湖の騎士が王妃じゃなくて王を好きになっちゃったら   作:天才になりたい

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遅れてすみません!こんな作品を待ってる方がいらっしゃるかは分かりませんが土下座しています。

きょうは題名通りです。どうぞ。


七 いい加減話が進まないのでくっついてください。

 

 

その日、キャメロン城では緊急な円卓会議が催された。理由は三日前のサクソン人討伐戦争についてだ。敵を撤退させ勝利はしたもののこちらの被害も甚大であった。その為のこれからの対策についてと兵士達への対処について話し合われた。

 

で、それが終わり、ケイとマーリンとグリフレッドの三人がアーサー王の部屋に会していた。本来ならばランスロットも居ておかしくはないのだが、殿を務めた彼の部隊が一番被害が大きかった為に部下の様子を見に行ったと思われる。というのも珍しく呼び止める前に会議室を出て行ったからだ。

そこにルーカンに連れられランスロットの部下がやってきた。

 

「ルーカン殿?如何されたのです?彼は?」

 

ケイがルーカンに問う。

 

「それがだな、ランスロットについて話しておきたいことがあると言ってな。それについて私も聞いたが私は会議に出られなかったからお前たちに聞いておきたいと思ってな」

 

ルーカンが会議に出られなかったのは彼が円卓の騎士の中で簡単な治療もできた為、軽症の兵士たちの治療を施していたからだ。それだけ被害が大きかったことを意味する。

 

「たぶん、彼の言う通りだと思われる。私は重傷者の方は見ていないからなんとも言えんがな」

 

「どういうことです?なぜ、重傷者とランスロットが関係あるのですか?」

 

ルーカンの言葉を聞き、アルトリアが聞き返す。

 

「それはこのものの話を聞いて貰えばわかります」

 

さあ、どうぞ。と言われ、兵士は恐縮しながらも告げた。

 

「実はランスロット様なのですが、お怪我をなされていると思うのです。実は私の同僚が怪我をしまして、その際に敵に殺されそうな所をランスロット様がお庇いになられまして。その際に遠目でしたので合ってるかどうかは分かりませんが怪我をされたようにお見受けしたのです。けれど、私が知る限りではランスロット様は一度も治療を受けてなかったので」

 

沈黙が続く。そして一番初めに口を開いたのはマーリンだった。

 

「アハハハハハ!彼はバカなのかい?全く、彼に何かあったら僕が怒られるんだけど!」

 

「マーリンの言う通りだな。グリフレッド!急ぎあのバカを探しここに呼べ!」

 

「はいよー!」

 

ケイに言われ、グリフレッドはランスロットを探しに出かける。それを見て、先ほどの兵士が問う。

 

「あ、あの!治療をしなくてよろしいのですか?」

 

「ふん、あのバカが大人しく治療など受けるわけがあるまい。彼奴はな、自分が行けば他の者が治療を受けられなくなることを分かっているから言わなかったのだ。ならばここに来させマーリンに治療させた方が早い。彼奴も追求すれば告白せざるを得まい」

 

「なるほど、確かにランスロット様らしいです」

 

ケイは納得している兵を見、考える。

 

(もしこれが外にバレれば厄介なことになるか?ただのかすり傷ならば良いが、わざわざ我らに何も言わずに去ったということは割とまずい傷の可能性がデカい。どうしたものか)

 

これにはマーリン、ルーカンも同じように考えていた。

この時すでにランスロットの名はアーサー王の名と共にブリテンだけに留まらず、遠く海を隔てBANZOKUにまで届いていた。すでに『最強の円卓の騎士』と言われているほど彼の存在は敵に恐れられていた。後のとあるアーサー王伝説の物語内でも

 

「ランスロットが居なければ、アーサー王の治世であったとしてももっと早くに滅んでいた可能性があったであろう」

 

とまで言われている。それはアーサー王陣営でも同じ考えであった。彼が戦場に出る出ないで敵も味方も士気の上がり下がりに影響が出た。彼の人柄とその強さがブリテンを支えていたと言っても過言ではなかった。故にケイは考える。(余談だが、この噂を聞いてヴィヴィアンが森の動物たちに自慢しすぎてマーリンの元へ苦情が来るらしい)

 

「おい、よいか?このことはない決して他言無用だ。敵に知られては困るし、此方の士気にも関わる。もし貴様が言ったことがわかった日には覚えておけよ?」

 

「は、はい!」

 

あまりにも怖い顔で言われ、超ビビリながらもどうにかその兵は答える。

 

兵士が出て行った後、四人はグリフレッド達の到着を待つ。

 

「ところでアルトリア?君、いつまで黙ってるんだい?今話まだ一言しか話してないよ?」

 

「メタ発言は控えてください、マーリン」

 

「あ、やっとしゃべった」

 

マーリン、それ以上言ったら出番なくすからね?

