邂逅
①姉妹
今夜のパーティーは色々な意味で注目を集めていた
元から十六夜とユイの婚約披露宴に集まった他国の大使達の関心は豊穣の女神の依り代
そしてその女神を揺り起こしたのが水の精霊の巫女である命王女だと言う事実
本来豊穣の女神や大海原の女神の様に直接人間界に影響を及ぼす神々は女神達と呼ばれ豊穣の女神の場合だと農耕民族の集落ごとに依り代と呼ばれる乙女が居るとされ
その数だけ女神が居たと言われていたから真偽のほどはともかく少なくとも未々眠りに就いている女神が居るはず…
その期待感がこれまで疎遠になりがちだった歌の国への訪問国を増やしていたのたが命の予定外の帰国
月影の国の侯爵令嬢であるウルズが王妃の側に控え次女のヴェルサンディーは大公家の客分騎士と寄り添い出席し末娘は命王女の側に控えて居るのを見て色々想像を掻き立てられていた
久し振りに会った命の違和感に気付いた真琴に翼とチサの三人だけど何も言わずに様子を見る事にした
その三人の様子に気付いた鬼百合が
「やっぱお前らも感じるか…みこと媛の違和感…」
そう言われて
「お前らも…って?」
真琴がそう聞き返すと
「翔だ…訳有って真琴、お前の霊玉も受け入れたアイツは限り無く霊獣に近く精霊に近い存在だ…
その感性が他の誰一人気付かない二人の違和感を感じ二人を避けていた様だ
違和感に気付かない瑞穂が翔がみこ達避けているみたいだとぼやいてたがな…」
(久し振りに聞くみこの歌声はやはり微妙に違いお母様や三人の女神の依り代達も何か引っ掛かっているみたいだと…
いや、逆に言えばそれ以外の人間には気付けなかったんだ…その違和感に
一体二人に何が有ったって言うのさ?)
命を見ながら一人考える真琴に
「真琴…どうします?二人の事…」
そう聞いてくる翼と不安げな視線を向けるチサに
「退場の直ぐ後ボクの部屋に呼び出し問い質す」
そう言って美月主催のパーティーであるにも関わらずドレスでの出席の真琴は当然退場時間も同じなだから…
真琴に呼び出された二人には何故呼ばれたのか見当がついていたけど敢えて何も言わず真琴達の言葉を待つことにした
「お前達は何者だっ、何が目的なんだ?僕達のみこと媛を返せ」
そう問われた命が薄く笑い
「私達が何者だろうと貴女達には関係無いが間も無く二人が帰ってくるのだから少し位なら構わないだろうから私達が気に食わなければさっさと消しなさい」
そう命?に挑発するように言われた真琴がまんまとその挑発に乗りそうなのを嗜める様に
「焦らないで、真琴…その人の言葉に惑わされてはダメ、未だ何ひとつ信じる根拠が無いのですからね…」
そう言われて大きく息を吐き
「確かにね…」
そう答えた真琴に代わり
「貴女達が何者であれ二人が何処に居るのか答えなさい」
そう問われた命?は
「正確な事は私達が知るよしも無いけど間も無く私達役目…
魂が留守の二人の肉体の留守番と言う役目も終わり安息が待っている私達の事は気にしなくても良い…」
そう命が答えると
「嘘ばっかし言ってる…未だこの世界に未練残ってる癖に…
でも私はもう痛いの怖いのもヤだからまこちゃん…貴女がそうしてくれるなら私の最後の望みを叶えて…私を一思いに消して
勿論この身体を媛歌に返してからだけどね…」
そう言われて唖然とする真琴達と
「バカっ、みこっ!そんなこと言ったらバレちゃうでしょ?」
そう言ってしまったっ!と、言う表情を浮かべ三人を見て諦めた命?は翼とチサに向かい
「先程から言ってる通りに貴女達も感じてるはず?二人の魂がこちらに向かっているのを…
二人の魂がこの身体に戻るまで貴女達に預けると共に私達の懺悔と共に私達の知る限りの事を語りましょう」
命?が言うと二人の身体身体吹き出した煙が人の姿になり
ー私はかつて歌姫と呼ばれていた者ー
