魔導世界に堕ちた規格外品 願望石の章 12話
12:25
昼食を終えたはやて、晶、シグナムたちは、そのまま話し合いを始めた。
「とりあえず自己紹介は・・・ええよね?」
「はい、待機中に闇の書が集めたデータを持っていますので」
「そうか。じゃあ晶君は?」
「僕も4人が名乗ってるのを聞いてたからいいかな」
「ふ~ん、あっでも補足でな、4人とも魔法が使えるんや」
「マホウ?」
「童話やマンガ、アニメで出てくるアレや。私もさっき念話いう魔法を体験したばっかやけど。頭の中に直接声が聞こえてきて、遠くからでも会話が出来るらしいんや」
「へぇ~あっだったら僕を元の姿に戻せないかな?」
「どうなんや、出来る?」
「・・・・・残念ながら私たちの魔法はもっぱら戦闘用でなのです」
「変身魔法なら、可能ですけど他者に掛けるのは無理です」
「そっか・・・」
「・・・ごめんな、晶君」
「いいよ・・・ダメ元で言ってみただけだから」
「せめて、晶君が今の姿になった原因が分かれば方法を考えられるんですけど」
「あ・・・・」
シャマルの申し訳なさそうに呟いた一言が晶の中で繋がった。
「ッ」
「どうしたんやろ、晶君。突然、部屋を飛び出して」
「・・・トイレにでも言ったんじゃねえですか?」
「無理に敬語でしゃべろうとせんでええよヴィータ」
「・・・・・・」
「ですが、我々は臣下です、主」
「う~ん、だったら現マスター八神はやては、畏まってしゃべるんを望んでない・・・これならどうや?」
「・・・・・・・・・善処します」
はやてたちがそんな話をしていると飛び出して行った晶が行きと違い意気消沈の様子で戻ってきた。
「・・・・・」
「何しに行ってたんや?」
「うん、思い出したかとがあって昨日着てた服にね・・・はやて、念のためにもう一度聞くけど昨日僕がこうなる前に光ってたのって何処?」
「えっとな確か晶君がこう倒れとって、下の方やったから・・・・・ズボンの右ポケットやろか」
はやては、手振り身振りを交えながら説明した。
それを見た晶は、ため息を付く。
「はぁー・・・・やっぱりか」
「何か心当たりでもあったんか?」
「うん、なのはちゃんに渡しそびれた変わった石を入れっぱなしだったんだ」
「石ってそんな物(もん)で大きくなる訳無いやん」
「まあ、普通はそうなんだけど、宝石みたいな石でね、中にローマ数字が入ってたんだよね」
「ん~~~?もしかして・・・・・・ちょっと待っとって・・・・・・・・・あ、誰か連れてって」
「では、私が」
「ありがとな、シグナム」
「じゃあ、取って来るな」
はやてを抱えたシグナムが出て行き数分後、申し訳なさそうにはやてが戻ってきた。
「はは、ごめんな部屋にあると思ったら、そのままポケットに入れとったわ。はい、これやない?」
「ッなんではやてが持ってるの?」
「化け者が消えた辺りに落ちとったよ。それが光っとったんか?」
「あの時ポケットに入ってたのはこれだけのはずだから・・・・でも、なんでそんなとこに」
疑問に思うところもあるがとりあえず受け取る、晶。
「あれ?」
「どうした?」
「これの数字『Ⅶ』だ。僕の持ってたのと違う・・・・ねえ、はやて拾ったのってこれしか・・・・・はやて?」
「・・・・・・・・・」
「「「「主!?」」」」
「はやッ何するんですか、ザフィーラさんッ」
「・・・・・主に何をした?」
爪を突きつけ動きを封じた晶にザフィーラは、静かに問いただした。
「何もしてないで「やめろ、ザフィーラ」」
「シグナム?なぜだ」
「深町は何もしていない。それよりも、その石をすぐに主の手に」
「?はい」
晶は、訳も分からないままシグナムの言われるままにはやてに石を握らせた。
「よし、後は・・・・深町、すぐに医療知識のある者に連絡を取れ」
「え・・・あぁ病院ッだったらはやてが通院してる―――」
晶は、シグナムに言われるまま電話を掛けに走った。
そして、残された4人のうち、ザフィーラがシグナムに問いただす。
「なぜ、止めたシグナム」
「現状、詰問よりも主の回復を最優先だと判断した。状況を見るにあの石―ロストロギア―が主を支えていたと見るべきだろう」
「タイミング的にも、主から離れた時でしたしね」
「む・・・そうか」
「現に主の呼吸が落ち着いてきました」
参謀役のシャマルの同意にザフィーラは、矛を収めた。
だが、そこで新たに生じた疑問をヴィータが口にした。
「でもよ、何で主はそんなに消耗してたんだ?」
「・・・・・・・原因は判らないですけど、闇の書の起動が本来より早まったからじゃないでしょうか?」
「・・・・それにより主に相当の消耗を強いたか」
「・・・はい」
「・・・・・・・でもよ、早まったからって起動時に主が倒れるほど消耗を強いるなんてありえるのか?あたしは無いような気がすんだけど・・・・」
「「「・・・・・」」」
ヴィータの疑問の答えられるものは居なかった。
つづく