【部屋】
「このじじいが師というやつかお?」
グキ
「教えを乞う人間が教える側に敬意をしめさないのはよくないだろ。」
「痛いお!!リアルだったら腕が折れるお!!」
「あほー。妖力で強化するから折れないくせに。」
「これこれ、いいかね。ワシも茶番には付き合うほど暇じゃないんじゃ。」
「「「「うそくさい」お」です」だろ。」
「・・・いいもん。ワシは暇人じゃよ。」
「・・・気になったけどネテロは強いの?」
「今のお前さんよりは強いだろう。」
「ちょっと手合わせをお願いしたい。」
「ワシも大天使の強化なしでの実力が知りたい。」
「大天使って・・・雨咲で良いのに。」
愚痴りながら私達は昔隕石が落ちたとされる巨大クレーターまで移動した。
【郊外のクレーター】
「では。」
「うむ。」
ネテロは間合いを詰めて正拳突きを放ってきたが、私はその正拳を放って体勢が固定されている肘を蹴りあげた。
(空振り!?)
蹴った感覚は一瞬したが相手はダメージを受けたようには感じない。
私はネテロに足を払われたが回転の勢いを利用して踵落としを喰らわせた。
しかし脳天を狙ったはずなのに当たったのは左肩。
(ギリギリで避けてる・・・いや。何かに守られている。)
「わかったようじゃな。念を修得すれば相手に当たったと錯覚させながら避けたり、急所からずらしたりできる。」
私はネテロの言葉を聞きながら間合いを詰めた。
上段を蹴るとネテロが腕でガードしてきたが、足に負担をかけて軌道を変え、運良く麻酔蹴りとなった。
意識が一時最優先の頭を守る習性を利用したのだ。
「つ!?・・・ふー。これまでにしよう。ワシの敗けだ。」
「敗因は喋りすぎだね。」
「いやーしかしやられた。どうしてあんな攻撃をしたんじゃ?」
「システマに意識を別の場所に移しつつ他の急所を攻撃する方法があること、ある暗殺者に意識は1度焼き付くと次の行動が制限されるから相手の思いもよらない攻撃で倒すことによって強い相手に勝つことができると教わったからね。」
「なるほどのー。・・・大天使が暗殺術とは血に汚れているのー。」
「数十億を他界させた人物に天使が勤まるとは思えないんだけどね。」
「さて、ワシも少しやるかな。雨咲殿や、こっちに来てくれ。やる夫達も犬を連れてこい。」
私がネテロの近くに行くと肩を掴まれて何かがパカと開く音がした。
「念にはオーラが必要でありオーラは生命エネルギーである。そのオーラを操ることにより念を使う。オーラは通常垂れ流し状態で体内から体外にオーラが出ている部分を精孔と言う。今雨咲殿の精孔を開いた。生命エネルギーが大量に漏れだしている。このままだと死ぬんじゃが・・・どうじゃ?」
「この何かが漏れているのを体内にとどめればいいんでしょ。ハァァァアアア!!」
「やりすぎじゃよ。それじゃ絶じゃ。」
「まぁ妖力を体に纏う原理と似てるからね。簡単なんだよ。はい。これぐらいでどうかな?」
「これが纏(テン)じゃ。体にオーラを纏う技術でオーラの基礎じゃよ。」
その後やる夫達も同じことを繰り返したが、難なくクリアーした。
麻酔蹴り=ももかん