ー私は舞姫って呼ばれてた…その呼ばれ方は嫌いだったけど…ー
ー私は水の精霊の巫女と呼ばれ二人の姫様達を守りたいと願っていた者です…
色々疑問に思う事も有るでしょうから信じろとは言えた義理ではありませんから申しませんが話をする機会を下さいー
そう断りをいれた上で
ー私達は見ての通りに肉体を失いし亡者ですが先程指摘された通りに未練がましい私の思いがこの世界に引き寄せられました
ですから悪いのは私、他の二人は許してやってくださいー
そう詫びると
ー違うっ!人魚姫と貴女の人生を狂わせたのは私、二人じゃない…
私が諸悪の根源、私があの時死んでれば悪い事何か起こらなかった…
私を慕ってくれて人達だって私を庇い苦しんで…
自分達が死ぬ寸前なのに舞姫様がご無事で良かった…そう言って弱々しく笑いながら息を引き取ったその死に顔が忘れら無いし忘れちゃいけないって思う
あの時死んでれば里の者達に憎まれ疎まれながら生きなくても良かったし貴女た達の人生を狂わせる事もなかった?ー
そう言われても話の見えない真琴が
「とにかく事情を話してよ?でなきゃボクも判断の下しようがない」
そう言われて
ーわかりました順を追ってお話ししましょうー
そう歌姫と名乗った者に言われて二人から感じた違和感の正体に翼とチサが気が付いた
(みこちゃんから感じるのは真琴に近く媛から感じるのはみこちゃんの気配…)
と言う事実に
ー私達は貴女達精霊の巫女達が気付いている通りにこの世界の者ではありません
私達の世界は闇の者侵攻により既に滅んしまったのだから…ー
命の身体から抜け出た霊体の言葉を受け精霊の巫女を名乗った者が
ー私達が生きていた世界は魔王と呼ばれし男とその配下達により四大精霊の全てが封じられ
私達がそれに気付いた時には全てが手遅れでしたがそれでも依り代の二人は諦めること無く魔を祓い人々を光に導かんと日々舞い歌い続けましたー
霊体が溜め息を吐くと
「君、水の精霊巫女って名乗ったのに四大精霊が封じ込められた後っておかしくない?」
真琴に問われた精霊の巫女の霊体は
ー深い理由は有りません…
封印される寸前のアクエリアス様に霊力の譲渡を受けた大海原の精様…
新しい水の精霊に昇華の時を待つ方に導きを受けていましたからー
そう言われて
「…」
黙り込み続きを促すと
ー当然の事ながら魔王やその配下の闇の者達がいつまでも放っておくわけも無く私達の支援者も一人また一人闇の者の手に掛かって逝きましたー
その言葉に更に続けて
ーそんなある日の事魔王はとんでもない事を私達に言ってきました
他の奴には興味ないから見逃してやる代わりに舞姫を差し出せっ!と…
ですがそんな事信用できますか?いえ、貴女だって人魚姫を犠牲にしてまで助かりたいとは思わないはず?
だから私は反対したのに…ー
媛歌の身体から抜け出た霊体を睨むと
ーそれでも私達を慕う者を守り導く義務があるはず?
私一人の犠牲で愛する者達を守れるのなら躊躇う理由はありません力無く守られてるのだけだった私に出来る最後のご恩返しなのだから…
ーそれでは本末転倒です私達は貴女達を守りたくて貴女達の元に集った者達なのにっ!ー
そう叫ぶ大海原の精=水の精霊の巫女に
向かい
ー皆は充分守ってくれたしあれ以上傷付き倒れていく貴女達を見たくなかった
それに私にも狙いがありましたから…
魔王の完全な封印は無理でも私達の陣営に取り込み魔王の完全な復活を妨げる試みが…ー
そう言って大きく息を吐き出し
ー目論見は巧くいき確かに奴に呪いを掛け過去の私に封印しました
愚かな私はそれが闇の計略とも知らずに闇の御子を世に生みだし闇の精霊の復活を目論む…
闇の道化師の目論見だとも知らず踊らされた愚か者でした
これで私が何者かわかったでしょ?
