闇と影   作:春の雪舞い散る

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二人の出会いは新たな目覚めてくるの予兆、そして人々は人魚媛達の戯れを見る



水の精霊の舞姫と歌の女神の依り代の出会い

「仮にも和泉の女神の依りの私に対し失礼だとは思わないのですか?

水の精霊の巫女の命が海に入れば霊力が活性化するくらい判断できますし今の命の霊力が著しく低下しているくらい気付きますよ?」

そう言われた真琴は

「そうですね、聡明な観月姉さんならみこをよく見てくれているから依り代でなくても推測したでしょうね

みこも観月姉さんの言うことを少しも聞かないから反対されるって発想しか出来ないんだよ?」

真琴にそう言われてぷくっと頬を膨らましむくれる命をやれやれと思いながら見て

「真琴、翼、チサは同行するとして謡華さんは同行しますか?」

そう聞かれた謡華は

「勿論同行します、旅の途中によく岬の話は出てきましたので一緒に行けるのを楽しみにしてましたからね」

そう答える謡華に

「ユキ、謡華さんに涼しげな服を用意しなさい

雅さんの本日のご予定は?」

そう聞かれた雅は

「宿を引き払い少ないですが荷物を取りに行くつもりです」

そう答えを聞いたので

「わかりました…マサミ、宿の支払いを済ませ荷物を纏めるお手伝いをなさい

馭者は海斗にさせますから終わり次第雅さんを岬にご案内するように

精霊の巫女達も同行して楽しんできなさい

但し、春蘭とミナは巫女達の引率でりんは前科の有るみこの見張りを頼みますよ?これは人魚媛の貴女にしか頼めませんから」

その話を聞いた春蘭が

「媛にも空から見張りをしていただいた方がよろしいかと思います」

と言う春蘭の意見を聞いた瑞穂も

「昨日の今日で然程の危険があるとは思えませんがりんが危険だと判断したら先に返しますから媛にも頼んだ方が良いと私も思います」

二人にそう言われて頬を膨らましむくれる命には構わず

「媛、りん、みこをしっかり見張ってください、頼みますよ

後、見習いの侍女達は昨日のご褒美です、みこと休暇を楽しみなさい

マイ、マキ、マナ、マユ、サエは見習い侍女達の引率をしユウ、ユカ、ユキ、ユミはそのフォローを任せます

鬼百合はいつもの通りに漁の手伝いですね?」

そう観月に聞かれた鬼百合は

「みこ、お前の兵士の白狐と鼓の二人に漁の手伝いさせて良いか?

夕べ結構気が合って誘ってやる約束をしたんだがな…」

そう聞かれた命は

「うん、いーよっ♪未だあんまし知り合い居ないだろーから鬼百合に任せるねっ♪」

そう命が笑って言うと

後詰めの風華達の助っ人として戦った二人を知る風華も

「お二人も鬼百合様を姐さんと呼んで慕ってましたからね」

そう笑って話した

「准騎士と見習い騎士達に馭者をさせますし映見さん勿論同行するし他の人達も勿論ですね?」

と、聞かれたヒバリ達も頷くと

「ではそう言う事ですから支度を急ぎなさい…

もっとも…みこの目覚めを聞いて予想してたからある程度支度はしてたのでしょう?」

そう笑ってユカ達を見ると笑って頷く四人ん目を丸くして驚く真琴と命に

「まぁ、予想の範囲内ですから反対しなかったんですけどね」

そう言って笑う観月だった

そんな明るい笑い声の響く中、国王が妻に

「お前は行かなくても良いのか?」

そう聞かれた王妃は夫に

「そう言う貴方こそ良いのですか?」

と、言い返すと

「観月、私は今日の閣議で成長著しく昨日の戦いでも活躍した准騎士の四人を準備中の王女宮騎士団の准騎士

准騎士候補の四人を准騎士として迎えることを閣議に提案すると共に一同の正騎士と准騎士昇任を求め

それが通れば正式な任承式と披露するパーティーを開催するつもりだが?」

そう言われて風華を見て

「だそうですよ?これで貴女達も正騎士、これからも翼やみこ達王女達にその力を貸してくれますね?」

そう言われて感無量の風華はただ頷くだけしかできず頷くだけだったが鬼百合達も嬉しそうに頷いていた

「そう言う訳だから今日明日は忙しいだろうがみこ、明日は座敷で踊るつもりなんだろう?」

そう言われて頷く命に頷き返し

「なら私は明日の夕方までに仕事を片付けて命に合流したいのだがね?」

そう笑って言うと

「そうですね、先方も期待してるでしょうし真琴もいよいよ踊りを習い始めるのでしょう?」

そう聞かれた真琴も

「はい、そう言う話なら明日も楽しみですけど取り敢えず今日はお母様も一緒に行きましょう

僕達は勿論非番の兵士達も喜んで供をしますしりんや留美菜達のご両親達も歓迎してくれますよ」

そう言われてやっと王妃が頷き出掛ける事でになった

 

