「………さ…………ア。」
あれ、誰かが私を呼んでいる気がする…。
「…きなさい…シル……ア。」
あれ?何かどんどん声が大きくなってる気がする…
「起きなさい、シルヴィア!!」
「!?ひゃ、ひゃい‼」
その大きな声が聞こえると同時に私は飛び起きて、回りを見渡すとそこにはエレンさんがいた。
「エレンさんが起こしてくれたんですか?」
「この状況で他に誰がいるんですか…。」
「…なら、あともう少し優しく起こしてくださいよ…。」
「…今あなたは何時だと思いますか?」
「えぇ~と…9時くらいですか?」
(…いくら疲れていたとしてもこれくらいには、起きるかな…。)
これくらいには起きるだろうと予想したのだが…
「12時です。あと私は最初に方は優しく起こそうとしましたよ?ただあなたが起きないので少し荒々しくなってしまったが…。」
「そうだったんですか……ごめんなさい…柔らかいベッドだったのでつい…」
そう少ししょんぼりしたような表情をするとエレンは困ったような表情になり、
「はぁ、まぁいいでしょう。それよりついてきてください。アイクが呼んでいます。」
そういうとエレンは歩き出していった。
(何であんな困ったような表情になってたんだろう?あっ、そうか小さな子供にそんな表情されたらどんな人でも困るか…)
ついていき始めて少しすると、エレンさんが立ち止まった。どうやらアイクさんの部屋についたらしい。
「アイク、シルヴィアをつれてきました。入ってもよろしいでしょうか?」
『入ってくれ、部屋は空いてるよ。』
「入りますよシルヴィア。」
そうしてエレンが部屋に入っていくのに続いて私も入っていった。
部屋の中に入って部屋の中を見回してみると、部屋は以外と簡素な作りになっていた。
本がいくつかしまわれている本棚に外を見渡せる窓、そして机と椅子という大衆の家にもありそうな作りになっていた。
「やあ、おはようシルヴィア。気分はどうだい?」
「おはようございます、アイクさん。気分は…今はいいです。」
その言葉に、アイクは少し笑い
「そうかい。よし今日は昨日聞けなかった君のやこれからのことを話してもらおうかな。…まず君のことからいこうか。シルヴィア、君の荷物を調べさせてもらった。それで分かったのは君が何者かに僕の暗殺を命じられていた…ということだ。その事をもっと詳しく話してくれないかい?」
「…あまり詳しくは知らないので深くは話せませんよ?」
「わかっているよ。それでも君の方がよく知っている。どんな些細なことでもいいから話してくれないかな?」
「…分かりました。」
そして私は話した。謎の施設のこと、そこで色々なことをやらされていたこと、そしてリーダーらしき男が私にアイクの殺害を命じてきたこと、逃げられないように首輪をつけられたこと。
私の知っている限りのことは話したが、魔眼のことだけは話さなかった。なぜなら…
(まぁ話したりしたら実験体見たいに解剖とかされそうだし…)
その事を全て話終わりアイクさんが話しかけてきた。
「ふむ…話してくれてありがとう。ちなみに君はどんなことができるのかな?」
―まぁこれくらいなら話しても大丈夫かな…
「あまり多くないですよ?やらされていたものは剣術に抜刀術、槍術とか狙撃術くらいですかね。」
すると突然エレンさんが聞いてきた。
「それらの練度はどのくらいなのですか?」
「そうですね…全て実戦で使える程度にはなっていると思います。」
その言葉を言ってからエレンさんが何やらブツブツ言っているようだが気にしないことにした。
また今度手合わせしてもらいましょうか、何て聞こえなかったと信じたいなぁ…
「ちなみにそこの施設で君はどのくらいの強かったんだい?」
…どのくらい強かったかねぇ…他の奴らとあんまり戦っていなかったからわからないけど…あっそういえば―
「―一番強かったんじゃないですか?リーダーらしき男が一番成績がいいとか言っていたので。」
「そうか…よしこの話はこれで終わりにしよう。次は君の能力…というか天使についての話をしようか。」
「分かりました…といっても私の能力は自分でも把握していないところが多いので説明できないと思います。」
「そうか…なら実際に使っているところを見せてもらおうか。エレン、今誰も使っていないアリーナは?」
「へ?」
この人たちは何をいっているんだ。第一この力を使ったら回りの人にも私が精霊だということが知られるんじゃないの?
