ソードアートオンライン《仮面の行商人》   作:Gissele

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お久しぶりです。第14話目となります。
たまに自分で読み返しているのですが、自分の文章力の無さに憤りを感じるレベルで辛いです。もっと上手く書けるように努力します。
「もっとこうしてちゃんと書け」「なんでこう書かないんだよバカ」というような、作品に関する意見、指摘がとてつもなく欲しいです。ご指摘やご意見があれば、是非お願いします。


16 貧弱眼鏡とガキ大将

「俺の名前は《ニーナ》だ!よろしくな、仮面の兄ちゃん!」

 

 

ニーナはそう言うと、再び俺の手を掴み走り出した。正直たまったもんじゃない。今すぐにでも手を振り払いたいのに、振り払おうとしてもびくともしない。

 

 

「無理無理、あたしSTRバカみたいに上げてるから」

 

 

アカン、こいつムキムキのマッチョ(ステータス上)じゃねーか。敏捷度しか上げてない俺がこいつに歯向かうのは、まさしくの○太がジ○イアンに喧嘩を売るようなものだ。

 

 

「マジかよお前ゴリラじゃねーかワロタ」

 

「その頭、グチャグチャに潰れたバナナみたいにしてやろうか?」

 

「割と乗っかってんじゃねーか」

 

 

まさかここまでボケれるとは。まさかお笑いの世界からの刺客か!?

 

 

「んなわけあるかよバーカ」

 

「さらっと人の心読むのやめてくれない!?」

 

 

ボケ?とツッコミ?みたいなのをしながらも、ニーナは俺を引っ張る。俺はそんなニーナにされるがまま、街の中へと入っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

というか、なんでこいつはそこまで俺にこだわるんだ?ターゲットを殺すついでで助けたようなもんだし、そこまでする必要ないと思うんだけど。むしろ人殺しだって怖がってもいいはず。なのにどうして。

 

 

「なあ、聞きたいことが」

 

「さ、着いたぜ!」

 

 

色々考えているうちに、目的地に着いていたみたいだ。聞きたいことがあったが、まあ後でもいいだろう。二ーナが指さす方には簡単な建物があり、そこには《ナタリア武具店》と書いてある看板がポツンと置いてあった。

 

 

「ここが我が家兼武具店!さーよってらっしゃい見てらっしゃい、的な?」

 

「武具店って、お前がやってるのか?」

 

「いや、やってるのは母さん。俺がやってるのは簡単な手伝いだけだ」

 

 

まあ、看板を見ればナタリアって人が店主ってことは分かるが、まさか母親とは。親子揃ってゲームとは、余程仲がいいようだ。

 

 

「まあ入りなよ、飲み物くらいは出すよ?」

 

「…………わかった」

 

 

正直気は進まないが、まあ茶を飲むくらいなら別に構わないだろう。それに、少し聞かなければいけないことも

 

 

「母さん、彼氏連れてきたぜー!」

 

「はぁ!?」

 

 

いやいや、何言ってるのこいつ!?

 

 

「マジか!よくやった我が娘!!」

 

 

てかお母さんまで!?あ、でもこいつの母親って考えると何故か納得出来るような。

 

 

「そうとなれば早速飲み明かそうぜ少年!!」

 

「さ、入った入った!!」

 

「ちょっ!?」

 

 

ニーナと彼女の母親のSTRには逆らえず、俺は為すすべもなく武具店の中に引きずり込まれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あたしはナタリア。ニーナの母親で、ここの店主だ」

 

 

ナタリアさんはそう言いながらお茶を出してきた。

 

 

「いやー悪かったね、疲れちまっただろ?あの子もあたしもあんなんだからさ」

 

「………いえ、親子揃ってこれだけ元気なのは羨ましい限りですよ」

 

 

うん、本当に羨ましい。デスゲームの中に囚われても、こうして親子で笑いあえるんだから。俺が無くした幸せを、こうして享受してるんだから。

 

 

「しかし助かったぜ、あんたが助けてくれなきゃ今頃襲われてたぜ」

 

「ちょっとニーナ!何でそんな大事なこともっと早く言わないのよ!?」

 

「まあ、助かったんだからよくね?」

 

「こんのアホ娘がぁ!!」

 

 

