ラブライブ 女神たちの奇跡、傭兵の軌跡(凍結) 作:杉並3世
仕事が立て込んでいて二週間ぶりの投稿になります。
西木野さんの家を出て俺たちは住宅街を歩いていた。
時間は19時を越えていて周りは薄暗くなって街灯がの明かりがついていた。
「みんな・・・・・色々あるのだなと思いまして」
しばらく歩いていたとき小泉さんが何気なく呟いた
「誰も悩みのない人間なんていやしないのさ」
俺もずいぶん悩みながら歩いてきた。
「あ、あの・・・・朝霧さん」
「どうした?」
「少し相談事が」
「いいよ。ただ、立ち話もなんだし近くの喫茶店・・・そうだ!この近くに美味しい和菓子屋があるってそこでもいい?」
「和菓子屋ですか?」
「俺の実家でこの辺じゃあ有名でね」
「はい。ありがとうございます」
『穂むら』に着いた俺達は暖簾をくぐって店に入った。
いつもは裏の玄関から入っているからちょっと新鮮な気分だ。
店に入ると割烹着姿の穂乃果が店番していた。
「おっ!?珍しく穂乃果が店の手伝いか・・・・・明日は槍が降るかな?」
「ちょっと酷いよ~!!私だって店の手伝いを」
だってそんなこといたって小学生の頃あんな作文を書いたのだよ!
未だに信じられない気持ちなのだが
「あ!花陽ちゃんもいらっしゃい!!」
「は、はい・・・・おじゃまします」
恥ずかしがって俺の後ろに隠れてしまった
「それで今日はどうしたの?」
「この子がスクールアイドルについて相談事があってな。部屋借りてもいいか?」
「いいよ。私ももうすぐ店番が終わるから先に上がっといて」
俺達は裏口に向かった
「なんだかずいぶん慣れていますよね」
「まあな。中学し卒業するまではここに住んでいたからな」
「そうなのですが!」
そりゃ驚くよな
年頃の男女が同じ家に住んでいたなんて
「俺の父さんが海軍士官でね。常に全国の基地や艦艇を転々していたから中学卒業までここに住んでいたのさ」
「と言うことは親子二代で?」
「俺のじいさんそのまたじいさんも海軍士官だったよ」
「軍人家系なのですね」
確かによくよく考えて見るとよく今日まで血統が残っていたよな
2階に上がって、穂乃果の部屋を開けると・・・・・
「みんな!ありがと~!!」
そこにはありとあらゆる束縛・しがらみから解放された最高の笑顔でポージングを決めていた海未
その姿に俺は言葉では言い表せないような恐怖が全身を駆け巡った。
危険だ!
軍人であり剣士でもある俺の五感がそう告げている
これを味わったのは若かりし頃、ある敵と対峙したときの感覚と同じ、
おそらく小泉さんも同じモノを片鱗味わったはずだ
その証拠に隣を見ると小泉さんがガタガタと小動物のように震えている
「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」
俺はそ~と扉を閉めて下に降りた。
「小泉さん」
「は、はい」
「俺たちは何にも見ていない・・・見なかった」
「あれ2人ともどうしたの?」
店番を終えたのか割烹着を脱いで普段着になっていた
「・・・・・・・何にもなかったな小泉さん」
「・・・・・・・はい」
そう
俺達は何も見ていなかった
そう思った矢先
階段を全力ダッシュで駆け下り、亡霊のような雰囲気を出している海未が降りてきた
「・・・・・・・・見ましたね」
怖ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇえよ!!!
海未ちゃん怖いよ!!
「取りあえず落ち着こうよ海未。このまま行ったら誰も幸せでは」
「・・・・・・・・何か言い残すことはありますか?」
だから怖いよ
表情が見えていないが鬼神のオーラを纏っている上殺気が駄々漏れで小泉さんも怖がって震えを通り越して青ざめているぞ!
穂乃果も条件反射で俺の後ろで震えていた。
小泉さんを後ろの方に退避させた。
「ふう・・・・・海未よ」
「・・・・・・・・・何ですか?」
もうこの先の未来は既に見えていた。
だから俺は腹を括った。
「ラブアローシュートだっけ?今度のライブにそれを取り込んで・・・」
海未の何の迷いのない一撃が鳩尾ヒットし、意識がブラックアウトしてしまった。
こうなると想定して全神経を張り巡らせて警戒していたが予備動作が全くない一撃に撃沈した。
海未よ
どこでそんな技覚えたのだ。
穂乃果とは別の意味で海未の将来を案じた俺であった
~5分後~
「まさか海未ちゃんがポージングの練習していたなんて」
「//////」
あの後、俺の首根っこをつかんで引きずりながら穂乃果の部屋に運んだあとぼろ雑巾のように放り投げた。
そんでもって穂乃果はまるでなかったかのようにいたずらっ子よくするような笑みで顔を真っ赤にした海未を煽っていた。
ちょっとは労わってくれよ。
唯一小泉さんだけだよ心配してくれたのは。
「お邪魔しま~す」
しばらくするうちにことりが部屋にやって来た。
「よ・・・・・う・・・・ことり」
「お、お邪魔しています」
「どうじたの悠にい?」
おおっ!!
