とある転生者の試練   作:雷灯かがり

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※11月16日、サブタイトルと行間を変更しました。






第15話 そしてアインツベルン城へ

「タクシー代どしよ?」

 

起きた後、四人が持っているお金がタクシー代に届かないという事件が起きてしまった。

衛宮士郎……野口英世

セイバー……ZERO

遠坂凛………野口英世

俺……………ZERO

 

「なんでアンタがお金を持ってきてないのよ! タクシーに乗ろうっていったのアンタじゃない!」

 

遠坂の怒るのも当然だろう。タクシーに乗るのにお金を持ってきてない人がいるだろうか。いや、いない。

………はっ、俺は良くないことを思いついた。却下されるとは思うが、一応聞いてみよう。

 

「タクシーの運転手にお金を払わなくちゃいけないこと忘れてた。遠坂、あの人の記憶を消さない?」

 

「なにアンポンタンなこと言ってるのよ!」

 

ま、だろうね。清廉潔白な魔術師の遠坂がそんな極悪非道なことに手を染めるわけないのである。

 

「……あ、でもそれ意外にいい案かも」

 

いや、いい案じゃねえよ。

そんなことしたら、警察を呼ばれ…………いや、いいか。もし警察を呼ばれても言峰神父が隠蔽作業で苦労するだけだし。

えっ? まだ聖杯戦争に関わっていない一般人の記憶を消すことに抵抗はしないのかって?

俺は元の世界に戻れるためならほぼ何でもする。あっ、ほぼ(・・)っていうのは元の世界に関する全ての記憶を消すとか、そういうことは絶対しない。

だから一般人の記憶を消すことに嫌悪感を抱いても、それが元の世界に戻るために必要なら、俺はそれをしよう。問題は自分が持っている他人の記憶消去の方法は、頭を殴るというのしかなく、それも確実ではないことだ。なので、記憶消去については遠坂に一任するしかないのだ。

 

「止めてくださいね。警察呼びますよ?」

 

「やれるもんなら、やってみな!(ドャァ」

 

人生に一度は言ってみたかったセリフをついに言えた! 使うタイミングがダメだけど、元ネタの人も悪役だから別に気にしな………くもなくもなくもない。

 

「警察に連絡したから。アンタら説教で済むといいな」

 

「え、なんで!?」

 

エ、ボクケイサツニツイホウサレルリユウマッタクワカンナイナー。カイモクケントウツカナイゾー。

 

「なんでって、おま」

 

「「と、遠坂?」」

 

哀れ、タクシードライバーは文句をつける途中で遠坂にガンドで撃たれてしまった。あと、士郎と声が被った。

 

「こ、こうなった以上は仕方ないじゃない。隠蔽は綺礼に任せておけばいいし、わたしたちはバーサーカーを倒すことに専念すればいいのよ」

 

「そっか、それもそうだよなー」

 

アハハー、と投げやりに笑う。もうこうなったからにはバーサーカーだろうがまだ見ぬ敵だろうが全部潰していけばいいのさ!

 

「じゃっ、道案内よろしく」

 

「いえーい、楽しんで行こーぜ! ヒャッハー!!!」

 

レッツらゴー!、と叫んで森をずんずんと突き進む。

 

 

 

「……アイツ、ちょっと精神を病んでない? 今日は大変なことが立て続けに起こったから仕方ないのかもしれないけど」

 

「ええ、今のマスターの精神状態は見るからに不安定です。戦闘中に発狂しないか心配ですね」

 

「……俺はアイツが桜を殺したことは許せない。でも」

 

 

後ろの連中がなんか話してるが、俺に直接話さないということは、自分にとってはあまり重要ではない話だろう。今は道案内に専念すべきだな。

 

 

 

森に入って4時間近くがたった。遠くから微かにパトカーのサイレンの音が聞こえるがそんなことはどうでもいい。何故なら俺、いや俺たちはいま。

 

「ごめん。今いる場所がどこだかわかんなくなった」

 