人魚姫のまこちゃん…
貴女達三人の運命を狂わせ媛歌に苦難の運命を背負わせたのは愚かなみこのせい…
それで私の罪が消えるとは思いませんがそれで少しでも気が晴れるなら私ごと神玉を壊しなさいー
「その人は又一人で全てを背負おうとしているよ、二人のまこちゃん…
その人の狙いは神玉を壊す霊力を利用して闇の精霊の道連れ…封印の鍵になること」
その目覚めた命の言葉を聞いた異世界の真琴が自分の命に
ー貴女は又私を置いて独りで逝ってしまうつもりだったの!?ー
その悲痛な叫びを聞いて
ーみなさい貴女が余計なことチクってくれるからややこしい事になっちゃったでしょ?ー
そう言われて
「すぐにバレるようなことしようとするからだよっ!」
そう言い返すと
ー貴女だって自分一人我慢すればって思ったらなんだってするでしょ?貴女も私なんだからっ!ー
そう叫ぶと
「みこべつに我慢とかしてないもんっ!」そう言い返すと背後からの禍々しい気配に恐る恐る振り返ると
ーみこっ!ー
「みこっ!」
二人の真琴が怒鳴り歌姫の真琴が舞姫の命の目の前で手を叩き驚いた命が神玉に戻るとそれを拾い上げ
ー私達は万が一の為に備え各々の神が私達の魂の一部を切り取り神玉に封じ込めた者
ですから神玉の神力も尽きかけ霊力と言うのもおこがましい霊力しか持たない私達はもう限界ですが…
貴女達が私達の罪を許してくれ受け入れてほしい
霊力こそ有りませんが今の貴女達より長く生き女神の依り代の舞姫、歌姫として生きてきましたし舞姫ならば人魚姫に火の精霊への奉納の舞いや風の精霊への奉納の舞を教え人魚姫を舞いの女神の依り代へと導けるはず…
ですが…そちらの三人の巫女様の誰か一人でも私達の罪を許せないと仰るなら
せめてお聞き届け頂きたい最後の希望…せめて最後位はみこと一緒に…何度もみこにおいてけぼりされた私の最後の願いをお聞き届けて下さいませ…ー
その歌姫の真琴に
「まさか今度は貴女が封印の鍵になろうって言うんだ?⁉んじゃないだろうね?」
そう言われて苦笑いを浮かべ
ー私にその様な力はありませんから望んでも仕方ない事…確かにそれが叶ならばそうしますが…
それが出来ない私はもうみこと離れ離れはいやなんです…ですから最後は共に生まれたみこと共にー
そうすがる歌姫の真琴に
「チサも良いね?」
そう聞くと頷いたので
「貴女のみこちゃんもなんだね?真琴や私達がどれ程心配してるか全く理解してくれないのは?
血の繋がらない私達が貴女や真琴と同じようにとは言えませんが血の繋がらない家族、妹のみこちゃんを心配する私達には
『あー、貴女もなんだな…全くみこちゃんときたら』
と、そう感じられるのだから…
真琴…みこちゃん、勿論二人を受け入れてあげますね?」
そう言われて真琴は
「勿論喜んで受け入れるさっ♪ボクと歌姫はかなり違うけど変わらない大切な想いがある…ボク達にとり譲れないモノがあるっ!
それはみこが好きっ!」
ーみこが好きっ!…ですがたぶん貴女がそう言う貴女になったのはみこを守りたいっ!
その思いが今の貴女に影響を及ぼしたのかもしれません…その事も…ー
「謝らなくて良い、確かに歌姫が言う通りかもしれないけどみこを守りたい…
その気持ちがぶれなかったからみこを責めたりしなくて済んだんだからね、まぁ色々注意はしたけどさっ♪」
そう笑って言われたので
ー媛歌様は良いのですか?貴女こそ最大の被害者かもしれないのですけど?ー
そう言われて
ー悪い事ばかりじゃない、貴女達の干渉のお陰で私達はミナや翼、チサと出会えた
この三人に限らず貴女達の知らないみこの従者は沢山居るはず?
