魔導世界に墜ちた規格外品   作:苦朗

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願望石の章 24話

魔導世界に墜ちた規格外品 願望石の章 24話

 

4月17日 遠見市 12:10

 

 殖装した晶が1人、海鳴市の近隣にある遠見市をビルの上から眺めていた。

 

「やっぱりこっちにも無いのかなぁ」

 

 シグナムがなのはにまんまと出し抜かれてからというもの、収穫無しが続いていた。

 発動したモノは無く、ガイバーのヘッドセンサー(探知能力のこと。使用中に頭部の瘤の様なモノが動く所から最近そう呼ばれるようになった)でも見つからない日々が続き、思い切って探索場所を変えたのがつい先日である。

 

「・・・でも海鳴の方はもう探しつくあぁ、そういえばみんなの家は避けてたっけ・・・・」

 

 月村家とバニングス家、高町家の3家は、やはり友達の、ましてや女子の家を家捜しみたいにするは気が引けたからだろう。

 他にも、まだ本人は気づいていないが見逃しが多々あり、それが元で後々苦々しい思いをすることになろうとはまだ夢にも思っていなかった。

 

「大丈夫!きっと・・・・・大丈夫だよね?」

 

 言い聞かせるように口にするが段々不安に駆られ、今日の最後に調べようと決心する。

 

「そういえば、後いくつだっけ?えぇっとユーノの話じゃ、全部で21個だから、はやてが封印済のをお守りに1個、僕たち5人で6個、なのはちゃんが3個、それとガイバーが飲み込んじゃったぽいのが2個だから・・・・・・・あと9個かぁ」

 

 晶が指折り数えているとヘッドセンサーに反応があった。

 

「やった!久しぶりの当たりだってえ・・結構なスピードで移動してる」

 

 喜びも束の間、反応がどんどん離れていき慌てて、ビルの屋上を蹴り飛び出す。

 

「これって車か何かかな?そうそう連絡連絡っと」

 

 晶は、追いながら手に持っていた携帯を操作し、ヴィータに連絡した。

 

『えっとこれであってるよな・・・・もしもし』

「あ、ヴィータ?晶だけど。まだ、携帯に慣れない?

『ん・・・・まあな。で、そんなこと聞くために電話してきたのかよ』

『そんなわけ無いじゃん。で、今どこに居る?」

『まだじいちゃんたちのとこだよ。前から言っといただろ、今日は午後の2時くらいまでじいちゃんたちとゲートボールしてるって』

「そっか・・・・・」

『ん?そういや、そっちなんか風がうるさくねえか?』

「今、ジュエルシードを追いながら電話してるからね」

『見つかったのか!索敵範囲をそっちに移して正解だったな。じいちゃんたちには悪いけど、そっちにすぐ行くな』

「あ、大丈夫。発動してないからゆっくりして来なよ。ヴィータにとって始めての大会でしょ?」

『いやいや、だったら、なんで追いかけてんだよ』

「たぶん、車かカラス辺りが運んでるんだと思うよ。隙を見て、取ろうと思うけど、ダメだったら大人しくヴィータが来るの待ってるからさ」

『そうか?悪いな』

「気にしないで、じゃあがんばってね」

『おう』

 

 そうして、通話を終え晶は、さらにスピードを上げた。

 やがて、追いかけていた物を視認できる距離(と言ってもガイバーの強化された目なので数キロ離れている)にまで追いつきスピードを対象に合わせた。

 

「車か・・・厄介だなぁ」

 

 視界の中を走る一台の白のワゴンを見て、そう呟くのだった。

 

   

つづく

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