクシーズトレジャー』を発動! フィールドのエクシーズモンスターの数だけドローできる! フィールドにエクシーズモンスターは2体、よってカードを2枚ドローする!」

 

 本来ならもっと展開してから発動するべきだが、現状ではかなり切羽詰っているのでそんな余裕もない。ちなみにこのカードは俺がいた世界ではOCG化されてはいないアニメでのオリジナルカードである。もっとも、俺が所有しているカードでもこのようなアニメ限定のカード以外にも「アニメ仕様カード」が存在する。わかりやすく言えば十代の定番、ともいえるアニメ仕様E・HEROバブルマン、明日香のアニメ仕様ドゥーブルパッセなどもある…あるのだが、このカードなどはどう考えても俺が「持っているはずのない」カード。何故こんなカードたちが存在するのかは謎ではあるが、使える物は使わせてもらおうということで使うことにしている。閑話休題。デュエルに戻ろう…このドローでこの現状を打開できればいいのだが

 

「俺は再びガガガガンマンの効果を発動! そしてバトルフェイズ、希望皇ホープで混沌の黒魔術師を攻撃! 『ホープ剣アシュラディバイダー』!」

 

 ホープが剣を振り上げ、混沌の黒魔術師へと斬りかかる。その攻撃によって爆発が起き、周囲がその煙に包まれた。これでようやく一体倒したな。

 

藤原雪乃 LP4000→LP3300

 

「混沌の黒魔術師は破壊された時、ゲームから除外される…そうだよな?」

 

「ええ、その通り。良く知っているわね、ボウヤ」

 

「……ならば何故、まだフィールドで混沌の黒魔術師は健在なんだ?」

 

 煙が晴れてフィールドが良く見えるようになった時、そこには未だにその場に立っている混沌の黒魔術師の姿があった。が、その後ろのカードを見て理解した…このカードが健在だったわけを

 

「うふふ、私は希望皇ホープが攻撃したとき『安全地帯』を発動していたわ。このカードが存在する限り、私の混沌の黒魔術師は相手のカードの効果の対象にならず、戦闘及び相手のカードの効果では破壊されない…まあ、相手にダイレクトアタックが出来ない、安全地帯が破壊されれば選択していたモンスターをゲームから除外する効果もあるけど、今の戦力なら十分ね」

 

 何故、この「発動していた」はこの世界では許されるのか。ちゃんと宣言してくれよ。

 

「…バトル続行! ガガガガンマンでガンナードラゴンを攻撃! この時、ガガガガンマンの攻撃力は1000ポイントアップし、ガンナードラゴンの攻撃力は500ポイント下がる!」

 

ガガガガンマン ATK1500/DEF2400→ATK2500/DEF2400

 

可変機獣ガンナードラゴン ATK2800/DEF2000→ATK2300/DEF2000

 

 ガガガガンマンがその手にある銃を連射し、ガンナードラゴンを撃ち貫いた。これで残るはモイスチャー星人と混沌の黒魔術師のみ。この際だ、混沌の黒魔術師は現段階ではスルーしかない。

 

藤原雪乃 LP3300→LP3100

 

「そして希望皇ホープの攻撃が残っている! 希望皇ホープでモイスチャー星人を攻撃! ホープ剣、アシュラディバイダー!」

 

「ぐっ…やってくれたわね、ボウヤ…!」

 

藤原雪乃 LP3100→LP2400

 

「カードを2枚伏せて、ターンエンド!」

 

「私のターン、ドロー…うふふ、私は手札を1枚伏せてから『天よりの宝札』を発動するわ。このカードを発動すると互いのプレイヤーはカードを6枚になるようにドローする。互いに手札は0…お互いに6枚ドローね」

 

 ここで、天よりの宝札…!? というか、なんであのカードをアイツは持っていやがる。この世界に来たときカードを一通り調べたが、天よりの宝札はアニメでなぜ遊戯が所有していたんだというくらいの値段がするレアカードだぞ。まあ、俺も持ってはいるけど。しかも、遊戯のデッキに入っているとわかってからか値段がさらに上がっている。