それを無視して貴女達の事を責めたらその人達の存在も否定することになる…
そうじゃない?真琴
少なくとも私はミナやお姉ちゃんと出会えた事を感謝してるし最初のうちは嫌いだった大樹だって今は許せてる
みこ以上にお馬鹿な翔は生意気だけど可愛い妹…だよね?ー
そう言って真琴達四人に改めて問い掛けると頷く四人を見ながら
「何故かついつい意地悪したくなる妹…私にとっての翔はそんな存在ですが私自身そんな感情を持ち合わせていた事に驚いてますけど…」
そう言って苦笑いを浮かべる翼に出会った時から妹みたいに可愛がっていたチサは笑顔を浮かべ頷くのを見て
ー有り難うございます、精霊の巫女様達…皆様が私達の姫達を受け入れてくれましたから私は思い残すこと無く最後の戦いに赴けます…
お父さんやお母さん、優しく時に厳しく導いてくれた王家の皆様…共に戦った仲間や友達が眠る私達の故郷に帰ります…ー
「そんなの私達が認めると思ってるの?歌姫や舞姫の気持ちは考えたげないの?
貴女迄居なくなったらホントに二人ボッチになっちゃうんだよ…
どんだけ私達が受け入れたってヤッパし異邦人なんだ、三人は…
三人でも寂しいのにその内の一人が居なくなる…
その辛さを知ってる癖に又その辛さを二人に味合わせたいの?りんっ!?」
そう問い詰められたりんは
ー何故私とわかったんですか?ー
そう聞かれた命は
「不思議な運命の糸で結ばれたりんちゃんをみこが見分けられないとでも思ったの?」
そう言われて
ーそう、ですね…私達は全く正反対の出会いをしましたけどこちらの私と同じく危なっかしい舞姫=みこちゃんは目が離せない人…ー
その異世界のりんの呟きに
「そうですね、だから私は春蘭さんにみこちゃんの事をお願いしました…
私には私の果すお務めがありますから託せる人にみこちゃんを見守って欲しかったから…」
そう懐かしく語るチサに
ー春蘭ってみこの口煩い家庭教師みたいなもんだったもんね、大好きだけど…苦手とゆーか頭の上がらない人?みたいな感じだよね?ー
そう媛歌に言われて
「よ、余計なお世話だよっ!」
そう言って咳払いをして
「まぁそれは媛と一緒にどっか遠い所に置いといて貴女は自分自身の変化に気付いてないの?」
そう命に聞かれて
ー私の変化?ー
そう言って首を傾げる異世界のりんに
「かつて貴女を導いていた大海原の精と融合する事により時空を越えた貴女はこちらの世界の大海原の精を招き寄せ取り込んだ貴女達は大海原の女神と昇華し既にこの世界の住人となりました
ですから貴女はこの世界の新たな使命を果たしなさい」
突然すぎるその言葉に
ー世界どころか二人の姫様達さえお守り出来なかった私に出来ることなんか…ー
そう言って涙ぐむ異世界のりんに
「その痛み、辛さを私達のりんにも味合わせたいの?後悔させたいの?そんな事無いよね?