 

「あれ?天の声が……空耳かな」

 

 

 

 

 

 

それからしばらくして、

 

コンコン、ガチャ

 

「ランスさん連れてきましたよ〜」

 

そう言いながらグリフレッドが入ってきた。その後ろからはランスロットも付いてきている。

 

「一体何ようですか?グリフレッドはとにかく早く来いと何も言わないし」

 

それに対しマーリンが答える。

 

「いや〜なに簡単な話だよランスロット。今すぐ脱いでくれない?」

 

「マーリン殿にそういう趣味があったとは知りませんでした。母上にご報告しときますね」

 

「いやごめん!冗談!てかなに?久しぶりの出番なのに虐められてる⁉︎」

 

だから出番なくすよって言ったよね?

 

「ごめんなさい…」

 

そう言うと部屋の隅でうずくまった大魔術師。ざまぁww

 

「まあとにかくだ、取り敢えず上の服を脱げ。話はそこからだ」

 

「ケイ殿までそういう趣味が?一応女性の前ですが」

 

「いい加減にしろよ?」

 

ケイの顔に青筋が立て始めたのを見てさすがにこれ以上は逃げられなくなったランスロット。さあどうする?

 

「まあふざけるのは止めておくとして、理由は?別に人に見せるような体はしてないんですが」

 

「君、怪我してるよね?」

 

そうするとさっきとは打って変わって真面目な顔してマーリンが言う。あ、なんだもう立ち直ったのか。チッ。

 

「先ほど兵士の一人が来たのです。あなたが怪我をなさっているのではないかと。そしていつもなら集まるはずのあなたは真っ先に会議室を後にした。後、言いたいことはわかりますよね?」

 

結構怒ったような顔で言ってくるアルトリア。

 

(あ、しゃべらなかったの怒ってたからか)

 

その場にいた全員が気づく。流石のランスロットもこれはヤバイと思い、冷や汗をかいている。

 

「ま、考えてることはさ、ランスさんも俺たちも同じだと思うんだよね。でもここなら気にする必要ないし?そのまま放っておいて良い事ないことぐらい一番ランスさんが分かってるよね?」

 

グリフレッドにまで言われてはもう言い逃れはできなかった。

 

「たいした傷ではないんですがね」

 

そう言いながら上の服を全て脱ぐ。別にやましいことはしないからね?

 

全員あんぐり。

 

「いやいやいやいや、これでたいした傷じゃないって、んなわけないでしょうが!」

 

流石のマーリンもツッコミますた。

 

「ランスロット、いい度胸ですね?今すぐそこのベッドに横になってマーリンから治療受けてください。あと、その傷が完治するまでこの部屋から出ることを禁じます。グリフレッド、この部屋の監視を担当しなさい。ルーカン殿と義兄上はランスロットがどっか任務に行ったことにしてください。マーリンはとっとと治しなさい」

 

めちゃくちゃニコやかに言うものだからいつもなら文句垂れるケイすら逆らえず、

 

「「はい!!」」

 

全員で直立返事をしたそうな。

 

「ってそれ監禁じゃないですか!」

 

「自業自得です。さあ!」

 

「いや、王のベッドで寝れるわけないでしょ!汚れます!」

 

「そんなのどうでもいいんでとっととしてください」

 

この後、誰もアーサー王いやアルトリアに逆らえる者はおらず、大人しく従ったという。

 

で、まあ何があったか簡単に説明するとランスロットの傷は何日かほっといた為にそれ自体はそこまで酷くなかったものの彼は熱にうなされるようになった。ま、その看病をしたのが面倒くさがったマーリンに変わってアルトリアがやったわけで。まあ此処まで言えばわかってくれる人はいるかもしれないけど間違いって起こるよね?え?起こらない?起こるんだよ!そこは円卓ですから。ブリテンですから。そら、好き合ってる男女が密閉された?空間で一緒だったらそら、まあやってしまうわけですよ。

 

 

 

 

ランスロットside〜

 

いやー、朝日が清々しいくらいに眩しいですね。いやー、気持ちのいい朝ですね。何故か、裸ですが。ちなみに横には裸の女性がいますが。いや、うん、そろそろ現実逃避はやめましょう。せっかく可愛い寝顔見れるんですから。へ?変態かって?いやいや、皆さんも見ていただければわかりますよ。まあ見せる気ありませんがね?見たやつ即死刑で。地獄の果てまで追いかけますよ?

 

さて、現在どういう状況かを説明するには昨日のことから説明しないといけません。いやまあこんなことになる予定は全くなかったんですが。まあ成り行きですよ。ありますよね?酔った勢いで!的な。高熱による勢いでまあなったわけですけど。いや、これでも途中で理性総動員してちゃんと承諾は取りましたからね?まあこんなこと知られたらケイに殺されそうですけどね。物理的にも精神的にも社会的にも。そんなことはさておき。寝顔可愛い過ぎるんですが、うちの王。ナニコレ?珍百景?いや別に珍ではないんですが、うん、やっぱ珍です。寝顔なんてそんな滅多に拝めませんからね。え?どっかの赤髪はそんなのたくさん見てるって?その赤髪を抹殺していいですか?因みに拷問なら私の右に出る者はいないと言われてるぐらい怖いらしいですけど、それでもいいですか?