絶賛迷子中だからである。

 

「え、いまなんて?」

 

と、言ったのは遠坂。まあ、たぶん俺以外のこの場にいる全員の気持ちを代弁しているであろう意見だ。

 

「ごめん。今いる場所がどこだかわかんなくなった」

「アンタ道案内できるんじゃなかったの!? このままじゃ城に辿り着くどころか、この森の中で土に還ることになるわよ!?」

 

「まー、なんとかなるだろ。たぶん、イリヤの方からバーサーカーと一緒にこっちに来てくれるって。それてアイツを倒せば、後はイリヤに帰りの道案内をしてもらえばいい」

 

「お気楽極楽ね、アンタ。イリヤは来ないかも知れないし、来たとしてもバーサーカーを倒せるかどうかわからないわよ!?」

 

「……困ったな。いや、ほんっとっっーに困った」

 

まず、あまりにも道案内をすることが退屈だったから退屈しのぎに森のくまさんを探そうとしたのが間違いだったのだ。直感に従ってくまさんを一時間くらいで見つけたのはいいが、そのくまさんは何故か俺たちから逃げ出してしまった。で、ソイツを追いかけていたら、知らないところに来てしまい、迷子になるという悲劇が起きてしまった。

そんな事情は遠坂たちは知らない、と思う。推測はされているかもしれないが、くまさんを追いかけるときは『城は確かこっちだったはず』と言っていたからだ。

「だれか、俺たちを助けて………」

 

「そんな簡単に助けが来るわけな」

 

いでしょと言いたかったらしいが、頼れる仕事人が来たことでその声は止まった。

 

「お待たせしましたな、魔術師殿。刀を持ってきましたぞ。しかし、何故こんなところに……」

 

「お、助かったぜアサシン。危うく俺たち土に還りそうだったからな。城への行き方わかる?」

 

と、相棒を受け取りながら彼に重要な質問をする。

「もちろんですぞ、魔術師殿。では、このハサンめが皆さんを城までご案内致しましょう」

 

「……アサシンのおかげで助かったわ。じゃ、行きましょうか」

 

遠坂も心底ほっとした声を出し、アサシンに駆け足で着いていく。

そしてアサシンを先頭にして、アインツベルン城に向かう。此方の主戦力はセイバーとアーチャー。彼らにはバーサーカーと戦ってもらう。アサシンは邪魔者が来たらソイツらを排除してもらい、自分たち生身の人間は彼らサーヴァントの補助をする。

もっとも、俺の攻撃はバーサーカーには通らないと思うので、仕事はアサシンの手伝いくらいだろう。

遠坂はアーチャーとセイバーの戦闘を手伝うそうだ。……宝石は少ししか持っていなさそうなので、彼女は戦いを見てるだけになるだろう。

並行世界の衛宮士郎はどのくらい強いか知らないが、この世界の士郎のことを考えると、あまり戦闘に期待はできなさそうだ。

 

 

 

「着きました。ここが、アインツベルン城ですぞ」

 

やっと樹海から抜け出し、城の近くに来た。ここに着くまで掛かった時間は六時間。森に入るまえは穏やかな日差しを放っていた空も、今はすっかり暗闇に染まっている。

 

「じゃあ、もう一度ここに来る途中で相談した役割を確認しよう。セイバーとアーチャーはバーサーカーと戦う。その補助を遠坂がする」

 

「はい、了解しました。マスター」

 

「ええ、わかってるわ」

 

「………………」

 

「で、俺とアサシンと衛宮士郎はここで見張りをする。警察が来そうな気配がしたら、すぐ城の中に入って隠れる。サーヴァントが来たら、三人で協力してソイツを倒そう」

 

「承知しましたぞ、魔術師殿」

 

「……ふん、今回だけだからな」

 

「―――よし。じゃ、やるか!」

 




????「最近はDEAD ENDが無いから、出番がない」(´・ω・`)

??「MORE DEBAN!」(。´Д⊂)
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