言霊の巫女は食の世界へ? 作:セシア
3人の様子を見ていると、ココさんが急に声を出した。その内容は、想像もつかないことである。
「・・・・先に降りる」
え?今なんて・・・?先に降りるってあの中にはあの虫がいるんだよ!?そんなことを思っていると、ココさんは首と頭に巻いているターバンを解く。ターバンで見えなかったけど、ココさんの髪は黒髪だったんだ・・・ってそうじゃなくて!
「先に降りるって!」
小松の言う通りだよ!下は危ないのに!それに、微かに瘴気があるような感覚が・・・それに、感じたことないけどこれは四魂の欠片の・・・?
「後からついてきてくれ」
「っ!?」
小松が息を飲む、それは分かる・・・ココさんの肌が段々紫色になっていったから・・・。白夜もその色がなんなのかすぐに分かったようだ。そしてそのまま下に降りて行った。そして、あろうことか蠍ゴキブリの群れの真ん中に着地したが、蠍ゴキブリはココを襲わずそのまま逃げて行った。でも、感覚は消えていない・・・瘴気はどこにある?それに四魂の欠片もまだ見つからない・・・いったいどこに?
「す、凄い!」
「奴らも察知したらしいココの持つ毒の脅威を・・・!?1匹だけ様子がおかしい!」
トリコの言葉にハッとなった。私もそれを見る・・・怖いけどそれどころじゃない。トリコの言う通り、1匹だけ逃げずにココさんの方に歩いていた。そしてそいつの触覚のところにキラリと光るモノと、纏っている靄・・・それは、四魂の欠片と瘴気だ。
「白夜、二人をお願い!ココ、そこを動くな!」
「「焔/さん!?」」
私は二人の驚く声を無視して弓矢を構えて霊力を集中させた。そしてそれを蠍ゴキブリ・・・の触覚に向けて放つ。その矢は光を纏って瘴気を浄化し、蠍ゴキブリの触覚についていた欠片を弾いた。私はそのまま下に飛び降り、欠片を拾う。どういう状況なのか理解していない蠍ゴキブリに“音”を聞かせて「巣にお帰り」と呟いた。すると蠍ゴキブリは何処かに去っていく。私はそれをじっと見届けてから小さく息を吐いた。そして手に持つ欠片を見る。それにしても・・・どうして四魂の欠片がここに?大半の欠片は奈落が手に入れていると聞いているけど・・・もしかして、白夜にあの子を襲わせたことに何か関係が・・・?私はそんなことを考えていた。それをココが見ていることに気づかずに・・・
ココside
僕は目の前で起こったことに唖然とした。蠍ゴキブリを全部追い返したと思っていたが違っていたこと・・・たった1匹、他の蠍ゴキブリとは何か違う何かを纏っていたものがいたのだ。それは白夜とは少し違った不吉な電磁波で・・・その触覚には何か強い電磁波を放つものが付いている。僕がどうすべきか戸惑っていると、一つの凛とした声が響いた。
「ココ、そこを動くな!」
その声は紛れもなく焔ちゃんの声で、でもその口調は今までとは全く違う・・・。そう思っていると、光る何かが飛んできた。それはあの得体の知れない何かをあっという間に消し去り、蠍ゴキブリの触覚についていた何かを弾く。そして光の消えたそれの正体は・・・矢。一体誰が・・・という答えは決まっている。僕たちの中で弓矢を持っていたのは焔ちゃんだけだ。当の彼女は上から降りてきて強い電磁波を持つそれを拾い上げる。そして、弓で音を鳴らして困惑している蠍ゴキブリを落ち着かせて「巣にお帰り」とだけいった。蠍ゴキブリはそれに従って去っていく中、真剣な顔で手に持つそれを見ている・・・。焔ちゃん、君は一体・・・
破魔の矢を出しました!それと四魂のかけらも。四魂の玉はまだ完成していないことにします。次回もお楽しみに!