そうしてナタリアさんに説教されるニーナ。こいつ全然反省してないな。こりゃナタリアさんも滅茶苦茶苦労してるだろうな。お疲れ様です。

そして説教が終わると、死にかけのニーナと阿修羅のような顔のナタリアさんがそこにいた。うん、この人は絶対敵にしちゃいけないな。○び太の如くボコボコにされる。

 

 

「遅くなったけど、うちの馬鹿娘を助けてくれてありがとな」

 

「う、ウイッス」

 

 

ナタリアさん、笑顔のつもりでも閻魔の顔してますよ。うん、めっちゃ怖い。

 

 

「そうだ、まだ名前聞いてなかったね。君のことも聞きたいし」

 

「確かに、俺もあんたの名前まだ聞いてなかったし」

 

「……………俺のこと、か」

 

 

この際、全て話した方がいいだろう。それが、俺と2人にとって一番いい。こいつを助けたのは事実だが、所詮俺は人殺し。しかもラフコフのメンバーだ。こうやって人と関わる資格なんて無いんだ。だから言わなきゃ。

 

 

 

 

 

 

「名前はホロウ。ラフコフに所属している人殺しだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あっそ」

 

 

ニーナが「だから?」といった表情で言ってくる。ナタリアさんも、同じような表情をしている。そんな彼女達の対応を、俺は信じられなかった。

 

 

「何でだよ、俺は人殺しだぞ?なのに何でそんな反応するんだよ」

 

 

正直、拒絶すると思っていた。というかそれが普通だろう。実際ニーナの目の間で人を殺してる訳だし、しかも俺の所属は殺人ギルドの代表だ。なのに、どうして。

 

 

「だって、君ばグリーンだし。人殺しなんてしてないでしょ?」

 

「それは、オレンジだけを殺してきたからであって」

 

「それでも、娘を助けてくれた。そんな人が悪い人だなんて思えない」

 

 

ナタリアさんの言葉に、どう返事していいのか分からなかった。俺が人殺しだと知っても拒絶しない人だなんて、今まで一度も見たことが無かったから。

 

 

「どうせ、拒絶されるとか思ってたんだろ?」

 

 

ニーナがニヤニヤしながら言ってくる。時々こいつは俺の心を読んでくるので恐ろしい。実際に読んでるのかは分からないけど。

 

 

「でも残念、お前が人殺しだろうと関係ない。俺は俺の好きなようにするだけだ。だからお前を拒絶しない。悪いか?」

 

 

ニーナはそうやって俺に笑いかけてくる。それこそ、友達と話しているかのように。それがこいつの性格だと言ってしまえばそれまでだが、俺はどうしても理解出来なかった。

 

俺は今まで、数え切れないほどの人間に拒絶されてきた。「人殺し」「異常者」「化け物」だなんて呼ばれて。それが普通だったし、その理由が俺にあることだって理解している。

なのに拒絶しない。それどころか受け入れようとしてくる。今まで会ってきた人とは全く違う何か。それが、どうしても理解出来なかった。

 

 

「…………………訳わかんねぇよ」

 

 

でも、拒絶しようとは思わなかった。あの時だってそうだ。握られた手を振り払おうと思っても、振り払えなかった。いや、振り払おうとしなかったんた。

 

 

「でも、悪くないのかもな」

 

 

きっと、俺は望んでいたのだ。人殺しとしてではなく、1人の人間として俺を見てくれる人を。柊空を、見てくれる人を。そして、目の前にその人がいる。それが、嬉しくて仕方がなかった。

 

 

「…………………ありがとう」

 

 

今の俺にはこれが限界だけど、いつかちゃんと伝えよう。仮面を脱ぎ捨てた、ありのままの俺で。いつになるかは分からないけど、必ず。

そう思いながらニーナを見ると、相変わらずニヤニヤしていた。相変わらず憎たらしい顔だが、今は少しだけ、ホントに少しだけだけど。

 

 

 

 

 

「ちゃんと自己紹介も出来たわけだし、改めてよろしくな、ホロウ!」

 

「…………………こちらこそ、ニーナ」

 

 

 

 

 

こいつの笑顔が、愛おしく思えた。




今回もお読みくださりありがとうございました。
内容で分からなかったり、「ここってどうなの?」といった疑問があればお答えしますので、遠慮なく質問してください。ちゃんと理解した上で読んでいただきたいので、よろしくお願いします。
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