まあとりあえず昨日の話をしなくてはいけませんね。あれは私が見ていた夢のせいでもあるんです。

 

 

 

ー昨夜ー

 

夢の中で。

 

ランスロットが見た夢。簡潔に言えば大事なものを喪う夢。闇の中に光はない。ただ、何をすることも出来ずに喪い、絶望に向かっていくだけの夢。狂ってしまいそうになりながらもそれでも冷静でいられたのは彼女の存在があったから。でももしそれさえも喪ったら?果たして彼は正常でいられるのだろうか?

 

 

アルトリアside〜

 

ランスロットが倒れて7日が経とうとしている。彼はバカです。本当に。こっちの気持ちも知らずに勝手に無茶ばかりをして。これでは幾つ心臓があっても足りません。

マーリンが言うにはもうそろそろ熱も下がるはずだとは言っていますが、悪夢を見ているのでしょうか、さっきから魘されて苦しそうです。代われるものなら代わってあげたい。きっと彼はそれを望まないだろうけれど。それでもせめて夢の中で側にいてあげたい。夢の中の私はちゃんと彼の側にいてあげてるのでしょうか?しっかり支えてあげてほしい。すぐに無茶をしてそれを誰にも言わずに自分一人で背負ってしまうようなバカな人ですから。

 

〜side out

 

 

ここは王の寝室だ。そこには二人の男女がいる。本来いるべき正しい者ではないが。なぜなら、そもそもからして王が女性だし、男性の方も部下だし。何も知らない人が入ったら、ちょっとした発狂もんだ。まあそんな細かいことを気にしてたらこのブリテンでは生きていけない。

 

アルトリアが桶の水を替えて部屋に戻ってくると、ランスロットは譫言を言い続けていた。

彼女にそれをどうにかする事も出来ず、歯がゆい思いを強いられていた。マーリン曰く、熱があるとかなしに関係なくただの悪夢だから気にするな、だ。かれこれ一時間こんな調子なのだ。それでもまだ落ち着いている方だろう。たまに譫言を言いながら眉を寄せている程度だし。

けれど、それも変わる。それは突然だった。

 

 

「頼む!やめろ!」

 

先程以上にうなされ始めたランスロット。

 

「ランスロット!しっかりしてください!」

 

しかしアルトリアには呼びかける以外どうすることも出来なかった。

 

暫く魘されていると、微かに目を開いた。

 

「ランスロット?」

 

しかし返事はなく、目は虚ろで焦点が合ってなかった。

 

「アル……ト…リア……行かないでくれ……」

 

微かに手を伸ばしながら言うランスロットにアルトリアの胸は虚をつかれたような衝撃を受け、恐怖を感じた。すかさず彼の手を取り呼びかける。

 

「ランスロット、私はここです。しっかりしてください!私はここにいますから!」

 

「……アルトリア?」

 

「ようやく目覚めましたね」

 

ようやく正気に戻ったランスロットへ微笑みかける。一安心したと思ったら次の瞬間!

 

ギュッ‼︎

 

ランスロットはアルトリアに抱きついていた。それに対していきなりすぎてついていけない彼女は顔を真っ赤にして慌てふためいていた。

 

「なっなっなっ!ちょっとランスロット⁉︎何をするのですか!っ!ランスロット?」

 

慌てふためき抗議をしていたアルトリアだが、ふとランスロットの体が震えていることに気付く。

 

「ラン…スロット?どうしたのです?」

 

それに対してランスロットが何か答えることはなく、さらに強く抱きしめるだけだった。

 

 

アーサー王でありアルトリアにとってランスロットという男はいつも頼り甲斐のある男だった。どんな困難なことがあろうと彼が居てさえいれば大抵の事は何でも解決したし、戦争においても円卓最強の名を意のままにしていて誰よりも強い男だと思っていた。一度も弱みも愚痴も見たことも聞いたこともなかったのだ。

だからこそ、ここまで弱っている彼を拒むことができなかった。まるで赤ん坊のように怯えている彼を見捨てることはできなかった。

 

暫くして抱きしめていた手を退けるとランスロットはアルトリアの目を見てこう言った。

 

「アルトリア、あなたが欲しい。貴方がここにいるという証が。お願いです」

 

アルトリアはランスロットの顔から目を背けることができなかった。

 

 

さて、ここまできたらもうおわかりいただけましたよね?そういう事です。いや、別に私だって正常な頭してたらあんな事言いませんよ⁉︎あの時は熱と悪夢のせいでどうかしていたのです。

ああ、でも一つ言える事はあんな事をしてしまいましたが後悔はしていませんよ?だってそうでしょう?後悔のしようがないのですから。私にとってアーサー王とは永遠に仕えるべき王ですが、アルトリアはただ私が総てを捧げてでも護るべき女性ですから。だとすれば後悔のしようがないのです。私だって男です。気持ち全てを押さえつけるなど出来ませんからね。

 

さて、この後どうなったか簡潔に申しますと、息子が生まれました。そして数年後私には私を慕う二人の騎士と息子のガラハッド、3人を我が子として育てていくことになるのです。




訳分からなくなりました。ごめんなさい。
あ、ランスロットは某赤髪くんのこと嫌いじゃないですよ?むしろ間桐家の面々と一緒にランスロットの胃を壊しに行く派ですので。

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