ソードアートオンライン《仮面の行商人》   作:Gissele

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すみません、更新がかなり遅れてしまいました。忙しいとはいえ、ここまで遅くなるのは想定外でした。本当ごめんなさい。
何とかペースを上げていきたいと思ってますので、どうぞよろしくお願いします。


10 罪には罰を

イッツ・ショウ・タイム。

 

これはラフコフの長《Poh》が使うことから、いつの間にかラフコフの合言葉のようになっていた。要するに、この言葉の意味は、相手への死刑宣告ということだ。

 

その言葉をかけられたら奴らは、蛇に睨まれたカエルのような顔をしていた。狩る側が狩られる側になったのだから無理はない。ザザとジョニーはいつも通りか。まああいつらはその程度では動じないか、予想通りだけど。

 

まあ他の奴らはもろに影響受けてるみたいなんでよかったよかった。奴ら無駄に数多いからね、こうでもしないと1人じゃ無理っすよ。

え、なんで1人でやるのかって?そんなの分かり切ってるだろ。

 

 

「ホロウ………………」

 

 

キリトが何が何だか分からない顔でこちらを見てる。そうだ、キリト。お前はそこで見てろ。お前がこれ以上罪を背負う必要はない。

その罪は、俺が背負う。邪魔な奴は、俺が殺す。だからお前がこのデスゲームを終わらせろ。

 

 

「それがお前の仕事だ、主人公」

 

 

さあ、おしゃべりはここまでだ。俺は、俺の役割を果たそう。

 

 

 

 

「さあ、虐殺の始まりだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんだよ…………あれ」

 

 

ホロウが、ラフコフの連中と戦っている。いや、あれは戦闘とは呼べない。一方的な殺戮だ。

 

 

「ヒャッハァァァァァァァァ!!!」

 

 

ホロウが敵に一瞬で接近し、短剣で両腕を切り落とす。そして喉に一突き。1人殺すまで2秒もかからなかった。

 

 

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

そこに背後から敵が襲いかかる。突き出した剣を避け、その腕を掴む。そしてそのまま背負い投げの要領で地面に叩きつける。そして両目を潰す。行動不能にした敵にピックを打ち込む。恐らくあれは毒だ。打ち込まれた奴は狂ったように叫びながら果てた。

 

その間にホロウがまた1人やったみたいだ。断末魔の叫びすら許されず、ポリゴンを四散させる。

 

そこからホロウが槍を取り出し、投げた。弾丸のようなその槍は、逃げようとしていた敵を穿ち、葬り去る。

 

そしてホロウが走り出す。異常な敏捷度は速さを限界まで引き上げる。そのまま敵の周囲を飛び回り、その短剣で切り刻んでいく。その一撃一撃が急所を抉り、敵を葬る。今の攻撃で10人は軽く死んだ。

暴風とかそういうレベルじゃない。通り過ぎた後には死しか残らない。もはや災害だ。それを生み出してるのがあいつだと……………ホロウだということを認識するのを拒絶してしまう。

 

 

「いい加減にしろぉっ!!」

 

 

その声と同時に、ホロウの後ろからジョニーが飛びかかる。ホロウはそれを回避する。そしてジョニーを仕留めようとするが、

 

 

「させるか!!」

 

 

そこにザザが割り込んでくる。エストックによる高速の突きを短剣でいなすホロウだったが、更にジョニーも攻撃に参加したことによって少しずつ傷を負っていった。

 

 

「ぐっ……………」

 

 

ジョニーがピックを放つ。おそらく毒の効果があるであろうそのピックを体を逸らすことで回避した。

しかし、ザザがそこで待ち伏せをしていた。ザザのエストックがホロウを掠める。バランスを崩したホロウに再びジョニーが飛びかかる。そしてホロウの胸にナイフが突き刺さる。

 

 

「これで、終わりだ!!」

 

 

そこへザザが仕留めに入る。

まずい。ジョニーのナイフには毒が仕込んである。毒を受けてるのにザザの一撃なんて食らったら。

 

 

「やめろぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 

「キリト君!?」

 

 

アスナが引き止めようとするが、それを振り払って俺は駆け出していた。

正直、俺は今のホロウが怖い。何の躊躇いも無く敵を殺すホロウが、怖くて仕方がなかった。

でも、それがどうした。そんな理由で、仲間を見殺しにするのか?同じ過ちを繰り返すのか?