今日の岬はいつにも増して大騒ぎになった

久し振りの命の訪れに加え王妃迄訪れたし留美菜の母親とも気さくに話すのを見て驚き王女達の薦めで自分達と同じ屋台の料理を食べるのを見て目を丸くした

だがその一方で

「国王様も酔仙亭じゃあ普通に店の料理を召し上がられてたし命様を膝に乗せてるお姿は普通に娘に甘い父親してたって見た者が言ってたぜ?」

「だから明日か明後日は又酔仙亭が賑わうだろうな、王妃様が今日いらっしゃったんなら陛下も命様を愛でながら寛がれるんだろうからな」

そう噂しあってた

真琴の周りには少女達が群がり陸海と海兵隊の非番の者達が大樹達と共に釣糸を垂れ釣果を競い

命やチサ達同様に海を知らない巫女や見習い侍女達に海を教えながら共に楽しんだ

 

「ただいま、お母さん」

泳げないはずの娘が海に居ることに驚き更に人魚になっている事に驚いたけど顔には出なかったが喜んでいた

そして海岸でも嬉しい驚きが有り何と澪がついに人魚媛の姿になりその姿を人々に披露したのだ…だから真琴が

「留美菜、媛を呼んでみこの元に案内させてあげて」

そう頼まれた留美菜が媛を呼び三人の人魚媛の手伝いで漁があっという間に終わったのは言うまでもないこと

だがそれ以上に海女達が喜んだのは海で戯れる三人の人魚媛の姿を間近で見られるのは海女ならではの特権だろうと感じていた事だろう

そんな三人が気持ち良さそうに泳ぐ姿が羨ましく足先をちょんちょんと水に浸ける媛に気付いたりんの母が

「良かったらお嬢ちゃんの翼を見せてくれるかい?」

そう言われてりんのお母さんだから大丈夫だよね?

そう思って身を委ねると媛の羽をしげしげと観察して

「大丈夫、お嬢ちゃんの翼は水鳥の翼だから水に入っても平気だよ」

そう言われてそれまでは恐怖心に押さえられていた好奇心がついに恐怖心に打ち勝ちゆっくり水に入っていった

初めて入る水の中は静かで色とりどりの魚達が舞い泳ぎ水中ならではの不思議な動きをする者達に美しい珊瑚…

媛もゆったり水の中を漂うと嫌な気配を感じその方向を見ると細長いモノが海女達に牙を剥いて向かっていた

「!」

それに向けて放った氷の矢が氷の中に封じ込め氷の塊にして浮き上がらせた

勿論場違いな氷山の出現に海女達が驚いたのは言うまでも無いが更に驚いたのは氷の中に閉じ込められたもので…

海の魔王とアダ名されるその大海蛇は毎年数十名の犠牲者をだす恐ろしい害獣で海女にとっても脅威のひとつとされている

しかも恐らくは優に十間を超えるこのクラスのサイズならば大魔王級と言われるものだ

が、それ以上に仕留められたこれは逆にグロテスクな物にも美味が有りと言われる美味なる食材

しかも強壮作用があるとされその意味からも珍重される高級食材だがその狂暴さから捕獲が命懸けなのも値の張る理由なのだが…

「どうだろうか、これを仕留めたのは恐らく雪の精の巫女の媛ちゃん

こいつを競りに出しその売り上げを鬼百合さんに預け媛ちゃんに渡してもらっちゃどうだろう?