弱く幼かった貴女は大海原の精と融合して時空を越える力を手にしこちらの世界の同じ大海原の精をも取り込み女神となり…
私達のりんちゃんを守り導きなさい再び後悔しないため、もう一人の自分に後悔させないため…
そして守りなさい、依り代の愛する者達を…異世界の貴女だって受け止めてくれる人達だよね?だって…りんちゃんのお父さんとおかあさんでしょ?」
そう言ってりんの霊体を優しく抱き締めると命に抱き着いてこれ迄ずっと堪えてきた泣きたい気持ちが決壊し大粒の涙を流して泣きじゃくった…
「落ち着いた?」
そう聞かれた霊体のりんが恥ずかしそうに
「はい、落ち着きました…早速この世界の私に会いに行きます…」
そう告げる大海原の女神に
「アクエリアス様の結界内に入り地の精霊を呼び出し貴女の案内を任せます」
そう言うと
ーお騒がせしました…ご縁が有りましたら又お目に掛かる事をお許し下さい…
宜しくお願いします、人魚姫様…ー
そう言って大海原の女神は真琴達の前から姿を消した
②人魚媛達
今まで張られていたチサの結界が解かれたと同時に入ってきた王妃に抱き締められて
「やっと私達のみこが帰って来たのですね?」
涙を滲ませ問い掛ける王妃に
「みこ、ママに心配ばかり掛けさせてる悪い子だね?」
そう言って悄気かえる命に
「今夜も私の部屋で寝なさい、媛はどうしますか?今夜もみこと一緒に私の部屋で寝ますか?」
そう尋ねられ首を横に降り
ー今夜はお兄ちゃんと一緒、明日はお姉ちゃんで明後日はチサちゃんと一緒に寝たい…良い、媛とねてくれる?ー
そう聞かれた三人は
「勿論歓迎します、血は繋がらなくても貴女も翔も可愛い妹ですからね」
そう翼が言うとチサも
「いつか六人でパジャマパーティーしましょうね…う~ん無理かな?翔ちゃん相変わらず夜弱いんでしょ?」
そう聞かれた媛は
ー弱い、日が沈むと欠伸ばかりしてるし夜目も効かないから日が暮れると部屋から殆ど出ない…
と、言うか一人で出歩けないから食事は誰か迎えに行かないとだめだよ…ー
その話を聞いて…
「魔力はどうなってるの?大分回復してるんでしょ?」
そう真琴が聞いてみると
ー相変わらず安定しない…特に日が暮れると低下が著しい
今の翔はさっきも言ったけど夜目が利かないんだけどそれは魔力の低下も意味してるから夜使える術はグリエ、ケベック、スチーマーのみっつに限定されてるー
その名前を聞いた王妃が
「まるで調理器具の様な名前ですね?」
と、聞くと
「まるでじゃなくて翔はそれでお料理のお手伝いをするんだよ…」
「みこ以上に不器用な翔がどんなお手伝いするのさ?」
そう吹き出して笑う真琴に
「真琴、想像力低っ…お母様が調理器具の様な名前って言いましたよ?
そうでしょ?みこちゃん、媛」
そう翼に聞かれ
「グリエとケベックで煮たり焼いたりしてスチーマー蒸し焼きや蒸し物料理が出来るから月影の国の伯爵様や侯爵様達も物凄く可愛がっていたんだよ?」
そう言われて
「そうですね、それはヴェルサンディからも聞きましたけど何故翔を養子に欲しいって話が出ないのでしょうか?」
そう不思議そうに聞く王妃に
「まぁこう言った感じですからね…」
そう言っていつのまにか部屋に入ってきた観月があの絵を王妃に渡すと受け取った王妃は呆れた顔で
「鬼百合までが一体何をやってるんですか?全く…」
そう呟き真琴達にも見せると
「真琴も気を付けなさいね、貴女もあんまり他人事と言い切れないんだから」
翼に言われてチサにまで
「うん、巫女達ですら真琴ちゃんの笑顔でポーってしてるんだからね?」
と言うと観月に
「そうですね…真琴に男装させて喜んでる私達も大差有りませんからね…」
そう言って溜め息を吐きながら
「まぁ翔の場合侯爵夫人は私も直接お言葉を交わしてますが娘と言うよりやはり孫娘ですから外孫と思えば済む事を改めて事を荒立てずとも翔の訪問を要請すれば良いだけ
そうユウや鬼百合にたまには孫の顔を見たいから連れてきなさいと言う祖父母の様にね…」
そう観月が話すのを聞きながら
「翔の事に関することなんだけどね…闇の道化師ってヤな奴に目を付けられちゃったんだ
特殊な存在の翔はあの小さな身体で既に三種類の霊玉を受け入れてるんだ…
そんなあの子を闇の者達が放っておくわけ無いでしょ?
それとまこちゃんにはこの子達を預けるよ
まずみこの黒い勾玉にケベックの余熱を吸わせた熾火の勾玉、みこの霊玉にケベックの余熱を吸わせた蒸気の魔玉