こんなところにも天使がいたとは!
「いや、う・・・・「悠にい?」・・・・・いやなんでもない」
海未のドスの利いた声に敗北して俺自身、なかった事にした。
なんだか最近幼馴染に完全尻に引かれている気がする
「く、苦労しているのですね」
おおっ、この子だけだよ今の癒しは。
「ところで2人はどうして集まったの?」
まだ、体中にダメージは残っているが、そろそろ痛みに馴れて復活した
・・・・・馴れた時点で色々失ってしまうが。
「そうそう、帰りにちょっと気になったデータを見つけて急いで集まったの」
「帰りにって俺と別れた後で?」
「そうです。本当は悠にいにも相談したかったのですが仕事の邪魔をしてはいけないと思いまして事後報告だったのですがちょうどよかったです」
パソコンの電源を立ち上げある動画サイトを開いてある1つの投稿動画を再生した
「これって!?」
そう、投稿されていたのは先日行ったμ`sファーストライブ映像が流れていた
「いったい誰が?」
そう・・・
俺達ライブ関係者が撮った動画ではない。
本当は絢瀬さんが撮る予定だったのだけど、あの事件ですっかり頭から抜け落ちていて、気が付いたのは随分後の事になった。
「それにしても凄い再生回数ですね」
動画の再生カウント数には初投稿の割には結構な数字を刻んでいた。
「あぁ!!ここ上手くいったのね♪」
「でも、この辺のリズムがずれています」
「あう~やっぱり振り付け間違っていた」
こうして見ると色々不出来な部分が見られたけど、一生懸命な姿が映し出されていた
実際にコメント欄にも応援のメッセージが書き並べていた
もちろんこれで慢心してはいけないけど、むしろ自分たちの結果が現れていることから更にモチベーションが上がる。
画面に夢中で気付くのが遅れたけど小泉さんも真剣な表情で画面を見ていた。
「小泉さん!」
「は、はい!?」
「スクールアイドル、本気でやってみない?」
「え?・・・・・・・・・でも私・・・向いていないですから」
小泉さんはやんわりと断わりを入れるけど本心じゃないって直ぐに分かる。
目だ。
小泉さんの目にはやりたいって訴えている
以前玲次さんが言っていた。
『妹は気弱なところがありましてなかなか自分の意見を言わないのが兄としての悩みなのです』
その性格が災いしてなかなか自分のやりたいことに一歩踏み出せれていない。
「私だって未だに人前に出るのは苦手です」
ポージングの練習していたのに?
今度のライブにアレ取り込んでみよう。
「悠にい・・・・・何か不埒な考えしませんでした」
「気のせいだよ」
「ことりも歌詞忘れちゃうところもあるし、運動も苦手だし」
「私もすごくおっちょこちょいだよ」
こういう風に聞くとみんな必ず何かの欠点を抱えている
「プロのアイドルならきっと失格の烙印を押されるだろうが俺たちはスクールアイドルだ!やりたい気持ち!自分たちの目標をもってやってみることはできる」
周りがどう思うと輝いているのはキミたちだ!
キミ等が物語を作っていく。
そう・・・・
μ’sという名の物語を!
「最も練習は厳しいですが」
「さすが鬼軍曹・・・言うことは言うね」
「あら?悠にい・・・もうひと眠りしますか?」
「はははっ・・・・・・・謹んでご遠慮します」
アルテールスにいたときは制裁キャラだったのにこいつらといると被害キャラに成り下がった。
「ゆっくりでいいから答え聞かせて」
「はい」
穂乃果の言葉に頷いて、改めて時計を見ると20時に指しかかろうとしていた。
「おや、もうこんな時間ですか?」
「それじゃそろそろお暇するよ」
荷物をまとめ始めた
「近くまで送るよ」
「そ、そんな・・・ご迷惑では」
「君にもしもの事があったらお兄さんに申し訳がない」
この子に若しものことがあれば合わせる顔がない
「それに最近は物騒だし、君みたいなかわいい子を一人で帰らすのは主義ではないのでね」
俺の余計な一言で場の空気が変わった。
「悠にい?」
「ゆうにい?ことりのおやつにしちゃいますよ?」
「悠にい?少し話がありますが・・・・」
幼馴染の3人の目のハイライトが消えて、さっきの海未と同じ・・・・いや、それ以上のプレッシャーが襲い掛かった
ここで選択肢を間違えると恐らく明日の日を拝めることはないだろう。
これは予感ではなく確信だ。
俺のとった行動は・・・・・
「それじゃ、去らばだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
小泉さんの手をとってこの場からの戦略的撤退
そう、今の俺にできるのはそれしか出来ない
決して逃げたわけではない
もし・・・あのまま残っていたらって考えるだけでもおぞましい
「・・・・よしここまで来たら大丈夫だろう」
ひたすら全力ダッシュで走り秋葉原の近くまで来ていた
しかし、久々に危機を感じたな。
特にことり、君のが一番怖い!