 

「うふふ、いいカードが来たわ。まずは伏せた『死者蘇生』を発動。このカードで『可変機獣ガンナードラゴン』を蘇生するわ」

 

可変機獣ガンナードラゴン ATK2800/DEF2000

 

「さらに、『魔法石の採掘』を発動。手札2枚をコストに墓地の死者蘇生を回収、そして再び発動。モイスチャー星人を蘇生するわ」

 

モイスチャー星人 ATK2800/DEF2900

 

 フィールドに再びモンスターが戻ってきた。このままフィールドのモンスターでゴリ押しをしてくる気か? それなら、俺が伏せているカードたちでまだ対処が…

 

「伏せカードで対処ができる、そんな顔ね?」

 

「……!」

 

「でも残念。別に私はこの子たちで押し通そうなんて考えてないのよ? ボウヤ?」

 

「何…?」

 

「私はこの三体を『生贄に捧げ』…」

 

 3体リリース…!? まさか…!

 

「来なさい、神獣王バルバロス!」

 

神獣王バルバロス ATK3000/DEF1200

 

 雄叫びを上げてフィールドに降臨する1頭の獅子。その強さを物語るには十分な迫力を見せていた。

 

「バルバロスの効果発動。このカードは3体の生贄によって特殊召喚できる。そして…このカードをその方法で特殊召喚できた時、相手フィールドのカードをすべて破壊できる」

 

 藤原の声と共に咆哮を上げるバルバロス。その衝撃波によってホープ、そしてガガガガンマンが破壊される。そして、俺が伏せていたダメージダイエットと奇策が破壊された。

 

「フィールドにモンスター、そして伏せカードもない…これで終わり。私の勝ちね…バルバロスでダイレクトアタック…!」

 

 バルバロスの持つ槍が俺へと迫る。まだだ、まだ終わらない…! こんなところで負けてたまるか…!

 

「俺は! 手札の『ガガガガードナー』の効果を発動!」

 

「なっ…手札からモンスター効果!?」

 

「相手モンスターのダイレクトアタック宣言時、手札のこのカードをフィールド上に特殊召喚する! ガガガガードナーを守備表示で特殊召喚!」

 

ガガガガードナー ATK1500/DEF2000

 

 危なかった。藤原の持つドローカードがもし『天よりの宝札』ではなく、アニメ版の『命削りの宝札』とかなんかだったら終わっていたな。ギリギリ助かった、というべきか…

 

「面白いカードを持っているわね。バトル続行! バルバロスでガガガガードナーを攻撃!」

 

「ガガガガードナーの効果! 手札1枚をコストにすることで、このカードは戦闘では破壊されない!」

 

 俺が手札を一枚墓地へ送ることで、バルバロスの攻撃を盾で防ぐガガガガードナー。それを見て、初めて悔しそうな表情を見せる藤原。どうやら、このターンで決められなかったのが悔しいようだ。まあ、普通だったら負けていたからな…このデッキを選んだ十代に感謝しなければならない……まあ、エクシーズ晒すことになった原因もアイツだから実際に感謝するかは微妙だけど。

 

「これで私はターンエンドよ……なかなかに粘るわね」

 

「俺のターン、ドロー! 俺は『タスケナイト』を召喚!」

 

タスケナイト ATK1700/DEF100

 

「レベル4のモンスターが2体…なるほど、エクシーズ召喚ね。でも、私のバルバロスを超えるモンスターは果たして出せるのかしら? 希望皇ホープ、ガガガガンマン。どちらもレベル4のモンスターを素材にしたランク4のエクシーズモンスター…2体とも、バルバロスを超えるようなモンスターではなかったわ」

 

 こいつ、伊達にオベリスクブルーを名乗っていないようだな。この学園では女子生徒は自動的にオベリスクブルーになるようだからどうなのかと思っていたけど。それに、こいつの言うとおりといえば、その通りだな…まあ、今の時点ではだけど

