魔導世界に墜ちた規格外品   作:苦朗

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願望石の章 3話

 晶は、毎夜違う夢を見る。

 これまでも、高校生になる夢、獣や昆虫の怪物を倒す夢、異形になる夢、子供の頃の夢・・・・・etc。

 無作為に選んだかのように差の激しい内容だったが、全て彼目線のモノばかり。

 数少ない共通点は、頻繁に登場する晶の幼馴染たちの面影がある2人の男女も彼の身近で共に成長し、時には怪物に襲われていることだった。

 そうした数々の夢は、まるで元からそうであったのかのように、すんなりと晶の中へ溶け込み、馴染んでいった。

 彼女たちが誰なのか分からない。

 でも、とても・・・・特に女の人の方を大切に感じる、晶。

 

「~~~~~~~~ッ!!??」

ガバッ

 

 そして、今日もまた・・・・・夢を見た。

 

魔導世界に墜ちた規格外品 願望石の章 3話

 

 

 放課後

 

 なのは、アリサ、すずか、そして、晶。

 すでに、日常となった4人での下校。

 これは、そんな風景の一幕である。

 

「晶・・・アンタってヘンタイよね」

「えぇ!?」

「・・・・・晶君、アリサちゃんに何したの?」

「してない、してないよッ信じて、なのはちゃん!」

「・・・・・・・」

「すずかちゃんッ無言で距離を取らないで!そして、アリサちゃんはえ~とえ~と・・・そうじじつむこんだよ!!」

「「・・・・・・・」」

「うぅ・・・ほんとに何もしてないから白い目で見ないでよぉ」

「そうよ。こいつが言ってる通り、変なことなんてされてないわよ」

「私は晶君を信じてたよ」

「・・・・うん」

「だったら、さっきのきつもんなんだったのさッすずかちゃんはまだ疑ってるし」

「あはは、日頃の行いが悪いと大変ね、晶」

「人事みたいに言わないでよッ・・って日頃も何も悪い事なんてしてないッ」

 

 晶が居候を始めた頃には、とてもに見ることの出来なかった光景である。

 

「っと冗談はここまでにして・・・実際の所どうなのよ、なのは?家でのこいつの生態は」

「生態って・・・・」

「別に、普通だと思うよ」

「なのはちゃんも、自然と流すし・・・・」

「朝起きて、素振りして、朝ご飯食べて、登校して、授業出て、お弁当食べて、また授業出て、下校して、ランニングして、お風呂入って、夕ご飯食べて、お布団に入るっで1日終わると思うよ?間違ってないよね、晶君?」

「・・・たまに順番が前後することや休みの日は少し違うけどあってるね」

「でしょ?」

「でも、よく自分のことでもないのに覚えてるね、なのはちゃん」

「にゃははは、晶君のことだもん」

「はいはい、ノロケないノロケない」

「にゃッ!?」

「からかわないでよ、アリサちゃんッ」

「はいはい・・・・にしても素振りに、ランニングか・・だから最近、体育で活躍するって話を聞くんだ」

「そうなの、晶君?」

「まあね。やっとトレーニングの成果が出てきたって感じだよ」

 

 すずかの問いに照れながら答える晶。

 だが、アリサがすかさずちゃちゃを入れる。

 

「ほらなのは、浮気してるわよ?」

「むぅ」

「アリサちゃん、変なこと言わないでよッ」

「はいはい、分かったわよ」

「・・・・・・・それで、僕をからかって何がしたかったの?」

「別にからかうことが目的じゃないわよ。ただ、確認したかっただけよ、アンタが家で予習、復習に時間を取ってるかを」

「そんな事するわけないじゃん」

「そぉなのよね、アンタが勉強に時間を取るとは思えないから、おかしいって感じるわけよ」

「「「?」」」

「ねえなのは、晶の最近の成績ってどうだった?」

「算数は同じぐらいだけど、全体的に私より上だよ。私、分からない所があったら晶君に聞きに行くもん」

「でしょ?最近じゃすずかや私とも良い勝負だもの・・・・・でもね、こいつが転校して来た頃の小テスト、覚えてる?」

「えっと・・・・・・・・・・・にゃは」

「はい、笑って誤魔化さない」

「・・悪かったね」

「そうそう、素直が一番よ、なのは。で、そんな成績だったこいつが短期間で、しかも勉強に時間を割いてないくせに私らと同等の成績って変でしょ?」

「確かにそうだね・・・・晶君、どういう勉強法なの?」

「いや、勉強法といっても何もしてないし・・・・」

言えないよ・・・・今より少し上の歳の夢を見てから、あんなに難しかった勉強が簡単に解けるようになったなんて・・・

「・・・それに晶のヤツ、成績が悪かった頃、偶然見た中学レベルの問題、私もまだ解けなかった所をコイツ、簡単に解いたのよ?」

「えぇ晶君すごぉい」

「そんなことやってたの、アリサちゃん」

「偶然よ、偶然。っで今のレベルの勉強でも躓いてた時の晶が、もっと難しい中学生レベルの問題を解くなんてヘンタイって言う他無くない?」

「う~ん、ごめんね晶君、弁護出来ないよ」

「・・・・・・・・・」

「はい、結論。晶はヘンタイってことで決定!」

「異議有り!」

「却下」

「そんなぁ」

 

 話題は、何でもよかったのだ。

 今回は、たまたま晶を標的にしたものであったが、これがなのはやすずかの時もあるし、昨日のTVの話、今週の休みの日の話・・・・。

 ただ、毎日を楽しく過ごす4人だった。

 

つづく

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