そんなことを考えているうちに話はどんどん進んでいく。
「今使用されていないのは第一アリーナだけですね。」
「そうか、なr「ちょ、ちょっと待ってください‼」…どうしたんだい?」
「いやそれはこちらの台詞ですよ…私の力使ったら他の人に精霊であることがばれるんじゃないんですか?」
「そこのところは心配ないよ。次にアリーナで発生する霊力を観測してもそれを実験ということにしてウィザードの部隊を出撃させないようにすればいいだけだから。」
「は?」
私は敬語を使うことも忘れて呆然としてしまった。
「そ、そんなことできるんですか?」
「うん、僕の社長権限をもってすれば簡単なことだよ。」
「はぁ…」
(…結局大事のように焦っていた私は空回りしていただけってことか…)
「そういえばいい忘れていたけど、ここには精霊を恨んでいる人なんて巨万といるからね。それで君が襲われたりしないようにするために、君をウィザードとして、ここにはいってもらおうとしていたんだ。」
(なるほどウィザードとして入社するのにはそんな訳があったのか…)
「アリーナの準備が整いました。」
私とアイクさんが話をしているうちにアリーナの準備が終わっていたようだ。
「よし、ならシルヴィアついてきてくれ。」
「分かり…ました。」
そうしてアイクと共に部屋から出ていった。
そして移動すること数分、アリーナに着いたのだが…
「そういえば、私の相手をする人って誰なんですか?」
「ん?まだ言ってなかったかな?君の相手をするのはエレンだよ。」
何だって?いきなりハードル高すぎない?
気づけば戦う準備ができたのかエレンがアリーナにやってきた。
「よろしくお願いします、シルヴィア。」
そしてエレンはその顔に微笑を浮かべていた。
(ありゃりゃ…この人戦闘狂なのかな?)
「するとアイクが私たちに向かって話しかけてきた。」
「エレンは最強のウィザードだ、シルヴィア、心してかかってくれ…さてルールを決めようか。使用していいのは自分の力だけ、もちろんシルヴィアは霊装や天使を使ってくれて構わない。制限時間はそうだね…一時間ってところかな。寸止めもしくは相手に『参った』と言わせた方の歩行としよう。審判は僕がするから、二人とも少し離れてくれ。」
そのルールを聞き終わった私達お互いに距離を開けていき、10メートルほどの距離をとった。
「よし、試合はこれから1分後だ二人とも準備してくれ。」
「来い、
そして天使を呼んだのだが、あることに気がついた。
(あれ?アズラエルの色が変わってる?)
いつも左手に持っていた方の剣が白銀に、右手に持っていた剣が金色に変化していたのである。
その変化に気づいたとき私の頭のなかに新しい能力などが流れこんできた。
(これが、あの神に言われた新しい能力…それぞれに名前もついてるんだ…)
天使を呼び出してからびくともしない私に向かってエレンが訪ねてきた。
「どうしたのですか?」
そしてエレンの方を見るとエレンは灰色の装備をまとっていた。
(あれがペンドラゴン…)
「ああ、このユニットが気になりますか?これはペンドラゴンといって私専用にカスタマイズした最強の機体です。まぁ、今がそんなことどうでもいいでしょう。私は早くあなたと戦いたい‼」
(そうだね…今は目の前にいる敵をただ全力で、叩き潰すだけ!)
そう意気込むと私は、誰にも聞こえないくらいの声で、天使の名前を呼んだ。
「いくよ、セレネ、ヘリオス。」
「よしそれでは始めてくれ。」
その言葉をアイクがいい終えると同時に私は地面を蹴った。