違うだろ。もう同じ過ちは犯さない。もう仲間を死なせたりしない!!

 

 

 

「間に合えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、困った。

サクッとラフコフの連中を潰すつもりが、いつの間にか追い詰められていた。

いやだってさ、ラフコフの幹部クラスの二人と乱戦とか普通じゃないよ?ああそうですねやられた俺が悪うござんした。

てかキリトの奴、こっちに走ってきてるじゃん。きっと俺は殺されそうに見えてるんだろう。もうなんだか分からない顔でこっち来てるし。てか怖ぇよ。

 

 

まあそうなるのは無理もない。俺のHPは残り僅かで、更に毒も付与されてる。このままだと刺し殺されるし、そうでなくても毒でお陀仏っていう鬼畜っぷりよ。

そんな状況でもう詰んでるとか普通思うよね?思うよね?違うんだよなーそれが。どんな状況にも対応するのが俺だぜ!とは言っても切り札は使わない。これは本当にヤバい時にとっておこう。

 

だから、ここは一つお願いをしよう。俺の頼れる相棒が、格好よく助けてくれるから。

 

 

「お仕事の時間だぜ、シーナ!!」

 

 

俺の声を合図に、シーナが服の中から飛び出す。しかし、なんだか顔色が悪い。まああれだけ動き回ったし、仕方ないか。いやごめんて、後で煮干しっぽいのあげるから。

そんな中でもきっちり仕事をこなすのがうちの子です。ザザとジョニーの間に入り、電撃をお見舞いする。威力こそ0に等しいものの、当たった相手を確定で麻痺らせるその電撃の威力は凄まじい。さすがシーナ。さす…………やっぱ語呂悪いな。

 

 

「なっ…………!」

 

「がっ!?」

 

 

二人が麻痺ってる隙に毒とHPを回復させる。ラフコフの奴らも戦意喪失って感じだし、後は詰めかな。そうして回復を済ませた俺は、短剣を片手に歩み寄る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どうしてって、そりゃ殺すに決まってるだろ。

だってPKを楽しんでる奴らだぜ?生かしておく理由なんて無いだろ。危険因子は早めに取り除く。当然のことだ。

 

 

「って、今更何言ってるんだよ人殺しが」

 

 

許されないのは解ってる。それでも、こいつらは、こいつらだけは絶対に許さない。こいつらさえいなければ。

 

 

 

─────俺さえいなければ。

 

 

だから殺す。あいつらも、俺も。過去の罪を、今清算しよう。そのためだけに、俺は生きてきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それで、いいかな」

 

 

 

 

 

 

 

 

そして短剣を振り下ろ

 

 

「ホロオォォォォォォォォォ!!!」

 

「びゅべ!?」

 

 

あ、そういやキリトがこっちに走ってきてたの忘れてた。なぁーにぃー!?やっちまったなぁ!!なんてね。

でも、いくら俺を止めるためでも顎パンは無いと思うよ?まあ気絶させられるしわかるんだけど。

あぁ、頭がクラクラする。視界も脳も全部揺れてる。

 

そういや、残ったラフコフはどうなったのかな。討伐隊の被害はどうなのか。俺はどうなるのか。…………あいつには何て言おうか。

どうしようもない問いを、全く機能しない頭で考える。やっぱり何も考えられない。目の前が少しずつ霞んでいく。

 

 

 

 

 

 

 

 

……………もう、どうだっていいか。

 

 

そうして、俺は意識を手放した。




久しぶりに書いたらとんでもないことになってました。全然書けない。いや書けないのは元々ですけれども。
それでも書き方を忘れてたりしたのでやっぱりちゃんと書いていかなきゃ、と思いました。
vsラフコフはひとまず終了です。少しずつ、隠してきた情報を明かしていきます。
今回もありがとうございました。次回もよろしくお願いします。
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