何!?ことりのおやつって!?
「あ・・・あの///お、降ろしていただけないでしょうか?」
「・・・・・あ」
つい、小泉さんを所謂お姫様抱っこで出て行った
まだ人が少ない夜だったのが不幸中の幸い、これが日中且つ、先技のヲタ・・・・研究者に見つかったら怨嗟の的になっていた。
連中、給料はいいものトチk・・・研究に没頭しすぎで独り身が多い。
「朝霧さんはどうして先輩たちの協力をしているのですか?」
「そうだな・・・・・・」
「簡単に言うと、あいつらの行き着く先見てみたい・・・からかな」
「行き着く・・・先ですか」
「俺の親父や爺さんの口癖でね。分野は一切問わず将来日本を背負っていく若者たちが道を歩み、どこへ向かっていくのかを楽しんでいる」
幕末から始まった事により時代の片隅に生きていた戦闘一族朝霧が表舞台に姿を表し
俺のご先祖様が常に思っていたのいは次の世代の事だった
例え罵られようとも血道を歩もうと子供や孫達が平和で自分の夢を歩める時代を築き上げるために、数多の戦場を駆け巡った。
善し悪しは兎も角様々な出来事を歩み続けた結果、スクールアイドルが生まれた
「アルテールスでいろんなもの見てきたからな。若い世代たちの夢に感化されておじさんも頑張っちゃう」
「おじさんって・・・・全然若く見えますが」
「・・・・・・・」
「え!?あ、あの何故泣いているのですか?」
なんだか顔がしょっぱいと思っていたら
「いや・・・・・俺の事若いって言ってくれてちょっと感動しちゃって」
最近会う人は年上に見られてもう諦めていたところに天使が現れたよ
そうだ!
ことりはとデュエットを組ませて見よう
ダメだな
ステージで披露した瞬間に俺を筆頭に大量の萌え死にする人が続出するし、そもそもまだ入ると決まったわけではないからしばらく封印だな
「それより小泉さんはスクールアイドルに興味あるの?」
玲次さんの話によるとアイドルに並々ならぬ情熱を持つと聞く
「正直言って怖いです」
「怖い?」
「私、才能何て有りませんから。もし失敗したらと思うとどうしても・・・」
「ま、俺もそういう時もあったよ」
「朝霧さんもですか?」
「俺も昔・・・自分の才能の無さに嘆いて色々無理や無茶もやった」
才能は有限分しかない。
だから勝つために色々無茶やったり命を軽んじたりしていた。
「でもな小泉さん・・・・・・自分の事才能ないなんて言うんじゃない。そんな人は全世界探してもほんの一握りしかいない!そうやって自分を蔑むのを止めてくれ」
「・・・・ごめんなさい」
「でもね完璧じゃなくてもいいんだよ」
「え?」
突然の回答に小泉さんは目を丸くした。
「あいつらも見ただろう?全員何らかの欠点を抱えている。別に才能なくてもいいんだよ。自分のやりたいようにやる。そして足りない所はお互いにカバーしあう。それでいいんだよ」
「ありがとうございます」
小泉さんの顔を見るとそこには希望に満ち溢れた顔で自然と笑っていた。
もちろん不安もあるかもしれないけど俺が出来るのはここまでだ。
後は自分で考えて決断するんだ。
翌日、国防省の当直室で業務報告書を書いていた時メールが来た。
そのメールを見るとつい口が綻んだ
「ようこそμ’sへ!」
添付写真には幼馴染みの三人だけでなく、西木野さん、小泉さんそして小泉さんの幼馴染みである星空さんの計6人が写っていた。
アイドルへの情熱があふれている小泉さん
桁違いの音楽センスと溢れる美貌の持ち主の西木野さん
まだ面識はないけど運動神経抜群の元気娘の星空さん
それぞれ特徴の異なる1年生組みが加入したことによってμ`sの曲やダンスにもバリエーションが増える
これで6人
μ`sの名前の由来となっている9人の女神まで後3人。
この名前を付けた人はいったいどこまで予測したのかな?