 

「俺はフィールドのガガガガードナー、そしてタスケナイトでオーバーレイ! 2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚! ランク4! 光纏いて現れろ! 闇を切り裂く眩き王者! 『H-Cエクスカリバー』!」

 

H-Cエクスカリバー ATK2000/DEF2000

 

 現れるのは赤き鎧を身に纏い、その名にアーサー王が持っていたといわれる剣の名を持つモンスター。だが、それを見ても藤原はニヤリと笑うだけだった。

 

「ほらね…そのモンスターでは私のバルバロスは超えられないわ」

 

「ああ、そうだな。今のエクスカリバーでは、バルバロスを超えることは不可能だ」

 

「そうでしょうね……ちょっと待ちなさい、ボウヤ。今の?」

 

「そうだ。今のエクスカリバーでは無理だ。エクスカリバーの効果発動! 自身の持つオーバーレイユニット2つを取り除き発動する。次の相手のエンドフェイズまでこのモンスターの元々の攻撃力を倍にする!」

 

H-Cエクスカリバー ATK2000/DEF2000→ATK4000/DEF2000

 

 雄叫びを上げてその剣へとオーバーレイユニットを吸収するエクスカリバー。それによって攻撃力を4000にまで引き上げ、その剣を構えた。

 

「攻撃力、4000…!」

 

「すっげぇ!」

 

 驚きの為か、そのエクスカリバーを見つめる藤原。そしてギャラリーの十代たちはその攻撃力に驚いていた。まあ、攻撃力3000以上のモンスターというのはこの世界では青眼しかり、アンティークギアしかり、サイバー・エンド・ドラゴンしかり、驚かれるのだから当然か。

 

「これでバトルの場は整った。行くぞ、バトルだ! H-Cエクスカリバーでバルバロスを攻撃! 『一刀両断必殺神剣』!!」

 

「させないわ! 墓地の『ネクロガードナー』の効果発動! このカードをゲームから除外することで、その攻撃を無効にする!」

 

 ネクロガードナー…!? いったい、何のときに墓地へ……『魔法石の採掘』の時か! バルバロスの前にネクロガードナーの幻影がガードしたかのような形で現れ、そのエクスカリバーの振り下ろした剣の身代わりとなって破壊された。その攻撃を防いだことにより、ニヤリと藤原は笑う。

 

「危なかったわ。バルバロスを超える攻撃力を持つモンスターが出てくるのにはびっくりしたけどね…」

 

「……」

 

 あの言葉と笑い方からして藤原は何か勝利を確信しているのが窺える。が、藤原、君は一つ勘違いをしている。

 

「藤原、何を勘違いしているんだ? 俺のバトルフェイズはまだ終わってないぜ?」

 

 俺の言葉に、笑うのをやめる藤原。十代たちもお前はいったい何をいっているんだというような目で俺の事を見ていた。

 

「……どういうこと? 確かに、バトルフェイズそのものは終わっていないけど、そのバトルを行えるモンスター、あなたのH-Cエクスカリバーの攻撃は無効になったのよ? これ以上、何ができるというの?」

 

「俺は速攻魔法『ダブル・アップ・チャンス』を発動! 俺のモンスターの攻撃が無効になったとき、そのモンスターの攻撃を倍にしてもう一度攻撃できる!」

 

「な、なん、ですって…!?」

 

H-Cエクスカリバー ATK4000/DEF2000→ATK8000/DEF2000

 

 ダブル・アップ・チャンスの効果を受けて雄叫びを上げ、エクスカリバーは炎に包まれた。

 

「こ、攻撃力…8000…!?」

 

「行け、H-Cエクスカリバー! バルバロスに攻撃! 『一刀両断必殺神剣』!!」

 

「きゃああああああああああ!?」

 

藤原雪乃 LP2400→LP0

 

 

 

 