あたしらはこれが売れりゃ今日の一位は固いからその褒賞金で食材買って皆で楽しもうじゃないか?」

その意見に皆賛成しりんにその事をユウに報告させることにした

その巨大すぎる高級品は結局蛇皮と身を扱うふたつの業者が共同で買い付け

期待通りに本日の漁獲高1位に輝き褒賞金で買い物をしたが予定通り鬼百合に売り上げ代金と命の漁獲高とを預け鬼百合はそれをユウに預けて管理は多分王妃になるだろがそこまでは鬼百合が口を挟むつもりはない

自分達が釣った魚を留美菜の母親達に預けて酒と肴を受け取り軽く煽ると釣竿を受け取り今度は陸釣りを始めユウを呆れさせた

翼から昨日の活躍を聞いていた白狐と鼓の二人が鬼百合の伴をして帰ってきたのを見て

「みこに仕えてくれる戦士だって聞いてるし昨日の活躍も風華から聞いた

褒美と言うほどじゃないけどこれでこれからもみこを守ってほしい」

そう言って白狐に渡したのは蒼い霊玉を埋め込んだ剣鉈と白い勾玉を埋め込んだ牛刀

鼓に渡したのは白い勾玉を埋め込んだ戦斧と蒼い霊玉を埋め込んだ柳包丁で鼓の方は早速それを片手に魚を捌く手伝いを始めた

最初は訝しげに見ていた海女達も鼓が元は結構腕の良い職人だったらしいと思える包丁裁きを見て歓迎した

陸に上がった命も二人に

「昨日と今日のご褒美だよっ♪」

そう言って大小ふたつの霊玉をひとつずつ渡して二人を喜ばせた

喜ばせたと言えば魔力が未々不安定な翔が疲れてチサの元に帰ってきた所を翼に翔の槍を取り上げられ…

魔力の低下し身動きの叶わない翔は今日も少女達に取り囲まれていた

渚で戯れる三人の人魚媛、真琴王子に三人の霊獣の騎士

その一人の海斗に案内されて岬を訪れた歌の女神の依り代の雅は勿論歓迎されたし雅自身漁師達のざっかけない鍋を喜んだのもある

民謡歌手の謡華も勿論歓迎された

命が海にいる時に留美菜の母親達や王妃に請われ歌っていたので今日は午前中から大盛り上がりだった

その最中に命は修羅を呼び霊剣紅蓮竜と言う大太刀を渡し炎の剣を炎に譲らせ炎も火炎剣をれんに受け継がせ

モリオンにはアサシンブレード妖刀黒龍爪を渡し小太刀をたけに渡させたけは忍刀をりゆうに渡した

霊獣の騎士達は今回も少女達を中心に空に案内して喜ばせ賑わいの中時は過ぎていった

日暮れに間に合うよう帰る為早めの出発になり帰り着くと急いでパーティーの支度を始めた

今夜は美月主宰の真琴の慰労のパーティーだったのを雅の歓迎のパーティーも兼ねることになった

もっとも歌の女神の依り代のお披露目のパーティーは王家主宰で行うべきものなので後日行われる

久し振りに命の歌声で始まるダンスパーティー

命、りん、澪は人魚姫のドレス、媛は翔とお揃いのドレス、チサと翼は着物姿、春蘭、ミナ、留美菜達は精霊の巫女のドレス

謡華はユミがデザインの着物ドレスで雅は謡華と色違いで真琴王子にエスコートされての入場だった

見習い侍女はお披露目のドレスを着て社交界デビューを果たし准騎士達は准騎士の礼装に候補の四人は准騎士の正装を着ての参加だったが…

国王から非公式ながら王女宮騎士団の設立と准騎士の四人を正騎士として、准騎士候補の四人を准騎士として残りは見習い騎士として迎えることを発表した

その為益々大樹、炎、海斗の三人の注目度が上がり迎えた最初のパートナー指名の時

命は風華、翼は炎、チサは大樹、春蘭は国王、ミナが十四夜、雅は真琴、謡華は帆風、ユウはたけ、ユカがりゅう、ユキはれんにユミはたか

弥空は陸軍将軍に深潮は海軍将軍に媛は海兵隊提督をそれぞれに指名し

最初の三曲が終わり指名権は男に移り真琴は命

十四夜は春蘭で帆風はミナ、風華はユカで国王が雅を誘ったが後の七人は場の雰囲気に飲まれ戸惑っている…

その姿に焦れた令嬢達が観月を見ると苦笑いを浮かべ頷いたから

まぁ勝ち気な令嬢達が先を争い七人の手を取りに群がった

ここ暫く社交界を賑わせていたのが美少女達と男装の麗人ばかり

だから今回名乗りを挙げた若き英雄達と本気の恋を夢見る乙女も少なくないし婿養子にと望む親達もいた

そしてそれはそう言う運命の出逢いを待つ者も居ることは勿論未だ誰も知るはずもないが少なくとも世界はまず命周りから変わり始めた

 




 シリーズ第一部、最終輪になります

 既に第二部も数話用意してありますから近日公開予定ですので読んでいただけると嬉しいのですが… 
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