「ありがとうアニキ! 秋人君!」

 

「おう、いいってことよ!」

 

「……金輪際、こんなことするなよ。翔。次やったら問答無用で見捨てるからな」

 

「わ、わかってるよ!」

 

 デュエルが終わって約束通り翔は明日香たちの手から解放された。が、藤原はデュエルでの影響か、いまだにその場でへたり込んだままである。

 

「…ねぇ、ちょっといい?」

 

「うん?」

 

 大丈夫かな、なんて思っているといつの間にか俺の隣にいたディレが俺の服を引っ張っていた。

 

「ディレ?」

 

「ちょっときて」

 

 そう言われて俺は引っ張られる。イタイ、イタイ! 何気に力強いなこいつ!

 

「なんだよ、そんなに引っ張って!」

 

「わ、悪かったわね…って、そんなことどうでもいいの! あんた、ボクの持っているカードのこと言わないでよ!?」

 

「カード? もしかして、六武衆のことか?」

 

 俺が言うと、ディレは慌てて俺の口をふさごうとして来る。

 

「ちょっと! 言うなって言ってるでしょ!?」

 

「あ、ああ、すまん。だがどうしてだ?」

 

「あのカードが商品化してないカードなのは教えたわよね。ボクもあのカードの存在はまだ公にしたくないの。商品化してないんだから、この学園に唯一存在しているカードってこと」

 

 ああ、なるほど。確かにまだ市場に出回ってないカードがこんなところにあってあるなんて噂が立ったら盗まれたりする可能性もあるわけだしな。まあ、俺も人の事をいえないけども…

 

「アンタのカードの事も言わないでおいてあげる。その代り、ボクのカードのことも他言しないって約束して!」

 

「あ、ああ…わかった。約束するよ、ディレ」

 

「…なんか、不安だわ。ま、信じてあげる…あと、ボクのことはツァンでいいわ」

 

「お、おう…」

 

 それだけ言って、ディレ…、ツァンは女子寮へと帰って行った。十代のデュエル、俺のデュエルと連続したために時間もかなり過ぎてしまった。

 

「十代、翔、そろそろ部屋に帰ろう。明日の授業で遅刻したらまた面倒だし」

 

「そうだな、もうこんな時間か…本当は秋人とデュエルしたかったぜ…」

 

「わかったって。んじゃ、とりあえず帰ろう」

 

 そう言って帰ろうとする俺たち。だが、俺たちが帰ろうとすると座り込んでいた藤原がユラリと立ち上がって俺の前まで近づいてきた。その動きに驚いて思わず後退る俺たち。しかし、それは藤原が俺の腕を掴むという行動によって防がれてしまった。そして顔を俺の横にまで近づけてきた。

 

「これで終わったと思わないでね。明日から覚悟なさい、ボウヤ」

 

 そう俺の耳元で囁くと、そのまま明日香たちと共に女子寮へと入っていった。

 

「なんだったんだ、いったい…」

 

「さあ?」

 

 俺と十代は首を傾げるばかりであったが、こうして、翔の覗き事件は幕を閉じるのだった。

 




リメイク前との変更点
前回に引き続きエクシーズ祭り
私が好きなエクスカリバー! やっとこの小説で出せた…

ダブル・アップ・チャンスはホープではなくエクスカリバーへ
攻撃力8000てロマンだと思うんです…ただそれだけなんです!
本当です信じてください!

ツァン姫ご乱心
迫っている時にいつもの目がグルグルしているのをイメージして頂ければニヤニヤできるかと思います

ゆきのんフラグ?
一応、これで雪乃や明日香が次の話から積極的に秋人や十代たちに絡むようになります。これも前話で言った「這い上がれ弱小決闘者」のオマージュです

NEXT「ひとりぼっち」(前編)

次回、ノース校編は……

  • 十代と万丈目のデュエルが見たい
  • デュエルよりも修羅場が見たい
  • レジーを付け狙う生徒と秋人がデュエル!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。